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こどもたちの選択肢を広げたい。教育業未経験からプログラミング教室を立ち上げた理由

こどもたちの選択肢を広げたい。教育業未経験からプログラミング教室を立ち上げた理由

動機。

動機とは、人間が行動を決定する意識的な原因のこと。

「なぜ独立・起業をするのか」。その動機がはっきりしていればしているほど、成功に近づくと言っても過言ではありません。

今回お話を伺ったのは、たけむらしんいちさん。

大手通信事業会社から独立し、現在は東京都板橋区にあるプログラミング教室KOTONOHAの代表を務めるたけむらさん。

教育業未経験だったたけむらさんが、なぜプログラミング教室を開講し独立をしたのでしょうか。そこにはたけむらさんにとってとても大切な、大きな動機がありました。

<プロフィール>
たけむらしんいちさん
プログラミング教室KOTONOHA 代表

東京工業大学卒業後、大手通信事業会社に就職。
システム開発の部署で3年半就業した後、独立。
プログラミング教室KOTONOHAを開業する。

現在はKOTONOHAの運営の他、YouTubeを使ったプログラミング授業や、小学校でのプログラミング授業支援なども手がける。

大手通信事業会社からプログラミング教室を開講! 教育業未経験での独立

——プログラミング教室KOTONOHA(以下、KOTONOHA)を開業するまでの経緯を教えてください。プログラミングはいつごろから学ばれていたのでしょうか?

たけむらさん
大学4年生の頃からですね。研究室に入ったタイミングでプログラミングの勉強を始めました。

その後、大学院を経て、自分のスキルを活かせるような職業に就きたいと思い、前職の通信事業会社に入社しました。

——ではもともとは教育関係のお仕事をされていたわけではなかったのですね。

たけむらさん
そうですね。

前職では社内向けのシステムの開発を担当していたので、独立するまでは特に教育とは関係がなかったですね。

転機が訪れたのは就職してから3年目のことでした。部署異動があったのですが、そこでの仕事と自分がやりたいことがなかなか噛み合わなくて。

たけむらさん
そこで、高校生の頃からぼんやりと教育の仕事への興味があったこと、そして自分のスキルを活かした独立の方法を考え、プログラミング教室を開業しようと思ったんです。

——独立に際して、何か準備をされましたか?

たけむらさん
すでに学習塾を開業されている経営者の方や、TwitterやYouTubeなどで有名な「えらいてんちょう」さんにお話を伺いました。

また知り合いの税理士にお願いして、事業計画書を見せてフィードバックをもらって。徐々に独立へのイメージを固めていきましたね。

そして2019年6月にKOTONOHAをオープンしました。

こどもたちの選択肢を広げる手伝いがしたい。プログラミング教室を開講したワケ

——現在のお仕事の内容を詳しく教えてください。

たけむらさん
教室の運営がメインですね。それ以外には小学校のプログラミング教育の支援や家庭教師、YouTubeでの配信活動も行っています。

——いわゆるプログラマーの方の独立と聞くと、企業から依頼されてシステムを制作するイメージがありましたが、そういったお仕事はされていないのでしょうか?

たけむらさん
ええ。これは僕自身の性格によるものなんですが、僕は研究者気質というか、何かを作る時に深く考えすぎてしまうきらいがあるんです。

だから期日までに納品しなければならないような仕事は向いていないなと。

たけむらさん
一方で自分の知識を誰かに伝えることなら自信が持てるなと思いました。それに僕は教育という仕事に大きな価値を感じているんです。

——と言いますと?

たけむらさん
端的に言うとこの仕事の最大のやりがいは、こどもたちの選択肢を大きく広げるお手伝いができることです。

2020年から小学校でプログラミングは必修化になりました。

この流れって、ちょうど僕が生まれた時に始まった英語教育への力の入れ方にすごく似てるなと思ったんです。

あれから30年近く。
現在では英語が使えないと就けない仕事がたくさんあります。

個人的に、プログラミングも英語みたいになるんじゃないかと思っていて。

——英語と同じように、プログラミングもこれから生きていく上で「できた方がいい」スキルになっていくと。

たけむらさん
はい。

現在「プログラミングは特別な技術」という先入観を持っている方が多いなと感じますが、僕はあくまで1つの表現手法・教養だと思っています。

たけむらさん
今後、世の中はよりICT化が進み、プログラミングが生活を支える割合は加速度的に増えていきます。

もちろんプログラマー以外の仕事に就くことを否定しているわけではありません。

しかしプログラミングを知っていて別の仕事に就くことと、知らずに他の道を選ぶというのは意味が大きく異なります。

これから先の時代を生きていくこどもたちにとって、やはり知っていた方が選択肢は広がるし生きやすくなる。

その手伝いができたらと思い、僕は教室を立ち上げたんです。

可能な限り小さい資金で、借金は一切作らない。しょぼい起業のススメ

——たけむらさんの今後の目標を教えてください。

たけむらさん
当面はYouTubeの収益化です。

「もっと気軽にプログラミングに触れて欲しい」という思いから、数ヶ月前からYouTubeで授業動画をアップしています。

たけむらさん
実際に教室で行っている授業と変わらないクオリティでやっているので、どうにかして収益化を図っていきたいですね。

また今よりも活動の幅を広げて、より多くの小学校の支援やこどもたちへの教育をしていきたいと思っています。

——最後に、読者の方へメッセージをいただけますか?

たけむらさん
僕自身は成功したわけではないですが、とりあえずは生きていけています。

もし会社や組織に疲弊して辛い思いをされている方がいらっしゃれば、ぜひお伝えしたいことがあります。

もし「誰かへ何かを届ける」ことをあなたがしたいなら、会社や組織にしがみつく必要はありません。

今は本当にたくさんの生き方があります。体や心を壊してしまってからでは遅いんです。そうなる前に環境を変えることを強くおすすめします。

「事業を起こしたいけれどリスクが……」という方はぜひ「しょぼい起業」(※)を検討してみてください。

可能な限り小さい資金で、借金は一切作らない。小さく小さく、できることから事業を始めてみましょう。

もしあなたにとって好きなことや得意なことで事業を始められるなら、全くの未経験からの独立よりもはるかにパフォーマンスを発揮できるはず。

僕自身、教育という分野は初めてでしたが、それまでに培ってきたプログラミングスキルを使って独立することができました。

たけむらさん
今、僕はとても楽しく仕事ができています。
もし今の仕事に大きな悩みがあるなら、自分の得意なことを武器に独立する、というのも選択肢の1つかもしれません。

※しょぼい起業……えらいてんちょう(矢内東紀)さんが提唱する、事業計画・資金・経験もいらないという生存戦略のこと

取材・文・撮影=内藤 祐介

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