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経営者が覚えるべき「フレームワーク」とは

経営者が覚えるべき「フレームワーク」とは

日常会話のなかでもフレームワークという言葉を聞くことがあるでしょう。フレームワークとは、ビジネスにおける経営分析と経営戦略をロジカルに考えるための手順のようなものです。フレームワークのテクニックを身につけることで、自分たちの経営に足りないものや今後の課題などを見つけ、解決の糸口を探すことができるようになるでしょう。今やビジネスは“勘”や“経営者の主観”、“がむしゃらなヤル気”だけでは成功へとつなげることは難しくなっています。フレームワークの考えを理解して、経営分析を進めていくことが必要です。

ビジネスにおけるフレームワーク

ビジネスにおけるフレームワークとは経営戦略や業務改善、問題の解決などに活用できる思考の枠組みや分析ツールのことです。これらを、より具体的に無駄なく進めることができるようにパターン化した仕組みを用います。枠組みがあることにより、複数の視点から物事を考えるときに考えから漏れやダブリをなくして、より正確に全体から捉える事が可能となります。パターン化されているため、自社や自分たちの部署ごとに当てはめることで誰でもこのような考え方、仕事の進め方をすることが可能です。

フレームワークの考え方を取り入れることで、思考が論理的になり、相手に的確にまとまった考えを使えることができます。そのため、お互いに要点が伝わりやすくなり、職場内や取引先とのコミュニケーションが円滑になることが期待できます。

課題発見にも有用

ビジネスを進めていく上での課題発見は非常に重要なことです。問題を抱えている企業では、「どうしたら売れるようになるのだろう?」「どうやったら集客できるだろう?」などと漠然と考えているだけではなく、分析に基づいた経営戦略を立てる、改善することが必要です。そして、それ以前に自社内で抱えている課題だけでなく、自社を取り巻く環境を見直すことも重要なカギとなります。ここでは、課題発見に有効なフレームワークを2つ紹介します。

「3C分析」は、顧客・競合・自社の視点から分析を行い、自社の課題発見に活用できるフレームワークです。3つの「C」は“自社(Company)”、“顧客(Customer)”、“競合(Competitor)”の頭文字であり、3つそれぞれの傾向を見出して課題発見につなげていきます。自社の強みと弱みを見出し、顧客のニーズに合っているか、合っていない部分は何か、といった分析を行います。また、競合他社やその業界の傾向と比較した場合の強みや弱みも発見可能です。顧客の視点となって考えることでニーズを導き出し、競合と比較して足りない部分を洗い出すことで課題を見つけます。

「PEST分析」もまた、外部環境と自社の分析に役立つフレームワークです。外部環境が自社にどのような影響を及ぼすかを把握、予測する手法であり、自社分析だけでは見逃す恐れのあるポイントも把握することができます。世の中の流れをしっかりと押さえて時代に合った組織や商品・サービスへと変えることは、現代社会を生き残るためにも、企業をさらに発展させるためにも重要です。「PEST分析」は起業する前に済ませておくのが望ましいものです。これにより周囲からの影響を予測できるので、なるべく早く分析したほうが良いでしょう。

具体的には、外部環境を“政治的要因”、“経済的要因”、“社会的要因”、“技術的要因”の4点からチェックします。ビジネスに影響のある“政治的要因”としては、法改正や税制、助成金制度などがあります。また、“経済的要因”としては、景気や株価、為替、金利など、そして消費動向などです。さらに“社会的要因”としては人口の変化や流行、世論などがあります。少子高齢化なども大きな影響を与えるものとなるでしょう。“技術的要因”は、インフラやIT活用、特許や新技術の開発などがあります。こうした分析を行うことで、将来のリスクに備えることや、新事業立ち上げ、新規顧客の取り込みなどの戦略を組み立てることができます。

代表的な「PDCA」

「PDCA」はフレームワークの代表的なものであり、企業が組織として成長するために必要となるサイクルです。“PLAN(計画)”、“DO(実行)”、“CHECK(点検)”、“ACTION(改善)”の4つの行程で成り立つサイクルは、一回りした後に“ACTION(改善)”で次のサイクルを向上させることが大切です。「PDCA」サイクルをまわしていくことで、一回りごとにらせん状の成長を遂げられるようになります。

「PDCA」では、実現可能な目標を立てることが重要です。努力して達成することによって会社に良い影響を与えられる目標を立てます。数年先を考えた長期的な目標を設定し、さらにそれを達成するために必要な短期的な目標を掲げます。状況を分析し、客観的に計画、軌道修正を行うことも必要です。さらに目標設定で挙げた内容にそった評価を行い、改善していくことで成長につながっていきます。

このフレームワークでは、“ACTION”によって適切な改善を行うテクニックが必要です。自社内の問題点ばかりに目が行き、消費者の目線がないがしろになっているような改善では、企業の成長に結びつきません。これを考えるにあたっても、ほかのフレームワークの手法によって社内外の環境を見極めて行うことが求められます。

まとめ

フレームワークにはさまざまな手法があり、ここで紹介したのはほんの1例に過ぎません。続けていくことに意味があるので、分析したい対象などに応じて自社に合ったフレームワークの手法を利用していくことが大切です。また、フレームワークを実践する際には、全社で行う場合や部署内で行う場合、また、個人の目標達成のためなど、それぞれに使い分けることも必要となります。

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