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整理が面倒くさいと思っている人のための整理術【経営者のための仕事術】

整理が面倒くさいと思っている人のための整理術【経営者のための仕事術】

ビジネス書著者で商品開発コンサルタントの美崎栄一郎です。仕事術に関する著作をたくさん書いていますが、アントレStyle Magazineでは、「経営者のための仕事術」について、実践できるノウハウや考え方をお伝えしたいと思っております。

今回は、新刊の『面倒くさがりやの超整理術』の内容から経営者向けの内容をご紹介します。

この本は、整理が面倒くさいけど、まぁやらないといけないかなとボンヤリ思っている整理が得意でない人向けに企画を設計しました。

本を書くときは、市場調査として競合になる類書をリサーチするのですが、共通して見つかったのは整理術本を書いている著者はみんな整理が好きだということでした。嫌いだとしても、好きだ、得意だという体裁で書いています。

ここに目を付けたことから、この企画は始まりました。

整理術本の著者は整理が好き

私、美崎栄一郎は、整理術系の本をこの本をあわせて3冊書いているのですが、正直なところ、この3冊目のオファーがあったときに渋りました。あんまり整理術は得意ではないので、もう良いかなと思ったのです。

そう考えて改めて整理術本を読み直してみると、整理術の本の著者はみんな整理が好きということに気づきました。なので、当然「誰でもできる」的な書き方をどの本でも紹介しています。

ここに目をつけて、整理が好きではない人向けに、気になっている部分だけ整理するポイントを書いていくことにしました。

例えば、スマホの写真を整理したり保管したりしないといけないと思っている人には、15分という時間があれば整理できますよ。という具体的な時間を書きました。で、そのやり方を説明しています。つまり、スマホの写真整理は15分あればできるということなので、まぁ面倒くさいけどやっても良いかなと思って行動できるように…です。

ちなみに、

1)グーグルフォト(GooglePhotos)のアプリを入れる

2)WIFI環境下で自動的にバックアップを取るという設定にグーグルフォトをする

3)毎日か毎週の決まった日にグーグルフォトをWIFI環境下で立ち上げる

だけで済みます。

グーグルの技術で、無料で写真を無尽蔵にバックアップして分類してくれるのです。このサービスを知っていれば、これで終了です。こういう便利なサービスを使えば、整理が苦手な人でもなんとか整理できるはずです。

ですが、これはスマホの写真の整理という限られた場所だけの技ですから、全部が綺麗になるわけではありません。でも、気になっているところがちょっとは綺麗になって気持ち良いはずです。

私は面倒な整理をしたくないので、いろいろ試して、この方法が一番楽で簡単で効果があることにたどり着いたのです。

グーグルフォト(GooglePhotos):https://photos.google.com/?hl=ja

 

机の上の整理が困難な理由

スマホの写真以外の事例として、リアルなモノの代表である「机の上」について注目してみましょう。
私の机の上には、たくさんの文房具があります。さらに引き出しの中にもいっぱい文房具があります。名刺もいっぱい。書類もいっぱいです。こうなっている理由を考えてみたら、2つ原因があることに気がつきました。

1)好きなモノは、増えてしまうということ

2)他人から無理矢理渡されてしまうから、増えてしまうということ

このヒントは、読者の皆さんに「整理に困っているものは何ですか?」と質問してみたところ、ケーブルとか鞄とかが候補に挙がったのです。ケーブルとか文具とかは、おそらくガジェット好きだったり、文具好きだったりすると増えるのです。そのため、片づけるのが非常に難しい。
通常の整理の本であれば、「捨てろ」というのが基本です。で、著者によって、捨てる基準や方法を解説しているのです。使用頻度の基準で捨てようとか、ときめくかときめかないかで判断して捨てようとか、いろいろな判断基準がありますが、結果としてやることは「捨てろ」なのです。

ですが、好きなモノを捨てることは、かなりハードルが高いわけです。
私の本では、「捨てずに置いておきましょう」という整理術の本では言わない結論にしています。

そして、もう1つの原因、名刺や書類のように、無理矢理渡されるから増えてしまうというものについて。

名刺は整理しない

名刺は整理しないというのがコツです。ファイルなどに入れるのではなく、日付だけをスタンプしておくか名刺に書き込んでおくのが得策です。

名刺の情報で人間の記憶に残っているのは、いつ、どこで会ったかという記憶です。社名や名前は覚えていないくても、沖縄の展示会で会ったとか、東京のビックサイトのあのイベントで会った人というように思い出すはずです。とすると、たどることのできる情報は、日付です。ですが名刺には日付が書かれていない。

ですから、名刺に日付スタンプを入れておくと、名刺の情報にたどり着きやすくなります。

手帳を見てそのイベントの日付が分かれば、日付をたよりにして名刺までたどることができます。もちろん、デジタル管理するのもありですが、その場合だと「Eight」などを使って、「Eight」に入力する日を極力イベントの日に近づけておくことが重要です。なぜならば、「Eight」では名刺交換日という日付が自動的に付与されますが、実際に名刺交換した日ではなく登録した日が入力されるからです。

いろいろなところで日付スタンプは売られていますが、私はシヤチハタの日付スタンプを愛用しています。浸透印なので、インクを付ける必要がなく連続してスタンプできるからです。

Eight:https://8card.net/

日付スタンプ:https://item.shachihata.co.jp/catalog/product.do?pid=A020015

経営の本質は差別化

面倒くさがりやの超整理術』が私の40冊目の著作になりました。

経営の本質は差別化ですよね。

整理術のような沢山の競合がいる中でも差別化できるポイントがあるということなんです。整理が得意な人、好きな人が書いているんだったら、整理が好きではないという切り口で書けば、新しいわけです。

おかげさまで、発売即重版出来となりました。台湾からも翻訳のオファーを頂きました。世の中には、たくさんの整理術の本があるにも関わらず、こういうヒットになるのは、差別化したからです。折角なので、次回の連載でもこの本からノウハウをご紹介したいと思います。買わなくても済むように…(笑)。

 

商品開発コンサルタント・ビジネス書作家
美崎栄一郎

商品開発コンサルタント。花王でアタック、ソフィーナなどの開発のプロジェクトリーダーとして活躍後、独立。
コンサルティングでは、1年で結果を出すことを念頭に置き、企画から販売及び広報戦略まで複合的にサポートする手法が評価されている。

美崎栄一郎の連載記事一覧
【経営者のための仕事術】名刺作成のデザインのヒント
【経営者のための仕事術】あとに残る印象をつくる戦略

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