起業したくても、「大きなお金を準備できない」「借金するのは怖い」と考え、ためらう人は少なくない。
しかし、さまざまな制度や手法を活用すれば、少額投資でスタートすることは十分に可能だ。
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格安起業から事業を軌道に乗せた5人の先輩たちの事例で、その方法論や考え方を学ぼう。
コスプレイベント運営:初期投資50万円/
柴田 昭さん
趣味のコスプレイベントが規模拡大で黒字化し、法人化へ
音楽で食っていきたくてバンド活動を続けましたが、全く芽が出なくて。そんな中、コスプレという遊びがあると知り、友人たちと興味本位でイベントに参加しました。
会場でたくさんの人と仲良くなるうち、「コスプレは、同じ趣味の人が友達になれる方法なんだ」と感じ、自分たちでその場をつくりたいと思ったんです。
利益が出ても誰もお金をもらわず、やれることを大きくし、やがて、年間動員数は5万人に。国内最大級のコスプレイベントに成長しました。
転機は、東日本大震災。東北で3つのイベントが中止になり、自粛ムードも相まって経営状態はギリギリに。それでも、関西から東を回って開催を続け、8カ月後に東北開催を実現。総売り上げの10%を寄付しました。
この過程で、目標に向かって団結する気持ち良さと、経営の大変さを知り、本気で事業に向き合おうと。「コスプレを文化にする」を目標とし、2年後、経営も完全に持ち直しました。
現在、コスプレの専門家として、大学の講義や行政のコンサルも手がけています。
多くの経験を重ねたから、全てが楽しいと思える。起業を通じ、人の役に立つ喜びを知ったことで、僕の人生は大きく変わりました。
柴田 昭さん(38歳)
撮影/刑部友康、掛川マサヤ、竹井俊晴
アントレ2019.春号
「セルフリノベ、クラウドファンディング、間借り… イマドキ格安起業術」より