スタイルのある生き方へシフトしたいビジネスパーソンのためのニュース・コラムサイト。
検索
独立ノウハウ・お役立ち

組織のリーダーがメンバーの「モチベーション」を引き出す方法とは?

組織のリーダーがメンバーの「モチベーション」を引き出す方法とは?

仕事を進める中でやる気が出てきたときに「モチベーションが上がってきた!」と言う人、いますよね? 逆に、つらい仕事に取り組んでいるときに「モチベーションを維持するのが難しい」と言う人もよく見かけます。

「モチベーション」とは一体何なのか? その「モチベーション」を引き出すために、組織のリーダーは何をすればよいのか、以下ご紹介していきます。

モチベーションは、誰もが持っている

モチベーションとは、「人が行動を起こすときの原因、動機」のことを言います。日本語では「動機づけ」と訳されることが多いです。よく「モチベーションが上がる」と言いますが、その場合は「やる気・意欲が出る」という意味になりますし、「モチベーションを維持する」と言う場合は、「常に目標や夢をずっと追い続けることができる状態を維持する」ことを指します。

「モチベーション」は、もともと誰もが持っているものです。生まれた頃は皆、好奇心が旺盛でモチベーションに満ち溢れています。年齢を重ねさまざまな経験をする中でモチベーションの持ち方は変化していきますが、誰にでもあるものです。組織のリーダーは、メンバーのモチベーションを高めるというより、メンバーがそれぞれ持っているモチベーションを「引き出す」ことに注力することが大切です。

メンバーとしても、単にリーダーから与えられた仕事よりも、自分自身が持っているモチベーションに繋がる仕事の方が、やる気になってどんどん推進してくれます。自発的に頑張る力は最強で、リーダーがあれこれ働きかけなくても突き進む原動力になります。リーダーは、その力を引き出すことに注力すればよいのです。

世代によって、モチベーションの持ち方は違う

最近では、世代によってモチベーションの持ち方が大きく変化してきていると言います。

40代以上の人たちは、日本の経済成長期の中で「世の中にないものを生み出す」ことが最大のモチベーションでした。仕事で結果を出せば出すほど、会社も成長するし、社会も発展するというサイクルができていたので、社会や会社のために仕事にのめりこみ、家族や個人のプライベートを犠牲にして頑張ってきた世代です。「国や社会を動かしていく」ことがモチベーションになっていました。

しかし30代以前の人たちは、「すでに何でもある」時代に生まれ育ちました。生まれたころからモノが豊かに溢れ、社会基盤も整っていたので、ものや地位を欲して頑張ることはなく、40代以上の世代が作ってきた社会の上で、仕事と並列に「家庭や自分の時間を大切にする」ことが彼らのモチベーションになっています。

アメリカの心理学者マーティン・セリグマンによると、人間の欲求は、以下の5つに分けられると言います。

① 達成

与えられた目標をクリアしたり、誰にもできなかったことを成し遂げたりする時に感じる幸せ。

② 快楽

美味しいものを食べたとき、圧倒的に美しいものを見たときなど、ポジティブな感情が生まれたときに感じる幸せ。

③良好な人間関係

「何も達成しなくても、自分の好きな人と笑顔で生きていければいい」という幸せ。

④意味合い

自分のやっていることが、大きな文脈の中で誰かに貢献できている、自分の大切な人のためになっていると実感できるときに感じる幸せ。

⑤没頭

1つの作業に集中している時や、何かに夢中になって取り組む際に感じる幸せ。

このうち、40代以上の世代は「達成」「快楽」がモチベーションになっていましたが、30代以前の世代は社会のため、会社のためではなく、自分の「好き」を重要視するため、「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」がモチベーションになっています。

組織として目指していることを伝え、1人ひとりとすり合わせる

メンバーのモチベーションを引き出す方法はネットや書籍等でいろいろ語られていますが、特に自分の「好き」を重要視する30代以前の世代には、大きく以下の2つのステップでメンバーとコミュニケーションしていくことがよいとされています。

① 組織として目指していることを伝える

まず、リーダーとして組織が目指していることを明確に伝えます。その際、何を目指しているか(具体的な目標や将来こうなりたいという状態など)とともに、「なぜ目指しているのか」その理由を明示して説明します。

② 1人ひとりのメンバーとすり合わせる

そのうえで、メンバー1人ひとりが目指していること、実現したいと考えていることを聞き出し、組織が目指していることと照らし合わせながらすり合わせをしていきます。

この際、メンバーはそれぞれ得意なことが違うため、リーダーは1人ひとりの強みが活かせるようにミッション付与やチーム構成を工夫し、メンバー全員のモチベーションを最大限に引き出していくことが重要です。

強みを認め合いながら、皆のモチベーションを引き出していこう

これからの組織では、メンバー1人ひとりの違いや強みをお互いが認め合い、うまく協働しながら組織のパフォーマンスを最大限に発揮していくことが大切です。リーダーは全員のモチベーションをうまく引き出し、マネジメントしていきましょう。

PROFILE

HIDE

元大手広告会社で人事部長を経験。新卒・中途の採用から人事制度設計、労務管理まで人事業務全般を手がける。現在はその前職での経験を活かし、各種就職・転職セミナーの企画運営から企業の採用広報の企画設計等、幅広く活動中。

アントレ 独立、開業、起業をご検討のみなさまへ

アントレは、これから独立を目指している方に、フランチャイズや代理店の募集情報をはじめ、
さまざまな情報と機会を提供する日本最大級の独立・開業・起業・フランチャイズ・代理店募集情報サイトです。