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あなたが始める事業は、誰の、何の役に立ちますか?独立前に考えておきたい、事業の本質

2016年8月24日

あなたが始める事業は、誰の、何の役に立ちますか?独立前に考えておきたい、事業の本質

独立をするにあたって必ず考えることになる、事業計画。自分がどんなビジネスをしようとしていて、どんなことを成し遂げたいのかを記す事業計画書は、自分のビジネスプランを他人に知ってもらう上でとても重要なツールです。

特に銀行やベンチャーキャピタルから資金を調達する際には、事業計画書の内容がほぼ決め手となるといってもいいほど、とても重要な書類になります。故に、中途半端な出来の事業計画書では融資を受けることはとても難しいでしょう。

そこで今回は重要な事業計画書を作る際に必ず考えておきたい「本質」について、株式会社HRインスティテュートのフェローである野口吉昭氏の意見を元に解説します。これからの時代のビジネスに必要な本質とは、一体どのようなものなのでしょうか?

PROFILE

野口吉昭 氏

(株)HRインスティテュート フェロー。ビジネスコンサルティング会社を経て、ビジネスコンサルティング&研修プログラムの企画・開発・実施を業務とする株式会社HRインスティテュートを設立。『遺伝子経営』(日本経済新聞社)、『コンサルタントの「質問力」』(PHP研究所)など、著書多数。

自分のためだけでなく、誰かのためのビジネスを?震災を経験して変わった、独立の本質的な意味

1ビジネスは、世の中の変化や流行、風潮などによってその形を大きく変えます。日本においてここ近年、社会情勢が大きく変わったことといえば、やはり2011年に起きた東日本大震災です。

周知の通り、震災の影響で変わったもの、変わらざるを得なかったものは数知れません。その中で、独立について考える人の価値観も変わったと、野口さんは語ります。

これまでは「会社や組織から飛び出して、誰からも雇われずに働きたい」「収入をもっと上げたい」「もっと自由な時間を増やしたい」と、自分の生活をより豊かにするために独立を考えるケースが非常に多かったのに対し、現在は人のために何ができるのかを真剣に考えて、社会貢献に繋がるような要素を取り入れている人が増えています。

これは、震災が起こったことで人々の死生観が意識されたからです。「自分は何のためにその事業で何ができるのか、なんのために独立するのか」と、ビジネスの本質的な意味について深く考えることが、必然的に多くなりました。

LINEから学ぶ「誰かのための」事業の本質とは?

2画像出典:https://linecorp.com/ja/

震災後にリリースされ、爆発的に人気になったサービス「LINE」においても同様の意識が感じられます。

LINEは「いつでもどこでも素早く簡単に友人にメッセージが送る、モバイルメッセンジャープラットフォーム」というコンセプトの元に開発されました。これは、震災時に簡単につながらなかったメールや電話の教訓を活かしたサービスとも解釈することもできます。

このように震災後のサービスは何かしらの教訓を得ていることが多く、「誰かのために」を意識しているサービスはそれなりに結果を出しています。なので独立を考える際にも、事業の本質を考えることが重要です。

ロードマップを駆使して、あなただけの事業の本質の見つける!

3では、自分の事業を考える際に、事業の本質を考えていくにはどうすればいいのでしょうか?野口さんは、自分の事業の本質を明確にするには、ロードマップを活用すると良いと言っています。

まずやりたい事業について「それは一体何なのか」を考えて、自分の中から出てきた言葉を掘り下げていきます。それを連想ゲームのようにつないでいけば自分が考える「その事業の本質」にたどります。

例を紹介します。ある海辺のコンビニは、彼らの本部の許可を得て自分たちの手作り弁当を販売しました。なぜならその地域には、肉体労働に従事するお客が多く、塩気のある漬け物を入れ、ご飯を大盛りにしたところ大ヒットしたのです。

お客さんの立場になって、彼らが何を欲しているかを考えた結果、コンビニ業態に「愛」のこもった弁当で付加価値をつけることができたんです。このように、フランチャイズであっても本質をきちんと見据えてサービスや商品展開をしていけば付加価値をつけることができる、というわけです。

【自分の目標×事業の本質】上手に掛けあわせて、あなただけの事業に!

4ここまで事業の本質について解説してみましたが、実際に自分がやりたい事業とどう結びつければいいのでしょうか?本質は最初からポンと出てくるものではなく、なかなか掴みづらいです。ですのでまず「自分のため」にやりたいこと、実現したいことを考えて書き出すことを、野口さんはおすすめしています。

次に「人のため」という軸で、家族や従業員、顧客など直接関わりを持つ人々にとってそれがどうためになるのか、さらに「人々のため」として世の中にどう役立つかを書き出していきます。

この3つが重なる事業なら、自分のためだけでなく、他人や社会に貢献できる事業として本質的な意味を見つけることができます。また、自分のやりたいことから市場のニーズを結びつけることで、さらに魅力的な事業を生み出すことができるかもしれません。

事業の本質が見えれば市場のニーズが分かる!あなたが始める事業はどうですか?

5本質をきちんと捉えられていれば、それは必然的に市場のニーズを捉えていると言っていいでしょう。もし、書き出しても人々のために何ができるかがうまく想像できない場合は、実際に自分が始める事業のターゲットになりうる人に相談してみるのも手です。

今後も、世の中の仕組みや構造に変化が起こり、そのたびにビジネスのやり方が変わっていくことが予想されます。これまでの価値観や方法論に囚われずに消費行動の本質を理解していくことが大切なのです。

自分のやりたい事業に本質をうまく掛けあわせて新しい価値を生み出していければ、その事業は、あなたにしかできない事業へと生まれ変わるはずです!

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