副業の種類にはどのようなものがある？代表的な5つのメリット・デメリット

本業とは別に仕事をして収入を得ることを“副業”といいます。最近は副業を許可する企業が増えてきたことに伴い、副業をスタートする方が増加しています。しかし「副業に興味を持っているものの、何から取り組めば良いのか」「副業にはどのような種類があり、どれが自分に合っているのか分からない」という方も多いでしょう。そこで今回は、副業の種類とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。

知っておきたい5種類の副業

まずは副業の種類からご紹介します。副業の種類は、大きく分けて5種類あります。

インターネット系の副業

1つ目の“インターネット系の副業”は、その名の通りインターネットを使って行う副業のことを指しています。

インターネット環境が整っているカフェやワーキングスペースも増え、副業も数多く存在しています。インターネットに接続できる環境とデバイスがあれば簡単に始められることから、副業をする際の入り口として活用する人も多くいることが特徴です。

在宅でも副業できることから、会社員の方が夜間や休日を活かしたり、家事や育児の合間に取り組んだりできるメリットがあります。

スキル系の副業

2つ目の“スキル系の副業”は、インターネット系の副業と似たような印象もありますが、すでに自分が持っているスキルを活用して行う副業のことを指します。

インターネットに接続できる環境とデバイスがあれば始められる点はインターネット系の副業と同じですが、専門的なスキルが必要だったり、本業で得た知識を使って行ったりするものが多いのが特徴です。

投資系の副業

3つ目が“投資系の副業”です。こちらも名前の通り、株式・FX（外国為替）・仮想通貨・不動産などといった投資を行う副業のことを指します。

投資系の副業を始めるうえでは、投資に関する知識をしっかりと持っておく必要があるといえるでしょう。投資をするうえで、元本、つまり自己資金も必要となることが多いです。

労働系の副業

4つ目が“労働系の副業”です。自分の身体を使って働くことで収入を得る方法のことをいいます。短期間のアルバイトや、フードデリバリーサービスの配達員などが挙げられます。

インターネットや投資での副業と異なり、体力が必要な業務であることが多くなります。「本業でデスクワークが多いためエクササイズを兼ねた副業をしたい」と考えている方には良いかもしれません。

オーナー系の副業

5つ目が“オーナー系の副業”です。自分がビジネスのオーナーとなり、店舗運営や事業を進めていくスタイルの副業となります。

ビジネスのオーナーになるという点から、開業時に自己資金が必要になったり、事業によっては在庫リスクなどを抱える可能性があったりと、ほかの副業よりもやや難易度が高めです。しかし、その分事業が成功した際の収益、つまりリターンも大きい傾向にあります。

副業のメリット・デメリットを比較して自分に合うものを見つけるのがベスト

副業と一口にいっても、さまざまな種類があることが分かります。では、どのように副業を選ぶのが良いのでしょうか。

コツは、メリットとデメリットを比較し、そのうえで自分に合う副業を見極めることです。

ここからは、5種類の副業それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

インターネット系の副業のメリット・デメリット

インターネット系の副業の主な種類は以下のようなものといわれています。

・アフィリエイト
・ポイ活（※ポイントを貯める活動）
・ライブチャット配信
・動画投稿サイトでの動画公開（スキルに頼らない内容のもの）
・データ入力　など

インターネット系の副業のメリット1．好きな時間・場所で働ける

インターネット系の副業のメリット1つ目は“時間や場所に縛られずに働けること”といえるでしょう。

基本的に「自宅などの好きな場所で好きな時間に働き、成果を上げていく」という業務が多いので、時間や場所に縛られることなく在宅でも仕事ができます。

ポイントサイトやアンケートサイトはスマートフォンでも短時間で行えるため、電車の移動時間なども活用できます。

「空き時間で効率良く仕事をしたい」「副業は自由度を大切にしたい」という方は、インターネット系の仕事を選ぶことをおすすめします。

インターネット系の副業のメリット2．成果を上げた分だけ収入を得られる

インターネット系の副業は「時給という概念がない業務が多い」ということが特徴の1つとなります。つまり、どれだけの時間を働いたかよりも、成果物に対して価格が設定されていることが多いのです。

例えば、アフィリエイトでは趣味や特技についてのブログを作成し、そこにアフィリエイトリンクを掲載します。アフィリエイトの案件はインターネットサービスやクレジットカードの入会など、多種多様です。アクセス数が多いブログであれば、読者がその広告をクリックすることで収益になる広告バナーを掲載することもできます。

ブログが人気になれば想定よりも多くの収入につなげることができます。

インターネット系の副業のメリット3．少ない資金で始められる

副業をスタートさせる際に、多額の初期費用をかけられる方は多くないでしょう。

インターネット系の副業であれば、パソコンを用意してインターネットに接続できる環境を整えるだけで始められるものが多く、そうした副業であれば、少ない資金からスタートできます。

インターネット系の副業のデメリット1．まったく稼げない可能性がある

インターネット系の副業は簡単に始められる反面、軌道に乗るまでに時間がかかる可能性があり、最初は安定した収入を得られないことがあります。うまく軌道に乗せられなくて、まったく収益が上げられないことも十分あり得るのです。

また、ライブチャットや動画投稿は、視聴者数や投げ銭の金額によって収入に変動があります。成果を出すためにはコンテンツを更新し続けたり、継続して視聴してくれるファンを獲得するために工夫したりするなど、一定の下積み期間が必要となるので、すぐに収入につながらない可能性が高いことは覚えておいた方が良いでしょう。

インターネット系の副業のデメリット2．パソコンに苦手意識がある人には難易度が高い

インターネット系の副業の場合、インターネットを使って仕事をするので、パソコンなどデバイスに苦手意識がある方にとっては難易度が高いというデメリットがあります。

副業に関する知識を覚える以前に“パソコンの使い方”から学ばなければならなくなるので、苦手な方は避けた方がいいでしょう。

また、パソコンの操作そのものだけでなく、インターネットリテラシーやトレンドへの情報感度も高くないと難しいでしょう。

スキル系の副業のメリット・デメリット

主なスキル系の副業の種類は以下のようなものといわれています。

・プログラミング
・Web制作
・Webデザイン
・ライティング
・クラウドソーシング
・動画投稿サイトでの動画公開（本業で得た知識や持っているスキルを活かした内容のもの）　など

インターネット系の副業と近いものがありますが、それぞれ報酬を得られる程度のスキルがある方におすすめします。スキマ時間に作業を行うというよりも、発注してくれるクライアントを見つけて成果物を期日までに納品するものが一般的です。

スキル系の副業のメリット1．好きな時間・場所で働ける

スキル系の副業のメリットの1つは、インターネット系の副業と同様に、在宅やリモートワークなどで“時間や場所に縛られずに働けること”が挙げられます。

発注者とのやり取りの中で「いつまでに納品してほしい」という〆切が設けられることがほとんどです。しかし、この言葉の裏を返せば「〆切さえ守ることができるなら、好きな時間・好きな場所で仕事をすることができる」ということになります。

スキル系の副業のメリット2．成果を上げた分だけ収入を得られる

スキル系の副業においても「時給という概念がない業務」が多いといえます。

当たり前ですが“1日は24時間”という時間の概念は変わりません。しかし“1時間当たりでこなせる業務量”を上げられれば、その分多くの報酬を受け取ることができます。

努力次第で本業と同じくらいの収益を上げられる可能性があるため、その点はメリットだといえるでしょう。

また副業を続ければ続けるだけ経験と実績が蓄積されスキルアップし、より高単価の案件を受注しやすくなるでしょう。

スキル系の副業のメリット3．本業のスキルを活かせる可能性がある

もしも現在、本業で専門的なスキルを活用して仕事をしている場合、その専門スキルを副業で活かせる可能性があります。

専門的なスキルを持っている人材は、企業に求められることが多いので、副業探しはスムーズに進むでしょう。案件の中から条件などを決めたうえで自分にマッチする副業を選ぶといいでしょう。

スキル系の副業のデメリット1．スキルを身に付けるまでの道のりが長い

スキル系の副業は、スキルを習得するまでに時間や費用がかかることが多く、もともとスキルを持っていない人にとっては、副業を始めるまでのハードルが高いです。

「0からスキルを習得して、副業をしたい」という場合、スクールなどに通うことから始める人が多いですが、学費が10万円以上かかったり、何ヵ月も通う必要があったりと“実際に自分の手で稼げるようになる”までは長い期間とコストがかかります。

スキル系の副業のデメリット2．納期が決められている

前述の通り、スキル系の副業の案件は「いつまでに納品してください」と〆切が定められていることがほとんどです。クライアントから定められた成果物の条件は必ず確認し、不備がないように責任を持って対応します。

自分のスキル以上の成果物を求められたりする場合、昼夜を問わず働かなければならないケースもあるでしょう。納期に追われた経験がある方にはあまりデメリットに感じないかもしれませんが、〆切は必ず守るようにしましょう。一度でも〆切を過ぎてしまうと、信用がなくなり、案件も獲得しにくくなるでしょう。

投資系の副業のメリット・デメリット

主な投資系副業の種類は、以下のようなものといわれています。

・株式投資
・FX
・仮想通貨投資
・不動産投資
・投資信託
・不動産投資信託（REIT）
・アンティークコイン　など

投資系の副業のメリット1．ハイリターンが見込める

投資は基本的に“ハイリスク・ハイリターン”です。そのため、本業の収入以上の金額を副業で得られる可能性もあるのです。

例えば不動産投資の場合、購入した物件を貸し出して得られる家賃収入だけではなく、不動産価格が上がれば、購入した金額よりも高く売り出し、売却益が得られる可能性もあります。

場合によっては大きなリターンが得られることも、メリットの1つといえるでしょう。

投資系の副業のメリット2．少額から取引ができる

投資系の副業は取り扱う金融商品によりますが、正しい知識さえ持っていれば少額からスタートできるところがメリットといえます。また、少ない資金で大きな利益が期待できるので、初期投資をあまりかけられない人にもおすすめといえます。

投資系の副業のメリット3．不労所得を得られる可能性がある

投資系の副業は、開始するまでに知識を得たり、開始の手続きに時間がかかったりしますが、投資をした後は、時間や作業に拘束されることがなく、収入を得続けられる可能性がある点もメリットです。

「時給で何時間働く」「クライアントに成果物を納品する」というような実際に労働した対価ではなく、不労所得に近いものが得られるのは本業で忙しい会社員にも魅力的な副業といえるでしょう。

投資系の副業のデメリット1．リスクが大きい

投資系副業は、リターンが大きい分“リスクが大きい”ことも特徴の1つとして挙げられます。そのため、稼ごうと思って始めた副業で損失を被る可能性も大いにあります。

どのような投資でも、元本割れを起こす可能性はあり、将来の経済危機を予測することはできません。自己資本を失ったり、借金だけが残ったりするリスクがあるのです。

その点を頭に入れたうえでチャレンジすることをおすすめします。

投資系の副業のデメリット2．専門的な知識が必要

投資系の副業は、資金を運用するための専門的な知識が必要となります。

インターネット上に、投資に関するさまざまな種類の情報は出ているものの、どれが正しいとは言い切れません。過去の市場データを分析し、今後の市場をどう読むかなど、それぞれの見解にすぎないからです。投資の専門的な知識をつけたうえで、情報の取捨選択をし、自分で検討していく必要があるといえるでしょう。

労働系の副業のメリット・デメリット

労働系の副業の種類には以下のようなものがあります。

・アルバイト
・家事代行
・デリバリースタッフ
・治験　など

アルバイトには数多くの種類があります。飲食店を始め、スーパーやアミューズメントパーク、ショップ店員から清掃業、引っ越し作業、イベントスタッフなど、幅広い職種から自分に合うものを選んで働けます。時給や日給、日払いや中長期など、どんなスタイルで働きたいかという点でも働き方の種類が豊富です。

労働系の副業のメリット1．すぐに始められる

労働系の副業はさまざまな種類があるものの、どれもすぐに始められることが多いというメリットがあります。多くの業種でアルバイトという形態で求人が豊富にあるので、自分に合う条件の職種を見つけて応募し、面接を通過できればすぐに副業をスタートできます。

一昔前ではアルバイトの応募でも履歴書を作成する必要がありましたが、今は求人サイトに一度、経歴などを登録するとその情報を活用して効率的に複数応募することも可能です。

単発のアルバイトの場合、働き始めるとすぐに給料としてお金を受け取れることがほとんどです。インターネット系や投資系の副業と比べて収入を得られるまでの時間が短いといえるでしょう。

労働系の副業のメリット2．誰でもチャレンジしやすい

労働系の副業は、専門知識などを必要としないケースが多いため、どのような人でもチャレンジしやすいというメリットがあります。

中には、普通自動車免許などの資格が必要となるデリバリースタッフをはじめとする職種もあります。しかしほとんどの種類の労働系の副業は、新人研修で大方の業務内容を把握できるので、業務内容の把握に時間や費用がかかることもありません。

労働系の副業のデメリット1．大きな金額は稼げない

労働系の副業は「時給が決まっているものがほとんどである」という特徴があります。

働いたら働いた分の収入は得られますが、副業に割ける時間も限られているので、なかなか一気に大きな金額を稼ぐことは難しいというデメリットがあるといえるでしょう。

しかし、労働系の副業の中にも“治験”のように、1回で大きな金額が設定されている種類のものもあります。自分が必要な金額と副業に使える時間、体力、治験による将来へのリスクなどを総合的に考えて判断することをおすすめします。

労働系の副業のデメリット2．体調管理が難しくなる

労働系の副業に関わらず、副業は本業以外の空いている時間を利用して働きます。特に労働系の副業に関しては、どのような種類のものでも、出勤して身体を使って働くことになります。

そのため、プライベートの時間が減ることはもちろん、体調を崩してしまう可能性もあります。

体力に自信のある方には向いていますが、体調を崩しやすい方にとっては過酷な副業となってしまうため、よく考えてから挑戦しましょう。「本業はデスクワークなので副業で身体を動かしたい」という方におすすめの副業ですが、時間や体調管理を怠らないようにしましょう。

オーナー系の副業のメリット・デメリット

オーナー系の副業の種類には以下のようなものがあります。

・飲食店の運営
・ECサイトの運営
・ネイルサロン、美容サロンの運営
・コインランドリーやコインパーキングの運営　など

オーナー系の副業のメリット1．オーナー業に専念できれば、本業への支障が少ない

オーナー系の副業には、オーナー業に専念できるようであれば、本業に影響なく副業を行えるというメリットがあります。例えば、店舗経営をする場合でも、店舗運営の業務を従業員にすべて任せられる状態をつくれば、自分はオーナー業に専念できるようになります。

オーナー系の副業のメリット2．趣味を仕事にできる

オーナー系の副業にはさまざまな種類がありますが、飲食店やECサイト、ネイルサロンの運営など「自分の趣味を実益に昇華できる」というメリットがあります。

自分の「好き」や「得意」を仕事にできるので、スキル習得や情報収集に費用や時間をかけることなく副業を始められるのは大きなメリットです。

オーナー系の副業のデメリット1．経営リスクがある

オーナー系の副業は「自分がビジネスオーナーになる」という特性上、経営者としてのリスクを背負います。経営判断を間違えると事業の存続が危ぶまれることもあり、難しい判断を迫られる場合があります。

特に在庫管理や集客・競合との差別化など、収益に大きく影響する判断を“自身の責任で”行っていかなければならない厳しさがあります。

また業態にもよりますが、開業時にまとまった開業資金が必要となります。自己資本や借り入れを行った場合には、事業の黒字化も大きな課題となります。

オーナー系の副業のデメリット2．人を雇う場合、採用の難易度が高い

特に店舗を運営するようなオーナー業で副業をする場合、自分の代わりにお店を任せられる人材の採用が必要となります。

知識や経験が豊富なスタッフの獲得が事業成功のカギとなるため、「どのような人を雇うのか」といった採用難易度は高いといえます。採用後の人材育成もオーナーの仕事になります。事業を拡大するときには自分の代わりを任せられる優秀な人材の採用は重要です。

コインランドリーやコインパーキングなど、運営する人材が不要な業種でオーナー業を行えばそのような課題は解決しやすくなるでしょう。

副業を行う場合の注意点

本業とは別に副業を行う場合、必ず確認しておきたい2つの注意点があります。

・年間20万円以上の収入には確定申告が必要
・本業の就業規則を確認する

年間20万円を超える俯仰の収入には確定申告が必要

一般的に会社員など会社に雇用されている場合は会社が年末調整をしてくれるため、確定申告の必要はありません。しかし副業を行っていて、副業で年間20万円を超える収入がある場合は、確定申告をすることが定められています。

「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」（国税庁）

本業の就業規則を確認する

副業が推奨されている世の中の動きはあるものの、本業として働く会社によっては副業が禁止されていることもあります。副業申請する場合も、副業の内容や1週間で副業にかかる時間などを正しく申請しなければなりません。

特に本業の競合にあたる内容の副業や、本業の機密情報の漏洩の恐れになる場合は会社から副業の許可が下りないことも多いので、注意して副業を選ぶようにしましょう。

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