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末期ガンから20年弱。ボイストレーナー・本山nackeyナオトさんを突き動かし続ける、音楽への圧倒的な熱量

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埼玉県・西川口。
ここに、ひと教室の生徒数が20〜30人と言われる中で、150人を超える生徒を抱える人気ボーカル教室があります。

代表を務めるのは、本山nackeyナオトさん。業界内で「カリスマ」と呼ばれるボイストレーナーです。

「声のプロ」として、多くの生徒を指導する本山さんに、これまで歩んできたキャリアと、思い描く未来図について語っていただきました。

フランチャイズでの音楽スタジオ経営は順風満帆...とはいかず。会社員として“リスタート”

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―この音楽スタジオは、立ち上げてから何年になるんですか?

―本山
早いもので、25年になりますね~!

―25年!結構、長いですね!ずっとボイストレーナーとして生計を立てていたんですか?

―本山
実は、僕、元々はプロミュージシャンとして活動してたんです。音楽活動と並行して今の音楽スタジオを開いたのは25歳の時。銀行からゼロが7つくらいになる金額を借りて、フランチャイズの1店舗として立ち上げました。

最初は貸しスタジオだけでしたが、人に教えることが好きだったのが講じて、ボイストレーニング指導もするようになりました。最初の数年はお客さんが良く入っていたのですが、そのうち利用者も減ってきて、月の売り上げが10万円を切るくらいカツカツになってしまったんです。

―それでもスタジオを閉じるという決断には至らず?

―本山
とても食べていけるような収入ではなかったんですが、好きだから続けられていました。ただ、当時は歌手の仕事もなくなってしまって、いよいよ、これじゃ生活していけないぞ、と。だから一度、会社員として就職したんです。

会社員はつらかった。けれど大好きな音楽指導は続けられた

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―ボイストレーナーと並行して、会社勤めも!ハードですよね...ちなみにどのようなお仕事を?

―本山
眼科病院の検査員だったんです。

―え?(笑)

―本山
ね、似合わないでしょ(笑)。しっかし、薄給激務でストレスフルな毎日でしたよ。それでもボイストレーナーの仕事は好きだったので、土日を使って指導を続けていましたね。

ただ、勤めて数年後にクビになってしまいました。しかもストレスが影響したのか、膀胱ガンにもなってしまったんです。ずっと痛かったんですけど、当時は忙しすぎて病院にも行けなくて。

病院にかかったときは、もうステージは4で。

―ステージ4…...? 末期ガンじゃないですか!

―本山
激務から解放されて安心しちゃったのか、急に症状が悪化したらしくて。診察したその場で緊急入院ですよ。

抗がん剤と音楽の力で、末期のガンを克服??

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―今は健在ですし、克服されたんですよね?「ステージ4のガンから復活!」なんてすごいエピソードです。

―本山
何とか完治させましたよ。今はとっても元気!もちろん抗ガン剤が効いたからですけど、自分のアファメーションのおかげでもあると思ってます。

―アファメーション?

―本山
アファメーションというのは、「自分を勇気づける」こと。「絶対治る。絶対治る」って自分を洗脳しちゃうんです。薬がガン細胞をやっつけるイメージをしたりして。

結局ね、気持ちだなぁと。これ、僕が好きな歌とも同じで。

自信があれば歌唱力は上がるし、逆に「ダメだな」と思うと、歌えなくなる。歌の指導を通じて、「精神がいかに体に影響を及ぼすか」を実体験として知っていたから、頑張れました。

ボイストレーナーは幸せな仕事。スポーツ選手と同じように、人気ランキング1位にしたい

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―す、すごい・・・ちなみに、ガンを克服した後はどうされていたんですか?

―本山
ガンで命を落とす寸前まで行って初めて、「自分のやりたいことを我慢してる場合じゃない」と気づきました。自分の人生を何に懸けたいか、自問して浮かんだのは「音楽」と「教育」で。大好きな音楽をもっと真剣にやりたい、そして人を育てたいと。

ガンを克服した後は、ボイストレーナー業を改めて真剣にやり始めて、ありがたいことに生徒さんがどんどん増えていきました。今では西川口校だけで150人が在籍しています。

―2ブースのスタジオなのに、生徒が150人って結構な数ですね!それだけ多くの生徒さんをどうやって指導されているのでしょうか?

―本山
実は、僕の教え子のプロミュージシャン達が指導を担当してくれているんです。どんどん良いトレーナーが育っています。でも、まだまだ数は少ない。僕はこれから、質の良いトレーナーを全国で育成したいと思っているんですよ。

―「全国で育成する」って、具体的にどうするんですか?

―本山
僕は今、「日本音楽講師協会」という団体で代表理事をしています。地域ごとに指導者として「協会理事」をおいて、その人にボイストレーナーの育成を担ってもらっています。生徒さんへの指導法や集客法といった、僕がこれまで積み上げてきたノウハウの共有もしているんですよ。

「将来の夢はボイストレーナー」という子供達がたくさん出てきてほしいですね。スポーツ選手と同じくらい人気の職業にしたいんです。

―「自分の仕事に憧れる人を増やしたい」って素晴らしいですね! 

―本山
ボイストレーナー業界では、競合同士で潰し合っちゃうこともあるんです。そんなことをしていたら、いつまで経っても業界が発展しない。だから僕は、全国のボイストレーナー達が手を取り合える仕組みを作りたいんです。

いつ死ぬかわからないから。どんな時でも、好きなことをやり続けろ!

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―まさに好きなことを突き詰めた結果ですね。最後になりますが、本山さんが考えるキャリアの選び方を教えてください。

―本山
自分のキャリアに迷っている人に伝えたいのは、「とにかく好きな事をやれ!」ということです。我慢する必要なんてないんですよ。

私の場合は、辛い会社員時代も、末期ガンとの闘病時代も、大好きな音楽にずっと関わってきました。好きなことをやり続けた結果、今があるんです。

我慢せず好きなことを追求する。それがいつか実を結ぶことを信じて

つらい状況で未来が見えない時でも、大好きな音楽をに関わり続けてきたからこそ、今では一流のボイストレーナーとしての地位を築いた本山さん。

彼の信念は「我慢しないで好きなことを続けること」。すぐに実を結ばなくても、継続が今後のキャリアのきっかけになることがあるのかもしれません。

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