これからフリーランスのWebデザイナーを目指そうという方、すでにWebデザイナーとして仕事をしていてフリーランスに転身しようという方に向けて、おすすめのクラウドソーシングとフリーランス専門エージェントをご紹介します。コロナ禍を経て生活が一変した方も多い現代ですが、だからこそ自分のやりたいことで新たなスタートを切るのも良いでしょう(本記事の掲載内容は2023年4月時点のものとなります)。
フリーランスのWebデザイナーになるには?
フリーランスのWebデザイナーになる流れを簡単にご紹介します。特に、「これからWebデザイナーを目指す」という方は、よく読んでみてください。Webデザイナーになる道はいろいろとあると思いますが、一般的な流れとしては次の通りです。
(1)スクールまたは独学でWebデザイナーとしてのスキルを習得する
(2)オリジナル作品を制作し、ポートフォリオとしてまとめる
(3)案件に応募する
(4)受注・納品する
まずは、スクールか独学でWebデザイナーとしてのスキルを習得します。特に資格などを必要としないWebデザイナーですが、IllustratorやPhotoshopなどのグラフィックソフトの使用や、言語などの知識が必要になります。
ある程度のスキルを習得できたらオリジナル作品を制作しましょう。その作品をまとめて、ポートフォリオを充実させることがスキルの証明となり、フリーランスのWebデザイナーとして仕事を獲得していくための武器になります。
ポートフォリオがある程度、充実してきた時点で、案件に応募します。この時に利用するのがクラウドソーシングやフリーランス専門エージェントです。こちらについては、後で詳しく説明します。
案件に応募して発注側と合意ができれば、いよいよ受注です。クライアントの要望に応じた作品を作成し、期日までに納品します。
Webデザイナーとしての経験や技術がまったくないという方は、フリーランスのWebデザイナーとして案件を獲得することが難しい場合も多いです。その場合は「転職実績が豊富」または「在学中に案件に挑戦できる」などの特徴があるWebデザイナースクールに通い、実務経験を積んでからフリーランスとして独立するというのも、選択肢の1つとして検討してみてください。
フリーランスのWebデザイナーが案件を獲得する方法
フリーランスのWebデザイナーになるための流れを簡単にご紹介しました。ここからは、フリーランスのWebデザイナーが案件を獲得する方法について説明します。
フリーランスのWebデザイナーが案件を獲得する一般的な方法は主に次の2つです。
(1)クラウドソーシングを利用する
(2)フリーランス専門エージェントを利用する
【クラウドソーシング】
報酬額:低め
仕事獲得法:Webサイトにある案件から、自分で案件を探して応募する
メリット:初心者向けの案件も多い
デメリット:単価交渉などを自分で行う場合もあるので注意が必要
【フリーランス専門エージェント】
報酬額:高め
仕事獲得法:エージェントに紹介してもらう
メリット:単価交渉や契約手続きをエージェントにサポートしてもらえる
デメリット:1~2年程度の実務経験が必要
クラウドソーシングは、未経験や実務経験があまりない方、または副業として仕事をしたい方に向いているサービスといえます。逆にフリーランス専門エージェントは、ある程度の実務経験がある方でフリーランスとして独立を考えている方や、すでにフリーランスのWebデザイナーとして活動している方で年収アップや案件探しを効率的にしたいという方に向いているサービスです。
では、次からそれぞれの方法についてもう少し詳しく説明していきます。
未経験・実務経験が浅い・副業としてやりたい人向け【クラウドソーシング】
フリーランスのWebデザイナーが案件を獲得する方法の2つのうち、ここではクラウドソーシングについてご紹介していきます。
【クラウドソーシングのおすすめポイント】
・未経験でも実務経験を積める可能性がある
・フリーランスのWebデザイナーとしてのスキルアップが目指せる
・フリーランスの足掛けとなる
クラウドソーシングには、未経験でも提案次第では案件を獲得できる場合があります。その分、報酬は安価になる場合もありますが、Webデザイナーという職種は、基本的に実務経験が必須になってきます。そのため、未経験からフリーランスのWebデザイナーとして仕事をしていくには、クラウドソーシングは活用しやすいと場といえるでしょう。
また、フリーランスのWebデザイナーになるということは、仕事を受注するところから報酬を得るまでの一連の流れを、自分で行う必要があります。クラウドソーシングを利用すると、そういった一連の流れを経験することができます。そのため、クラウドソーシングを通して案件を受注することで、Webデザイナーとしてのデザインスキル向上だけでなく、仕事の流れやマーケティング知識などフリーランスとしての経験もできるようになるのです。
さらに、クラウドソーシングを利用してさまざまなクライアントと関わる機会を増やすことで、直接案件を受注するきっかけ作りにもなり、フリーランスのWebデザイナーとしての足掛かりとなるでしょう。直接案件を受注できるようになれば、クラウドソーシング側に手数料などを支払う必要がなくなります。安定して仕事を受注できるようになれば、報酬アップに繋げることもできるようになるでしょう。
実務経験あり・年収アップや仕事効率化を目指したい人向け【フリーランス専門エージェント編】
次に、フリーランスのWebデザイナーが案件を獲得する方法の2つ目、フリーランス専門エージェントについてご紹介します。
【フリーランス専門エージェントのおすすめポイント】
・単価の高い仕事を獲得しやすい
・契約手続きや単価交渉の代行をしてもらえる
・福利厚生が充実しているエージェントも多い
フリーランス専門エージェントは、個人では契約しにくい大きなプロジェクトや一般公開されていない案件も多く保有しています。どんなに実務経験があったとしても、フリーランスのWebデザイナーとして独立したばかりの頃は、なかなか案件を獲得するのが難しい場合もあります。そのような場合にはエージェントを利用して、実績を積むのも良いでしょう。
フリーランスのWebデザイナーとして収入アップを目指したいという方にとって、契約手続きや単価交渉は避けては通れません。自分で交渉するのは苦手という方は、エージェントを利用すると、契約手続きや単価交渉、営業活動などを代行してもらえるというメリットがあります。
また、エージェントの中には、健康診断など会社員のような福利厚生を提供しているものもあります。本格的にフリーランスとして独立を検討している方や、すでにフリーランスとして活動しているけれど「なかなか年収をアップできない」「Webデザイナーの仕事に集中することで実績をあげたい」という方は、フリーランス専門エージェントを活用されると良いでしょう。
フリーランスのWebデザイナーにおすすめ!クラウドソーシング&フリーランス専門エージェント6選
フリーランスのWebデザイナーが案件を獲得する方法として、クラウドソーシングとフリーランス専門エージェントの2つの方法をご紹介してきました。
ここでは、フリーランスのWebデザイナーの方におすすめしたいクラウドソーシングと、フリーランス専門エージェントを3つずつ、あわせて6つのサービスをご紹介します。
【クラウドソーシング3選】
・クラウドワークス
・ランサーズ
・ココナラ
【フリーランス専門エージェント3選】
・クラウドテック
・ITプロパートナーズ
・シューマツワーカー
それぞれのおすすめポイントを紹介していきます。
業界No.1の登録者数「クラウドワークス」
【クラウドワークスのおすすめポイント】
・未経験でもスキルや経験を積める
・案件の幅が広い&完全在宅で挑戦しやすい
・報酬が確実に支払われる仮払い方式やサポート体制が充実
クラウドワークスは、専門性の高い仕事から経験不問、スキル不要など、未経験であってもスキルや経験を積むことができる案件が充実しています。また完全在宅なので、他の仕事や家事・育児などとの両立もしやすく、フリーランスのWebデザイナーとしての経験や実績を積むには良い環境といえます。
フリーランスのWebデザイナーになると、案件の受注や報酬の交渉など、Webデザイン以外の業務も一人でこなさなければいけなくなります。そういった中で、報酬金の未払いというのは、最も避けたいトラブルではないでしょうか。クラウドワークスでは、事前にクライアントから報酬を預かり、業務完了後にクラウドワーカー(利用者)に支払う「仮払い方式」を採用しています。そのため、納品したのに報酬が振り込まれないという心配はなく、安心して業務に取り組むことができるでしょう。
そのほか、万が一、クライアントとの連絡がつかなくなるといったトラブルが発生した場合にも、専門スタッフが間に入りサポートしてくれます。未経験の方やフリーランスのWebデザイナーとしての第一歩を踏み出そうという人に、おすすめのクラウドソーシングです。
初心者や未経験者の入門には「ランサーズ」
【ランサーズのおすすめポイント】
・ランサーズ利用者の一人当たりの受注額は約2.5倍と高額(2020年4月~2021年3月において報酬を得たユーザー一人当たりの受注金額を比較)
・優良なクライアントが一目でわかるシステムがある
・福利厚生や専門家の税務サポートなどもある
ランサーズは、350種類以上の仕事カテゴリーがあるクラウドソーシングです。他社比較すると、ランサーズ利用者の一人当たりの受注額は約2.5倍と高額になります。
さらに、一定の条件を満たす優良なクライアントには認証マーク/認定マークを付けたり、単価が安すぎる・短納期すぎるなどの依頼には運営を通して改善要望を伝えたりすることができます。福利厚生や専門家の税務サポートなどもあるので、フリーランスのWebデザイナー初心者や未経験者には、安心できるサービスといえます。
自分の得意を自分のペースで販売!「ココナラ」
【ココナラのおすすめポイント】
・未経験であっても始めやすい
・自分のスキルを商品として出品する形式なのでやり方次第では稼げる
・自分のペース・好きな案件で仕事ができる
ココナラは、他のクラウドソーシングと違い、自分のスキルに自ら値段を付けてサイト上で出品するという形式で案件を獲得していきます。ココナラでスキルを購入するのは企業だけでなく、一般の方の利用者も多く、クオリティよりも価格重視で検討しているユーザーもいるため、未経験であっても案件を獲得しやすく、実績を作りやすい環境になっています。
自分のスキルを商品として出品するという形式なので、最初のうちは安価な設定で始め、実績を積んでいくことで、徐々に価格を上げるということもできます。基本的に、自分の得意なもの(スキル)を販売するサイトなので、自分が好きなものや得意とするジャンルの仕事がしやすいです。
また、納期なども自分で決めることができるので、他のクラウドソーシングよりも自分のペースを大切にした仕事の進め方ができるでしょう。
在宅でフリーランスのWebデザイナーを目指すなら「クラウドテック」
【クラウドテックのおすすめポイント】
・88%がリモートワーク案件で稼働中(リモートワーク比率は2021年4月実績)
・ライフサポートも充実
・案件参画中のフォローも丁寧
クラウドテックは、クラウドソーシングサイト“クラウドワークス”を運営する株式会社クラウドワークスが立ち上げたフリーランス専門エージェントサービスです。クラウドワークスの運営で培ったノウハウやコネクションを活かし、案件を紹介してくれます。常駐案件のほか、リモートワークや週3、4日勤務など豊富な案件を提供しています。案件獲得後もサポートしてくれるので、フリーランスのWebデザイナーとして初めて仕事をするという方も安心して利用できます。
高単価な案件を狙うなら「ITプロパートナーズ」
【ITプロパートナーズのおすすめポイント】
・利用企業数は2,000社以上(2023年4月時点)
・ITフリーランスエージェント 支持率No.1(※2022年7月期_ブランドのイメージ調査、調査期間:日本マーケティングリサーチ機構)
・仲介会社を間に挟まず、直接クライアントと契約しているので高単価
こちらも「フリーランス専門エージェントを初めて利用する」という方におすすめしたいサイトの1つです。
ITプロパートナーズは、現役のフリーランスのWebデザイナーやエンジニアなども利用しているフリーランス専門エージェントです。週2日から働ける案件やリモートワーク案件など、さまざまな働き方の選択が可能です。さらに、ITプロパートナーズは、エンドクライアントと直接契約をしています。そのため、中間マージンが発生せず、他のエージェントと比較すると高単価な案件が多いのも特徴です。
また、専属エージェントが希望に合う案件を紹介してくれるだけでなく、契約交渉や債権管理なども代行してくれます。Webデザイナーの業務以外の部分もサポートしてもらえるので、フリーランスとしてこれからスタートしようという人には心強い味方になってくれるでしょう。
他の仕事との両立も可能「シューマツワーカー」
【シューマツワーカーのおすすめポイント】
・土日のみ・週10時間から始められる
・案件の90%以上がリモートワーク案件(2023年4月時点)
・スタートアップ企業でスキルアップが目指せる
シューマツワーカーは、サイト名にもなっている通り、週末を利用して週10時間程度でできる案件の取り扱いがあります。今後、フリーランスとして独立を考えている方の準備や副業としても気軽に始められます。さらに結婚や子育てなどでライフスタイルが変わったという方にも始めやすいサービスでしょう。
シューマツワーカーは、案件獲得後に企業担当者、シューマツワーカーのスタッフと3者でのキックオフをします。そのため、クライアントとの業務のすり合わせなど齟齬が起きず安心して参画できます。また、税理士が税金面の相談に無料で答えてくれる“税理士サポート”などのサービスもあります。
実務経験があり、まずは短時間から挑戦したいという方は利用を検討されてみると良いでしょう。
目的に合わせてクラウドソーシングとフリーランス専門エージェントを使い分けよう!
今回は、フリーランスのWebデザイナーを目指す方に向けて、クラウドソーシングとフリーランス専門エージェントのご紹介をしました。
Webデザイナーは、実務経験がないとなかなか案件を獲得しにくい部分がありますが、未経験であっても、やり方次第でフリーランスとして活動できる職業でもあります。また、安定して案件の獲得ができるようになれば、在宅でも仕事がしやすい職種なので、ライフスタイルの変化などに強いのが魅力の1つです。今後どのようにフリーランスのWebデザイナーとして活動していくのかをしっかりと考えながら、希望に合わせて2つのサービスを使い分けたり、場合によっては併用したりしながら自分の理想とする働き方を目指してみてください。
まずは、気軽に登録をして、どのような案件やサポートがあるのかを自分の目で確かめてみるのも良いでしょう。
<文/西川ちづる>