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リスクヘッジの意味は?具体的な方法からスキルの高め方まで解説

副業

リスクヘッジとは、「起こり得るリスクを事前に想定し回避すること」を意味する、金融取引で使われていた用語です。

ただ、言葉としてはよく聞くものの、具体的にどのようなシーンで使うことが適切かや、リスクヘッジスキルについては詳しく知らない方が多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、リスクヘッジの具体例や方法、リスクヘッジスキルについて詳しく解説します。

なんとなくで「リスクヘッジ」という言葉を使っていた方は、ぜひ最後までご覧ください。

リスクヘッジとは?

リスクヘッジとは、起こり得る危険を事前に想定し、回避しようという考え方です。元々は金融取引で生まれた考え方で、今はビジネスシーンや日常生活で幅広く使われています。

取引先から急に契約を打ち切られたり、競合他社の新製品により自社製品が売れなくなったりと、ビジネスシーンにはさまざまなリスクが潜んでいます。

リスクヘッジの能力は、複雑化するビジネスシーンにおいて必須の能力と言えます。

リスクヘッジの使い方【ビジネス例文】

あらゆるリスクを想定し、あらかじめ対策を採る「リスクヘッジ」。どのように使うのが正しいか、例文を見てみましょう。

例文1.
どんなに情報を集め、予想を立てても、金融取引に「絶対」はない。あらゆる事態にすぐに対応できるよう、リスクヘッジは常に意識しておくべきだ。

例文2.
発注先の納品遅れや運送時のトラブルなど、社内だけでなく社外にも目を向け、リスクヘッジを取るべきだ。

例文3.
新商品の企画書をプレゼンしたところ、「在庫を抱えた時のリスクヘッジが甘い」と、企画書の修正を依頼された。

3つの例文を比べると、あらゆる危険や課題を想定し、対応できる準備をするという考え方が、リスクヘッジの基本だとわかります。

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リスクヘッジとリスクテイクの違いとは?

リスクヘッジと似た言葉に、「リスクテイク」があります。

リスクを想定・回避しようとするリスクヘッジとは対照的に、リスクテイクは「リスクを取ってでも行動を起こそう」という意味です。

しかし、リスクテイクは「ただ闇雲にリスクを取れ」という意味ではありません。あらかじめリスクを想定し、リスクが現実となったときの対応策を用意したうえで、それでもリスクを取るのがリスクテイクです。

つまり、リスクテイクの根底には、徹底したリスクヘッジが必要なのです。

起業やフリーランスを目指す人にとって、リスクヘッジとリスクテイクは、特に重要と言えます。会社員と比べて保障の少ない経営者・フリーランスという生き方には、リスクは付き物。時にはリスクを承知で、大胆な行動を取らなければならない場面も出てくるでしょう。

起業を考えている方は、下記の記事もぜひお読みください。まずは、リスクをしっかりと理解することで、起業に対する不安を軽くできます。

リスクヘッジとリスクマネジメントの違いとは?

リスクマネジメントとは「起こり得るリスクをあらかじめ予測し、対応できる体制を事前に備えておく」ことで、危機管理自体を表す用語として使われています。

例えば「メールの誤送信による情報漏えいを防ぐために、メールの送信時間を遅らせる設定を行っておき、送信ボタンをの押下前後に宛先が合っているか確認する」「コンプライアンスリスクを防ぐために、外部の講師によるコンプライアンス研修を社員に受けさせる」などがリスクマネジメントの一例として挙げられるでしょう。

経営を脅かすリスクには以下のような種類があります。

  • 情報漏えいリスク
  • 自然災害リスク
  • システム障害リスク
  • コンプライアンスリスク
  • 財務・人事リスク
  • リコールリスク

考えられるリスクの種類に応じて対応策を取っていく=リスクマネジメントしていく必要があります。

リスクヘッジの具体的な方法

次からは、リスクヘッジの具体的な方法を、シーンごとに解説していきます。

シーンごとに必要なリスクヘッジを紹介するので、自分に当てはめながら読み進めましょう。

副業におけるリスクヘッジ

副業をする場合は、本業に差し支えないように、リスクヘッジを取りましょう。

副業禁止の会社に勤めている場合、副業が会社に知られることで解雇になったり、減給や降格などの処分にあったりといったリスクが考えられます。また、公務員のような、法的に副業を禁じられている職種もあります。

副業禁止の場合は、そもそも副業をしないことが、最大のリスクヘッジです。お小遣い稼ぎ程度の副業で、本業を失っては元も子もありません。副業OKの場合でも、副業の時間を増やし過ぎて、本業に悪影響が出ては困ります。

あらかじめ時間を決めておく、副業は1つだけと決めておくといったことも、立派なリスクヘッジです。

副業についてもっとよく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。忙しい会社員の方でも行える副業について記載しています。

フリーランスに必要なリスクヘッジ

会社に所属せず、腕一本で生きていくフリーランスに憧れる人も多いでしょう。フリーランスには、「満員電車に乗らなくていい」「好きな時間に働ける」など、たくさんの魅力があります。一方で、さまざまなリスクも抱えています。

営業から事務的作業まで、全て自分で行うフリーランスは、確定申告も自分でしなければなりません。確定申告を忘れたり間違えたりすると、最悪の場合、脱税扱いになるリスクがあります。また、セキュリティ対策も自分でしなければなりません。

特に、フリーランスにとっての大きなリスクは「仕事がなくなる=収入が途絶える」ことでしょう。取引先を複数確保しておくこと、いつでも営業活動を始められる準備をしておくことは、大切なリスクヘッジです。

転職活動におけるリスクヘッジ

転職活動においても、リスクヘッジは重要です。転職先が見つからずに収入が途絶えるリスクはもちろん、空白期間が長くなることで、転職自体が難しくなるリスクもあります。

転職活動の最も基本的なリスクヘッジは、在職中に転職先を決めることです。また退職時にトラブルを回避するために、上司や人事部には、事前にキャリアの相談をしておきましょう。

退職をする会社の社員と普段から良好な関係を築いておくことも、リスクヘッジのひとつと言えます。

リスクヘッジスキルを高めるために

リスクヘッジスキル

リスクヘッジスキルは、普段の仕事や生活を通して高めるのが一番です。普段からリスクヘッジに慣れておくことで、不測の事態に冷静に対処できるようになるからです。

リスクヘッジスキルは、どのようにすれば高まるのでしょうか。順番に解説します。

物事を順序立てて考える

物事を順序立てて考えることは、リスクヘッジの基本です。

普段から「こうしたら、どうなるだろうか?」と、物事を順序立てて考えることで、リスクヘッジスキルを高められます。

例えば、あなたがカフェで仕事をしているとしましょう。トイレに行くときに「少しくらい大丈夫だろう」と、PCを置いたまま席を離れたとします。あなたが知らない間にPC内の情報を盗み見られたり、PCそのものが盗まれたり、情報漏えいにつながりかねません。

自分の行動の先には、どんなリスクがあるのか。普段から物事を順序立て、行動の先を想像するクセを付けましょう。

いろいろな人の意見を聞く

リスクヘッジスキルを高めるためには、あらゆる事態を想定する、多角的な視点が必要です。普段から人の意見を聞くようにして、視野を広げておきましょう。

リスクヘッジには「こうしたら、どうなるだろうか?」という想像力が必要です。しかし、1人の想像力では、想定できるリスクに限界があります。

自分では気付けない「思わぬリスク」を減らすために、いろいろな人の意見を聞き、視点を身に付けましょう。

常に反省点を探す

トラブルに対してはもちろん、上手くいったと思えることに対しても、常に反省点を探しましょう。

トラブルが起こったときは、「どうすればもっと上手く対処できたのか?」「そもそもトラブルを回避することはできなかったのか?」を考えることで、同じような失敗を避けられるようになります。

上手くいったと思えることに対しても、より良い方法がなかったのかと振り返ることで、常に最善策を探すマインドが身に付きます。

リスクヘッジスキルを高め、どんな状況でも活躍できる人材になろう

元々は金融取引で使われていたリスクヘッジは、今やビジネスシーンはもちろん、日常生活でも耳にする言葉となりました。

特に、独立や起業を考える人にとって、リスクヘッジは重要です。あらゆるリスクを想定し、リスクヘッジを取りながらも、リスクを承知で行動を起こさなくてはならない場面もあります。

まずは、普段の仕事や生活を通して、リスクヘッジスキルを高めましょう。

次に、独立や起業といった「自分のしたいこと」には、どんなリスクがあるのかを考えてみてください。あらゆるリスクを想像し、対応策を用意しておくことで、独立や起業に向けた行動を起こしやすくなります。

独立や起業のリスクを知りたいという方は、下記の記事もお読みください。どのようなリスクがあるのかを知り、自分なりにリスクヘッジを考えてみましょう。

<文/赤塚元基>

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