開業資金 いくらかかった？ー整骨院・出張サービス・学習塾ー＜アントレ本誌：2019年冬号より転載＞

「街やネットで見かけるあの商売、始めるのに何にいくらかかるんだろう？」そう思ったことはないだろうか？

そこで、15種類の商売をしているそれぞれの先輩に、ズバリ！開業費用の明細を聞いた。

節約点や工夫点、意外だったこともチェック。大いに参考にしてほしい。

未経験から費用をかけ資格を取得し開業

整骨院：中　康次さん（33歳）
（株）スマイルオン／千葉県柏市

未経験から柔道整復師の資格を取得して整骨院を開業した中康次さん。
８カ月間修業し業務の流れを一とおり押さえ、集客力を重視して京成線高砂駅前のスーパー内で開業した。

当初から複数店舗展開を計画、開業前から従業員を１名雇用し一緒に開業準備に取り掛かる。
高額で場所も取る電気治療器は、不要な患者もいるため１台だけ購入し節約。一方、患者の肌に直接触れるタオルはブランド品をそろえてこだわった。

その後、集客が望める駅前立地に２・３店目を順調にオープンしている。

体１つでできる出張“草むしり”を本業に

出張サービス：宮本成人さん（53歳）
（株）草むしり／群馬県前橋市

 
仕事を転々とした後、43歳の時にアルバイトで出合った“草むしり”が気持ちよく、「これしかやれることは残っていないし、体1つで始められる」と、一人暮らし高齢宅を中心に庭の手入れを本業にした宮本成人さん。

アルバイト先の社長が100万円を貸してくれ応援してくれた。これを元手に三脚や作業道具は新品をそろえたが、軽トラは中古、チラシは自分でデザインして節約。「チラシをつくっては配布を繰り返し、やっと電話が入り始めた」と言う。

現在は7名を雇い、月80件をこなす。

家族総出で内装工事　参考書に費用をかける

学習塾：阿部一彦さん（40歳）
阿部塾／川崎市麻生区

学習塾運営会社から独立し、“自学自習”で成績向上を目指す小・中・高校生向けの学習塾を開業した阿部一彦さん。

坪単価1万円以下で視認性の高い物件を小田急線沿線で探し、柿生駅近くで見つけた。
自習用の参考書・机・椅子に費用をかけるために内装は家族総出で行い大幅に節約。駅や物件に看板を設置し、学校前でのパンフレット配布や周辺宅へのポスティングなどでＰＲに努め生徒を確保した。