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ファッションの力で人生を変える! パーソナルスタイリスト・ひろゆきさんの原体験と独立

ファッションの力で人生を変える! パーソナルスタイリスト・ひろゆきさんの原体験と独立

原体験。

就職活動などでも聞かれるように、原体験とは時に、その人の価値観や人生観に影響を及ぼします。実際、自らの原体験から事業を生み出している起業家も、数多く存在しています。

今回お話を伺った、パーソナルスタイリストのひろゆきさんも、原体験によって独立を選んだ1人。

服装、髪型、眉毛をコンサルティングすることで、400名以上の男性の人生に、大きな変化をもたらしてきたひろゆきさん。そして自分自身も、ファッションの力で人生が変わった1人だと語ります。

今回は、そんなひろゆきさんの原体験とキャリアについて伺いました

<プロフィール>
ひろゆきさん
メンズファッション専門家/パーソナルスタイリスト

元々おしゃれにあまり頓着がなかったが、高校時代にアルバイトで稼いだお金で、洋服を購入したことがきっかけで、ファッションに目覚める。
他業界で会社員生活を経験するも、ファッションを仕事にする道を諦めきれずに専門学校へ入学。卒業後はアパレル企業に就職し、ショップ販売員を経験する。

当初はメンズ向けの販売員として従事していたが、レディース部門に異動。
感覚ではなくロジカルで「女性向けファッション」を理解・提案するために、パーソナルカラー診断、骨格診断、顔タイプ診断などを学ぶ。

その知見や販売員での経験を活かし、2020年にメンズファッション専門家として独立する。

鏡に映る“変わった自分”を見て、こんな自分でもかっこよくなれるんだな、と。

――メンズファッション専門家/パーソナルスタイリストとして活躍される、ひろゆきさん。まずはひろゆきさんの仕事の内容について教えてください。

ひろゆきさん
主に男性の方を対象に、パーソナルカラーや骨格、顔タイプといった診断をベースに、お客さまそれぞれに似合う髪型や眉毛、服装を提案しています。

診断を通して、提案させていただくことももちろんしているのですが、1番お客さまに価値を感じていただけているお仕事は、やはりお買い物同行ですね。

その方に似合う髪型やファッションをお伝えするだけではなく、実際にお買い物に同行させていただいて、その場で直接アドバイスをさせていただいています。

――このビフォーアフターを見ると、とても分かりやすいですね。ひろゆきさんはいつ頃からファッションに興味を持たれていたのでしょう?

ひろゆきさん
高校生の頃ですね。それまでの僕はファッションに興味がないどころか、人付き合いもとても苦手で。

当時、オンラインゲームに夢中だったので、部屋でずっとゲームをしていたんです。だから私服という私服がジャージくらいしかなくて……。

きっかけはとあるマンガを読んだ時でした。

主人公がかわいい女の子たちにモテまくる話なのですが、その時「僕も主人公みたいにモテたい! 死ぬ気でがんばったらこうなれるんじゃないか!?」と、振り返ると馬鹿みたいな話なんですが、そう思うようになって(笑)。

それでアルバイトをして、初任給を使って髪型や服装を変えてみたのが始まりでした。

今の僕からすると、当時のファッションなんて正直全然なんですけど……。

それでも鏡に映る“変わった自分”を見た時に「服っていいな、こんな自分でもかっこよくなれるんだな」と気がついたんです。

――そこからファッション業界へ入ったんですね。

ひろゆきさん
いえ、高校卒業後は全く関係ない業界の工場で、作業着を着て毎日働いていたんです。

ですがファッション業界への想いを捨てることができず、仕事で貯めたお金を全部使ってファッションの専門学校に入りました。

その学校で3年間、お店の運営などファッションビジネスに関することついて学んだ後、アパレル企業に就職。以降はショップの販売員をさせていただいていました。

――なぜ独立を考えられたのでしょう?

ひろゆきさん
きっかけは会社の配置転換で、メンズからレディースアイテムの販売に異動になったことでした。

メンズの服は僕も普段着用しますし、それなりに勉強もしてきたのでご案内できたのですが……レディースは全くの専門外。

とはいえ仕事をしている以上、ちゃんとお客さま1人ひとりに応じて、似合う服をご紹介しなければなと。

それで勉強を始めたのがパーソナルカラー診断や骨格診断、顔タイプ診断だったんです。

――ファッションを「感覚」ではなく「論理的」に説明できるように、ということですね。

ひろゆきさん
はい。ネットで調べたり、その知見を教えていただけるセミナーに参加したり、自分なりに見識を深めていったんです。

その中で、パーソナルカラーや骨格診断って、女性が好んで受けているイメージがあったのですが、これはそのままメンズファッションにも応用できるなと気がついて。

最初は副業くらいのつもりで小さくパーソナルスタイリストの仕事を始めてみました。同時にTwitterやnoteといった媒体で発信活動も始めて。

そのうち口コミが少しずつ広がっていき、ある程度集客が見込めるようになったので、2020年の6月に思い切って独立をしました。

「僕が何者なのか」を分かりやすく伝える。コロナ禍での独立、客足を戻した秘策

――そして現在、メンズファッション専門家/パーソナルスタイリストとして、活動していると。どういった需要をお持ちの方が、お客さまになりうるのでしょうか?

ひろゆきさん
「自分に合った服の選び方や買い方が分からない」「ファッションに自信がない」「とにかく彼女を作りたい」など、カウンセリングに来られる方の動機はさまざまです。

最近は女性からのご依頼も多いですね。SNSを通して「ひろゆきさんの投稿を見ました! 私の彼氏/旦那のファッションにアドバイスをください!」というご依頼をいただく機会が増えています。

人気なのは成果の見えやすい「お買い物同行」なのですが、ファッションをより勉強したいという方へ向けて、パーソナルカラーや骨格診断など、より「自分が似合う服」を効果的に探すためのメニューも数多く用意しています。

――独立して約1年半。ちょうどコロナ禍と重なっていますが、この1年半はどのような時間でしたか?

ひろゆきさん
厳しい場面はやはり何度かありました。

独立したてに仕事が一気に舞い込む、いわゆる「ご祝儀」的な仕事のご依頼はあったのですが……。

それもコロナの第2波(2020年夏頃)には落ち着いてしまったどころか、逆に仕事が全然なくなってしまって。当時はこの仕事と別に、正社員で仕事を探さないとなと、本気で考えていたほどでした。

――そうだったのですね……。その状況をどう乗り越えたのでしょう?

ひろゆきさん
さまざまな人からアドバイスをいただきました。特に美容で有名な、ある知り合いのインフルエンサーの方には支えていただいて。

1ついただいたアドバイスをご紹介すると「あなたが何者で、どんな価値を提供しているのかを分かりやすく見せた方が良い。お客さまが得られる価値が分からない」ということ。

というのも、独立したての頃は、まだ今のような打ち出し方をしていなかったんです。

「メンズファッション専門家/パーソナルスタイリスト」といっても、具体的にどんな仕事をしているのか、パッと見、分かりづらいじゃないですか。

ましてやファッションにあまり明るくない方からすれば、もっと僕は「何をしているかしているか分からない人」なんですよね。

だからこそ「僕が何者で、どんな価値を提供しているのか」「お客さまが自分のところに来ていただくとどうなるのか」を、分かりやすく見せようと心がけました。

そこで今SNSにあるようなビフォーアフターの写真を、数多く載せるようになっていったんです。

ファッションの力によって人生が変わる人が、もっとたくさんいるはず。そう信じられたから、乗り越えられた

――たしかにビフォーアフターの写真を見れば、ひろゆきさんがどんなお仕事をされているのかとても分かりやすいですよね。さて、ひろゆきさんのこれからの展望を教えてください。

ひろゆきさん
今後は一度だけ「買い物に同行する」だけではなく、「かっこいい」を維持できるような長期的なサービスをもっと打ち出していこうと思います。

「ファッションを理論的に落とし込めば、お客さま自身がそれらを体現出来るようになる!」と、僕自身本気で思っているので。

また、僕のような仕事をしている人が他にあまりいないせいか、お客さまの中には東京近郊からだけでなく、全国各地遠方から来てくださる方も多くいらっしゃいます。

今後は遠方のお客さまでも僕の理論を学んで、継続的にサポートできるように、オンラインサービスの仕組み作りも強化していきたいですね。

――最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

ひろゆきさん
もし自分の好きなことややりたいことで、独立・起業を考えているなら、自分の原体験を一度よく思い出してはいかがでしょうか。

冒頭でお話した通り、僕の場合は「モテたい」というモチベーションからファッションに興味を持ちました。そのうち服装や髪型を研究することが好きになっていったんです。

そして自分が変化するにつれ、どんどん自分に自信がついていって……。そして気がついたらファッションを仕事にしていました。

大袈裟な言い方かもしれませんが、僕はファッションの力で人生が変わった1人です。そしてファッションの力によって人生が変わる人が、きっともっとたくさんいるはずだと。

そう信じられたから、厳しい時も乗り越えてくることができました。

とはいえ、いきなり大きくリスクを取ることはおすすめしません。副業からでもいいので、まずは小さく始めてみる。それで手応えを感じたら、独立・起業に挑戦してみるといいのではないでしょうか。

取材・文・撮影=内藤 祐介

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