専業主婦の中には「働きたい」と感じている方も少なくないようです。自分も働きたいと思っている主婦の中には、就職活動をしてフルタイムで働きに出たい方もいるでしょうし、主婦業の空いた時間を活かした副業で少しでも家計の足しにしたいという方もいるでしょう。
しかし、主婦でも行える安心安全な副業はどんなものがあるか、不安になることもあるでしょう。本記事では主婦の方におすすめの副業や、安心して働ける案件を見つけるためのコツも紹介していきます。
主婦の方でもスキマ時間で月10万円以上稼げる副業については、下記の記事でも詳しく紹介しているので参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/45334/
副業を始めたい主婦が増えている
「老後資金は2,000万円必要だ」と老後の資金が問題にあがったり、新型コロナウイルスや世界情勢が不安定なことに影響を受けた不景気で家計が圧迫されたりして、将来に不安を感じている人は少なくないでしょう。「働ける時間があるならば働きたい」と、少しでも蓄えを増やすために仕事を始めたいと感じている主婦の方もいるようです。
しかし、本業である家事や育児・介護との両立を考え、外で働くことを諦めている主婦の方もいるでしょう。
そんな主婦の方でも始めやすいのが「副業」です。家事の合間の“スキマ時間”にお金を稼げる副業は、主婦にピッタリといえます。最近は、時間や場所に縛られずに取り組める副業も多く、副業を始める主婦が増えている一因にもなっています。
主婦におすすめの副業7選
「副業を始めよう!」と思い立ったものの、自分に合った仕事がわからず、最初の一歩を踏み出せない主婦の方も多いかもしれません。
家事や育児・介護との両立を考えると、主婦には「在宅でできる副業」が向いています。在宅でできる7種類の副業と、それぞれの特徴を紹介するので、自分にはどれが向いているかチェックしてみてください。
Webライター
Web上で閲覧できる記事を執筆(ライティング)する、「Webライター」は取り組みやすい副業だと考えられます。PCひとつでどのような場所でも仕事ができるWebライターは、「家で仕事をしたい」と思っている主婦にピッタリな副業です。納期までに記事を納品できればいいので、家事や育児・介護の空き時間に自分のペースで進められて、時間の調整がつきやすいのでおすすめです。
執筆する記事の内容はさまざまで、もともと知識や経験がある専門分野の記事でもいいですし、料理や育児といった主婦の視点や経験が活かせるテーマもあります。まずはクラウドソーシングのサイトをチェックして案件を獲得して実績を積み上げていきましょう。
基本的なライティングスキルはあった方が望ましいですが、特別なスキルは不要です。クラウドソーシングにもたくさんのライティング案件の仕事があるので、始めやすいでしょう。
慣れてきたら手数料のかかるクラウドソーシングを介さずに仕事を請けたり、1記事あたりの単価や文字単価を上げてもらったりすることもできます。
ハンドメイド作家・販売
手先が器用な方や手芸が趣味の方は「ハンドメイド作家」として「ハンドメイドグッズの販売」に挑戦してみてはいかがでしょうか。最近では、スマホやPCで簡単にネットショップを開くことができます。
メルカリやPayPayフリマなどのフリマアプリでも、アクセサリーやバッグなどのハンドメイド作品を商品として簡単に出品できます。今はリアルなお店を開いて売り場を確保しなくても、自分の作品を販売できる時代です。
春の入園・入学シーズンには、子ども用の給食袋や体操着入れなどが人気となります。依頼者のオーダーを受けてオリジナルのグッズを作ったり名前を入れたりと、依頼者のリクエストに応じて作ることで依頼者の満足度を高めることができ、それが付加価値となります。
ハンドメイド作家として人気が出れば、商品価格を多少高めにしても、たくさんの作品が売れていくでしょう。あらゆるハンドメイドサイトがあり、いろいろな価値観の人がいるので、どんなものがヒットするかわかりません。
「これも売れるのかな」と迷っているなら、ぜひチャレンジしてみてください。
ポイ活
スマホひとつでできる「ポイ活」は、特別な道具もスキルも必要ないため、今日からでも始められる副業です。
ポイ活とは「ポイントを貯める活動」です。お店で商品を購入した際にポイントを貯めたり、ポイントサイトにログインしたり、ちょっとしたアンケートに回答するなどの作業をした報酬としてポイントを受け取ったりすることです。
ポイ活を副業として取り組むならば、「アンケートに答える」「指定されたサービスにお試し登録する」「友だちを紹介する」などの方法があります。
一度に多くの収入は得られないものの、続けやすく、気付けばかなりの額が貯まっていたということもあります。ほかの副業と両立しやすいのもポイントです。
まずはアンケートサイトやポイントサイトに会員登録をして、スキマ時間を活かして毎日コツコツ貯めていきましょう。
オンライン秘書
自分専用のPCを持っているなら、オンライン秘書も選択肢のひとつです。オンライン秘書とは、実際に出社することなくインターネットを介してリモート環境で秘書の業務をします。
会社まで通勤する無駄な時間がかからず在宅で行えるため、主婦の方でも副業として活躍できる仕事です。過去に事務職として働いていた経験のある人ならなおさら、取り組みやすいです。
具体的な仕事内容はクライアントによって異なりますが、特別な資格が必要なわけではなく、秘書としての実務経験がなくても行える業務がほとんどです。
オンライン秘書の一般的な業務内容は「スケジュールやタスクの管理」「領収書の整理」「請求書の作成」などです。基本的なPCスキルや事務経験があれば、秘書業務の経験がない方でも取り組めるでしょう。万が一、これらの業務に自信がなくても、クライアントと相談し、自分にできる範囲で働くこともできます。
慣れてきたら複数のクライアントから仕事を請け負い、月に数万円以上稼ぐことも可能です。
「サービス精神が旺盛で人の役に立つのが好き」「コミュニケーション能力に自信がある」「ビジネスの現場に近い仕事がしたい」と考えている主婦の方には、オンライン秘書は特におすすめの副業です。
注意点としては、会社の機密情報に触れる可能性が高いので、使用するPCのセキュリティ対策をしっかり行うことです。また、在宅環境であるとはいえ、平日の日中にクライアントと打ち合わせする時間や、急ぎの案件の対応など多少時間の拘束があることを理解しておきましょう。
ライブ配信
スマホひとつで始められる副業に「ライブ配信」があります。視聴者と交流しながら、ダンスをしたり歌を歌ったり、ゲーム実況をしたりする仕事です。インターネット上でアイドルをするようなものと考えると、わかりやすいかもしれません。
人と関わるのが好きな方にとっては、楽しみながらお金も稼げる仕事といえます。最近ではアイコンや自分を模したキャラクターのようなアバターでライブ配信をしている人も多いので、公に顔を出す活動に抵抗がある人でも、気軽に始められるでしょう。
データ入力
データ入力の副業は、指定された情報を決められたフォーマットに入力していく単純作業が基本となる仕事です。クラウドソーシングでの募集も多く、仕事を見つけやすいでしょう。
「特定分野の会社情報をコピー&ペーストで収集」「アンケート結果の集計」など、単純作業がほとんどなので、PCの基本操作さえできれば始められます。実際にやってみた人の口コミも多く、情報を集めやすいのもポイントです。
オンライン秘書同様に、取り扱ったデータの情報漏洩やコンピュータウイルス感染などを防ぐためにも、使用するPCのセキュリティ対策は責任を持って行うようにしてください。
教室を開校
料理や英会話、お菓子作りなど、何か得意なことがある方は、教室を開校してみるのもいいでしょう。教室を開くために必要な資格は特になく、自宅を使えばスタジオ代もかかりません。
ジャンルによってはオンラインでも教室を開けるので、コストをかけずに始められます。
教室を開く場合、告知や集客が課題となります。しかし現代はSNSや専用の告知サイトなど、インターネット上で幅広く集められます。InstagramやTwitterなどのSNSで拡散され、話題となれば、特別な広告費をかける必要も省けるでしょう。
教室が人気になり、収益が上がってきたら、主婦業の副業ではなく本業として、スタジオを構えてもいいかもしれません。
主婦でも安心して働ける副業の見分け方
同じ種類の副業でも、仕事の発注者にはいろいろな人がいます。「顔も名前も知らない相手と、本当に安心して働けるのだろうか」と不安な方もいるかもしれません。安心して働ける副業を見分けるポイントを3つ紹介します。実際に仕事を始める前に確認しておきましょう。
どのような企業が運営しているのか
どのような企業が募集を出しているのかは、チェックするべきポイントです。信用できる企業からの仕事であれば、安心して副業ができるでしょう。仕事を請ける前に会社概要を確認したり、会社名と口コミのキーワードでインターネット検索をして評判を調べたりすることをおすすめします。
会社概要に住所や電話番号などの記載がなかったり、口コミや評判が著しく良くなかったりする場合は注意が必要です。
仕事の進め方は明確か
どのような手順で仕事を進めるのかが明確に示されていれば、安心して働けるでしょう。特に未経験の仕事では、求められている仕事内容や納品期日など、どのように進めればいいかの明確な指示がないと「これで合っているのか」と不安になってしまうでしょう。
クラウドソーシングで仕事を探す場合は、口コミを見れば、仕事の進め方や指示の出し方に問題がないかがチェックできます。クライアントの会社概要だけでなく、仕事の進め方や納品物に不明な点がないかを確認しておきましょう。
働き手側に支払いが発生することはあるか
副業の募集の中には「登録料◯◯円」「雑費◯◯円」など、働き手側に支払いが発生するものもあります。また、商品を仕入れて販売する「せどり」などは、最初に商品を仕入れるお金が必要となります。
お金を稼ぐための副業なのに、支払いが発生してしまうことに疑問を抱くかもしれません。
しかし、システム利用料や限定情報を得るための登録料など、必ずしも不利な条件でない場合もあります。後悔することのないよう、事前に確認することはもちろん、口コミをチェックして「その募集の実態」を探ってみると安心できるかもしれません。明確な収入の見立てがないのに最初に大金を支払うような副業は、詐欺である可能性もあるので気をつけましょう。
主婦が副業を始めるには何を軸に案件を決める?
主婦の方が副業を始めるときは、これから紹介する3つの軸を持って仕事を探すようにしましょう。「自分のスキルが活かせるか」「自分が習得したいスキルを身につけられるか」「好きなことを仕事にできるか」の軸で、どんな仕事を請け負うのかを決めていきます。
収入に直結するのは「自分のスキルが活かせる副業」です。自分にはどのようなことができるのか、過去にどのような仕事に携わってきたのかを振り返ってみましょう。自分ができそうな副業が見えてくるかもしれません。
主婦の副業でも確定申告が必要な場合
主婦が副業を行う際に、確定申告が必要な場合があります。医療費控除、ふるさと納税、住宅ローン控除などで確定申告をしたことがある人がいるかもしれませんが、所得の申告となると、また別の申告書が必要になることがあります。
専業主婦は所得が年間48万円以下であれば確定申告の必要なし
パートなども行っておらず給与をもらっていない専業主婦の場合は、1月から12月までの年間で稼いだ所得が48万円以上だと確定申告が必要です。以前は38万円でしたが、2020年から法律が改正となりました。
売り上げではなく経費を引いた所得が基準となる
控除が48万円なので、売り上げから経費を引いた年間の所得(収入)が48万円以上にならなければ確定申告は必要ありません。
例えばハンドメイドの商品を作成して販売し、月に5万円の売り上げがある場合を考えてみましょう。
この例のように、売り上げから経費を引いた所得が48万円未満の場合は、確定申告は必要ありません。
パートをしている場合は年間の収入20万円が基準
パートやアルバイトによって給与所得がすでにある場合は、「年間の収入48万円」が基準となる専業主婦の基礎控除の対象にはならず、「年間の収入20万円」が確定申告の基準となります。
例えばパートで年間60万円の給与所得がある人が、副業でハンドメイド作品を販売して36万円の収入を得た場合、ハンドメイド作品販売の収入36万円は雑所得となります。副業による収入は雑所得となるため、20万円を超える場合は、確定申告が必要となります。
給与所得がある場合は勤め先の数と収入によって異なる
パートやアルバイトとしての副業や先ほど紹介したオンライン秘書など、雇用契約を結んだ雇い主から給与所得を得ている場合、勤め先の数と収入金額によって確定申告の有無が異なります。
通常、本業としてメインで働いている勤務先で年末調整をしてくれるはずです。しかし副業として働いている勤務先からの収入が年間20万円を超える場合、確定申告をすることで、源泉徴収税として給与から天引きされて納めすぎていた分が還付される可能性があります。
所得が年間65万円以上になる場合は青色申告が節税になる
個人事業主として開業届を提出していたり継続的な収入がなかったりすれば、副業による収入は「事業所得」ではなく「雑所得」となることがほとんどです。
しかし年間65万円以上の所得が想定される場合は、確定申告を「青色申告」で申告するによって最大65万円まで控除を受けられるので、大きな節税となります。
青色申告は複式簿記が必要になるので少し難しく感じるかもしれません。しかし初心者でもわかりやすいように帳簿を作成してくれるオンラインのツールなどもあるので、所得が大きくなりそうであれば青色申告に挑戦してみてください。
確定申告については、その年に得た所得が「給与所得なのか雑所得なのか」によって大きく異なります。副業によってどんな所得を得ることになるのか、今一度、理解しておくことが大切です。
こちらの記事では、帳簿作成用のツールなどもご紹介しています。青色申告を検討する方は是非、読んでみてください。
おうち時間が増えた今、副業は始めどき!
最近、副業を始める主婦の方が増えてきています。副業をする理由は人それぞれです。「家計の助けになるから」という人はもちろん、自分のスキルを活かしたり、新しい自分を見つけたりしたいという人もいます。家にいる時間が増えた今は、副業を始めてみる良い機会かもしれません。
気になる仕事がある主婦の方は、まずはその仕事について調べたり、募集を探したりしてみましょう。興味のある仕事が掲載してあるサイトに登録し、どのような案件が募集されているか確認してみるのもひとつの手です。
主婦におすすめな副業についてシュフーズでランキング形式で紹介しています
<文/北川美智子>