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パーソナルトレーナーも務めるアナウンサー? 雫石将克さんに聞く、文武両道型独立の魅力

パーソナルトレーナーも務めるアナウンサー? 雫石将克さんに聞く、文武両道型独立の魅力

文武両道。

学生時代は「勉強と部活の両方を頑張っていた」という方も多いのではないでしょうか。しかし社会人になるとどうしても仕事の比重が大きくなってしまいます。

今回お話を伺ったのは、雫石将克さん。

高知県を拠点に、フリーアナウンサーでありながら、パーソナルトレーナーとしても活躍する雫石さん。学生時代から続けてきた「文武両道」を、より実践するべくこの春独立したそうです。

今回は雫石さんのキャリアとともに、雫石さんの考える独立・起業の魅力について伺いました。

<プロフィール>
雫石将克さん
フリーアナウンサー/パーソナルトレーナー

埼玉県出身。
幼少期から野球に打ち込む。
2016年に大学を卒業し、高知放送にアナウンサーとして入社。
会社員時代にはスポーツの実況を始め、バラエティや報道、ラジオなどさまざまな領域で経験を積む。
また会社員時代からジムに通い、ボディコンテストにも多数参加。賞を獲得したこともある。

2022年3月に高知放送を退職し、独立。
現在は高知県を拠点に、フリーアナウンサーとして働きながら、パーソナルトレーニングジムも経営するなど、多方面に活躍する。

社会人になっても、文武両道を目指したい。雫石さんがアナウンサーとして独立するまで

――現在、フリーアナウンサーでありながらパーソナルトレーナーとしても活躍されている雫石さん。まずは独立に至るまでの経緯を伺いたいのですが、こどもの頃からアナウンサーを目指していたのでしょうか?

雫石さん
いえ。大学生まで野球をやっていたので、こどもの頃はプロ野球選手になりたかったんですよ。

ですが、残念ながらそれは叶わず、それでもなんらかの形でスポーツと関われる道をと思い、就活の時にアナウンス試験を受けようと思ったんです。

――それで高知放送に入社にしたんですね。

雫石さん
はい。他の地方局も何社か合格したのですが、高知放送のアナウンサーは、テレビだけではなくラジオなどさまざまな経験ができるということで入社を決めました。

入社してからは6年間勤めていたのですが、本当にいろいろなことを経験させていただきました。

当初志望していたスポーツだけでなく、報道、バラエティ、ラジオなど業務の範囲は本当に多岐に渡りました。

アナウンサーだから原稿を読み上げるだけではなく、自分で企画書を書いて構成を練り、現場で取材・収録をして、といったディレクターのような役割を任せていただいたり。

その経験が独立した今、とても活きているなと感じます。

――なぜ独立を決意されたのでしょうか?

雫石さん
学生時代は野球に打ち込んできたのですが、自分の中では勉強も頑張ってきたんです。いわゆる文武両道ですね。

でも社会人になってからは、どうしても仕事一辺倒になってしまいがちで。学生時代からの文武両道精神が疼いてしまったんですよね(笑)。

仕事もアナウンサーとしてだけではなく、いろいろと活動の幅を広げたいなと。そういう思いから独立を決意したんです。

フリーアナウンサーとパーソナルトレーナーを掛け合わせられるのは、独立・起業ならでは

――しかしなぜ、独立してからパーソナルトレーナーになったのでしょう?

雫石さん
実は会社に入社してからずっとジムに通っていたんです。中学生の頃からジムに通っていたので、社会人になってからもジムに行かないとなんだか落ち着かなくて(笑)。

当初は健康維持を目的にジムに通い始めたんですが、トレーニングを重ねるうちに体を鍛えることが楽しくなっていきました。

ボディコンテストにも出場するようにもなり、賞もいただいたりするようになったんですよ。そんなある時、ふと「これは誰かの役に立てるのでは?」と思うようになって。

開業を決意してからは、有名なトレーナーの講習を受けたりと、ちゃんと人に教えられるよう、より研鑽していきました。

――改めて、現在のお仕事について教えてください。

雫石さん
フリーアナウンサーとしては、テレビやラジオ、ネット中継などを中心に活動しています。

そしてパーソナルトレーナーとしてジムを開業しました。いずれも会社員時代と変わらず、高知を活動の拠点としています。

――フリーアナウンサーとパーソナルトレーナーという掛け合わせは、非常に珍しいですよね?

雫石さん
そうだと思います。ボディコンテストの大会で賞を獲得できるほど、トレーニングをされているアナウンサーの方は全国見渡してもなかなかいないかと思います(笑)。

でもだからこその相乗効果もあるんですよ。

高齢化やコロナ禍など、フィットネスの業界の需要は増え続けています。

トレーニングや健康維持について一定の知見を持って話せる人、というのはアナウンサー業としても新しい価値を提供できると思いますし。

逆にジムでは、こどもがいる会員さんが多いので、親子で参加できる絵本の読み聞かせ会なども行っていたり。普通のジムではなかなかできないようなことにも挑戦できたり。

最近は占星術の勉強も始めてみたんです。

「運動」は“運”が“動”くと書きますし(笑)。だからジムで会員さんとカウンセリングをする時は、タロット占いをやったりしているんですよ。

――アナウンス業とトレーナー業の掛け合わせで、トレーニングの専門家、絵本の読み聞かせ、占いにまで幅を広げられるんですね。

雫石さん
その自由度の高さが、独立・起業の楽しさだなと、改めて思います!

もちろんアナウンサーもジムも、手続きに資金繰りに準備と、会社員時代と比べてやらなければならないことはたくさんありますし、いろいろ大変ですけど。

それでも自分が「これやりたい!」と思ったことにフットワーク軽く挑戦できるのは、本当に楽しいです。

興味のアンテナを張り巡らせて、自分のできることとやりたいことの可能性を掛け合わせて、これからもさまざまなことに挑戦していきたいですね。

行動を起こした時点で「成功」だと思うんですよね。

――雫石さんの今後の展望を教えてください。

雫石さん
「ジムを経営している」というと「店舗拡大するの?」と聞かれることが多いのですが、実は個人的には「もっとジムを増やそう」とは考えていないんです(笑)。

もちろん自分にとって「アナウンス業」と「トレーナー業」が、大切な要素であることには変わりません。それらを基軸に、もっと幅を広げていけたらいいなと思っていて。

今は、飲食店や販売、動物の洋服などを作るアパレル業にも興味があるんです。

飲食店もジムをやっているから「タンパク質たっぷりの筋肉メニュー!」というわけでもなく、ハイカロリーで油コテコテのラーメン屋とかがやりたいなと思ってます。

美味しいラーメンというのは往々にしてカロリーが高いものですから(笑)。もしラーメンをいっぱい食べて太ってしまったら、その時ジムに来ていただければと思います!

――最後に読者の方へメッセージをお願いします。

雫石さん
独立・起業って、まずは「ちゃんと開業できるのか」という不安と、その後「ちゃんと続けていけるか」という不安があると思うんですよね。

そしておそらく「成功の定義」は「ちゃんと事業を続けていって大きくできるか」というところにあるんじゃないかなと。

でも僕からしたら、まず独立・起業に挑戦した時点で、もうすでに「成功」だと思うんですよ。

その後、仮に続けられなかったとしても、挑戦したという「経験」は残ります。その「経験」があれば、会社員に戻ったとしてもまた別の事業に挑戦するにしても、必ず財産になると思うんですよね。

だから失敗した時のことを考えすぎて何もできないよりも、まずは独立・起業に挑戦してみて、そこから先のことを考えてみるといいのではないでしょうか。

取材・文=内藤 祐介
写真提供=雫石将克さん

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