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リスクの少ない独立のススメ!有望なフランチャイズ業界&正しい本部の選び方

リスクの少ない独立のススメ!有望なフランチャイズ業界&正しい本部の選び方

9/27~9/28の2日間にわたり、「見て、触れて、選べる!独立体感イベント アントレフェア2016」が開催されました。このイベントでは、独立や開業を考えている人をサポートする、様々なコンテンツが盛りだくさん。

中でも人気の高かったのが「ゲスト講演コーナー」。(株)アクアネットフランチャイズ経営研究所の代表取締役・民谷昌弘氏さんの講演「有望フランチャイズ&正しい本部の選び方」をご紹介します。

【民谷昌弘プロフィール】
フランチャイズビジネス全般のコンサルタントとして、これまで数百社におよぶフランチャイズチェーンの本部立ち上げ及び運営改善や教育研修、加盟店開発支援などの実績を持つ。
加盟者向けセミナーなども多数開催。『ザ・フランチャイズ』(ダイヤモンド社)など著書多数。

フランチャイズビジネスの仕組みとは?

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私は主にフランチャイズの本部と加盟店に向けたコンサルティングを行っています。20数年この仕事を行ってきた中で数百社以上の企業の立ち上げや、お手伝いをしてきました。

今日は、皆さんに正しいフランチャイズ本部の選び方やフランチャイズビジネスを始めるにあたっての注意点をお伝えしようと思います。

まずはフランチャイズビジネスの仕組みについて、もう一度おさらいしてみようと思います。

本部が加盟店に対して提供するものは大きく分けて2つあります。
①本部の開発したノウハウと経営する権利を与える。
②継続的な指導・サポート

加盟店はその対価として、本部にフランチャイズフィーを支払います。両者の関係を簡単に説明すると、加盟店は本部からフランチャイズパッケージ(本部の理念+店舗経営のノウハウ+継続的な指導・サポート)という商品を購入する、と考えればわかりやすいと思います。

それでは次に、フランチャイズビジネスを始めるにあたってどのような業界を選ぶべきか紹介していきたいと思います。

市場規模が拡大している業界を選ぶと、成功確率が上がる

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具体的な会社名を言う事は出来ませんので、伸びてきている業界を表すキーワードを下記にあげました。

・ライフサポート:家庭内の問題解決全般のサポート、宅配、終活支援
・教育:幼児、学童保育、シニア、リペア
・Re:リユース、リサイクル、リフォーム
・健康・美容:フィットネス(ライザップのような個人向け、24時間営業のシニア向け)、マッサージ、エステ(顔、爪だけなど部分に特化したもの)
・農業
・福祉・医療:介護、障害者支援、歯科、専門医科、訪問型(かかり付け医、看護、リハビリ)

介護などは制度改正のたびに影響がでるのでリスクはありますが、これから伸びていくことが予想される業界です。もちろん、上に挙げた業界を選んだからといって必ずしも成功するとは限りませんが、市場規模が拡大している業界を選択した方が成功確率は高いです。

自分に合った本部を選ぶためのポイントとは?

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大手の本部を選んだからといって、必ずしも成功するわけではありません。人それぞれに相性があるので、下記のポイントを参考に自分に合った本部を選ぶ必要があります。

①商品・サービスが好きになれるか?

儲かりそうだからやろう、と言う理由だけでは絶対にうまくいきません。本部が提供する商品・サービスが好きであるかどうかが重要です。

②本部の理念に共感できるか?

経営理念に共感できる本部を選びましょう。「あの経営者は素晴らしい人だから一緒にやりたい」という気持ちがないとうまく行きません。

③資金計画に無理がないか?

本部の提示する資金計画に対して自己資金など調達できる資金に無理がないか確かめるようにしてください。本部が提示する利益は、最も順調にいった場合の数字が書かれていることがあります。

そして、うまく軌道に乗らなかった時のことも考えて、少なくても一年程度の生活資金は準備しておいたほうが良いでしょう。

④指導・サポートはしっかりしているか?

加盟店から本部に収めるフランチャイズフィーが安くても、本部からの継続的な指導・サポートが受けられない場合はうまくいかないことが少なくありません。日本で長く続いている本部の共通点は、指導・サポートが手厚いという点です。

もちろんバランスが大切ですが、フランチャイズフィーが多少高くても指導・サポートが手厚い本部を選んだ方が良いでしょう。

⑤業界の中での本部のポジション

業界自体は拡大傾向にあったとしても、業績が下がっている本部は選ばない方がいいでしょう。逆に業界は縮小傾向にあったとしても、本部の業績が伸びているなら検討してみる価値があります。

注意点としては、全体的に店舗数が増えているけれど直営店が減っている本部は疑ってください。これは、利益の出ていない直営店をフランチャイズに変えているという場合が多く、競争力が落ちている証拠と見ていいでしょう。

⑥他社との競争力

「商品力」「営業力」「ブランド力」という観点から本部の競争力を考えていく必要があります。

他社にない商品を持っているかどうか(商品力)、他社にない営業方法やサービス提供方法があるかどうか(営業力)、知名度の高さと顧客からの信頼度はどうか(ブランド力)、これらの観点から競合他社と比較してみてください。

⑦損益モデルの確認

「初期投資額」と「投資回収期間」をきちんと確認してください。「投資回収期間」とは、初期投資をどれくらいの期間で回収できるかということです。意外と見落としがちなのが、個人の年収です。

大抵の場合、損益モデルには損益計算書が付いていますが、人件費の欄にオーナーの人件費(自分の年収)が計上されていない損益計算書もあります。

こうした場合、オーナーの人件費は利益から引くという事になります。そのような細かい部分も確認しておいてください。

成功するために、加盟前に必ずやっておくべきこと

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加盟する本部が決定したら次にどんな行動をとれば良いのでしょうか?いくつかポイントを紹介していきます。

①法定開示書面を確認する

法定開示書面とは、契約の要点が書かれた書面です。通常は、請求すれば必ず入手できます。また、たまに契約書を読まない方がいますが、わからないところは質問して理解した上で契約を結ぶようにしてください。

②本部の社長と加盟店のオーナーに話しを聞く

ギャップを少なくするためにも、社長と加盟店のオーナーに直接会って話しを聞いておいた方が良いでしょう。社長に会うことができなくても、幹部クラスの方になら会うことができます。それから、加盟店のオーナーは本部に言えば紹介してくます。

③本部の誠実度を見極める

法定開示書面や加盟店の情報を請求しても対応してくれない本部が時々あります。そのような本部は疑ってみた方がいいでしょう。情報開示してくれないということは、知られたくないことがあるということです。

時々、個人情報の保護を理由に断る本部もありますが、それは詭弁でごまかそうとしているのです。加盟店に対して誠実ではない本部を選ぶと、加盟後に後悔することになります。

加盟前は徹底的に本部を疑い、加盟後は徹底的に本部を信じる。

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フランチャイズビジネスを成功に導くために、加盟前は本部を徹底的に疑ってください。そして加盟後は、本部のアドバイスを素直に聞き入れてください。逆の方が多いので、皆さんは気をつけてください……。

それから、本部と仲良くなっておくことも重要です。関係が良好だと特別に販促支援などを受けられることもあります。

そして、ビジネスを始めたら自分の片腕を育てることをお勧めします。最初は大変ですが2~3年くらい経って、ビジネスが順調に立ち上がると部下も育って大分楽になります。

フランチャイズビジネスは、自力で独立開業するよりも成功する可能性の高いビジネスです。いい本部に出会えれば成功する確率があがるので、正しく本部を見極められるようになってください。

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