副業として在宅でデータ入力の仕事をして副収入を得る方法があります。中には「副業での在宅のデータ入力は稼げる」と耳にしたことがある方もいるでしょう。特別な資格も必要なく比較的簡単な作業で、出社する必要もなくリモート環境でいつでもどこでも働けるデータ入力は魅力的な副業の方法でもあります。
とはいえ「データ入力とは何をするの?」「データ入力は何となく大変そう」という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、これから副業を始める方向けに在宅のデータ入力について詳しく解説していきます。
データ入力の仕事内容だけでなく、仕事をするための準備、メリットやデメリットなど在宅でのデータ入力について理解が深まるような内容となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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在宅のデータ入力の仕事内容は?
アルバイトの求人サイトなどによく掲載されている“データ入力”の作業は簡単なイメージの割に時給が高く、在宅での募集も多いですが、実際にはどのような業務をするのでしょうか?
まずは在宅のデータ入力における仕事内容をご説明していきます。
簡単なデータ入力のみ
シンプルにデータを入力する仕事です。発注先の指示やマニュアルに従って「指定された通り」に作業をしていきます。
具体的には、企業の情報やアンケートによる外部の情報、録音した音声の書き起こし、会員情報などをリストや文書などに打ち込んでいきます。
中にはスピードを求められることもありますが、未経験者でも問題はありません。自宅のPCに、Excelなど基本的なツールが入っていればできる仕事です。
データ入力に付随するプラスアルファの作業
データ入力作業と一口にいっても、データ入力以外にもプラスアルファの業務が付随する場合も存在します。
例えば
- インバウンドのコールセンター
- 事務職全般(データ入力を含む)
などが該当します。在宅でコールセンターとしてスタンバイし、かかってきた電話に応対し、その内容を入力して提出するなどが例としてあげられます。
総じて言えるのは『データ入力がサブの仕事になり、顧客対応や書類作成などがメインの仕事』になるということです。メイン業務の中に、データ入力するタイミングが含まれているというお仕事です。
副業で在宅のデータ入力はどのくらい稼げる?
副業で在宅のデータ入力における報酬制度は、大きく分けて『歩合給』と『時給』という2つの制度に分かれます。
歩合給の場合、1件ごとの金額やデータ入力した1文字ごとの金額で報酬が設定されています。『1件あたり100~1,000円単位』『文字単価0.1~1.0円』といった形で決まることが多いです。案件によって大きく異なりますが、決められた時間で、どれだけ多くの文字を打ち込めるかが肝になってきます。
時給制に関しても案件によりますが、時給1,000~1,500円の募集までさまざまです。
単純なデータ入力であれば比較的安い傾向にありますが、事務やコールセンター業務込みのデータ入力であれば高単価の案件も多数存在します。
副業として在宅のデータ入力を始める前の準備
当然ですが、副業とはいえ在宅のデータ入力はすぐには始められません。
案件はたくさん存在しますが、事前準備を誤って進めてしまっては、副業のスタートも遅れてしまいます。
ここからは、仕事を開始できる状態にするまでの準備を4つのステップにしてお伝えしていきます。
ネット環境とパソコンの準備
まずはインターネット環境(Wi-Fi)とPCを用意しましょう。中には「スマホでできる」などと謳われたデータ入力の仕事もありますが、単純なアンケート回答だけであったり、詐欺などの「怪しい副業」であったりする可能性もあります。
PCがあるとないとでは、案件の多さや仕事のしやすさで大きな違いがあります。データ入力を副業として始めるならば、PC環境を整えることは必須です。
インターネット環境とPCがなければ、本格的な在宅ワークはできないと言っても過言ではありません。
しかし『副業のデータ入力』において、スペックの高いパソコンは必要ありません。基本的な業務は変わらないからです。Googleスプレッドシートなどのクラウド上で作業をすることもありますが、Excel、Word、PowerPointといったMicrosoft Officeはインストールしておくとよいでしょう。
インターネット環境の速度は速いに越したことありません。回線が通じなければ、仕事にならないからです。オンラインでの会議が定期的に行われる場合やコールセンター業務なども含めたデータ入力の場合、なおさらインターネット環境には気を遣うべきでしょう。
クラウドソーシングや情報サイトの登録
副業で在宅のデータ入力を始める際、クラウドソーシングや情報サイトへの登録は欠かせません。
どちらも多くのサイトは登録料が無料です。クラウドソーシングのサイトでは実際に仕事を請け負った場合に、手数料をそれらのサイトに支払う仕組みになっています。求人サイトであれば無料の場合が多いです。
登録自体は簡単で、自身の経歴など必須事項を入力すれば登録完了となります。
クラウドソーシングのサイトに登録する場合、自身の強みや副業する上での稼働可能時間、連絡可能時間などを記載するとよいでしょう。稼働可能時間、連絡可能時間が長いと仕事の案件がマッチしやすくなるのは事実ですが、本業を圧迫しないように正直に記載するようにしましょう。
データ入力の仕事への応募
クラウドソーシングや情報サイトに登録しただけで、在宅でできるデータ入力の仕事がもらえるわけではありません。
在宅でデータ入力を始めるためには、自身にマッチした仕事の案件を探して積極的に応募していく必要があります。
『週〇時間以上』『未経験歓迎』など、求めている人材は企業によって大きく異なります。案件を受注してからお互いに気持ちよく仕事ができるよう、気になる点は事前に問い合わせるとよいでしょう。
入力作業のためのツールを準備
在宅での仕事に備えて、オンライン会議など取引先との連絡手段として必要となるツールの準備をしましょう。
会社によってメインで使っているツールは違いますが、Eメール以外でコミュニケーション手段をとる方法が主流となってきました。ツールが問題なく使えるか、レスポンスが早いかどうかは、仕事の評価に直接的に関係する可能性もあります。
在宅ワークにおいて、ZoomやGoogle Meet、Teamsなどのオンライン会議ツールは定番です。ほかにもSlackやチャットワークなどの連絡ツールも、取引先からの要望に応じて使えるようにしておきましょう。
また、PC本体のセキュリティソフトなどは入れておいて間違いないでしょう。取引先から提供された情報やデータを守るためにも、パソコンのセキュリティ管理は自身で責任を持ってしっかりと行います。
より良い副業のスタートを切れるよう、前もって準備することが大切です。
在宅でデータ入力の副業をするメリット
「副業のデータ入力は淡々と自宅で作業をするだけ」と想像している方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、在宅のデータ入力には多くのメリットが存在します。
実際に、在宅でデータ入力の副業をすることで、どのようなメリットがあるのでしょう?
ここからは5つのメリットを紹介していきます。
体力の消耗が少ない
在宅でデータ入力の副業をするメリットの1つ目は『通勤時間がなく、自宅で仕事が完結するため、体力の消耗が少ないこと』です。
朝起きて身支度をする時間や家から勤務先までの通勤時間、満員電車や勤務先での人間関係などでストレスを感じることがなく、心身ともに体力消耗の少ない業務だと言えるでしょう。
副業のために、通勤時間をかけて出社したり、飲食店や小売店での勤務のように身体を動かしたりして働くとなると、かなり体力を使うことになります。その時間を、ほかにやるべき本業や趣味などにあてれば、より仕事の効率も上がるでしょう。
本業に支障をきたさない範囲で、在宅で体力を消耗せずに副業できるのがメリットです。
自分の好きな時間で働ける
副業でデータ入力をする上で『スキマ時間を使って働くことができる』のは大きな魅力と言えます。決められた成果物を提出さえすれば、業務時間に縛られることなく金銭がもらえるからです。
このようにスキマ時間を使えるデータ入力は、会社員が終業後や休日を利用した副業としてだけでなく、家事や育児などで、まとまった時間がとりにくい方など、あらゆる層で人気が高まっています。
参入障壁が低い
データ入力の仕事は『未経験歓迎』の案件も多く、業務内容もMicrosoft Officeの使用が基本で比較的簡単な作業であることから、誰でも始められます。必要な情報を入力していくことが基本であり、副業のイメージが強いWebデザインやプログラミング、ライティングなどのように特殊なスキルは必要ありません。
パソコン初心者の方は簡単な文字入力から業務に慣れていけば、それらを集約するデータ入力や文字数の多い案件を依頼されていきます。
副業していることがバレにくい
副業をする際に、飲食店や小売店など人目につく仕事をする場合、どうしても誰かに働いているところが見つかってしまう可能性が高くなります。
本業の同僚や友人だけではなく、中には家族にも副業していることを隠したいという方もいるかもしれません。そのような「副業していることを誰にもバレたくない!」という方にとって、在宅でのデータ入力は「簡単にはバレない」というメリットがあります。
しかし、いくら国が副業を支援しているからといっても本業として働いている会社の就業規則によっては、副業している事実や仕事内容、1週間でどれくらいの時間を副業にあてているかなどを申請しなければならない場合がほとんどです。
隠れて副業していることが後で会社に発覚してしまい、本業として働く会社の人事や上司から悪い評価を受けたり、最悪の場合、規則違反で退職に追い込まれたりする可能性などもあるため、会社の就業規則は必ず確認しておきましょう。
また年間20万円以上の収入を得た場合には、翌年の確定申告が必要となるため、年末調整時に会社にはバレてしまいます。会社は従業員の健康管理も求められるため、本業を失うリスクを負ってまで隠れて副業をせず、会社の同意を得たうえで実施するようにしましょう。
自ずとスキルアップできる
在宅でデータ入力の副業をする5つ目のメリットは『自身の成長につながること』です。
仕事を発注してくれる取引先とのやりとりによって、関わるビジネスの幅が広がります。
また、日々の業務の積み重ねによって、事務スキルそのものが向上したり、タイピング速度は上がっていったりするでしょう。また、在宅のため1人で集中できる環境ということもあり、より成長速度は上がります。
さらに入力スピードを上げたい方は、ブラインドタッチの練習がおすすめです。キーボードの正しい位置に指を置きブラインドタッチができるように練習してみましょう。
ブラインドタッチの練習ができる無料のサイトなどもありますので、検索してみるのもよいでしょう。
在宅でデータ入力の副業をするデメリット
在宅ワークでは、ほぼ1人で作業を行うため、知らぬ間にストレスを抱え込んでしまうこともあります。実は在宅での副業において、デメリットを理解しておくことはとても重要です。
ここでは在宅のデータ入力のデメリットをお伝えします。
膨大な仕事量で、たくさんの数をこなす必要がある
副業のデータ入力におけるデメリットは『膨大な仕事量があること』です。
企業によっては作業量や納品する提出物の量にノルマが課されているところもあるので、業務を始める前に確認しておく必要があるでしょう。副業にあてられる時間や自分の業務スピードを把握した上で、データ入力の案件を選んでいくことをおすすめします。
一方でタイピング速度を上げたい方にとっては、ぴったりの仕事とも言えるでしょう。
淡々とした作業なので飽きる可能性がある
データ入力は黙々とこなす作業なので、集中力が問われます。長時間の作業が苦手で気が散ってしまう方や、変化がないとつまらないと感じる方にとっては苦痛な仕事でしょう。
自分なりに収入の目標金額を立てたり、短期間であっても期間を定めて目標に向けて走り続けたりするとモチベーションを保てるようになるでしょう。
在宅のデータ入力に向いている人
これからデータ入力の仕事を検討している方で、自身に適性があるのか分からないと慎重になっている方も多いかもしれません。
ここからは在宅でのデータ入力の副業が向いている人の特徴を、2つ説明していきます。
1つのことに集中し続けられる人
在宅のデータ入力が向いている人は『1つのことに集中し続けられる人』です。
データ入力は基本的に地味な作業であり、データや数値の正確な打ち込みが求められているからです。普段からコツコツ型で、単純作業が好きな方は適性があるでしょう。
自分で考えて仕事を進めていくよりも、マニュアルに沿って「言われたことを言われた通りに正確にこなせる」という仕事のほうが安心して働ける方にはおすすめです。
パソコンの基本操作を心得ている人
副業でデータ入力が向いている人は『パソコンの基本動作を理解している人』です。
在宅のデータ入力において、パソコンの使用方法やひらがな・ローマ字などの打ち込みは必須です。また、Zoomなどオンライン会議のツールも入れておくとよいでしょう。
パソコンに入っている“全ての機能”を知る必要はありませんが、取引先に迷惑を掛けぬよう、最低限の使い方は知っておくべきでしょう。
これまで、仕事で事務作業の経験があり、Microsoftの基本操作に慣れている人なら問題ないと考えられます。
データ入力以外でも稼げる!在宅副業でおすすめの仕事
在宅副業はデータ入力以外でも稼ぐことが可能です。ここからは、データ入力以外のおすすめ在宅副業を紹介します。
Webライター
Webライターは、企業や個人の依頼を受けて記事を書く仕事です。主にブログ記事、ニュース記事、商品紹介記事、SEO記事などのジャンルがあり、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。文章力があれば始められますが、より高単価な案件を獲得するためにはSEOの知識やリサーチ能力も必要になります。クラウドソーシングサイトを活用すれば仕事を受注しやすく、経験を積めば専門性の高い記事を執筆することで単価アップも期待できます。ただし、最初のうちは単価が低く、収入が安定するまでに時間がかかるのがデメリットです。
ハンドメイド販売
ハンドメイド販売は、アクセサリーや雑貨、手作りのアート作品などをオンラインで販売する仕事です。minneやCreema、メルカリなどのプラットフォームを活用することで、手軽に自作商品を販売できます。オリジナル商品を作ることでブランドを確立できるのが魅力ですが、材料費や梱包費、発送の手間がかかるため、利益を出すには工夫が必要です。また、売れるまでに時間がかかることもあり、SNSを活用して集客を行うなどの営業努力が必要になります。
YouTube・動画編集
YouTubeや動画編集の仕事は、動画を撮影・編集してYouTubeに投稿することや、企業や個人から依頼を受けて動画を編集する仕事です。YouTubeでは、動画の内容や企画力、編集技術が求められ、収益化するまでに時間がかかる場合があります。一方、動画編集の仕事は、Premiere ProやFinal Cut Proなどの編集ソフトのスキルがあれば比較的すぐに仕事を獲得できます。高単価案件も多いため、スキルを磨けば副業として大きな収入を得ることも可能ですが、高性能なPCやアプリケーションの導入などの初期投資が必要となる点がデメリットです。
ブログ・アフィリエイト
ブログやアフィリエイトは、自分のブログを運営し、広告収入やアフィリエイト報酬を得る方法です。GoogleアドセンスやASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)を利用して収益を得る仕組みですが、収益化までに時間がかかるため、継続的な記事更新が必要です。SEO対策を学ぶことで検索エンジンからの流入を増やし、安定した収入を得られる可能性があります。初期費用がほとんどかからず始められるものの、成果を出すまでに数カ月から数年の時間がかかることがデメリットです。
プログラミング
プログラミングは、Webサイトやアプリの開発を行う仕事で、高単価案件が多いのが特徴です。HTMLやCSS、JavaScript、Pythonなどのスキルを習得すれば、クラウドソーシングサイトやフリーランス向けのプラットフォームを通じて仕事を獲得できます。初心者向けの案件もありますが、より高収入を目指すには実績を積み、難易度の高い開発案件に挑戦する必要があります。学習には時間がかかるため、根気強くスキルを習得する意欲が求められます。
翻訳・通訳
翻訳・通訳の仕事は、外国語の文章を翻訳したり、ビジネス会話やプレゼンテーションを通訳したりする仕事です。英語や中国語、フランス語などの語学力があれば、企業や個人からの依頼を受けて仕事をすることができます。特に専門分野(医療、法律、技術)の翻訳ができると、高単価の案件を獲得しやすくなります。初心者でも、クラウドソーシングサイトを活用すれば仕事を見つけることが可能ですが、ネイティブレベルの言語力が求められるため、一定のスキルが必要です。また、締め切りが厳しい案件も多く、正確性とスピードの両方が求められます。
SNS運用代行
SNS運用代行は、企業や個人のSNSアカウントを管理し、投稿の作成やフォロワーの増加、エンゲージメントの向上をサポートする仕事です。Twitter、Instagram、Facebook、TikTokなどのプラットフォームを活用し、マーケティング戦略を立ててコンテンツを発信することで、集客力があるアカウント育成をする役割を担います。分析力や文章力、デザインスキルがあると有利になります。また、広告運用の知識があれば、より高単価な案件を受注することも可能です。ただし、成果が出るまでに時間がかかるため、長期的な運用が求められる点がデメリットになります。
【副業にうってつけ】在宅のデータ入力で効率よく稼ごう!
多様な働き方が受け入れられるようになった現代において、在宅で副業をしている方は年々増えてきています。
スキマ時間を活かして自宅で簡単に始められますし、事務処理能力やタイピング速度を上げることはこれからの時代、必ず役に立つと言っても過言ではありません。
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<文/北川美智子>