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会社設立のメリットやデメリットとは?おすすめの会社設立代行まとめ

会社設立のメリットやデメリットとは?おすすめの会社設立代行まとめ

今、個人で仕事をしている人からしたら、「なぜ、わざわざ会社設立をしなくてはいけないの?」と疑問に感じてしまう方もいるでしょう。本記事では、会社設立をするメリットやデメリットを、おすすめの会社設立代行業者と合わせて紹介します。

会社設立をするメリットとは

会社設立をするのには、どのようなメリットがあるのでしょうか。会社設立をするメリットを6つのポイントに分けて説明していきます。

1.社会的な信頼を得やすい

会社設立をする1つ目のメリットは、法人の方が個人よりも信頼を得やすい点です。会社設立に必要な登記では、住所・代表者名・資本金の額・役員などを記述した必要書類を法務局へ提出し、登記しなくてはいけません。

会社は、社会に対して責任を持つための準備が必要になります。そのため、その分の信頼が得られるようになるのです。企業が取り引きを行う場合、個人よりも法人の方が安心して業務を依頼できるため法人の方が受注しやすい傾向にあるようです。

2.節税できる

会社設立をする2つ目のメリットは、節税できる点です。

個人事業主に比べ、法人は経費として認められる範囲が広いです。役員報酬である自分の報酬を損金にしたり、自宅を社宅にすることで一部を家賃として経費計上できたりします。

また、個人事業主の所得税は累進課税なので所得が増えれば税額も上がります。それに対して、法人税は普通法人で資本金1億円の場合の所得が【800万円以下の部分は15%】【800万円超の部分は23.2%】と一定税率となります。

さらに、設立から2期は、消費税納税免除(※)を受けられることも法人設立に共通するメリットです。

※資本金1,000万円未満且つ、特定期間の課税売上高が1,000万円以下、もしくは特定期間の給与等支払額の合計額が1,000万円以下の場合に適用される

「No.5759 法人税の税率」(国税庁)

「特定期間の判定」(国税庁)

3.融資・資金調達を行いやすい

会社設立をする3つ目のメリットは、融資・資金調達を行いやすい点です。

個人事業主の場合、個人のお金と事業のお金が曖昧になりがちです。一方、法人の場合、厳しく財産管理がされています。そのため、金融機関から融資を受けようとする時に、金融機関は会社がどれほどの資産を持っているのか把握できるため、融資判断がしやすくなります。このような条件が揃っていると融資の可能性を広げられます

さらに、株式会社として株式を発行すると、配当金などを目的とする投資家から幅広い出資を募ることも可能です。

4.決算月を設定できる

会社設立をする4つ目のメリットは、決算月を自身で自由に設定できる点です。

個人事業主の場合、事業年度は1月から12月までと決められています。それに対して法人の場合は、事業年度の決算時期を自由に設定できます。決算月を自由に設定できると、繁忙期と決算事務をしなければならない時期をずらせるなどのメリットがあります。

5.相続税がかからない

会社設立をする5つ目のメリットは、相続税がかからない点です。

個人事業主の場合は、経営者が死亡した場合、財産のすべてが相続の対象になります。それに対して法人の場合は、会社なので相続という概念が該当しません。そのため、相続税は一切かかりません。ただし、法人への出資や株式の売却は、その譲渡益に課税されるので注意が必要です。

6.万が一のとき有限責任にできる

会社設立をする6つ目のメリットは、万が一のときに有限責任にできる点です。

有限責任とは、企業の債権者に対して出資額を限度として責任を負うことです。会社が倒産してしまった際、出資した金額は失うものの、それ以上の支払い義務は発生しないというものです。

会社設立をするデメリットとは

会社設立のメリットを見ていると、「会社設立をしない理由がない!」と感じる方もいるかもしれません。もちろん会社設立にメリットがあるのは事実です。

しかし、会社設立を行う前にデメリットについても理解をしておく必要があります。会社設立をする5つのデメリットについても解説していきます。

1.赤字でも法人住民税がかかる

会社設立をする1つ目のデメリットは、赤字であっても課税される法人住民税がある点です。

法人には、利益に課せられる税金と、利益とは無関係に課せられる2つの税金があります。利益とは無関係に課せられる税金に「法人住民税の均等割」というものがあり、これは赤字であっても事業毎度に課税されます。

「法人住民税」(総務省)

2.社会保険へ加入しなければならない

会社設立をする2つ目のデメリットは、社会保険へ加入しなくてはいけない点です。

会社設立をして法人化すると、「健康保険」と「厚生年金保険」への加入が必要になります。これらの社会保険は、個人事業主が加入する国民健康保険や国民年金と比較して高額です。

保険料は会社と加入者(主に社員)が折半で支払います。そのため、従業員が多ければ多いほど、支払うべき金額も高額になります。

3.設立費用が高い

会社設立をする3つ目のデメリットは、設立費用が高額な点です。

どのようなタイプの会社設立をするのかにもよりますが、合同会社と比較して株式会社は設立にかかる法定費用が高額です。
会社設立のメリットやデメリットとは?おすすめの会社設立代行まとめ

(*)定款の認証にかかる手数料が2022年1月1日より以下に変更されました
・資本金100万円未満      :30,000円
・資本金100万円以上300万円未満:40,000円
・資本金300万円以上      :50,000円

4.決算公告の義務がある

会社設立をする4つ目のデメリットは、決算公告の義務がある点です。

設立する会社が株式会社の場合、毎年、決算期に決算の数字を公表する義務があります。政府の発行する「官報」、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙、電子公告のいずれかに決算書類を掲載しなくてはいけません。

5.役員任期がある

会社設立をする5つ目のデメリットは、役員任期がある点です。

同じ役員が再任や重任される場合でも、役員の任期がきたら登記が必要になります。登記には登録免許税がかかるので、再任や重任の都度、費用がかかることを理解しておかなくてはいけません。

会社設立の方法

会社設立のメリットやデメリットとは?おすすめの会社設立代行まとめ

会社設立をするためには、さまざまなことを事前に決めておかなくてはいけません。会社設立をするおおよその流れ・手順は以下です。

1.会社概要の決定
2.定款の作成・認証
3.資本金の払い込み
4.登記申請書類の作成
5.会社設立登記

それぞれの手続き方法について、詳しく紹介します。

1.会社概要の決定

個人事業主が法人化する場合も、これから起業する場合も、どのような会社を設立するのか会社の概要を決めます。最低限決めておきたい会社の概要は以下の項目です。

・目的
・商号
・本店の所在地
・資本金の額
・発起人(出資者)
・各発起人の出資額
・発行可能株式総数
・設立時に際して発行する株式の数
・株式譲渡制限の有無
・公告の方法
・事業年度
・設立時取締役、設立時代表取締役 など

2.定款の作成・認証

会社の概要を決める際にまとめた文書を「定款」といい、会社の基本ルールのようなものです。

株式会社の場合には定款の作成後、定款が法令に基づいて作成されたことの証明を公証役場にて受けます。これを「定款の認証」といいます。

3.資本金の払い込み

次に、資本金の払い込みが必要になります。資本金の払い込みは、「発起人」または「設立時取締役」のうち誰か1人の銀行口座に出資金を払い込みます。

発起設立の場合:発起人
募集設立の場合:出資者全員

資本金の払い込みは、定款の認証の前後どちらでも構いません。

4.登記申請書類の作成

定款の認証を受けたら、次に会社設立登記をします。会社設立は、登記することで完了します。

登記をするためには登記申請書の作成をし、定款・資本金の払込証明書・役員の就任承諾書などの必要書類を添付して法務局へ提出しなくてはいけません。

登記申請書への記載事項は、「商業登記法」で定められています。法令に則って作成がなされていないと、申請は却下されてしまうので注意しましょう。登記実務の専門家である司法書士に作成依頼をするのが一般的です。

5.会社設立登記

申請までが終わったら、会社設立登記ができるようになります。原則会社設立日は、法務局に登記申請書を提出した日です。登記を完了すると登記完了証が交付されます。

登記完了証が交付されて、登記事項証明書・印鑑証明書・印鑑カードなどができるまでには1週間から2週間ほどかかるといわれています。「いついつまでに会社設立を完了させたい!」という希望がある場合には、スケジュールを逆算して行動するようにしましょう。

会社設立代行とは

会社設立をするのには、大まかに5つのステップを踏まなくてはいけません。そのため「自分ですべて手続きをするのは時間もかかるしハードルが高い」と感じてしまっている人もいるかもしれません。

そんな方におすすめなのが「会社設立代行」の利用です。会社設立代行とは、会社設立までに必要な作業や手続きを行ってくれる代行業者です。

もちろん、会社設立は個人でもできます。しかし、定款の作成や登記など不慣れな手続きが多く、法令に則った形式でないと申請が通らないため、専門家に依頼する方が安心といえます。会社設立代行の中にはコストパフォーマンスが抜群なものや、アフターケアが優れているものなどさまざまなものが存在します。「面倒」「ハードルが高い」と感じる方は、会社設立代行を利用してみても良いでしょう。

おすすめの会社設立代行3選

ここからは、おすすめの会社設立代行を3つ紹介していきます。

1.0円創業くん

おすすめの会社設立代行の1つ目は、助成金や融資に強い株式会社Wizが展開する「0円創業くん」です。0円創業くんは設立に必要なコストを0円に抑えられます。

設立の方法やポイントを解説してくれるほか、設立後の準備までワンストップでサポートしてもらえます。他にも、会社設立後に役立つノウハウを教えてくれますが、所定のサービス・商品から一定期間の契約が必要となります。

0円創業くん

2.マネーフォワード クラウド会社設立

おすすめの会社設立代行の2つ目は、「マネーフォワード クラウド会社設立」です。マネーフォワード クラウド会社設立は、フォームに沿って会社名・代表・事業目的などを入力していくと会社設立の必要書類を作成できるサービスです。

また、会社設立の際に必要な印鑑の購入・必要書類の作成も同時に対応できます。

マネーフォワード クラウド会社設立

3.freee会社設立コンシェルジュ

おすすめの3つ目の会社設立代行は、「freee会社設立コンシェルジュ」です。freee会社設立コンシェルジュは会社設立に詳しいコンシェルジュが常駐しているので、設立準備や登記、一般的な悩みまでワンストップでサポートしてもらえます。

電話でコンシェルジュが無料で相談にのってくれるので、事前に予約をするのがおすすめです。

freee会社設立コンシェルジュ

メリットとデメリットを見比べて会社設立をしよう

会社設立をすると、さまざまなメリットを受けられる反面、法人ならではのデメリットについても考えなくてはいけません。デメリットの中には「株式会社」に限定されたものもあります。どのようなタイプの会社を設立するのかによっても異なるので、慎重に会社の概要を決めましょう。

PROFILE

ちはる

大手IT商社でプロダクトプロモーション担当を経て、 WEBコンテンツ制作会社に転職し、ライターとして所属。その後、独立し、現在はビジネス・不動産関連の記事を主に執筆。

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