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「これでいいのか」の答えは、最大の武器、“妻の料理”! 雇われない生き方:VOL.147

「これでいいのか」の答えは、最大の武器、“妻の料理”! 雇われない生き方:VOL.147
PROFILE

谷貝 英之さん(37歳)

つむぐカフェ/東京都文京区

広告代理店で企画営業に従事した後、アパレル関係の副資材を扱う商社に勤務。体調を崩して休職した後、洋食コックの経験を持つ妻・茜さんと独立を決意。退職後の8カ月、店舗物件探しを続けた。12年、散歩の名所・谷根千エリアに、パングラタンを名物料理にした親子でくつろげるカフェを開業。

VOL.147
「これでいいのか」の答えは、最大の武器、“妻の料理”!

子連れ客大歓迎のカフェ。
料理も自慢の憩いの空間

社で営業をする中、定年後は元コックの妻と一緒にカフェでもやろうと話していました。それが早まったのは、体調を崩して休職したことで、会社に自己退職をにおわされたから。転職するか会社に残るか。悩んでいたら、妻は「戻っても状況は厳しいし、転職しても同じかも。それなら独立してみない?」と言ってくれました。とはいえ、当時は子どもが生まれたばかり。また、震災後の外食産業の状況にも希望は持てなかった。安定を手放す根拠がほしくて、一つひとつ自分なりに結論を出すことにしました。

 まず、「定収入があれば子どもは育てられるけれど、自分と妻は不自由。独立は自由になれるけれど、必死で働かねば稼げない」と何度も条件を天秤にかけ、人生を豊かにできるのは独立だという結論に。また、自分の持つ資源の中では、洋食のコックだった妻の料理が最大の武器であり、それを生かすには飲食店しかないと。僕は広告代理店で販促企画に従事した経験があるので、力を合わせればやれると考えた。さらに、2人とも散策やインテリア、音楽が好きで、親子でもくつろげる店がつくりたかったことを考えると、すべて表現できるのはカフェでした。

 「本当にこれでいいのか」と不安になる時があっても、二人で結論を出してきたから、それでいいと思えましたね。経営が軌道に乗るまで1年半かかりましたが、あの時、決断しなかったら、ストレスでダウンしていたかも。それに、定年まで待っていたら今の店はつくれなかったと思うんです。


更新日:2016/8/3
取材・文/上野真理子 撮影/刑部友康、阪巻正志、四宮義博
アントレ2016.冬号 「いざ独立!私たちの第一歩」より

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