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個人事業主(フリーランス)のために用意されている制度の活用

個人事業主(フリーランス)のために用意されている制度の活用

給与所得者に比べて生活が安定しない個人事業主。
しかし、そんな弱い立場の事業者を保護するために特別な制度が用意されています。
今回は代表的な2つの制度について学ぶと共に、両制度が税務上はどのような取り扱いになっているのかも確認していきましょう。

個人事業主(フリーランス)の税金における控除の基礎

まず先に確認をしておきたいのは、所得税や住民税における控除の基本的な仕組みです。
控除には所得控除と税額控除の2種類があります。
この内、税額控除は特殊なものが該当しますので今回は取り上げず、所得控除について確認していきます。

所得税(以下、住民税も含めます)は所得(儲け)を基に課税されます。
その所得から差し引かれるのが所得控除です。

所得控除にはいくつかの種類があり、特に人的なものと金銭的なものに分かれます。

人的なものは配偶者控除や扶養控除が該当します。
そして金銭的なものは各種保険料に関する控除や医療費控除が該当します。

各種保険料に関する控除ですが、その保険の種類に応じて制限額が異なります。
一般的な生命保険や地震保険に関する支出は、控除を受けられる金額がかなり制限されています。

その一方、社会保険や後で紹介する小規模企業共済などは、制限が特にありません。
制限がないということは「その年中に支払った全額が控除の対象となる」ということを意味しています。

今回確認する2つの制度(国民年金基金・小規模企業共済)は、支払った掛け金が全額所得控除の対象となります。
その意味で、一般的な生命保険等と比較してもかなり優遇されている制度だと言えます。

なお、所得控除の結果、実際に税金がいくら安くなるのかはその人によって大きく異なります。
その人に適用される税率は、所得の大きさによって差があります。

同じ100万円の所得控除でも、15%くらいの低い税率の人であれば15万円の減税に対して、40%の高い税率が適用される人手は40万円の減税です。

「所得控除の額≒減税の額」ということはしっかりと覚えておきましょう。

個人事業主(フリーランス)の国民年金基金について

日本では全ての人が何かしらの年金制度に加入することを義務付けられています。

企業に勤務する人が厚生年金(基礎部分と上乗せ部分を含んだ年金)に加入しているのに対して、個人事業主は基礎部分の国民年金にしか加入していません。

そのため、実際に年金を受給する段階になったとき、企業に勤務していた人と個人事業主では受け取る年金の金額が大きく異なります。

そこで、個人事業主が自分で上乗せ部分を追加することができるのが国民年金基金です。

国民年金基金は自分で加入する口数を選ぶことができ、加入口数に応じて将来受け取ることができる年金の額が増えます。

年金はその性質上、課税について納税者側が優遇されています。
そして、上述した通り支出した掛け金は全額が所得控除の対象となります。

掛け金を支出したときは所得控除で、将来受け取る時には年金による有利な課税という、二段階での優遇が用意されているのが特徴です。

個人事業主(フリーランス)におすすめな小規模企業共済

大手企業に比べ、中小企業や個人事業主にはきちんと退職金制度を用意するほどの体力がありません。

ましてや個人事業主本人ともなれば、将来廃業をした後の備えは自分で用意をするしかないのが実情です。

しかし、その用意を自分で貯蓄だけで済ませるのは個人事業主の育成保護の観点からは好ましくありません。

そこで中小企業の経営者や個人事業主のために用意されているのが小規模企業共済という制度です。

簡単にいえば「自分のための退職金を用意するための制度」です。

毎月決まった金額の掛け金を支出し、所定の年齢に到達したり、廃業をすることになった時点で掛け金に応じた金額を受け取ることができます。

実際に共済金を受け取る時には、受け取る方法を選択することができます。
一括でもらう場合、税務的には退職金と同じ扱いになります。
退職金はその性質上、税務においてかなり優遇されています。

また、分割で受け取る場合には、年金形式での課税が行われます。
すでに紹介した通り、年金も税務上はかなり優遇がされています。

既に触れた通り、支出される掛け金は全額所得控除の対象ですので、国民年金基金と同じく、支出時にも受取時にも有利な税制が適用される制度となっています。

その他の制度や注意点

最近始まったiDeCo(確定拠出年金)という制度では、個人事業主は会社員と較べて簡単に加入することができます。
これも個人事業主に対する優遇の1つと言えるでしょう。

ただし、ここで紹介した制度については注意も必要です。
国民年金基金、小規模企業共済、iDeCoといった制度は、加入できる金額に限度が設定されており、その限度額は互いに連動しています。

どれかの制度に加入した時点で、ほかの制度は加入が難しくなることもあります。

そして、一度支出した掛け金は基本的に満期が来るまで引き出すことができません。
従って、これらの制度は余剰資金を用いて利用することが大切です。

ただでさえ個人事業主は、事業の運転資金と生活費を同時に回せなければなりません。
特典制度の利用ばかりに気が行って、日常生活に支障が出るようなことがないように注意しましょう。

まとめ

個人事業主等だけが加入できる国民年金基金や小規模企業共済は、支出した掛け金が全額所得控除の対象となっています。
また、受け取るときにも有利な税制が適用されることから、受取、支出の両面から個人事業主を優遇する制度と言えるでしょう。

近年始まった確定拠出年金においても個人事業主は大口の加入が認められています。
ただし、各制度の掛け金は基本的に満期まで引き出すことができないので、余剰資金で活用することが大切です。

PROFILE

税理士 高橋 昌也

2006年税理士試験に合格し、翌年3月高橋昌也税理士事務所を開業。
その後、ファイナンシャルプランナー資格取得し、商工会議所認定ビジネス法務エキスパートの称号取得などを経て、現在に至る。

[保有資格等]
AFP、税理士、商工会議所認定ビジネス法務エキスパート

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