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2023年10月からのふるさと納税の変更点を、やさしいお金の専門家・横川楓さんが解説

2023年10月からのふるさと納税の変更点を、やさしいお金の専門家・横川楓さんが解説

11月になり、2023年も終わりが見えてきました。

毎年、12月31日までにやることといえば、そう。ふるさと納税です。

実はふるさと納税、10月から新たに一部のルールが変更されたことをご存知でしょうか。

今回、やさしいお金の専門家・横川楓先生に伺ったのは、そんなふるさと納税の最新情報について。

ふるさと納税を毎年行っている人にも、今年から始める人にも、最新情報について分かりやすく解説いただきました!

<プロフィール>
横川楓さん
やさしいお金の専門家・金融教育活動家
一般社団法人日本金融教育推進協会 代表理事

明治大学法学部卒、その後同大学院へ進学。
24歳で経営学修士(MBA)を取得。

実家は会計事務所を経営。
同年代の友人たちのお金に対する意識と、将来の資産形成、所得格差、年金問題、増税など、これからの日本を担う世代に振りかかるさまざまなお金の問題との乖離に疑問を持ち、お金の知識の啓蒙活動を開始。

ファイナンシャルプランナー(AFP)や、SDGs検定、マネーマネジメント検定等の資格を取得し、2022年1月に一般社団法人日本金融教育推進協会を設立。
同法人の代表理事を務める。

横川さんのインタビュー記事はこちらから!
「収入=給与」に縛られない。経済評論家・横川楓さんに聞く、独立・起業に必要な2つの条件

<聞き手プロフィール>
庵(いおり)
イラストレーター

都内に住む27歳のフリーランスイラストレーター。
学生時代から絵を描くことが好きで、数年前から副業としてイラストレーターの仕事を受けるようになった。
近年は副業での収入が本業の稼ぎより多くなったことから、独立を決意する。

年末恒例? ふるさと納税の基礎知識を総復習!

庵ちゃん
横川先生、最近ふるさと納税の制度に変更があったと聞きました。何がどう変わったのか、詳しく教えていただけないでしょうか?
横川さん
そう、よく知っているね!

2023年10月から新たに制度内容に変更があったんだ。まずはこの変更点について解説する前に、ふるさと納税についての基礎知識を確認していこう!

ふるさと納税とは、寄付金制度の一種

横川さん
まずはそもそもふるさと納税とは何か。庵ちゃん、覚えているかな?
庵ちゃん
たしか寄付金制度の1つなんですよね。
横川さん
その通り。ふるさと納税とは、2008年からスタートした寄付金制度のこと。

日本全国、任意の市区町村に寄付をすると、自己負担額2000円で税金のメリットを受けられたり、その土地ならではの返礼品をもらえるんだ。

庵ちゃん
ご当地の返礼品が楽しみで、毎年欠かさず行ってます!
横川さん
これは庵ちゃんのようなフリーランスの人はもちろん、会社員の人も気軽に行えるから、実践している人も多いんじゃないかな。

ちなみに税金のメリットとは、住民税の控除や所得税の還付のことを指すよ。

庵ちゃん
以前伺った「ふるさと納税で5万円分の寄付をした場合」(※)のお話ですよね?
横川さん
そうそう。詳しくは以前解説したこちらの記事を見て欲しいんだけど……。

今更聞けない「ふるさと納税」の基礎を、やさしいお金の専門家・横川楓さんが解説!

横川さん
この図にある通り、要するに5万円寄付したら、2000円を差し引いた48000円分の税金のメリットを受けられるというお話。

ちなみに48000円が丸々手元に戻ってくるわけじゃないから、そこは注意してね。

自分の控除限度額を調べよう!

ちなみにこのふるさと納税、寄付しただけ還付や控除を受けられるかというと、もちろんそういうわけではないよ。

自分の収入に応じた控除の限度額があるから、ふるさと納税各種サイトでぜひ調べてみてね。

庵ちゃん
控除額の算出に関わるのは、収入だけなのでしょうか?
横川さん
いい質問だね。実は控除の限度額を算出するには、収入金額だけじゃなくて他にも情報が必要なんだ。

例えば住宅ローン控除や社会保険料控除といった金額も、正確な金額を算出するためには必要になってくる。

厳密な金額を知りたい人は、ふるさと納税各種サイトでより詳細に算出もできるし、まずはざっくりと限度額を知りたいよ、という人は収入金額を元に「簡単シミュレーション」もできるから、目的に応じて使い分けてみて!

10月からの変更点を解説!

横川さん
ふるさと納税の概要を簡単に復習できたところで、ここからはいよいよ10月から変わったことを解説していくよ。
庵ちゃん
お願いします!

ふるさと納税の寄付を募るための経費を寄付額の5割以下に

庵ちゃん
どういうことでしょうか?
横川さん
自治体はふるさと納税の寄付を募集するのに、ポータルサイトを利用したり、発送をしたりいろいろな経費がかかっているんだ。

ほかにも事務手数料として、寄付金受領証や、ワンストップ特例事務手数料、各種サイトへの広告料、送料なども含まれるよ。

要するに、ふるさと納税として返礼品を消費者(納税者)に届けるためにかかるお金全て、といったところだね。

その経費を寄付金額の5割までにするルールが厳格化されたんだよ。

10月以降は同じ寄付額の商品であれば募集にかかる費用を減らすか、寄付金額を引き上げるかになってしまうことになったんだ。

加工品の場合でも、原材料が地場産のものに限る

横川さん
例えば加工品だと、他の地域で仕入れたお肉を熟成肉として販売する、というのがこれまでできていたんだけど、2023年10月以降はそれができなくなってしまったんだ。
庵ちゃん
例えば、大阪府で松阪牛(三重県産)を熟成肉で加工して売る、ということができなくなってしまったということですか?
横川さん
そうそう。

食料品は、その土地でできたものじゃないといけないっていう決まりになったことで、今後は商品の数が減ることになってしまうんだ。

地場商品とそれ以外のものをセットにする場合、地場商品の価値が、商品全体の価値の7割以上であること

横川さん
これも2つ目の変更点と似ているんだけど、様々な地域のものと詰め合わせで売る、みたいな商品ってこれまでたくさんあったんだ。

でもこのルール変更によって、商品全体の価値の7割以上が寄付する市区町村(が位置する都道府県)のものじゃないといけなくなったよ。

ものによっては今年から高くなっているかも? ふるさと納税の注意点と活用法

庵ちゃん
変更点はいずれも、消費者にとっては手痛い変更ばかりですね……。
横川さん
まぁたしかに、これまでの方が豪華な返礼品をもらいやすかったよね。

でも本来、ふるさと納税は「寄付金制度」だからね。寄付が目的であって、返礼品というのは本来的には副産物というか、いわば“おまけ”のような存在。

にもかかわらず、これまでは返礼品が豪華になりすぎていたところがあった。だから、今回はその点を規制することになったんじゃないかな。

庵ちゃん
ルールの変更にともなって、注意するべきことはありますか?
横川さん
もしかすると、去年と比べて同じ商品の値段が高くなっている、なんてこともあるかもね。

でも実は、値上げは今回の変更を見越して、かなり前から段階に行っていたという話もあるから「10月からガラッとあらゆる商品が一気に値上がり!」みたいなことには、そんなになっていないかも。

この変更に限らず、昨今様々な事情で値上げは行われているしね。

あと意外と、ふるさと納税じゃなくて普通に買った方が安い、なんてことも往々にしてあるから、その点は注意が必要かな。

上手に活用してるつもりが、かえって多く支払ってしまっていた、なんてこともあるし。

庵ちゃん
ちなみに横川先生は、ふるさと納税をどう活用されていますか?
横川さん
私のおすすめ的には食べ物などもいいと思うけど、日用品などをふるさと納税を活用して購入してしまうのも、1つの選択肢だと思うよ。

日用品は必ずいつか使うものだし、食べ物と違って期限などがないものがほとんどだから。

もちろん食べ物も、ふるさと納税のタイミングでないとなかなか食べないものとかなら、全然いいと思うよ。

あともう1つ注意点を付け加えておくと……。

庵ちゃん
なんでしょう?
横川さん
毎年のことではあるけど、ふるさと納税の申し込みは12月31日まで。

その後、個人事業主や副業をされている会社員の方は、基本的には2024年3月15日までの確定申告で寄付金額を計上する流れになるよ。

あるいは特に確定申告の必要のない会社員の方は、ワンストップ特例制度を活用できるんだけど、こちらは2024年1月10日までに書類を提出するか、オンラインで申請しないといけないから、その点は忘れずにね。

庵ちゃん
横川先生、今回もありがとうございました!

構成・文・撮影=内藤 祐介
イラスト=ram

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