【この記事でわかること】
- オフィス緑化(グリーンオフィス)とは
- オフィス緑化(グリーンオフィス)で使われる観葉植物
- オフィス緑化(グリーンオフィス)でもたらされる5つの効果
- グリーンレンタル事業とは
- グリーンレンタル事業を開業するメリット・デメリット
近年「オフィス緑化」を採用する企業が増えてきています。オフィス緑化で期待できる効果とはどのようなものでしょうか。また、オフィス緑化の導入をサポートするため、企業に観葉植物のレンタルを提供するグリーンレンタル事業というものがあります。グリーンレンタル事業の開業方法やメリット・デメリットについてもみていきましょう。
オフィス緑化(グリーンオフィス)とは?
オフィス緑化とは、会社の受付や会議室、デスク周辺といったオフィス環境に観葉植物などの緑を取り入れることです。オフィス緑化は「従業員のストレスが低減される職場環境の構築」「働き方改革の実現」「SDGs達成へ貢献」などに役立つといわれています。
ただ、観葉植物は手入れが必要だったり、来客が多い場所の植物が枯れて見栄えが悪くなったりといったことから、最近ではオフィスに置く植物をレンタルでまかなう企業も増えてきました。
レンタルした植物のメンテナンスや入れ替えなどの管理維持をプロにおまかせするのです。そのようなグリーンレンタル市場は400億円ともいわれており、今後もニーズが期待できる市場といえるでしょう。
オフィス緑化(グリーンオフィス)で使われる観葉植物
オフィス緑化で使う観葉植物を選ぶ際には、機能性や育てやすさ、扱いやすさの観点から選ぶようにしましょう。
例えば、空気清浄効果が高い植物や耐陰性が高く、日当たりがよくない場所でも育つ丈夫な品種などがおすすめです。
また、スペースに合った大きさのものを選ぶことも重要です。買ったときは小さくても日々成長するため、ツルが伸び続けたり倍以上の大きさに成長したりするものもあります。
動線の妨げになったり、業務に支障をきたしたりしないように、取り入れる際にはどれぐらい大きくなるのか事前に確認しておきましょう。
さらに、光触媒を施したフェイクグリーン(人口観葉植物)を活用すれば、水気を嫌う場所や壁面など手入れの難しいスペースでも設置可能なのでビジネスの幅が広がるでしょう。
オフィス緑化(グリーンオフィス)でもたらされる5つの効果
オフィス緑化でもたらされる効果としては主に次の5つがあげられます。
植物があることによるリラックス効果
植物が視界に入ることで脳内のα波が増え、心身ともにリラックスした状態になるといわれています。
目の疲れ(視覚疲労)を緩和する効果
植物の緑色を見ることで視覚疲労が軽減するといわれています。長時間パソコン作業をするオフィスなどでは目の疲れを緩和させることは非常に重要でしょう。
水分の蒸発による天然の加湿効果
本物の植物を置くことで蒸散による湿度調節効果が期待できます。
空気汚染物を吸収して無毒化する効果
植物は空気中に存在する目に見えない有害物質を吸収して分解し、きれいな空気を排出するといわれています。空気清浄機を置くのも1つの手ですが、オフィス全体を網羅できるものとなるとコストがかかってしまいます。その点、オフィス緑化ならコストを抑えながら空気をきれいにすることができます。また、植物を置くことで空気のよどみなどの改善を実感したという実験結果もあります。
従業員の幸福度を高め、生産性や創造性を向上させる効果
オフィスに植物を置くことで、ストレスが軽減され、職場の環境改善が期待できます。その結果として、従業員満足度も上がり、生産性や創造性の向上が見込めるでしょう。
グリーンレンタル事業とは
グリーンレンタル事業とは、植物のプロが、配置場所や種類などを空間のコンセプトに合わせて提案・コーディネート・メンテナンス(給水や剪定、清掃、交換など)を行う事業のことです。
企業やオフィスで植物を置こうと思っても「どんな植物を置けばいいかわからない」「枯らさないように手入れをしなくてはいけない」と悩んでしまうこともあるでしょう。
そんなときには月額費用を払うことで植物の設置から日々のメンテナンスまでプロにおまかせすることができるのです。
このように、グリーンレンタル事業は「顧客を獲得すれば継続的に収益を得ることができるストックビジネス」になるため、安定した収益が見込めるのが特徴です。
グリーンレンタル事業で開業できる?
グリーンレンタル事業を開業する方法はいくつかあります。フランチャイズに加盟する方法、個人で独立開業する方法、開業サポート(コンサルティング)を受けて開業する方法などがあげられます。
フランチャイズに加盟してグリーンレンタル事業を開業する際の手順としては、以下のような流れになります。
初期費用としては400万円ほど必要で、加盟金、研修費、保証金、植物仕入代金などが含まれます。開業前には植物の知識やメンテナンス方法などの研修を受けられ、マニュアルに沿った作業方法を教えてもらえます。
また、資格や許認可は必須ではないものの、緑のプロとしてお客様と接するため「グリーンマスター」という資格を取得することで、お客様からの信頼を得やすくなるでしょう。
開業後も定期的な巡回指導やセミナー、集客支援などのさまざサポートが受けられます。
詳しくはこちらを参考にしてください。
開業サポート(コンサルティング)を受ける場合でも、グリーンレンタル事業を運営していくために必要な情報、知識、技術を教えてもらえます。
しかしフランチャイズとは異なり、仕入業者などとは直接の取引を結ぶことになります。そのため、植物の仕入コストなどを抑えることができます。
下記記事ではフランチャイズの仕組みを解説しています。メリット・デメリットや、成功事例まで徹底解説しているので参考にしてください!
グリーンレンタル事業を開業するメリット・デメリット
グリーンレンタル事業を開業するメリットとしては、まずストックビジネスのため、顧客獲得後は安定した経営が見込めることがあげられます。また、無店舗・無在庫でも開業できるので低資金で開業することが可能です。さらに、グリーンレンタル事業はまだブリーオーシャンのため、競合が少ないこともメリットでしょう。
フランチャイズに加盟して開業する場合は、顧客開拓や経営サポート、開業前研修などが受けられるため、この業界や経営が未経験でも安心して開業することができます。
一方、デメリットもあります。植物=生き物なので、予測できないトラブルがおこる可能性があります。そのような場合でも対応できるよう日頃から植物についての知識や対処方法を勉強する努力が必要です。
また、景気に左右されやすいという側面もあります。グリーンレンタル事業では毎月のレンタル料が発生します。不景気のときには規模を縮小し社内人員でもまかなえるよう調整できるため、コストカットの対象になりうるでしょう。
まとめ
オフィス緑化を取り入れることで、ストレス軽減による職場環境の改善、生産性の向上などが期待できます。その際にはグリーンレンタル事業を活用することで手間なくコストを抑えながら働きやすい空間を作ることができるでしょう。
グリーンレンタル事業はまだまだブルーオーシャンです。ストックビジネスで、SDGsの気運も後押しするこの市場は今後も成長が見込めます。
グリーンレンタル事業で開業を考えるなら、サポート体制が整っているフランチャイズの加盟を検討してみてはいかがでしょうか。
<文/近藤正希子>