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独立なんて、大げさなものじゃない 自然体の二人が共同経営する、DINNER

独立なんて、大げさなものじゃない 自然体の二人が共同経営する、DINNER
▲「Ashi」木村純史さん(左)、松本翔子さん(右)

また戻ってきたくなる、下町のDINNERを発見!

今回の舞台はどこか懐かしい、新旧がうまく 融合した街「蔵前」。
気づくと見知らぬ人とでも自然と話ができる、下町ならではの不思議な空間が点在します。そんな独特の盛り上がりを見せるこのエリアで「また来たい店。年齢、人種を問わない、いつでも戻ってきたくなる、出入り自由なターミナルのような居場所を作りたかった」と話してくれたのは、木村純史さん。DINNER「Ashi」の若きオーナーです。

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そしてオーナーはもう1人・・・、「常連さんが集まる店をいつか持ちたい」と願っていた松本翔子さん。「Ashi」は、同じ目的を持つふたりが共同経営するお店、ということでお話を伺ってきました。

何度も気軽に来てほしいから…定食をメインに

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▲定食は肉、魚から選べる日替わりで、手間をかけたバランスよい定食が一日中楽しめます。

 

――なぜ独立をしようと思われたのですか?

kimura
―木村
若いころからレストランでもなく、居酒屋さんでもなく、地元のバーに通っていました。そこであらゆる業種、あらゆる年代の先輩にいろんなことを教わったんです。いいことも悪いことも(笑)。

その中で人間としても成長させてもらい、今となってはそこで学んだことは自分の財産になっています。なので、いつか人が集まるお店、また来たいと思ってもらえるお店を自分も出したいと思っていたんです。

いろいろな事情、タイミングから前職のお店を退職することになり、
一緒に仕事をしていた松本さんと自分たちのお店を出さないかという話になったのが独立のきっかけです。

前職で店長と副店長だった二人は、退職後、半年の準備期間で「Ashi」をオープンします。現在のお店にほど近いお店で働いていた二人にとっては、常連さんやご近所の方も強い見方になってくれたそうです。

 

――「定食」をメインにされたのはなぜですか?

kimura
―木村
このエリアは、近隣の常連客はもちろん、出張などで訪れる人や、外国人観光客も多いんです。特に海外からの旅行者がもつ和食のイメージといえば、すしや天ぷらですが、実は日本人でもそんなに頻繁には食べないですよね(笑)。そこで、日本の日常食(=定食)をメインのお店にしようと思ったんです。

 

――定食と言えば昼のイメージですが、夜も・・・ですよね?

kimura
―木村
はい。昼夜関係なく日替わりで定食を提供しています。野菜は多めにし、栄養バランスも意識しています
matsumoto
―松本
私は大分出身なので地場産のものを率先して使用するようにしているんです。

 

お料理はすべて手作り。見た目はもちろん、素材や味へのこだわりも!

――お料理のほかに本格的スイーツも人気と聞きました

kimura
―木村
すべての料理を担当しているのは松本さんです。そして彼女は、パティシエとしても8年の実績を持っているんです。

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▲パティシエShokoが作る手作り本格スイーツ!
matsumoto
―松本
写真は、KIRIのクリームチーズを贅沢に使用したなめらかなベイクドタイプの「チーズケーキ」です。他にも、クーベルチュールのコクと苦みをそのままにした、クラッシックスタイルの「ガトーショコラ」や、ブラジル産トンカ豆の甘い香りと、キャラメリゼの苦みが絶妙な「クレームブリュレ」も人気です。

 

――夜は、日本酒にこだわったメニューも取り入れているそうですね。

 

matsumoto
―松本
店内にある日本酒は、以前務めた日本酒バーでの経験を生かして私がセレクトしています。毎週土曜日は1杯500円で5種類のお酒を楽しめる『酒サタデー』も開催しているので、是非一度足を運んでみてください!

 

若いふたりが目指すところは、年齢、人種も問わないあらゆる人が自由に出入りできる「ターミナル」的存在

 

kimura
―木村
デザイナーやアーティストなどたくさんの人が携わって完成したお店なので、いろいろな個性が融合し合う、お店の成長が今の一番の楽しみです。まだまだ手のかかるこの店がかわいくて仕方ないんですよ。
matsumoto
―松本
飲食店なのでもちろんお料理やお酒が商品ですが、店内の空気感と音楽、そして人とのつながりを大切にしていきたいです。2020年に東京オリンピックもありますし、DINNER STYLEで日本の日常食(=定食)の魅力を世界に広めたいと考えています。

 

二人の強い思いと意思、そして仲間との出会い、いろいろな偶然が重なりあって、現在の「Ashi」はオープンしたんですね。あくまで自然体で目まぐるしい変化を楽しんでいるようにも思える若い二人の思いがつまったお店だと感じました。

 

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【プロフィール】
Ashi/東京都台東区

オーナーの木村純史さん(左)(32歳/東京都出身)、
松本翔子さん(右)(30歳/大分県出身)

共に昨年まで近隣のカフェにて勤務。
退職後、2015年12月Ashiをオープン。
米国在住歴5年の木村さんは英語も堪能。
料理全般を担当しているのは、フランスで修行後、
パティシエとしても8年の実績を持つ松本さん

2016年9月27日 アントレ秋号掲載
取材・文/山本薫 撮影/斉藤啓介 構成/細井香里
取材協力/Ashi

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