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不登校、発達障害、ひきこもり。つまずいた人が「学び直す」塾:VOL.235

不登校、発達障害、ひきこもり。つまずいた人が「学び直す」塾:VOL.235
PROFILE

安田祐輔さん(35歳)

キズキグループ/東京都渋谷区
DVや一家離散、発達障害によるいじめを経験。偏差値30からICUに合格、大手商社への就職を果たすも4カ月で退職、引きこもり生活。2011年、不登校や中退などでブランクのある人のための「キズキ共育塾」を開塾。生活困窮者の支援や、うつや発達障害で悩む人の就労支援も行う。

VOL.235
不登校や中退などからの再起を支援する塾

中学は中退、一家は離散。大学に合格して人生が変わった!と思ったのに、就職した総合商社は4カ月で退職しました。発達障害の影響だと思います。感覚過敏で革靴を履いていると足がムズムズ。興味のない仕事は全くできないし、その仕事が正しいと思えなかったのもつらかった。石油関連だったのですが、アフリカでおこる紛争の原因にもなっているわけで。ある日、パニックを起こしました。それから半年は引きこもり。転職しようにも、そんな人間が採用されるわけがない。起業するしかなかったんです。

休職中に考えたのは「人間の尊厳を守る仕事がしたい」ということ。やがて、僕のような不登校や中退者のための塾、キズキ共育塾のアイデアにたどりつきました。時代にも合っていたんだと思います。このミッションに多くの方が賛同し、応援してくれました。

大学時代に、バングラデシュ、ルーマニア、パレスチナといった国々で紛争や貧困問題に触れたことが「人間の尊厳を守る仕事」のルーツ。




何もないように思えた僕ですが、今にして思うと、「あった」のかもしれません。両親は離婚したけど、予備校のお金は出してもらえた。苦手なこともたくさんありますが、新規事業を考える仕事は向いています。キズキという会社をサッカーに例えるならワントップ型。僕がひたすら点をとり、ほか全員が守る。創業時から一緒にやっている人間には「いろいろ言いたいことはあるけど、メッシに守備はさせられない」と言われます(笑)。

 

構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、片桐 圭、阪巻正志
アントレ2019.春号 「金も人脈も経験もなかった『まるごし企業 7人の勝ち方』」
より

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