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フランチャイズとは

フランチャイズ加盟金の仕訳と返金について

フランチャイズ加盟金の仕訳と返金について

フランチャイズ・システムとは、フランチャイズ・チェーン本部の独立事業者、つまり本部事業者と、そのシステムに加盟した独立事業者、つまり加盟店で成り立っています。

独立事業者がフランチャイズ・システムに加盟し、加盟店となり、事業を行う段階においてフランチャイズ本部に様々な種類の金銭を支払います。

その中の1つは加盟時に支払う「フランチャイズの加盟金」です。

その加盟金と加盟金の仕訳処理、そしていざというとき加盟金が返還されるかどうかについて知ることが、これからフランチャイズに加盟を検討される方にとってとても重要な判断材料となります。

この記事を読む前に

フランチャイズについてもっと知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

フランチャイズ(FC)とは?意味や仕組みを分かりやすく初心者向けに解説

https://entrenet.jp/magazine/25755/

フランチャイズの加盟金とは

では、この加盟金はどのようなものでしょうか?

それを理解する上では「そもそも加盟とは何か?」について考えることがとても大切です。

加盟とは「約束を固く守る」という性質を含む言葉ですが、フランチャイズにおける加盟には主に2種類の約束があります。

それは、加盟店と本部の間の約束と加盟店同士の間の約束です。

それらの約束を守ることで、フランチャイズというビジネス・エコシステムが成り立ち、加盟店もFC本部も儲かるようになっています。

このビジネス・システムがどの加盟店にも正しく浸透し、みんなで儲かるためのノウハウを提供し、システムを運営しているのはフランチャイズ本部です。

その実現のために様々な研修と指導という役務を実施しています。

また、加盟店に対して直接の役務を実施していなくても、知的財産、広告宣伝等、加盟店が加盟契約期間にわたって便益を受けるものがあります。

それらの対価として払う一時金が「加盟金」です。

フランチャイズ加盟金の仕訳処理について

独立事業者として、フランチャイズ・システムに加盟する加盟店にとって大きな初期投資である加盟金を、税務上どのように仕訳処理するかがとても重要です。

費用や収支の仕訳処理を決める際に遵守しないといけない法律は、法人税法です。

フランチャイズというビジネス形式が長年にわたり日本で普及していますので、その主な出費の加盟金の仕訳処理方法が定められています。

その方法において、加盟金は加盟店にとって「繰り延べ資産」として扱われています。

繰り延べ資産とは、先ほど述べたような将来にわたって便益が期待できる資産のことです。

つまり、フランチャイズとして活躍できるためのノウハウや宣伝のようなものが、契約期間中に効果が出る繰り延べ資産となります。

しかし、その資産を手にするために必要な投資、つまり「フランチャイズの加盟金」は、一時金として加盟店を始めるビジネス創業者から出ます。

その一時金を経費として同年度の内に計上するか、それとも違う方法で計上するかが、会計処理にまだ慣れていない創業者の悩みポイントです。

繰り延べ資産計上の正解は「期間に分けて経費として計上すること」です。

効果のある期間、あるいは契約期間わたって、支出した加盟金を経費として計上していきます。

つまり、繰り延べ資産が償却していくことになります。

次に悩むのがその償却期間をどう決めるかです。

契約期間とビジネスの性質によって例外はあるでしょうが、最も適切なのは、政府の見解に従うことです。

関連法令や基本通達においてフランチャイズの加盟金の償却期間については、一般的には5年とされています。

これらの前提を考慮した上で、加盟金の仕訳処理の例を見てみましょう。

主に2つのタイミングでの仕訳処理が必要です。

1つは、加盟金の一時金としての支出時、もう1つは、償却を行う年度末の決算時です。

設定条件
加盟金:3,000,000円
償却期間:5年

支出時の仕訳
借方: 長期前払い費用 3,000,000 貸し方:現預金 3,000,000

上記の仕訳処理において、長期前払い費用が資産として増加する一方、同額の資産、現預金が減少します。

いずれも、資産の形式における変更であり、経費や収益に影響を与えません。

決算時の仕訳
借方:長期前払い費用償却 600,000 貸し方:長期前払い費用 600,000

上記の仕訳処理において、資産である長期前払い費用の5分の1(償却期間は5年であるため、年度毎にその5分の1が償却されます)を費用として計上し、それと同額の資産、つまり長期前払い費用が減少します。

上記は、加盟金、あるいは加入金のような名称のものに関する仕訳処理の方法ですが、それらに類似する名目のものに関しても、同様な仕訳方法が妥当だと言えるでしょう。

例えば、フランチャイズ・システムへの入りやすさを念頭に、加盟金を0円に設定する分、別途研修費、指導料を払わないといけないビジネスもあります。

関連法令、(法人税法施行令第14条第1項第6号ハ)において「役務の提供を受けるために支出する権利金その他の費用」と定義されるものは、全て繰り延べ資産に該当しますので、仕訳処理も上記の通りとなります。

フランチャイズ加盟金は返金してもらえることもある?

フランチャイズ加盟金は、「返還されない」ことが一般的です。

もともとの契約で、「契約期間終了後返還する」というようなものがあれば、それは加盟金ではなく、差し入れ保証金という扱いとなり、加盟店の資産として扱われるため、経費としての計上はできません。

稀なケースですが、加盟金の全額または一部を返金してもらえることもあります。

その主な例は、

「FC本部が、加盟店がこのビジネスに適していないと判断した場合」

上記のように本部都合のものと、

「FC本部が約束した指導やノウハウ伝達の役務を実施しなかった場合」

上記のような契約違反によるものがあります。

特に、後者の場合裁判の判決やFC本部の財務力が必要となりますので、返金までの道のりが険しいと言っても過言ではありません。

これらのケースを除き、加盟店都合での解約時の加盟金の返還は極めて難しいもので、むしろ、解約金が発生してしまうことも珍しくありません。

フランチャイズに加盟する時には「独立した事業者」として、本部と同格であることを覚悟することが必要です。

まとめ

ほとんどの独立起業方法と同様、フランチャイズ事業を始めるときも初期投資が必要です。

加盟金も大きな初期投資です。加盟金をなぜ支払いどのようなリターンを期待できるか、加盟金に対してFC本部にどのようなサポートが受けられるか、会計上、税務上どのような処理をする必要があるかについて知ることで、より健全なフランチャイズ・ビジネスでのスタートができます。

加盟契約に記載されている加盟金に関する条項をよく理解し、必要になった時加盟金返還のプロセスと方法も視野に入れた上で加盟金を支払う必要が加盟店経営者にとって必要不可欠です。

PROFILE

経営コンサルタント バシャラ セルダル

トルコ・イスタンブールのボアジチ大学にてエンジニアリングを専攻し、トルコホンダ工場の立ち上げに携わる。
その後、来日し国際大学にて MBA を取得。ゴールドマンサックス、ほかの企業での勤務後、外資系転職コンサルタント・経営コンサルタントとして独立。
幅広いジャンルにてビジネス拡大のコンサルティングを行っている。

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