「今はパートで子育てに専念、でも将来は起業したい」「子どもの成長に合わせて、少しずつ収入を増やしていきたい」
そんな思いを持つ主婦の方は多いのではないでしょうか?
実は、子育てのためにキャリアを一時中断した経験は、むしろビジネスのチャンスになります。
ここ数年、在宅ワークやオンラインビジネスの広がりによって、子育て中でも無理なく起業の準備を進められる環境が整ってきました。
SNSを活用したビジネスやWEBライター、ハンドメイド作品の販売など、子育ての合間に始められる起業の形は数多くあります。
しかし、「今のパート収入も大切だし、起業の準備をする時間もお金もない」「失敗したら家計に影響が出る」という不安を抱えている方も多いでしょう。
本記事では、主婦の方や子育てママに人気の起業ジャンルや、パートから起業に転身した方の成功例を紹介します。
合わせて、限られた時間とお金で、リスクを抑えながら始める方法も解説しますので、将来の起業を考えている主婦の方は、ぜひ参考にしてみてください。
主婦の起業が増えた理由は?在宅やスキマ時間で働けるなど、プラスなことが多い
在宅ワークが増え、スキマ時間で仕事ができるなど、環境が整ってきたため、主婦が起業するハードルがグッと下がりました。
「起業は難しそう」「時間がない」という心配が少なくなり、むしろ子育て中だからこそメリットを感じる方が増えています。
なぜ今、主婦の起業が注目されているのか、具体的に見ていきましょう。
オンラインの普及で働く場所が自由に選べるようになった
以前は「仕事=会社に行く」が当たり前でしたが、パソコンやスマホを使った仕事が増えたため、今では自宅やカフェ、外出先など、好きな場所で仕事ができるようになりました。
また、お子さんがいる家庭の場合、急なお迎えや行事にも気兼ねなく参加できるなど、自分で仕事量を管理できます。会社員にはできない働きやすさも人気の理由でしょう。
加えて、通勤電車の移動時間や職場のお昼休みなど、今まで見過ごしていた時間も、SNSの更新や市場調査、企画立案など、短い時間でもスマホで作業できます。
このように、場所を選ばない働き方が可能になったことで、主婦の方が起業しやすくなったのです。
フリーランス支援の充実
最近では、フリーランスとして働くための環境が大きく改善されています。
主な要因はこちらです。
特にクラウドソーシングサイトの増加により、自分の得意分野や経験を活かした仕事を簡単に見つけられるようになりました。
また、企業側でも業務委託やフリーランスへの需要が高まり、ライティングやデザイン、プログラミングなど、様々な分野で仕事の選択肢が広がりつつあります。
さらに、副業・兼業の規制緩和も追い風となり、パートをしながら少しずつ起業の準備を進める主婦の方が増えています。
まずは副業から始めて、徐々に本業へと移行していく流れが一般的でしょう。
SNSで誰でも情報発信ができるようになった
SNSの普及により、誰でも気軽に情報発信ができる時代になりました。
以前は大きな広告費用が必要でしたが、今では無料のSNSを活用することで、効果的な集客や販促活動が可能になっています。
特に注目すべき点は、SNSでは個人の「得意なこと」や「好きなこと」を発信することで、それを商品やサービスに変えられることです。
料理が得意な方のレシピ本発売、手作り雑貨の販売、子育てのノウハウを活かしたコンサルティングなど、人それぞれの可能性が広がっています。
さらに、SNSでの実績や口コミを通じて個人の信頼性を高められるようになりました。
企業規模ではなく、その人の専門性や人柄、提供する価値そのものが評価される時代。だからこそ、主婦の方でも自分らしさを活かしたビジネスを展開できるのです。
主婦が起業するメリット
主婦が起業すると、たくさんのメリットがあります。
家事や育児の時間を大切にしながら、自分のペースで仕事を進められることはもちろん、将来的な収入アップも期待できるからです。
具体的にどんなメリットがあるのか、解説します。
ライフプランが立てやすい
起業することで、人生の大きなイベントにも柔軟に対応できます。
妊娠・出産期や子どもの入学時期(小1の壁)には仕事を控えめにし、子どもの手が離れてきたら徐々に仕事を拡大するなど、自分の生活に合わせて調整が可能です。
このように、仕事と家族との時間のバランスを自分でコントロールできるのが、起業の大きな魅力となっています。
主婦や子育ての経験を活かせる
実は、主婦としての経験は、ビジネスにおいて非常に価値のあるスキルとなります。
これらのスキルは、大手企業でも重視される「ソフトスキル」そのものです。
特に、家事や育児で得たマルチタスクや効率的な時間管理は、大きな強みとなります。
主婦目線のアイデアで収入アップが期待できる
主婦が起業すると収入アップが期待できる理由は、以下のような特徴があるからです。
時間や場所に縛られずに収益化できる
- オンラインビジネスで場所に関係なく顧客を獲得できる
- システム化により、作業時間以上の収益を生み出せる
- 複数の収入源を持つことができる
オンラインビジネスの特徴は、24時間365日稼働できる点です。例えば、オンラインショップなら夜間でも注文を受けられますし、デジタル商品なら在庫を持つ必要もありません。
また、一度作ったコンテンツを複数の形で販売するなど、作業時間以上の収益を生み出すことも可能です。
家事・子育ての悩みや気づきをアイデアにできる
起業は、自分の成長に応じて収入を増やせる働き方です。主婦ならではの経験は、実は大きな価値を持っています。
例えば、実際の子育てで感じた「あったらいいな」をカタチにしたベビーグッズの開発や、忙しいママのための着回しやすい洋服のプロデュース。
さらには、子育ての悩みを共有・解決するSNSコミュニティの運営など、日常生活での気づきをビジネスに転換できます。
また、同じような悩みを持つママ友は、最初の顧客やアイデアの相談相手となってくれる可能性も高いでしょう。
始めは小規模でも、実績を積み重ねることで徐々に大きな案件を受注できるようになります。
顧客からの良い評価は新たな顧客獲得につながり、事業の拡大を後押ししてくれるでしょう。
主婦が起業する場合のおすすめジャンル
主婦の方が起業する際、在宅でも始められ、子育てや家事との両立がしやすいものが特に人気です。
下記のジャンルは、初期投資がかからず、自分のペースで始められます。
インスタなどのSNS
SNSを活用したビジネスは、スマホで始められる手軽さが魅力です。インスタグラムでは、料理や子育ての様子、おしゃれな暮らしぶりなどを発信することで、徐々にフォロワーを増やすことができます。
収益化の方法もさまざまで、商品のPRやアフィリエイト、オンラインサロンの開設など、フォロワー数に応じて選択肢が広がります。家事の合間のちょっとした時間でも更新できるのも、主婦の方に人気の理由です。
せどり・ECショップ運営
せどりは、商品を安く仕入れて適正価格で販売することで利益を得るビジネスです。メルカリやヤフオク、Amazonなどのプラットフォームを利用して、自宅で在庫管理から発送まで行えます。
子どもの送り迎えの途中で仕入れをしたり、家事の合間に出品作業をしたりと、柔軟な働き方ができます。
また、子育て用品や主婦目線で選んだ商品は、同じような悩みを持っている方から共感されることが多く、とても需要があります。
WEBライター・WEBデザイン
文章を書くことやデザインが得意な方におすすめの職種です。主婦ならではの視点や経験を活かして、育児や家事、暮らしに関する記事を書いたり、女性向けのWebサイトをデザインしたりできます。
在宅で仕事ができ、納期さえ守れば時間の使い方は自由。子どもが寝た後や学校に行っている間など、自分のペースで作業を進められます。
ハンドメイド
アクセサリーや子ども服、雑貨など、手作りの作品を販売するビジネスです。ミンネやCreemaなどのハンドメイドマーケットを利用すれば、自宅で作品づくりから販売まで完結できます。
子育ての経験から生まれたアイデア商品や、主婦の目線で考えた便利グッズなど、実体験をものづくりに活かせるのが特徴です。
家事代行
毎日の家事スキルを活かせるのが家事代行サービスです。掃除、洗濯、料理、整理収納など、得意分野を活かしたサービスを提供できます。
子育て中の方や共働き家庭からの需要が高く、自分の経験を直接活かせるビジネスとして人気があります。時間帯を選んで働けるので、自分の家事や育児との両立も可能です。
写真販売・イラスト
子どもの写真撮影や日常のスナップ写真、イラストの制作など、クリエイティブな才能を活かせる分野です。ストックフォトサービスでの写真販売や、SNSでのイラスト受注など、いろいろな形で収益化できます。
特に子育て中のママならではの視点で撮影した写真や、育児に関連したイラストは、企業からの需要も高く、継続案件を獲得すれば安定的な収入が得られます。
オンライン秘書
メールの処理やスケジュール管理、データ入力など、事務作業を在宅で行うサービスです。以前の事務職経験を活かせる上、新しいビジネススキルも身につけられます。
在宅で仕事ができるため、子どもの急な体調不良にも対応しやすく、家事の合間を利用して効率的に作業を進められます。
また、企業側でもリモートワークが一般化し、需要が増加している分野です。
主婦で起業した3人の成功例を紹介!未経験でも
こちらでは、主婦から起業した方の成功例を紹介します。
「自分のやりたいようにやれること」が一番の変化
エステサロン勤務時代から「もっとお客様と1対1でじっくりと接客したい」「売上ではなく、お客様の身体にもっと寄り添いたい」と考えていました。
顧客に寄り添った丁寧な施術を目指し、メディカルアンチエイジング協会での研修で技術を磨いた後、自身のサロンをオープン。
独立後は理想とするサービスの提供が可能になり、24歳になった娘との二人三脚で事業を展開。
予約状況に応じて自由な時間が作れ、仕事とプライベートの理想的なバランスを実現しています。
【5つ星獲得「ミラクル小顔術/ヘッドセラピー」を伝授!セラピスト資格認定】
自由なスケジュールで、家事・育児と仕事を両立
実は家事の中では掃除が苦手。やるなら自分の苦手を克服でき、子育てや介護をする方々の助けとなる仕事がいい。そう考え選んだのが「ハウスクリーニング」です。
5人の子育てと祖父の介護をしながら、独立の5年前から情報収集をスタートさせました。
充実した研修制度に惹かれ、「おそうじ革命」での独立を決意。独立後は仕事のスケジュールを自由に調整でき、子どもの行事にも参加できる充実した生活を過ごしています。
子育てがひと段落した際のビジネスプランを考えるのも楽しみで、さらなる成長を目指しています。
【TVで話題のおそうじビジネス!技術力・サービス接客力が定評「おそうじ革命」】
看護師から訪問マッサージへ、患者の声がきっかけの転身
前職は看護師でしたが、感染症流行による保育園休園や夫の単身赴任、実母の体調不良など、様々な課題に直面。
そんな中、病院での患者様の声から在宅医療の必要性を実感し、特に評判の良かった訪問マッサージの道で独立を決意しました。
独立後は、4人の子どもに「いってらっしゃい」「おかえり」を言える生活に。病院勤務時代には難しかった学校行事への参加も可能になり、さらにボランティア活動や民生委員としての地域貢献も始めることができました。
現在は夫の単身赴任も終わり、土日祝日が家族全員の休みと重なるように。6人家族での新たな楽しみとしてキャンプを始め、コテージ宿泊からキャンピングカーデビューまで。
仕事と家族の時間、社会貢献のバランスが取れた、充実した日々を送っています。
【東証グロース上場/全国413店/店舗不要/国が後押しする訪問マッサージ】
主婦で起業したいと思った方には、独立開業を後押しする日本最大級の独立・開業専門メディア「守りの起業」ワタシドキ Produced by アントレがおすすめです。
フランチャイズ・代理店・商材支援・業務委託と、すでに成功している商品やサービスの仕組みがあるので、ビジネスのアイデアがなくても起業できます。
特別なスキルがなくても、研修制度や充実のサポート体制で未経験からスタートできて安心です。
失敗しないためのポイントや注意点
主婦の方が起業する場合は、家族との時間のバランスや資金面での配慮が重要になります。ここでは、安全に起業を進めるための重要なポイントを解説します。
目的を明確にする
起業の目的は「収入を増やすため」だけではありません。
以下のような点を明確にしましょう。
「収入を増やしたい」という目標は重要ですが、それだけでは長続きしない可能性があります。自分の強みを活かせる分野なのか、本当にやりたいことなのか、しっかりと見極めることが大切です。
また、具体的な目標設定があることで、進むべき方向が明確になり、モチベーションも維持しやすくなります。
家族の同意
起業することで家族の生活にも大きな影響を与えます。
以下の点を家族と話し合いましょう。
主婦の方が起業をすると決めた時、優先的に考えたいことは、子どもの送迎や急な病気の際のバックアップ体制、家事分担などです。
具体的な協力体制を事前に話し合っておくことで、主婦業と経営者の両立がスムーズにスタートできるでしょう。また、家族の理解があることで、精神的な支えにもなります。
初期費用がかかりすぎていないか?
事業開始時は、必要最小限の投資から始めることをおすすめします。以下の点に注意しましょう。
起業時は必要以上の投資をしてしまいがちです。しかし、最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは、手持ちの機材や自宅の一室を活用するなど、できるだけコストを抑えてスタートしましょう。
顧客の反応を見ながら、必要に応じて徐々に設備投資を増やしていくやり方が安心です。
主婦が起業するための流れは?
起業を成功させるためには、準備段階からしっかりとした計画が必要です。ここでは、主婦の方が起業するための具体的な手順を紹介します。
こちらは、起業までの流れの具体例です。
段階 | 実施項目 | 具体的な作業内容 |
1.準備段階 | 事業の構想 |
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2.計画段階 | 事業計画の作成 |
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3.開業準備 | 事務的な準備 |
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4.開業手続き | 法的手続き |
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5.事業開始 | 営業開始 |
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起業は段階を追って着実に進めていくことが大切です。無理のないペースで一つずつ進めていきましょう。
ジャンルを決める・アイデアをまとめる
まずは自分に合った事業ジャンルを見つけましょう。得意分野や趣味、子育てや主婦業で身についた強み、または悩みを書き出し深掘りすることで長く続けられるビジネスに育ちます。
また、市場調査をしっかり行い、需要があることを確認することも大切です。
資金計画を立てる
主婦の起業ではできる限りリスクを抑えた資金計画が重要です。必要な初期費用はいくらか、自己資金でまかなえるのか、具体的に書き出しましょう。
最初は必要最低限の資金投資で始め、会社の成長に合わせて規模を大きくしていくのが一般的です。
また、女性起業家向けの補助金や融資制度についても調べることもおすすめします。
事業計画書を作成する
具体的な事業の展開方法を計画します。
事業計画書は、自分のビジネスの設計図となるものです。
まず、提供する商品やサービスの内容を明確にし、他社と差別化できるものやサービスを探します。
次に、「30代の子育て中のママ」「時短を求める共働き世帯」など、誰に向けて商品やサービスを提供するのかをできるだけ具体的に決めていきます。
さらには、競合他社の価格帯を調査した上で、原価(材料費、人件費、経費など)を計算し、適切な利益率を加えて販売価格を決めます。また、季節や時期による価格やセール時の変動なども計画に入れておきます。
最後に、SNSでの情報発信、ブログ運営、口コミ戦略など、ターゲット層に届きやすい宣伝方法を選び、詳細な集客数も計画書に記載します。
どんな要素もバランスを考えながら計画を立てることで、どんな価値を提供し、どのように収益を上げていくのか、実現可能性の高いビジネスモデルを作ることができます。
また、事業計画を立てる際に、リスクを「大」と「小」の2つに分けて考える方法を「リスク分類」または「リスクマッピング」といいます。
事柄 | 具体例 | |
大リスク | 事業に大きな影響を与える可能性が高いリスク すぐに対応が必要なリスク | 資金繰りの問題、大規模な市場変化 |
小リスク | 事業への影響が比較的少ないリスク 継続的に監視すれば十分なリスク | 許容範囲の設備の故障、小さな契約の変更 |
このように、リスクを分類することも起業する際には重要です。
開業届を出す
個人事業主は、開業手続きが比較的簡単で費用も抑えられます。
まずは、この形態で収益が安定してから法人化を検討すると良いでしょう。
ちなみに、開業届は事業開始後1ヶ月以内に提出する必要があるため、注意が必要です。
また、事業内容によっては特別な許認可が必要な場合もあるので、事前によく確認しましょう。確定申告の準備も考えて、収支の管理方法も決めておくと安心です。
【まとめ】起業は女性にとって働きやすい選択肢に!
主婦の起業は、今までの働き方とは異なり、自分のペースで仕事と家庭を両立できる魅力的な選択肢となっています。
SNSビジネスやハンドメイド、WEBライターなど、在宅で始められる仕事は数多くあり、初期投資を抑えながら段階的にビジネスを成長させることが可能です。
特に、主婦ならではの経験や視点は、ビジネスにおいて大きな強みとなります。
普段の生活で得た家事や育児を効率化するアイデアは、同じような立場の方々のニーズに応える商品やサービスとして提供できるでしょう。
ただし、成功への近道は慎重な準備と計画にあります。家族との相談や資金計画、時間管理など、しっかりとした土台を作ることが重要です。
本記事で紹介した「主婦起業での成功例」も参考に、あなたらしい起業スタイルを見つけてみてください。