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【新NISA】成長投資枠の活用法を、やさしいお金の専門家・横川楓さんが解説!

【新NISA】成長投資枠の活用法を、やさしいお金の専門家・横川楓さんが解説!

いよいよ2024年1月からスタートする、新NISA。

前回、横川先生に伺ったのは、新NISAにおける「つみたて投資枠」の概要と、その活用法について。今回は「成長投資枠」の概要と活用法についてお話を伺いました。

つみたて投資枠と成長投資枠、2つの特性をどう活かして制度を使うべきなのでしょうか。旧つみたてNISAを活用していて、今後は成長投資枠に挑戦しようと考えている方には必見です!

<プロフィール>
横川楓さん
やさしいお金の専門家・金融教育活動家
一般社団法人日本金融教育推進協会 代表理事

明治大学法学部卒、その後同大学院へ進学。
24歳で経営学修士(MBA)を取得。

実家は会計事務所を経営。
同年代の友人たちのお金に対する意識と、将来の資産形成、所得格差、年金問題、増税など、これからの日本を担う世代に振りかかるさまざまなお金の問題との乖離に疑問を持ち、お金の知識の啓蒙活動を開始。

ファイナンシャルプランナー(AFP)や、SDGs検定、マネーマネジメント検定等の資格を取得し、2022年1月に一般社団法人日本金融教育推進協会を設立。
同法人の代表理事を務める。

横川さんのインタビュー記事はこちらから!
「収入=給与」に縛られない。経済評論家・横川楓さんに聞く、独立・起業に必要な2つの条件

<聞き手プロフィール>
庵(いおり)
イラストレーター

都内に住む27歳のフリーランスイラストレーター。
学生時代から絵を描くことが好きで、数年前から副業としてイラストレーターの仕事を受けるようになった。
近年は副業での収入が本業の稼ぎより多くなったことから、独立を決意する。

最大1200万円(内数)まで購入可能! 新NISA・成長投資枠の主な変更点

庵ちゃん
横川先生、ついに新NISAが2024年1月からスタートしましたね!
横川さん
そうだね!

前回はつみたて投資枠の概要や活用法について学んだけれど、今回は成長投資枠の概要や活用法についてお話していくよ!

庵ちゃん
新NISAの「成長投資枠」というのは、これまでの「NISA」に相当する制度のことですよね?
横川さん
その通り。

つみたて投資枠では「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」に限定されていたんだけど、成長投資枠では旧「NISA」同様、上場株式やETF(上場投資信託)※など、より幅広い商品を購入することができるんだ。

※株式のように値動きの大きい投資信託のこと


https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html

庵ちゃん
つみたて投資枠よりもさらに選択肢が増えるんですね。
横川さん
選択肢はもちろん、購入できる金額も増えるよ。

年間の投資枠も240万が上限(旧NISAでは120万円が上限)となって、うち非課税保有限度額は1200万円になったんだ。

庵ちゃん
非課税保有限度額は1800万円までだった気がするのですが……?
横川さん
それはつみたて投資枠を含めた、新NISA全体での限度額ね。

1800万円のうち、成長投資枠では最大1200万円まで非課税で保有できるよ。

それとは別につみたて投資枠を600万円保有して、合計1800万円分を保有していてもいいし、極端な話、つみたて投資枠だけで1800万円保有することもできるんだ。

非課税保有期間が5年から無期限へ。成長投資枠の株はずっと持ち続けるべき?

庵ちゃん
他に旧NISAと、新NISAの成長投資枠の違いはありますか?
横川さん
旧NISAでは、非課税保有期間が5年までだったから、株式を持っていても非課税で利益を受け取るためには、短期で(5年以内に)売買せざるを得なかったんだけど、新NISAでは成長投資枠でも非課税保有期間の制限がなくなったんだ。

これはかなり大きい変化じゃないかな。

庵ちゃん
つみたて投資枠では長期で積み立てることが原則でしたよね。成長投資枠でも同様に長期で運用を考えた方がいいのでしょうか?
横川さん
これは難しいところで、目的によると思うな。

旧NISAの時もそうだったけど、成長投資枠で購入する株をはじめとした金融商品は、つみたて投資枠よりも売り時が大切になってくる。

単に株を買って利益を出すことだけが目的なら、一概に長く持っていればいいとは言えないよね。

庵ちゃん
なるほど……たしかにそうですね。
横川さん
でも株の買い方も様々で、成長を見守りたい、自分が可能性を感じる企業を応援するという意味で株を買うということもあるし、株を購入することで株主優待を受けたいという人もいるでしょう?

その場合は5年という縛りがなくなったことで、制度が変わらない限りは、恒久的に利益を非課税で受け取ることができるようになった。

ただし金融商品である以上、買った時よりも価格が大幅に下がることもあるし、最悪その企業が倒産してしまうことだってもちろんありえる。

だから長い期間株を持ち続けることのリスクとリターンについては、目的に合わせてよく考えた方がいいかもね。

おすすめは、成長投資枠とつみたて投資枠の併用。リスクとリターンのバランスを取ろう!

庵ちゃん
なんというか、つみたて投資枠よりも成長投資枠の方が、より「投資してる感」がありますね……! リスクを減らすにはどうしたらいいんでしょうか?
横川さん
以前にも話したけれど、リスクへの備えは「分散」をするというのが大原則。

そういう意味では、つみたて投資枠の延長という形で成長投資枠を活用している人は、その時点ですでに、ある程度分散できていると言えるよね。

あるいは新NISAにとどまらず、様々な方法で資産を分散していると、よりリスクを軽減できると思うよ。

庵ちゃん
改めて成長投資枠の、横川先生おすすめの活用法を教えてください。
横川さん
私はこれまでずっとつみたてNISAを運用してきて、株は普通に課税される口座で持っていたの。

新NISAが始まって、つみたて投資枠は引き続き運用していくつもりだけど、これからは株を買うときはまず成長投資枠で買おうと思っているよ。。

つみたてNISAである程度金融商品を買うことに慣れてきた人は、今度は株にも挑戦したいと思うようになるんじゃないかな?

とはいえ成長投資枠に全ベッド、というわけでもなく、まずはあくまでつみたて投資枠を運用して、余った資金を成長投資枠でも活用しよう、くらいのスタンスでいるのがおすすめ。

せっかく制度が大きく変わって、つみたて投資枠と成長投資枠の両方を併用できるようになったし、リスクとリターンをいい塩梅で取って上手に、そして気軽に投資に挑戦してみようと思っているんだ。

庵ちゃんも余裕があったらぜひ、成長投資枠にもチャレンジしてみてね。

庵ちゃん
分かりました! 横川先生、今回もありがとうございました!

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