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フランチャイズのコインランドリー経営は儲かる?年収や初期費用を徹底比較

フランチャイズ業種別

フランチャイズでのコインランドリー経営は、その手軽さや安定した需要から、独立・開業を考える方に注目されています。

ただ、中には「本当に儲かるの?」「未経験でも大丈夫?」などの疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

本記事では、フランチャイズでのコインランドリー開業に焦点を当て、市場の将来性からリアルな年収モデル、メリット・デメリット、成功のコツまでを徹底解説します。

関連記事:フランチャイズ(FC)の仕組みを簡単に紹介!メリット・デメリット、成功例や失敗例も紹介

  1. コインランドリー経営は儲かる?市場の将来性
    1. 多機能化・付加価値サービスの提供
    2. IT化・スマート化の進展
    3. 衛生管理の強化
  2. フランチャイズでコインランドリーを経営するメリット・デメリット
    1. フランチャイズでコインランドリーを開業する4つのメリット
      1. 未経験でも安心の経営ノウハウとサポート
      2. ブランド力による集客効果
      3. 機器や設備を安価に導入できるスケールメリット
      4. 節税効果が期待できる
    2. フランチャイズでコインランドリーを開業する4つのデメリット
      1. 競合の出現による売上減少リスク
      2. ロイヤリティなどの継続的なコスト
      3. 経営の自由度の制限
      4. 盗難や騒音などのトラブル対応
  3. コインランドリー経営の年収相場
  4. コインランドリー開業の初期費用
    1. コインランドリー経営のランニングコスト
  5. コインランドリー経営で収入を増やす方法
    1. 立地を徹底的にリサーチする
    2. 地域のニーズに合わせた差別化戦略
    3. 無人経営でも清潔さと安全性を維持する管理体制
    4. Web・SNSを活用した効果的な集客施策
    5. 信頼できるフランチャイズ本部を選ぶ
  6. フランチャイズ加盟からコインランドリー開業までの6ステップ
    1. 情報収集と比較検討
    2. 事業計画の策定と資金調達
    3. フランチャイズ本部との契約
    4. 物件選定と店舗設計
    5. 内装工事と機器の設置
    6. オープン準備と研修
  7. コインランドリーのフランチャイズに関するよくある質問
    1. Q1. 未経験からでも成功できますか?
    2. Q2. 無人経営は本当に可能ですか?注意点は?
    3. Q3. 開業資金の融資相談はできますか?
  8. まとめ

コインランドリー経営は儲かる?市場の将来性

参考:令和 4 年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業

コインランドリー業界は、共働き世帯の増加から家事の時間を節約したい人の需要が増えたことで、安定した成長を見せています。

帝国データバンクの調査によると、2012年から毎年右肩上がりで市場規模が拡大しており、コロナ禍で需要減少が見受けらるものの、未だに高い需要があることがわかります。

昨今の市場動向は、以下の通りです。

多機能化・付加価値サービスの提供

従来の洗濯・乾燥だけでなく、クリーニングサービスや宅配便の受け取り、カフェスペースの併設など、付加価値の高いサービスを提供する店舗が増えています。

IT化・スマート化の進展

スマートフォンで機器の操作や支払いができるシステムを導入する店舗が増加しています。

これにより利用者の利便性が向上し、若年層の利用者を増やしているようです。

衛生管理の強化

新型コロナウイルスの影響で清潔さ衛生管理への意識が高まっているため、抗菌・除菌機能を備えた機器の導入や、定期的な清掃による安心感の提供が求められています。
 
これらの動向から、コインランドリー業界は引き続き成長が期待されており、新規参入者にとってもビジネスチャンスが広がっている状況です。

しかし、その分競合も増えているため、差別化戦略や顧客ニーズに応えるサービス展開が重要となります。

フランチャイズでコインランドリーを経営するメリット・デメリット

ここからは、フランチャイズでコインランドリーを経営するメリット・デメリットを解説します。

フランチャイズでコインランドリーを開業する4つのメリット

フランチャイズ加盟には費用がかかりますが、それを上回る多くのメリットが存在します。

ここでは、とくに重要な4つのメリットについて解説します。

未経験でも安心の経営ノウハウとサポート

フランチャイズでコインランドリーを開業する最大のメリットは、本部が培ってきた成功ノウハウを活用できる点です。

優良な出店地を判断するための商圏調査、効果的な店舗レイアウト、集客方法まで、パッケージ化された仕組みが本部から提供されるので、経営の経験がない初心者でも安心して開業が可能です。

開業前の研修や開業後のスーパーバイザー(SV)による巡回指導など、未経験者でもスムーズに事業を軌道に乗せるためのサポートも充実しています。

ブランド力による集客効果

すでに知名度のあるフランチャイズ本部の看板を掲げることで、開業初期から顧客の信頼を得やすくなります。

「あのチェーンなら安心」というイメージが、競合に対する大きなアドバンテージとなり、安定した集客につながります。

機器や設備を安価に導入できるスケールメリット

フランチャイズ本部は、多くの加盟店のために洗濯機や乾燥機、内装などを一括で発注します。

そのため、個人で一から調達するよりも安価に機器を導入できるので、高額になりがちな初期投資を抑えられます。

節税効果が期待できる

コインランドリー経営のために導入した機器や設備は、減価償却資産として経費計上できます。

これにより課税所得を圧縮できるため、所得税や住民税の節税につながる場合があります。

本業で高い所得がある方の副業として、メリットの大きい事業モデルだと言えるでしょう。

フランチャイズでコインランドリーを開業する4つのデメリット

コインランドリー経営には魅力的な面がある一方、「やめておいた方がいい」という声が聞かれるのも事実です。

安易な考えで始めると失敗につながるため、ネガティブな側面もしっかりと理解しておきましょう。

競合の出現による売上減少リスク

コインランドリー経営は比較的参入しやすいため、後から近隣に競合店が出現する可能性が常にあります。

魅力的なサービスを提供する競合が現れると、顧客が流れ、売上が大きく落ち込むリスクがあるので、常に競合の動きは確認しておきましょう。

ロイヤリティなどの継続的なコスト

フランチャイズに加盟すると、ブランドやノウハウ利用の対価として、毎月ロイヤリティを本部に支払う必要があります。

これは売上の多寡にかかわらず発生する固定費となるため、売り上げが落ち込むと経営を圧迫する可能性があります。

フランチャイズ契約を結ぶ前に、ロイヤリティの料率や算出方法は必ず確認し、事業計画に織り込んでおきましょう。

経営の自由度の制限

フランチャイズ加盟店は、本部が定めたブランドイメージや運営マニュアルに従う必要があります。

そのため、店舗の内外装、導入する機器、サービス内容や価格設定などをオーナーの判断で自由に変更することはできません。

独自のアイデアで店づくりをしたい方にとっては、この制約がデメリットに感じられるでしょう。

盗難や騒音などのトラブル対応

無人での運営が基本となるコインランドリーでは、様々なトラブルにオーナー自身が対応しなければなりません。

洗濯物の盗難、両替機の破壊、深夜の利用者による騒音、ゴミの不法投棄など、問題は多岐にわたります。

防犯カメラの設置や定期的な清掃・巡回は必須でなので、コインランドリー経営は「完全な不労所得」ではないことを肝に銘じておく必要があります。

コインランドリー経営の年収相場

店舗の大きさや都市の人口密度、周囲の居住者の属性にもよりますが、コインランドリー経営の売り上げは、一般的に300万円が目安です。

例えば年中無休のコインランドリーの場合、1回あたりの使用料を平均700円とし、1日に20組が利用すると、1日の売り上げは14000円になります。

その場合、月間の売り上げは約39万~43万円となり、年間の売り上げは約511万円になります。

ここから地代家賃・水道光熱費・洗剤や消耗品費・清掃や巡回の委託料・ロイヤリティなどを差し引くと、手取り年収が約300万円になるようなイメージです。

コインランドリーは常駐スタッフがいないため人件費もかからず、余剰在庫や廃棄ロスもないため、比較的稼ぎやすいと言えるでしょう。

コインランドリー開業の初期費用

フランチャイズのコインランドリーを開業すると年収は?初期費用やランニングコストの目安も解説

開業の初期費用の相場は、フランチャイズで1,500万〜3,000万円、個人経営で2,000万〜4,000万円と言われています。

  • 店舗取得費:100万~1,000万円
  • 機器取得費:1,000万~2,000万円
  • 内装工事費:300万~500万円
  • 外装工事費:200万~500万円
  • 洗剤費用等:約10万円
  • FC加盟金等:50万〜200万円

なお、居抜き物件(前利用者の内装を流用する)や店舗の賃借、機器のリースを活用すれば、初期費用を抑えることができます。

フランチャイズの場合はこのほかに加盟金など本部に支払う費用もありますが、その分、本部のルートを活用して機器や内外装工事等の費用を抑えて独立することができるため、開業資金の初期費用が低い傾向にあります。

コインランドリー経営のランニングコスト

開業後のランニングコストの相場は、フランチャイズが30万~70万円/月、個人経営が約50万円/月と言われています。

  • 地代家賃:5万〜50万円
  • 水道光熱費:売り上げの20〜25%
  • 洗剤代等:1万〜3万円
  • 広告宣伝費:0.5万〜2万円
  • 雑誌備品代:0.5万〜1万円

フランチャイズの場合、以下の費用も追加で発生します。

  • ロイヤリティ:売り上げの5〜10%
  • 管理代行料:売り上げの1〜3%

フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

関連記事:https://entrenet.jp/magazine/25755/

コインランドリー経営で収入を増やす方法

コインランドリー経営では、以下のポイントに注意すれば収入の向上が見込めます。

立地を徹底的にリサーチする

コインランドリー経営は「立地が8割」と言われるほど、場所選びが成否を分けます。

なので、本部が提案する候補地の情報を鵜呑みにせず、必ず自分の足で周辺環境を調査しましょう。

どんな層が多いか(ファミリー層やビジネスマンなど)や、平日と休日・昼と夜で客層がどう変わるかをチェックすると、ターゲットが絞りやすくなります。

地域のニーズに合わせた差別化戦略

ただ洗濯機を置くだけでは、近隣に新しい店ができればすぐに顧客を奪われます。

そうならないためにも、自店ならではの付加価値を提供し、リピーターを育てることが収入を上げるためには重要です。

付加価値の例は、以下の通りです。

・羽毛布団やスニーカー専用の洗濯乾燥機の設置
・キャッシュレス決済端末の導入
・カフェやキッズスペースの併設

売上を最大化するためにも、地域の客層が何を求めているかを見極め、的確な投資をおこないましょう。

無人経営でも清潔さと安全性を維持する管理体制

顧客は不潔・不安(汚い、街灯が暗い、防犯カメラがないなど)な店を避けます。

リピーターを増やすには、店内の清潔さを保ち、ユーザーが不安にならないような環境を作り上げましょう。

・毎日の清掃
・照明を明るくする
・防犯カメラを設置する

これらを徹底すると、自然と利用客が増えていくでしょう。

Web・SNSを活用した効果的な集客施策

コインランドリーの商圏は半径500m~2km程度と狭いため、地域住民へのピンポイントな情報発信が有効です。

特にWebやSNSを活用した集客施策は、低コストながら効果を得やすいので、積極的におこなっていきましょう。

Googleビジネスプロフィールに店舗情報を登録する
・LINE公式アカウントを作成し、登録者へクーポンを配布する
・SNSで情報発信をおこなう

あくまで本部に許される範囲にはなりますが、SNSなどは積極的に活用してみましょう。

信頼できるフランチャイズ本部を選ぶ

事業の成否は、パートナーとなる本部選びにかかっています。

加盟金やロイヤリティの安さだけで選ぶのは危険なので、本部を選ぶ際は複数の本部の資料を取り寄せ、説明会に参加しましょう。

その際、成功事例だけでなく、失敗事例やリスクについても誠実に説明してくれるかをチェックすれば、優良な本部かどうかを見分けられる可能性が高まります。

可能であれば、既存の加盟店オーナーに直接話を聞き、本部のサポート体制や実情についてのヒアリングもおこなうことをおすすめします。

フランチャイズ加盟からコインランドリー開業までの6ステップ

こちらでは、フランチャイズでの開業を決意してから、実際に店舗をオープンするまでの具体的な流れを6つのステップに分けて解説します。

情報収集と比較検討

まずは、どのようなフランチャイズ本部があるのかを、本サイトのような比較サイトや各本部の公式サイトで調べましょう。

複数の本部の情報を集め、加盟金やサポート体制、ブランドのコンセプトなどを比較することをおすすめします。

気になる本部が見つかったら事業説明会に参加し、より詳細な話を聞いて疑問点を質問していきましょう。

事業計画の策定と資金調達

加盟したい本部を数社に絞り込んだら、具体的な事業計画を立てます。

本部から提供される収益モデルを参考に、出店を希望するエリアの家賃相場などを加味した、より現実的な計画書を作成しましょう。

この計画書をもとに、自己資金で不足する分を日本政策金融公庫や銀行に融資の相談をします。

フランチャイズ本部との契約

資金調達の目処が立ったら、加盟する本部を最終決定し、フランチャイズ契約を締結します。

契約書は法的な効力を持つ重要な書類です。契約期間、ロイヤリティの条件、中途解約時の違約金など、すべての条項にしっかりと目を通し、内容を完全に理解・納得した上で署名・捺印しましょう。

物件選定と店舗設計

契約後、本部のアドバイスを受けながら、事業計画に合った店舗物件を探します。

立地は売上を左右する最重要項目なので、慎重に選定しましょう。

物件が決まったら、ターゲット顧客の動線を考慮し、本部と協力して洗濯機や乾燥機の配置、内装デザインなどを決定します。

内装工事と機器の設置

店舗の設計が固まったら、いよいよ工事が始まります。

本部の指定する業者が、給排水、ガス、電気といったインフラ設備工事から、内外装の工事までをおこないます。

工事完了後、洗濯機、乾燥機、両替機、防犯カメラなどの機器が搬入されて設置されます。

オープン準備と研修

店舗の完成と並行して、開業に向けた最終準備を進めます。

本部が実施するオーナー研修に参加し、機器の操作やメンテナンス方法、日常の清掃、トラブル対応などを学びましょう。

オープニングキャンペーンの企画やチラシの準備などもこの時期におこない、万全の体制を整えて開業日を迎えます。

コインランドリーのフランチャイズに関するよくある質問

最後に、コインランドリーのフランチャイズを検討している方から特によく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 未経験からでも成功できますか?

A1. はい、十分に成功できる可能性はあります。

フランチャイズの最大のメリットは、本部が持つ成功ノウハウや充実したサポート体制を活用できる点にあります。

事業計画の立て方から、優良な立地選定、効果的な集客方法、運営マニュアルまで、未経験者が事業を成功させるための仕組みが整っています。

ただし、「本部任せ」の姿勢では成功は難しいので、提供されるノウハウを素直に実行しつつ、自店のオーナーとして主体的に経営改善に取り組む意欲があれば成功できるでしょう。

Q2. 無人経営は本当に可能ですか?注意点は?

A2. 無人での24時間営業が基本ですが、「完全な放置」はできません。

コインランドリーは利用者がセルフで洗濯・乾燥をおこなうため、スタッフが常駐する必要はありません。

しかし、オーナーには以下のような重要な役割があります。

  • 定期的な清掃
  • 売上金の回収と両替機の釣銭補充
  • 洗剤などの消耗品補充
  • 機器の不具合や利用者トラブルへの対応

日常的な管理業務は発生するため、「何もしなくても儲かる」というわけではないことを理解しておきましょう。

24時間対応のコールセンターなど、オーナーの負担を軽減するサポートが手厚い本部を選ぶと安心です。

Q3. 開業資金の融資相談はできますか?

A3. はい、多くの場合では可能です。

多くのフランチャイズ本部は、金融機関と提携していたり、過去の融資実績が豊富です。

そのため、オーナーの資金調達をサポートする体制が整っていることがほとんどです。

実績に基づいた精度の高い事業計画書の作成を支援してくれたり、提携する金融機関を紹介してくれる場合もあります。自己資金に不安がある方は、まず加盟を検討している本部に融資サポートの有無について相談してみましょう。

まとめ

本記事では、フランチャイズでのコインランドリー開業について、市場の将来性からメリット・デメリット、成功のコツまでを解説しました。

コインランドリー経営は、社会的なニーズを背景に持つ将来性のあるビジネスです。

フランチャイズシステムを活用すれば、未経験からでも本部のブランド力や経営ノウハウを活かして、成功の確率を大きく高めることができます。

まずは、気になるフランチャイズ本部の資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。

コインランドリーのフランチャイズ・独立・開業情報一覧|【アントレ】
コインランドリーに関する独立、開業、企業、フランチャイズ募集(FC)情報。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。
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<文/柴田敏雄>

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