CATEGORYカテゴリー

副業で成功する方法|第83回「結婚式場が始めたマッチングビジネス」について

副業

起業家や経営者に必要なのは「確かな着眼点」です。

今回は「結婚式場が始めた副業“マッチングビジネス”」の成功例から、着眼点を鍛えていきましょう。

※今回も、累計20万部を超えるベストセラーとなった『戦略思考トレーニング』シリーズでおなじみの経営コンサルタント・鈴木貴博氏に解説してもらいます。

いきなりですが、クイズです!

結婚式場が副業で「結婚したい人同士をつなぐマッチングビジネス」を始めたところ、非常にうまくいったという話があります。その時に、それまで結婚相談所に勤めていたお見合いコーディネーターも相談員として雇ったのですが、実際は、結婚式場で挙式をコーディネートする仕事をしていた人の方が多くのマッチングを生み出したのだそうです。さて、それはどうしてでしょうか?

クイズの答えの中に、着眼点を鍛えるポイントがある

最近はいろいろな「マッチングビジネス」が増えています。仕事探しも今では人材紹介サービスが主流の1つとなるなど、「人と人を結びつける技術」はそれだけでもあらゆる業界において価値のあるものとなっていますよね。

昔からある「結婚相談所」のビジネスもその1つ。結婚したい人同士を引き合わせ、うまくマッチングして成婚につなげていく仕事です。実は最近、副業やサイドビジネスなどでそうした結婚相談ビジネスを始めるケースが増えています。

今回は、結婚式場がサイドビジネスとして結婚したい人同士をつなぐマッチングビジネスを始めた事例からの「学び」です。

人気記事ピックアップ
『自分も起業できる。実際に稼げる』というマインドに変わった 佐藤司郎さん(32歳 神奈川県在住)
「働き方」を考えるなら「生き方」から考えた方がいい理由をシェフ・海老沼忍さんに聞いた
「高齢者のオンライン化」というブルーオーシャン。久野秀隆さんに聞く介護と福祉の可能性
社外で得られた意外な学び。「起業」が身近な選択に:VOL.231
”面白い”が全ての原動力。海外からも注目される高品質イヤホンの秘密【final細尾満・後編】
大手1%ばかり見れば経営は失敗する。リアルとデジタルのマーケティングTOPが語る事業計画のキモ
「全て自分で決められる起業が『楽しい』と実感。退職を決断」小谷野大樹さん(40歳 東京都)
家庭と社会を幸せに。夫婦円満コンサルタント ・中村はるみさんが歩んだ10年間の軌跡。
「15歳で法人設立!16歳で収益化!爆速で進化する高校生起業家」63期生 田中 将真(株式会社敬天愛人 代表取締役社長)卒業生起業家インタビュー
義務教育で税金を学べる社会へ。税理士・大河内薫が、SNSの発信活動を通じて描く未来
Webマーケティング事業を、2年で年商1.5億へ。どう伸ばす!?TENU 代表 土方正和さんに聞いた!
創業16年。コロナ禍で売上7割減。3ヶ月で新事業構築&収益化へ 社会人講座 4期生 小西 弘孝さん(48歳 千葉県在住)
整体師からシステム開発MGに転向した石井勇多さん、異業種への事業転換を成功させた秘訣
「起業に学歴は一切関係なかった。打ちのめされた先に、見えた兆しとは?」 17期生木村友哉(慶應義塾大学 商学部 2年(受講時)
サッカーの価値は、勝敗だけではない。元Jリーガー・外池大亮が目指す、日本をリードする“早稲田”
未経験から業界のホープへ。“美人すぎるアメコミ翻訳家”が100冊以上を手がけた経緯
「公務員→3人の子育て→在宅起業へ」中西智広さん(40歳 兵庫県在住)
「内定者同期 100人のコンテストで優勝!在学中の挑戦で、大きな差が生まれる」31期生 神崎啓慎(早稲田大学商学部4年)
忙しい就活生も、起業できる。素早い意思決定とプロジェクト管理が鍵
創業支援を軸に、つながり豊かな地域づくりを支援する 社会起業家からのメッセージ

それでは解説します!

結婚相談所のビジネスは、まずは結婚したい人を集めて登録してもらい、お互いに合いそうな人を見極めながら出会いの場をつくっていく、というのが大きな流れとなります。

相談者の希望を元に、個別にお見合いの場をセッティングしたり、大勢が参加するパーティーを開くなどして、出会いの場をつくっていくわけですが、聞けば、傾向としては「結婚できる人」は比較的すぐに決まる場合が多いといいます。

しかし、一方では「なかなか決まらない人」も当然います。そういう人は何度もお見合いしたり、パーティーに参加するもののうまくいかず、それが不満となり退会につながってしまうのです。

そこをどううまくマッチングして成果につなげていくかが、このビジネスのポイントであることは間違いありません。そして今回クイズにしたように、本来マッチングのプロではない「結婚式場の挙式コーディネーター」がその壁をいとも簡単にクリアしてしまったのだそうです。

それはなぜかというと、実際にたくさんの結婚式を見てきたからこそ、「誰でも結婚という幸せがつかめる」ことを知っているから、なのです。

目の前にいるどんな相談者に対しても、「この人は絶対に結婚できる」と確信してサポートに当たる分、マッチングがうまくいくケースが非常に多いと考えられます。

結婚式場のコーディネーターが決定的に違うところ

お見合いコーディネーターが相談者のことを信じていないわけではないでしょうが、ビジネスの性質上、プロの目で「この人は結婚できそう・できなさそう」を判別して、できる人からマッチングさせていく傾向にあるのは間違いないと思います。

しかし、結婚式場のコーディネーターは、過去に結婚式を迎えたカップルを目の前でたくさん見てきたがゆえに、「どんな人でも絶対に幸せになれる」というスタンスで当たる分、強いのでしょう。元から持っている「心構え」が全く違うわけですね。

結果、どんな相談者に対しても「その人の良さ」を引き出すことにつながりやすく、マッチングが起こりやすいというわけです。

この話から学べることは、「本業よりも向いている副業があるかもしれない」ということです。

意識もしていなかったような「思わぬ経験」が生かせる仕事が実はあるかもしれませんし、それはその道のプロの技術を凌駕してしまう可能性だってあるというわけですね。

思わぬ経験が生かせる副業があるかもしれない!?

最近は副業でできる仕事の幅は間違いなく広がっています。フランチャイズの仕組みを使えば知識や経験がなくても始めやすいですし、気軽に副業をスタートしやすい環境は間違いなく整っています。

思わぬ経験が生かせることもあるわけですから、副業はもちろん、本業とは別にサイドビジネスを始めてみたり、新しい事業の柱を模索したりと、いろいろな可能性を考えてみるのは、今の時代、とても必要なことかもしれませんね。

最後に、もうお分かりだと思いますが、冒頭のクイズの答えは「誰でも絶対に結婚できると分かっているから」でした。もし結婚式場で働いている人がいたら、副業として結婚相談所のビジネスを始めてみてもいいかもしれませんね。

構成:志村 江

タイトルとURLをコピーしました