副業が気になるものの、実はまだ副業の実態がよく分かっていない「副業初心者」の方も多いと思われます。副業を解禁する動きは社会全体で近年ますます進んできたものの、副業をしていないという人が大半ではないでしょうか。
今回は1万人以上の先輩起業家から成功・失敗体験を取りまとめてきた私たちアントレ編集部が、「稼げない・リスクが高い」などの観点から「おすすめしない副業」について語ります。
具体的には、投資、ポイントサイト、アンケートモニターなど7つの副業タイプをご紹介。さらに、把握しておきたい法的な観点や詐欺の危険性までをまるっと丁寧に解説します。
人や条件によってはおすすめできる副業も、リスクや注意点を知らずに手を出してしまったがために思わぬトラブルや苦労が発生してしまう可能性もあるので注意が必要です。
この記事では副業をする上で外せない注意するべきポイントと、おすすめできる副業についても合わせて説明します。副業を始める前に、ぜひチェックしておくべき必読の内容です。
https://entrenet.jp/magazine/45334/
おすすめしない副業 | タイプ別7種
まず、副業初心者にはおすすめしない副業の特徴と代表的な例を紹介します。
「なぜおすすめしないのか」「どういった人・条件ならば、その副業に向いているのか」といった理由や例外を、1つずつ解説していきます。
リスクが高い:投資関連(不動産投資や仮想通貨)
まず1つめにおすすめしない副業として挙げられるのは、「投資関連」の副業です。スマートフォンで簡単に口座を開設して取り引きできる証券会社は手数料も安く近年、人気で、気軽に始められる副業といえるでしょう。
しかし、大きな元手が必要だったり元本割れしたりするような投資関連の副業は、失敗した場合に本業や私生活への影響が大きいため、リスクを負えない人にはおすすめしない副業です。「本業でこれまで貯めてきた貯金を株式投資で失敗して失ってしまった」「ローンを組んで投資用マンションを購入したのに、借り手がつかない」などの可能性はあります。
当たり前ですが、どんな金融商品にも「元本割れ」のリスクがあります。そして景気の影響を大きく受けるため、投資でお金を稼ぐためには勉強や情報収集をし続けなければいけません。また、どれだけ勉強をしたとしても、社会情勢などによって未来のことはあくまで推測しかできず、「確実に稼げる」とはいえないのです。
「本業や私生活に影響が出ない程に余剰資産がある人」や「勉強や情報収集し続けられる人」「少額から始めたい人」には向いているかもしれません。
不動産投資はとにかくリスクが多い
不動産投資は、なんといっても考慮すべきリスクが多いです。
降りかかるさまざまなリスクを回避し、安定的に収益を上げるためには、地道な勉強と情報収集が必要になります。副業初心者にとっては非常に難易度の高い副業といえます。
誰も将来性を予測できない仮想通貨
政府から保証されているわけでも金本位制で確立されたわけでもなく、民主主義的な決済手段として作られた「仮想通貨」ですが、こちらの取り引きも非常にリスクの高い副業といえます。
他の金融商品と比べても価格変動が大きく、リターンが大きい金融商品といえますが、その市場の不安定さと、取引所へのハッキングによる通貨の流出などが大きなリスクとして報道されています。
また「決済手段」としての使い道がドルなど現行の通貨に比べて非常に限られていることも、デメリットの1つです。
これらの理由からリスクを負いたくない人にはおすすめしない副業の代表例が、不動産投資や仮想通貨取引などの投資関連の副業です。
稼げない:ポイントサイト
2つめにおすすめしない副業として挙げられるのは、「ポイントサイト」です。日常のスキマ時間を活かしてポイントサイトにログインし、広告をクリックしたり動画を視聴したり、ゲームに参加するなどして、コツコツとポイントを稼いでいくポイントサイトはさまざまな運営会社から提供されています。「ポイ活」という言葉も広く知られるようになりました。
しかし、ポイントサイトの報酬は相場が安すぎるので、大きな収入源として期待することはできません。
ポイントサイトやアンケートモニターで得られる報酬は、案件にもよりますが0.5~1円程度といわれています。なかにはクレジットカードの入会条件などで数千円が稼げる案件もありますが、何度も繰り返せるものでもありません。
副業として月に3万円稼ぎたい場合、0.5円の案件を6万件こなさないといけません。ポイ活にあてる時間も多く必要ですし、考え方によっては電気代の方が高くついてしまう可能性があるため、おすすめできません。
副業で多くの収入を稼ぐことを目的としている人には、ポイントサイトの副業は避けた方が良いでしょう。
スキルが身につかない:アンケートモニター
3つめにおすすめしない副業として挙げられるのは、「アンケートモニター」です。
前述したポイントサイトと同じようにスキマ時間にコツコツとポイントを稼ぐことができ、1問1分程度で答えられるアンケートは、非常に始めやすい副業です。しかし簡単であるがゆえに、本業で活かせるような専門的なスキルを得られません。
また、副業には「専門的なスキルを活用できる案件の方が報酬単価は高い」という特徴がありますが、アンケートモニターの報酬単価を上げることは難しいでしょう。
稼げないとはいえ、初心者でも始めやすい
ポイントサイトやアンケートモニターで大きな稼ぎを得るのは難しいですが、特別なスキルがなくても初心者でも気軽に、とりかかりやすいというのも事実です。
収入源の1つとしてアテにするには心もとないですが、「移動時間の暇つぶしにやろうかな」「ランチのデザート代くらいになればいいな」といった軽い感覚で始めれば、くじけることもないでしょう。
本業を圧迫する:単発バイト
4つめにおすすめしない副業として挙げられるのは、「単発バイト」です。
単発バイト専用の求人サイトで仕事を気軽に探すこともでき、時間単価も高く人間関係のわずらわしさもないことから、単発バイトは人気の副業です。空いている時間に単発バイトをする人も多いですが、初心者に向いている副業とはいえません。
なぜなら、体力回復と気持ちの切り替えが大変で、本業を圧迫してしまうためです。イベントスタッフや引っ越しスタッフなどが単発バイトの代表例として考えられますが、飲食店や小売店でも空いている時間にちょっとだけアルバイトという選択肢も増えています。仕事が休みの日や、終わった後にアルバイトとなると体力を使うために単発バイトをした翌日にまで疲労が溜まってしまい、本業に支障をきたす可能性もあります。
「体力に自信がある人」「時間に余裕がある人」「本業の時間がコントロールしやすい人」には向いているといえます。
スキルがなくても簡単に始められる副業は下記記事で紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/37028/
私生活を圧迫する:せどり・転売
5つめにおすすめしない副業として挙げられるのは、「転売・せどり」です。
フリマアプリの台頭により認知が急激に広まった「せどり・転売」ですが、こちらも初心者向けとはいいにくい副業です。
出品自体は商品の写真を撮影して商品概要を記載するだけなのでスマホで簡単に行えますが、購入者とのやりとりや梱包・配送などの作業が非常に多く手間と時間がかかり、それなりに自由時間を奪われます。スマホを長時間放置してしまったり、長期間家を空ける予定があったりする人には面倒だと感じるかもしれません。
また、利益を出すためには取引回数を増やす必要があるため在庫を多く抱える必要があります。在庫を抱えると、部屋の居住スペースを圧迫しかねないというのもデメリットです。そのため、せどりや転売などは、「一時的に稼ぐのではなく長期的に副業で安定した収入を得たい」と考えている方にはおすすめしない副業といえます。
「不用品を処理したい人」や「オーダーメイドでハンドメイド商品を売る場合」であれば、在庫リスクもなく副業初心者でも気軽に始められるでしょう。
詐欺の可能性がある:「誰でも簡単に稼げる」系
6つめにおすすめしない副業として挙げられるのは、「誰でも簡単に○○万円稼げる!」などと謳っている副業です。
InstagramやTwitterなどソーシャルメディアのアカウントでの投稿やDMなど、こういったWeb広告を目にすることもあるのではないでしょうか。副業をすればキラキラした生活を手に入れられるように見せかけた情報は、冷静に判断するべきです。
上記のように「具体的に何をして稼ぐのか分かりづらいもの」「相場よりも明らかに高すぎる報酬を謳っているもの」は、詐欺の可能性があります。副業をするために高額なセミナーに参加しなければならなかったり、そもそもその副業自体が法律に反していたりする可能性もあります。
「具体的な仕事の内容は何か?」「提示されている報酬は相場の範囲内か?」副業を始める前によく考えてみましょう。
下段で詳しく説明しているので、あわせて読んでみてください。
周りからの信頼を失う:ネットワークビジネス
最後におすすめしない副業として紹介するのは、周りの信頼を損なうネットワークビジネスです。まず、日本ではネットワークビジネスの評判が非常に悪いということを忘れてはいけません。この悪評の背景には、過去に悪質な勧誘を行ってきた人々の存在があります。
例えば、真の目的を告げずに人を呼び出し、事務所や自宅に連れ込んで勧誘したり、相手の意向を無視して一方的に勧誘を押し付けたりするケースもあるそうです。このような行為は、周囲からの信頼を大きく失うことにつながります。実際、消費者庁が発表したデータを見ると、マルチ商法(ネットワークビジネスの別称)に関する被害相談は毎年1万件前後も寄せられているのです。
最近では、ある有名なネットワークビジネス企業が「社名や目的を明かさずに勧誘したことなどが特定商取引法違反に当たる」として、消費者庁から6か月の一部取引停止命令を受けたことがニュースになりました。こうした状況から、現代ではネットワークビジネスに関わるだけで「怪しい」というレッテルを貼られる可能性が高くなっています。さらに言えば、一度手を出せば、ネットワークビジネスに携わっていた過去は二度と消せないのです。
出典:特定商取引法違反事業者【株式会社アイエムエスジャパンほか1事業者】に対する行政処分について
本業と副業を上手に両立する5つのコツ
本業と副業を単発バイトで両立するコツをいくつかご紹介します。
時間を上手に使うこと、スケジュール管理をきっちりすること、効率アップのためにお金をかけること、無理のない仕事を選ぶこと、そして健康に気をつけることです。順番に見ていきましょう。
時間を味方にする
本業と副業の両立で一番大切なのは、時間の使い方です。例えば、こんな感じでスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。
朝6時に起きて、9時までの3時間を副業に充てます。10時から18時までは本業。夕食を済ませたら21時から23時までまた副業。そして24時には就寝。
このように、副業の時間をはっきり決めておくと続けやすくなります。ただし、週に1日は必ず休みを取るようにしましょう。休養も大切ですからね。
やるべきことをしっかり計画する
本業と副業のスケジュールがかち合わないよう、しっかり管理する必要があります。なぜなら、副業を始めると、今までの自由時間が減ってしまうかもしれないからです。まずは、自分の全ての仕事を種類ごとに分けて、締め切りや内容に応じて優先順位をつけましょう。これがスケジュール管理の基本です。
スケジュール管理には、いろいろな道具が使えます。例えば、昔ながらの手帳。シンプルで使いやすいですよね。もっと便利なのがスプレッドシートです。GoogleのオンラインサービスやExcelを使えば、パソコンで編集しやすいし、スマホでも確認できます。スマホ派の人なら、専用のアプリもおすすめです。いつでもどこでもスケジュールを確認できて便利ですよ。
仕事を楽にするのに出費を惜しまない
副業を始めたら、効率よく仕事をするためのツールにはお金をかけても良いでしょう。例えば、性能の良いパソコンや周辺機器です。仕事用のチャットツールや、仕事の進み具合を管理するアプリなんかも役立ちます。
また、自分が苦手な仕事や、やる必要のない仕事は、思い切って他の人に任せてしまうのも手です。そうすることで、新しい仕事のチャンスが生まれたりするかもしれません。
自分に合った仕事を見つける
副業を選ぶときは、自分の目標や状況、能力に合った仕事を選ぶことが大切です。「お金が欲しい」のか、「新しいスキルを身につけたい」のか。どのくらい時間が取れるのか、自分のスキルは活かせるのか。そういったことをよく考えて選びましょう。
時間がないのに締め切りの短い仕事を選んだり、報酬に目がくらんで難しすぎる仕事を引き受けたりしても長続きしません。まずは自分のペースでこなせる仕事から始めるのがいいでしょう。
体調管理に気を配る
「健康であること」が仕事で良い結果を出すための基本です。副業に熱中するあまり体調を崩して、本業に支障が出てしまっては本末転倒ですよね。
副業を始めれば、働く時間が増えます。今までの自由時間や睡眠時間を削ると、体への負担は大きくなります。健康管理も仕事の一部だと考えましょう。本業と副業のバランスを取りながら、無理なく続けていくことが大切です。
とにかく稼ぐことを目的に週末のたびに単発バイトを繰り返したりするのではなく、本業とは違う働き方でリフレッシュすることをおすすめします。
年末年始やGWなどの本業が長期休みに入る期間に単発バイトをすれば、時給や日給の単価が高い上に単発バイト後の疲労回復にあてる時間も確保できるはずです。工夫次第では、楽しんで本業と両立していくことができるでしょう。
「具体的な仕事の内容は何か?」「提示されている報酬は相場の範囲内か?」副業を始める前によく考えてみましょう。
下段で詳しく説明しているので、あわせて読んでみてください。
副業をする上で気を付けたい実務上の注意点
副業をする労働者に対して、厚生労働省の「副業・兼業に関するガイドライン」を確認するように推奨しています。主な内容は、労働時間や健康の管理などについて説明されています。必ず事前に内容を確認しておきましょう。ガイドラインを見る時間はない!という方は、よくある2つの疑問についてだけでもまずは覚えておいてください。
出典:副業・兼業の促進に関するガイドライン|厚生労働省(P.18)
※リンクの遷移先はPDFです。ダウンロードに大量の通信費がかかる可能性があります
正社員は副業してもいいの?
結論、本業の就労規定によりますので、必ず事前に確認しておきましょう。本業の業種によっては兼業できない職種があるので注意が必要です。知らず知らずのうちに本業の就労規定に違反していた場合であっても、罰則の対象になる可能性があります。本業で違反行為をして将来的に働けなくなってしまっては元も子もありません。本業を行う会社での就労規定や副業に関するガイドラインがないか、副業を行う前に必ず確認しておきましょう。
厚生労働省が行った副業の実態調査では、正社員の約6.0%のみが副業を経験しているとわかっています。この数字を見ても、まだまだ副業が定着していないということがわかります。
副業するなら月いくらまで稼いでも問題ない?
次に、本業以外の収入が年間で20万円を超えない場合は、確定申告の必要はありません。つまり、副業などの収入を含めて本業以外の収入が20万円を超えると、所得税の確定申告が求められるということです。ここでいう収入とは、入ってきたお金から必要な経費を引いた金額のことを指します。
例を挙げてみましょう。副業で1年間に25万円稼いで、そのうち7万円を経費として使ったとします。この場合、副業の収入は18万円となります。20万円以下なので、確定申告は必要ありません。副業であっても、仕事に必要な道具や物を買った費用などは経費として認められますから、きちんと計算しておくことが大切です。
自宅で副業をしている方は、インターネット代や電気代、家賃の一部を経費として計算できます。これを「家事按分」と呼びます。こういった経費もしっかり管理して、副業での収入を正確に把握しておくといいでしょう。
ただし、会社員の方が副業として他の会社でアルバイトをしているような場合は、状況が少々異なります。本業も副業も給与所得である場合、副業からの給与収入(つまり、年末調整が行われていない給与)が20万円を超えると、確定申告を行う必要が出てきます。ですが、給与収入の合計から特定の控除を引いた額が150万円以下で、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下なら、確定申告は不要です。
このように、副業の収入に関する確定申告のルールは少し複雑ですが、基本的な考え方を押さえておけば大丈夫です。
参考:ハローワークでの副業求人の探し方と健康管理アプリのご紹介
ハローワークといえば失職時に活用するイメージが強いですが、副業の求人も扱っています。厚生労働省では、副業をしている人に向けた健康管理ツールをリリースしています。参考にしてみてください。
「マルチジョブ健康管理ツール」アプリ
始業、終業ボタンで労働時間を記録できる『タイムカード機能』
すべての事業所の労働時間をグラフ化『労働時間のグラフ化』
AppStoreからダウンロード
Google Playからダウンロード
下記記事では、会社員におすすめの副業23選を紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/40067/
矛盾:「おすすめの副業」と「おすすめしない副業」が被っている!?フロー型ビジネス・ストック型ビジネスとは
ここまで「初心者におすすめしない副業」について紹介してきましたが、「アントレSTYLE MAGAZINEで過去に『おすすめの副業』として紹介している」副業が含まれているという矛盾に気付いた方も多いのではないでしょうか。
なぜこのような「おすすめしたい副業」が「おすすめしない副業」となるような矛盾が起こるのでしょうか。
それは副業をする理由によって「向き・不向き」があるからです。具体的に仕事の2つの型で説明していきます。
仕事を分類する1つの基準として、フロー型ビジネス(単発バイトなど)とストック型ビジネス(投資・アフィリエイトなど)という分け方があります。フロー型とは1度きりの収入を上げるもので、対してストック型とは「継続的に収入が得られるような下地」を作っておくものです。それぞれの事例や特徴についてまとめます。
フロー型副業の例
フロー型の副業とはある特定の作業や時間負担をするかわりに、「確実に収益になるもの」です。働いた分だけ給与が得られる単発バイトや、在宅ライター、データ入力が例として挙げられます。
商品を仕入れて販売する「せどり」や「転売」についても、その作業によって収益が得られるのでフロー型の副業となります。
これらは収入を得るための作業や労働が必ず発生し、時間的にも物理的にも拘束されます。「副業はあくまで副業で、本業と両立しながら確実に収入を得たい」という人であればフロー型の副業はおすすめできます。一方、将来的に「副業で独立したい」「不労所得を得たい」と考えている人には、フロー型はおすすめできません。
ストック型副業の例
ストック型の副業とは、投資関係やブログ・動画などソーシャルネットワーク上に設置した広告で収入を得ることで、時間や物理的な拘束がなく「不労所得」を上げていくことを目的としています。ほかにも、オンラインサロンの運営や定期購入の商品販売、サブスク系のサービス運営などが挙げられます。
独自のブログを開設してブログ記事を作成したり、動画チャンネルを開設しオリジナルの動画を制作したりすることによって、それぞれの制作物がコンテンツとして蓄積されていきます。
コンテンツに人を集めて、そこで紹介した商品やサービスを閲覧者にコンテンツ経由で購入してもらったり、コンテンツに貼った広告をクリックしてもらったりすることでアフィリエイト収益が上げられます。自分で商品を作ったり仕入れたりして販売するのもいいでしょう。
もしそれらのコンテンツに集まる人の数が数千、数万と増えていけば、これまで制作したコンテンツを利用して広告やアフィリエイトで大きな収益が期待できるのです。有名ブロガーや有名動画クリエイターを目指している人は、このようなストック型副業での成功を前提としています。
しかし、単純にブログを開設したり動画をアップロードしたりするだけではコンテンツに人は集まりません。いかにオリジナルでユニークかつ、人を惹きつけるコンテンツを発信できるかどうかが重要となります。
さらに「これをすれば必ずブログが人気になる」「チャンネル登録者数が増える」という確実な情報もなく、どれくらいの収益が上げられるかは未知数です。副業によって確実に稼ぎたいと考えている人には、ストック型の副業はおすすめできません。
副業の目的やタイプで使い分ける
フロー型の働き方は時間や物理的な拘束がありますが、ストック型では比較的自由な働き方が選択できるため、「副業ならストック型がおすすめ」といわれることが多いです。
しかしフロー型は、短期間で確実に収入を得ることができます。気軽に始められ、結果を早く得られることで「副業という働き方」に慣れるというのもメリットの1つです。フロー型の副業を繰り返していくことで、自分にもノウハウが付き学びとなります。
また「将来的にストック型に移行するための運転資金を稼ぐため」には最も効率的な働き方ともいえます。
あなたがいったいどちらのタイプに当てはまるのか、一度立ち止まって考えてみましょう。理想的には両者をバランスよく組み合わせることで、即時的な収入と長期的な安定性を両立させることも可能です。自身のライフスタイルと目標に合わせて、最適な副業ポートフォリオを構築することをお勧めします。
副業の準備については動画で詳しく解説していますので合わせてご確認ください。
知っておいて損はない情報とそのリンク
ここでは、スマートフォンで確定申告が可能になった新制度と、急増する副業詐欺の実態を解説します。知っておくべき重要情報とその対策について、詳しく見ていきましょう。
スマホで簡単に確定申告ができる!
前述のとおり「副業での収入が年20万円以上になる場合は確定申告が必要」ですが、その「確定申告」がスマホでもできるようになったのはご存知でしょうか。
面倒でややこしかった確定申告が、スマホやタブレットで簡単にできるようになった新しい制度です。確定申告のために税務署に行き、書類を整理して提出しなければならないと考えている人には必見です。
※リンクの遷移先はPDFです。ダウンロードに大量の通信費がかかる可能性があります
急増中!副業詐欺!詐欺被害に遭わないために
「誰でも簡単に○○万円稼げる!」などの副業は、「詐欺の可能性がある」という注意点は上述したとおりですが、詐欺に巻き込まれてしまうケースは一般的に、大きく分けて2パターンあります。
「副業のためにセミナー受講料を○○万円支払ったのに、一切仕事が紹介されない」など、高額なお金を支払わされてしまう被害者になる場合が被害者パターンです。
一方、加害者パターンとは、「割のいい仕事だと思ったら、通帳を販売する仕事だった」「ATMからお金をおろす仕事だった」「振り込め詐欺の受け子をやらされた」など、いつの間にか犯罪の片棒を担がされている場合もあります。この加害者パターンで詐欺に関わってしまった場合、詐欺罪で実刑を受けてしまう危険性もあるのです。
詐欺被害に遭わないため、また意図せず詐欺に加担しないために以下のようなポイントに気を付けましょう。
軽い気持ちで始めた副業で詐欺被害に巻き込まれることがないように、副業に見せかけた詐欺が存在していることを認識することが大切です。また特殊詐欺は、近年ますます巧妙化しているとも考えられます。怪しい副業には手を付けないようにしましょう。
これって副業詐欺?迷ったら相談しよう
副業を進めていくうち「もしかして詐欺?」と思うようなことがあったら、消費者庁や警視庁が用意している下記のホットラインに相談しましょう。すでに被害に遭ってしまった場合でも、あきらめることなく相談することをおすすめします。
まとめ:副業は目標と期間を設けて計画的に取り組もう
そもそも、副業を始めようと思った理由は何でしょうか。
将来的な蓄えとして貯金を増やしておきたいのか、より大きな夢をかなえるための運転資金にしたいのか、日々の暮らしを豊かなものにしたいのか、きっかけは人それぞれです。
しかし、「なんとなく始めてみた副業」は身にならないことが多いのも実情です。副業でも「仕事」という意識と責任感を持って取り組む必要があります。逆に副業にのめりこんでしまい、本業を圧迫するのも本末転倒です。
まずは副業をする理由を「自分なりに」見つけ、目標と期間を設けて計画的に取り組んでみましょう。また、法的な側面や詐欺などのトラブルにも十分注意を払うことが重要です。
副業をする目的や「いつごろ・どれくらいの稼ぎを得たいのか・収入以外に求めるものはあるのか」など、副業を通して得たいものを一度洗い出してみましょう。それから自分の性格やスキル、生活スタイルに合わせて職業を選べば、長く楽しい副業生活を送れることでしょう。
マイチョイスでは、安全に収入を増やす方法や自分に合った副業を探す方法を紹介しています。
<文/北川美智子>