会社員におすすめの副業は、「フリーランス系」「ストック収益系」「投資系」のように、いくつかのタイプに分けられます。これらの副業は「将来、その副業で独立したい人」にもおすすめです。ただ、副業は副業のまま続けたい人、お小遣い稼ぎという感覚で始めたい人も多いでしょう。本記事では、会社員におすすめの副業23種をタイプ別に紹介します。
https://entrenet.jp/magazine/45334/
会社員の副業の選び方
「時間はあるけれど軍資金がない」「お金はあるけれど時間がない」というように、会社員にもいろいろな人がいます。副業にどのくらいの時間や労力をかけられるのか、軍資金はどのくらいあるのかにより、おすすめの副業は変わります。
会社員の副業は、次のような観点から選ぶのがおすすめです。
働き方で選ぶ
副業にも「フリーランス系」「単純作業系」「投資系」などさまざまな種類があり、それぞれ働き方が異なります。スキルアップやキャリアアップを考えているなら「フリーランス系」が、お小遣い稼ぎくらいの感覚で副業を始めたいなら「単純作業系」がおすすめです。
また、首都圏で暮らし本業を持ちながら地方の仕事をオンラインで請け負う「ビヨンド副業」という働き方もあります。
詳しくは動画で解説していますので合わせてご確認ください。
ミドルシニアの新しい選択肢!ビヨンド副業とは?
2018年、働き方改革の一環としての副業解禁が掲げられて以降、副業は以前に増して注目を集めています。 そして新型コロナウイルス感染症拡大によるワークスタイルの変化は、その動きにますます拍車をかけている。 そうした中で、現在、注目を集
収益タイプで選ぶ
副業の収益は「労働集約型」「半不労所得」「不労所得」の3つに大別できます。働いた分だけ収入が得られる労働集約型は、会社員と同じ収益タイプです。
半不労所得は本記事の内容をわかりやすく伝えるための造語ですが、これはブログや動画クリエイターのような、「一見不労所得のように見えるが、投稿や更新などの労働をやめると収入も減るもの」を指します。
不労所得は投資や不動産運用のような、ほとんど労働せずに収入が得られるタイプです。印税のように手間も時間もかかるタイプと、投資のようにリスクを取るタイプがありますが、簡単につくれる収入源ではありません。
まずは本業と、労働集約型・半不労所得の副業で元手を増やし、少しずつ不労所得を増やしていきましょう。
将来性で選ぶ
まずは、事業を副業として始めて、最終的に独立したいのか、それとも、副業のまま続けていきたいのかどうか、将来のことも考えて副業を選びましょう。
独立を目指す人には、この後に紹介する「フリーランス系」「ストック収益系」の副業がおすすめです。これらの職種は副業のまま続けたい人にもおすすめできますが、「とりあえず、お小遣い稼ぎができればいいや」くらいの感覚であれば、取り組みやすく成果を出しやすい「始めやすい副業」の中から選ぶのもいいでしょう。
リスクで選ぶ
副業を始めるには、それなりのリスクやデメリットもあります。例えばライターや文字起こしのような副業は、ほとんど資金をかけずに始められますが、それなりの時間がかかります。投資系の副業は損失のリスクもあり、きちんと勉強してからでないと、投資した資金を一気に失うかもしれません。
どの職種を選ぶとしても、時間・労力・お金のどれかがかかることを頭に入れておきましょう。
会社員におすすめの副業一覧
会社員におすすめの副業はたくさんあり、どれを選べばいいのか分からなくなる人も多いでしょう。どの副業をしようか迷ったら、その副業の働き方や収入のタイプで考えるといいでしょう。
本記事ではこれら23種類の副業を、それぞれ「フリーランス系」「ストック収益系」「始めやすいもの」「投資系」の4タイプに分けて紹介します。
会社員におすすめの、フリーランス系の副業6選
フリーランス系の副業はスキルアップやキャリアアップがしやすく、将来、その職種で独立したい人におすすめです。
ライター
【メリット】
- キャリアアップの幅が広い
- 副業をしながら幅広い知識が得られる
- 文章力があり、PCとインターネット接続環境があれば誰でもできる
【デメリット】
- 始めたばかりの頃は稼ぎにくい
- 慣れるまで時間がかかる
- ライバルが多い
プログラマー
【メリット】
- 独立や転職もしやすい
- 需要が高く、仕事が増え続けている
- スキル(言語)の種類が多く、専門分野に特化しやすい
【デメリット】
- それなりのスキルが求められるため始めにくい
- 初心者だと、何から学べばいいのか分かりにくい
- ライターよりは高性能なPCが必要
【どのような会社員に向いている?】
- プログラミングのスキルがある人、将来IT系の仕事に就きたい人
デザイナー
【メリット】
- 趣味や特技を活かした副業に最適
- フリーランス系の中では単価が高め
- 成果が目に見えやすく、やりがいを感じやすい
【デメリット】
- 優秀なデザインツールの登場で、仕事はやや減っている
- 必要な道具や機材が多く、初期コストは高め
- 始めるまでのハードルが高い
【どのような会社員に向いている?】
- デザインやイラストの制作が好きな人、本業でもちょっとしたデザインに携わっている人
動画編集者
【メリット】
- 動画投稿サイトの台頭により、ニーズが高まり続けている
- 私生活や本業にも活かしやすいスキルが身に付く
- 意外と低コストで始められる
【デメリット】
- 慣れるまではとにかく時間がかかる
- 演者やカメラマンなど関わる人が多く、スケジュールを組みにくい
- クライアント側と制作意図を一致させるのが難しく、修正が多いこともある
【どのような会社員に向いている?】
- 将来的に動画クリエイターになりたい人、コツコツとした作業が好きな人
文字起こし
【メリット】
- タイピングができれば始められる
- 本業の合間に少しずつ作業を進められる
- 必要な機材やソフトが少なく、コストがあまりかからない
【デメリット】
- 慣れるまでは想像以上に時間がかかる
- ライバルが多く、最初の仕事をもらうまでが大変
- 聞き取れない箇所が多いと、精神的に辛くなることもある
【どのような会社員に向いている?】
- タイピングはできるがライターにはなりたくない人、コツコツとした作業が好きな人
特別なスキルがなくてもできる副業について、下記記事で詳しく紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/39188/
代行サービス
【メリット】
- 家事代行のようなものはフランチャイズが多く、始めやすい
- スキルシェアサービスを使えば、得意分野をそのまま活かせる
- 好きなことをそのまま仕事にできることも多く、趣味の延長として取り組みやすい
【デメリット】
- 時給換算したときの単価を上げづらい
- スキルシェアサービスを使ったものはアイデア勝負な部分もある
- 仕事の量=収入が安定しづらく、本業にはしにくい
【どのような会社員に向いている?】
- 家事代行系:これといったスキルがない人
- 代行サービス:特定のスキルがある人
会社員におすすめの、ストック収益系の副業6選
ストック収益系の副業は、労働をやめると収入が下がることも多いです。完全な不労所得を得るのは難しいものの、時給換算したときの単価にほぼ限界がなく、投資系に比べて始めやすいなどのメリットがあります。
ブログ
【メリット】
- ライター系の職種とシナジーが高く、複業しやすい
- 時給換算したときの単価はほぼ際限がない
- 動画投稿サイトやSNSなど、横展開しやすい
【デメリット】
- 軌道に乗るまでが大変で、最初はほとんど稼げない
- ライティング系やコーディング系など、求められる知識が多い
- 不労所得に見えるが、更新をやめると収入が落ちることが多い
【どのような会社員に向いている?】
- 特定分野の知識がある人
- 文章を書くのが好きな人
- マーケティングのスキルがある人
電子書籍の発行
【メリット】
- 自分の知識や経験をそのまま活かせる
- ブログや動画投稿サイトとのシナジーが高い
- 人気が出れば、放っておいても売り上げが上がり続ける
【デメリット】
- ブログに比べ、1冊書くのに時間がかかる
- マーケティングが大変で、時間をかけて書いても売れるとは限らない
【どのような会社員に向いている?】
- すでにブログやライターとして働いている人
- 不労所得(印税)が欲しい人
note
【メリット】
- 始めるハードルが低い
- ブログと比べ、SEOやコーディングなどの重要度が低い
- 有料記事やサポート(投げ銭)など、収益化の経路が多い
【デメリット一覧】
- 有料記事を売るには戦略が必要
- ブログに比べ、デザイン性が低い
- noteだけでは売れづらく、SNSなどほかのチャネルの活用も必要
動画クリエイター
【メリット】
- 趣味や特技を活かしやすい
- 軌道に乗ると、まとまった金額が安定して入るようになる
- コラボレーションを通して人脈が広がり、プライベートの充実にもつながる
【デメリット】
- 収益化までのハードルが高い
- ファン離れのプレッシャーで投稿ペースが落とせない
- 収録・編集・投稿・概要欄作成など、やることが多い
ライブ配信
【メリット】
- 動画クリエイターと異なり編集の必要がない
- ファンから必要とされる喜び、やりがいがある
- 企業案件(プロモーション)で大きな収入が得られることも
【デメリット】
- ライバルが多く、まとまった収入が得られるまで時間がかかる
- 公私の境目が曖昧になりやすく、疲労がたまりやすい
- 炎上やアンチファンの心ない投稿などによる精神的な負担も大きい
【どのような会社員に向いている?】
- 話すのが好きな人
- スキルではなく自分を商品にしたい人
オンラインサロン運営
【メリット】
- 軌道に乗れば、安定した収益が得られる
- 上位プランや個別コンサルティングなど、収益アップの幅が広い
- オンラインサロン会員とのコミュニケーションが取りやすく、人の役に立つ喜びがある
【デメリット】
- 無名の状態から始めるのは難しく、最初の副業には向かない
- ある程度の権威性や知名度が必要で、初期の会員集めが大変
- 知名度が高くなるほど、アンチファンからの批判も増え、炎上リスクも高まる
【どのような会社員に向いている?】
- 特定分野での知名度が高い人
- 特定のスキルや知識がある人
会社員におすすめの、始めやすい副業7選
次のような副業は始めやすく、「何でもいいから、まずは試しにやってみたい」という人におすすめです。
アルバイト
【メリット】
- 毎月決まった額の収入が得られる
- 働いた分は確実に収入が得られる
- ほかの副業に比べ、とにかく始めやすい
【デメリット】
- 時間の切り売りであるため、収入には限界がある
- シフト制であることが多く、本業との両立が難しいことがある
- 働く時間をうまく調整しないと、寝不足や過労になりやすい
【どのような会社員に向いている?】
- 何でもいいから副業を始めたい人
- お小遣い稼ぎ感覚で働きたい人
単発アルバイト
【メリット】
- 1日単位で働けるため、本業と両立しやすい
- 働いた分は確実に収入を得られる
- 日払いであることも多い
【デメリット】
- 仕事場が固定ではないため、通勤に時間がかかることもある
- 仕事がなかなか決まらないこともある
- 肉体労働も多く、疲れがたまりやすい
データ入力・事務作業
【メリット】
- 基本的なPCスキルさえあれば始められる
- 短時間でできる仕事も多く、スキマ時間を有効活用しやすい
- 大手企業による募集が多く、安心して仕事ができる
【デメリット】
- 単価の低いものが多く、稼ぎにくい
- スキル不要の仕事が多く、キャリアアップは難しい
【どのような会社員に向いている?】
- いつか副業を本業にしたいとは思わず、副業のまま続けたい人
せどり
【メリット】
- まずは小さく始められる
- 自分の知識を活かしやすい
- 仕入れの過程で、欲しかった「掘り出し物」が見つかることもある
【デメリット】
- 在庫を抱えるリスクがある
- 仕入れがあるため、ある程度の元手はかかる
- ライバルが多く、ジャンル選びが難しい
【どのような会社員に向いている?】
- 特定分野の知識がある人
- とりあえず何か副業がしたい人
ECサイト
【メリット】
- まずは小さく始められる
- 趣味や特技、知識を活かしやすい
- 事業を少しずつ拡大していける
【デメリット】
- ある程度の元手はかかる
- 在庫を抱えるリスクがある
- 最初はあまり稼げない
【どのような会社員に向いている?】
- 特定分野の知識がある人
- アクセサリー作りなど売り物を自分で作る趣味がある人
アンケート回答
【メリット】
- スキル不要で始められる
- スキマ時間に取り組みやすい
- スマホだけで始められる
【デメリット】
- あまり稼げない
- 収入が安定しない
- ポイント制のものも多く、現金化に時間がかかる
ポイ活
【メリット】
- スキマ時間に取り組みやすい
- 稼ぐだけでなく、節約にもなる
- 高額案件も多い
【デメリット一覧】
- 高額案件をやり切ると稼ぎづらくなる
- ポイントには期限や、換金の下限がある
- ポイント獲得をするためにクレジットカードの作りすぎなどにつながりやすい
会社員におすすめの、投資系の副業4選
投資系の副業にはリスクもありますが、うまくいったときのリターンも大きいです。不労所得をつくりたい人、資産形成を本格的に考えている人におすすめです。
株式投資
【メリット】
- 大きな収入が得られることも
- 売買だけでなく、配当や株主優待などもある
- デイトレードや長期保有など、自分に合った方法でできる
【デメリット】
- リスクが大きい
- まとまった資金が必要
- 好きなタイミングで取引できないことも
FX
【メリット】
- レバレッジをかけることで、少額でも始められる
- 取引できる時間帯が長い
- 低コストで取引が開始できる
【デメリット】
- 取り組み方によっては、株式投資以上のリスクがある
- 世界情勢に影響を受けるため、収集すべき情報が多い
【どのような会社員に向いている?】
- ニュースをチェックするのが好きな人
- 副業でまとまった収入を得たい人
投資信託
【メリット】
- 少額から始められる
- ほかの投資に比べてリスクが低い
- 資金の運用にかかる時間が少ない
【デメリット】
- ほかの投資に比べるとリターンが少ない
- 自由に売買できない
- 投資の知識を増やしにくい
【どのような会社員に向いている?】
- 老後資産を形成したい人
- なるべく副業に時間をかけたくない人
不動産投資
【メリット】
- 他の投資と比較して安定した収入を得られる
- 物件の購入後は、あまり手間がかからない
- 物件の売買や運用だけでなく、住むこともできる
【デメリット】
- まとまった資金が必要
- 空室や滞納など、収入を得られないリスクがある
- 災害リスクは予測できず、被災した場合の被害が大きい
下記記事では、会社員におすすめの月2万円稼げる副業18選を紹介しています。正社員の副業成功事例も解説しているので、参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/25168/
会社員の副業は、目標や使える時間に合ったものを選ぼう
今は誰でも副業を始められる時代ですが、副業を続け、安定した収入を得るのは楽ではありません。会社員として会社に勤めながら、副業で自分のビジネスを維持・成長させることは、意外と大変です。
自分は何のために副業を始めるのか、まずは目標を決めましょう。そのうえで、時間・労力・お金のどれを一番、投資するのかを考えます。
「時間はある程度、確保できるけど、まとまった資金を用意するのは難しい」「本業が忙しすぎてまとまった時間はつくれないから、お金にお金を稼いでもらえる状況をつくろう」のように、自分の状況に合った副業を探してみましょう。
<文/赤塚元基>