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会社をより良い状態にするために、会計で会社の経営分析を!

会計を見ることで、会社の収益性や安全性などを判断できるのをご存じでしょうか?
今回は、会計から会社の経営分析を行う方法について詳しく解説していきます。

経営分析とは

安定した会社経営を続けていく上で、会社が健全な経営状態にあるのかどうかを知ることは重要です。
経営分析とは、会社の経営状態だけでなく資金繰りがどのようになっているのかを点検し、経営が悪化しないように対応策を考えるために必要な会社の健康診断です。
健康診断を受けて体内に潜んでいる病を早期に発見し、早期治療につなげることでリスクを最小限に抑えることができます。会社も定期的に経営状況を見直しておかないと、経済情勢の変化による影響を大きく受けてしまい、後悔してもしきれない状況に陥る可能性があるため、経営分析を行うことが重要と言えます。
人間の健康診断が心臓の検査や目の検査など、各部位にわかれているのと同様、会社の健康診断である経営分析も、以下のような6つの項目に分かれています。
・収益性分析
・安全性分析
・生産性分析
・損益分岐点分析
・成長性分析
・活動性分析
では、それぞれの項目について見ていきましょう。

収益性分析・安全性分析とは

・収益性分析

収益性分析とは、会社の資本や売り上げに対してどれだけの利益を出す体制を作ることができているかを分析するものです。資本に対する利益の割合から調べる資本収益性分析と取り引きに対する利益の割合から調べる取引収益性分析に分類されます。
会社は資本を駆使して商品や製品、サービスを生み出し、それらを取り引きすることによって利益を出します。そのため、資本に対して得られた利益が多ければ多いほど、収益性の高い経営ができているということになります。これが資本収益性分析です。
売上高に対する利益の割合が高い場合には、経費などを差し引いても高い利益率を示しているということになるため、利益率の高い経営ができていると言えます。これが取引収益性分析です。

・安全性分析

会社は、安定した経営を行うために事業資金を金融機関などから借りて経営を行っているのが一般的です。しかし、返済を行うことができなければ破産してしまうため、返済能力があるかどうかを判断する必要があります。それを分析するのが安全性分析です。
資金調達を安定して行うことができているかどうか、資金調達と運用のバランスがとれているかどうかなどを分析します。
「収益性が高ければ安全性も高いのでは?」と思った人もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは言い切れません。例えば、現在のように低金利状態では大きな問題は生じませんが、変動金利で大きな借り入れを行っていると、金利上昇で財務内容が悪化する可能性があります。収益性が高い会社でも財務内容が悪いと破産することもあるため、分析を組み合わせて総合的に判断することが重要と言えるでしょう。

生産性分析・損益分岐点分析とは

・生産性分析

生産性分析とは、人やもの、お金などの経営資源を使用することによって付加価値をいかに効率良く生み出すことができたかを分析するものです。
生産性というのは、どれだけ投入してどれだけ算出したかという比率のことです。そのため、投入量に対して産出量の割合が高ければ高いほど、生産性が高いと言えます。投入するものとしては、労働や資本、土地、原料、機械設備などが挙げられ、産出するものは生産量、生産額、売上高などが挙げられます。

・損益分岐点分析

損益分岐点分析とは、利益を維持できる水準がどこなのかを分析するものです。その水準を下回ると収支がマイナスになり、そして損益分岐点を下回った状態が長く続くと会社の存続が困難になるため、必ず確認しておく必要があります。
損益分岐点分析を行う際には、変動費や固定費などについて把握しておくことが重要です。変動費とは、売り上げに伴い変動する材料費など仕入商品の費用のことで、固定費とは、売り上げに関係なく生じる人件費などの諸費用のことです。
生産性が低い企業の特徴として、仕事の単価が低く、粗利益が取りにくい構造になっているという点があります。粗利益が取れずに多くの社員数を抱えてしまうことによって人件費を捻出できないなどのように損益分岐点を下回る可能性が高くなるため、どちらもしっかりと確認しておく必要があるでしょう。

成長性分析・活動性分析とは

・成長性分析

成長性分析とは、会社がどの程度の成長率を示しているか、また今後どれくらい成長率が上昇するかを分析するものです。
会社の売り上げや利益、従業員の数などから判断しますが、去年に比べ今年はどれくらい増減があるかを調べるだけなので、比較的簡単に分析できます。

・活動性分析

活動性分析とは、売り上げを伸ばすために会社が資産を効率的に活用しているかどうかを判断するものです。特に在庫を抱えるような会社の場合には、商品のストックが多すぎて実際にはうまく運用できていないことに気づけます。
どちらも会社の実態を把握するには必要な分析であるため、うまく活用して対策を練っていくことが重要と言えるでしょう。

まとめ

人間が健康診断で、体に悪い部分がないかを調べるのと同様に、会社は経営分析を行うことによって、問題を抱えていないかを調べます。
会社の規模が大きくなればなるほど、小さな問題が大きな影響を及ぼすことになるため、早期に問題に気づいて対策を練ることが重要です。
経営分析は「一度行ったから大丈夫」というものではありません。定期的に経営分析を行うことによって、長所は伸ばして短所を改善することで、より良い会社へと導いていくようにしましょう。

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元記事はこちら
https://keiei.freee.co.jp/articles/c0201597

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2019年7月19日

経済のグローバル化や産業構造変化の高速化が進む経営環境において、事業規模の拡大による事業競争力の強化や、新市場の開拓などを目的としたM&A投資が増加しています。

ここでは、投資として考えた時のM&Aについて解説します。

M&Aと株式投資の違い

M&Aも株式投資も、ともに企業の株式を取得するという形での投資ですが、「直接ビジネスに関与するのか、しないのか」という点で異なります。

M&Aが目指すのは、特定の企業や事業を買収したあとに、買収先の経営に積極的に関与し業績を向上させることで、企業や事業の価値を高め、株価の上昇による時価総額の向上をはかることです。

株式投資の場合は、株式を購入するという方法で特定の企業に事業資金を提供し、業績が向上することによる配当額の増加を期待します。

M&Aでの投資のやり方

M&Aに関しては、買収、合併、分割、資本提携という4つの分類があり、その中の買収が、M&A投資としての意味合いを持ちます。

・買収
買い手側が売り手側の事業を買い取り、もしくは売り手側の経営権を取得する方法でM&Aを実施すること

・合併
複数の企業を一つに合体させる方法でM&Aを実施すること

・分割
事業に関する権利や義務などを新たに設立する企業や事業に引き継がせる方法でM&Aを実施すること

・資本提携
企業同士が強固な関係を築くことを目的として、いずれかの企業が相手方に対して資本を拠出、もしくは相互に株式を保有し合う形でM&Aを実施すること


買収によるM&Aでは、以下のような方法で株式の取得がおこなわれます。

・売り手側が株式の一部もしくは全部を買い手側に譲渡し、対価を得ることで買い手側に経営権を移行する“株式譲渡”

・買収代金を、現金で支払うのではなく買い手側の株式の一部と売り手側の株式の全部を交換する形で精算する“株式交換”

・売り手側が新規に株式を発行して、新規発行分の株式を買い手側が買い取る“第三者割当増資”

M&Aにおける株価への影響

1.売り手側への影響

買い手側からの評価が高く買収額にプレミアム価格が上乗せされた場合や、買い手側の経営が良好で投資家からの期待が高まった場合は、株価が上昇するケースが多いです。

反面、M&A実施後に買い手側が期待していた事業のシナジー効果が得られなかった場合は、投資家からの期待が低下することで株価が下落することがあります。

2.買い手側への影響

M&Aを実施したことで業績が向上した場合は、投資家からの期待が高まり株価も上昇しますが、業績が伸び悩んだ場合は投資家からの期待が低下し株価も下落します。

また、買収額が買収する企業や事業の正味の価値より著しく高かった場合には、投資家が投資リスクに対する不安を覚えることで株価が下落するケースもあるでしょう。

投資としてのM&Aのメリット

買い手側にとって、次のようなメリットを期待できます。

1.短時間で新規事業へ参入することができる

M&Aを実施することで、新規事業の参入に必要な人員、技術力やノウハウ、ブランドや販売市場などの資源を入手することができ、新規事業に参入するまでの時間を短縮化することができます。

それにより、販売機会の逸失リスクを減らすことが可能となります。

2.新規事業の不確実性に伴うビジネスリスクを回避できる

既に存在する新規事業の参入に必要な資源を活用することで、新規事業の不確実性に伴うビジネスリスクを回避することができます。

3.新規事業参入時の障壁課題を回避できる

M&Aを実施することで、新規事業の実施に必要な許認可や特許使用許諾の取得をおこなう必要がなくなるため、新規事業参入時の障壁課題を回避することが可能となります。

4.既存事業との相乗効果を得ることができる

M&Aにより新たに手に入れた事業と自社の既存事業との連動をはかることで、市場におけるシェアや事業活動エリアの拡大、製品の分野数やアイテム数の増加、サービスの拡充などといった相乗効果を得ることができます。

投資としてのM&Aのデメリット

買い手側にとって、次のようなデメリットの発生が想定されます。

1.期待していた事業成果を得られないことが財務面に悪影響を及ぼす

M&Aの実施に伴う投資を、M&A実施後に獲得する事業成果の中から回収していくことを買い手側は期待していますが、期待どおりの事業成果を得ることができなかった場合は財務面への悪影響が生じてしまいます。

2.買収した企業の人材が流出してしまう

M&Aの実施による経営方針や組織の風土、雇用の条件などが変わってしまうことが原因で、買収企業に在籍していた優秀な人材が辞めてしまうことがあります。

変化が生じることで働きにくくなってしまうと感じるためです。

3.想定外の債務発覚が財務面に悪影響を及ぼす

M&Aを実施したあとに、買収企業に簿外債務や訴訟リスクが存在していたことが明るみに出ることがあります。

その場合、会計上の減損処理をおこなわなければならないほど、財務面への悪影響が生じてしまうので注意しましょう。

まとめ

M&Aは、既存の事業や資源を手に入れることで投資としての確実性や高い投資効果を期待することができる反面、投資が高額化することによる財務面への悪影響を引き起こすリスクも存在します。

M&A投資をおこなう際は、M&A実施後の事業戦略を明確にしたうえで、買収企業の査定(デューデリジェンス)を綿密に実施することが求められるのです。

PROFILE

大庭経営労務相談所 所長 大庭真一郎

東京生まれ。
東京理科大学卒業後、民間企業勤務を経て、1995年4月大庭経営労務相談所を設立。
「支援企業のペースで共に行動を」をモットーに、関西地区を中心として、企業に対する経営支援業務を展開。支援実績多数。中小企業診断士、社会保険労務士。

2019年7月17日

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