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「営業いらず、売り上げ保証」のダイキチカバーオールが製販分離を実現できる理由【前編】

2019年4月25日

フランチャイズビジネスの基本原則である、製販分離。
製販分離とは、加盟オーナーにサービスを提供してもらい、フランチャイズ本部は加盟オーナーたちが仕事をするための営業活動を行う、要するに製作と営業を分けるということです。
しかし世のフランチャイズビジネスでは、なかなかこの原則通りにいかないことも多いそう。
今回お話を伺ったのは、ダイキチカバーオール株式会社代表の小田吉彦さん。

ダイキチカバーオール株式会社ではこの製販分離が実現しています。
しかし今から約20年前、小田さんが社長に就任した当時は、事業はまだ製販分離からほど遠かったそうです。

小田さんはどのように製販分離を実現したのでしょうか。前編では、その経緯を伺いました。

<プロフィール>
小田吉彦さん
ダイキチカバーオール株式会社・代表取締役社長

大阪府生まれ。高校卒業後家業の土木業に携わった後、不動産会社の営業職に就く。
1992年、株式会社ダイキチ入社。入社と同時に新規事業フラワー事業部の事業部長に任命され、さまざまな営業方法を取り入れて業績を大幅に伸ばし、1996年11月には分社制度により法人化に成功。株式会社ベレーロの取締役営業部長となる。

1999年6月、株式会社ダイキチ カバーオール事業部営業部長に就任。

2002年6月、同事業部のダイキチカバーオール株式会社としての分社とともに、同社代表取締役社長に就任。

「営業いらず、売り上げ保証」のはずが、本部の営業が仕事を取れず「売り上げ保証」ができなかった?

―西日本を中心にビルメンテナンス業をフランチャイズ展開する、ダイキチカバーオール株式会社。小田さんが同社の代表に就任するまでの経緯からお聞かせください。

小田さん
ダイキチカバーオール株式会社は元々、親会社である株式会社ダイキチの新規事業部の1つでした。

株式会社ダイキチは、アメリカのビルメンテナンス会社「カバーオール社」のライセンスを買い取り、ビルメンテナンス業に進出したのが始まりです。

加盟オーナーの「営業いらず、売り上げ保証」を掲げ、本部が営業をして仕事を受注し、加盟オーナーさんが現場で清掃をするという製販分離の原則に従った仕組みで、展開しようとしていたんです。

しかし立ち上げ当初は、肝心の営業が全く仕事を取れませんでした。

オーナー側からすると、加盟金を支払って加盟し、研修を受けても仕事がない、という状況が続いていたんです。

―いきなりの大ピンチ…! その状況を打開するために、小田さんに白羽の矢が立ったのですね。

小田さん
はい。その頃私は、株式会社ダイキチのフラワー事業部の事業部長を務めていました。

担当していたフラワーレンタル事業で業績を上げ、事業部を立ち上げて法人化したばかりで。その実績からカバーオール事業を任された、というわけです。

“下を向いたコップ”に水をいくら注いでも意味がない。営業部が抱えていた、本質的な問題

―小田さんは営業が仕事を取れない当時の状況を、どのように乗り超えたのでしょう?

小田さん
営業が仕事を取れない理由は、着任した日の朝礼で、社員たちの顔を見てすぐに分かりました。

担当者が「きちんとした」営業をしていなかったんです。仮にテレアポを100件やったとして、1件もアポが取れないのはおかしい。

私は株式会社ダイキチに入社する前、不動産会社で営業職をしていました。その時の経験や株式会社ダイキチのフラワー事業の経験から考えても、ちゃんと誠意を持って真剣にテレアポができれば、何件かは必ずアポが取れるものなんです。

そこで着任早々、社員たちとともにテレアポをしました。やはり読み通り、きちんと丁寧に説明すると、何件かはアポが取れました。

私自身が社員たちの目の前で営業をかけて、お客さまから仕事をいただくまでの流れを実際に見せるところから、カバーオール事業の再建は始まりました。

―社員さんたちはどのような反応でしたか?

小田さん
私はよく“コップ”に例えるのですが、社員たちは最初やる気も自信もなかった。いわばコップが下を向いている状態だったんです。

いくら私が水を注ごうと思っても、水を受け入れられる土壌ができていないんです。

だから私がまずは目の前で営業をして、やり方を見せる。社員たちがそれを実践して仕事が取れれば、自然に実績と自信がついてきます。

下を向いていたコップは、少しずつ上を向いてくるんです。

「部長だからうまくいくんですよ」―社員の課題解決から、カバーオール事業の再建。製販分離の実現へ

―下を向いたコップを上に向かせるために、小田さんがほかに力を入れたことはなんでしょう?

小田さん
社員たちが何を考えて仕事をしているか注視し、ヒヤリングするよう努めました。仕事の時は厳しくても、飲みに行くときは楽しくお酒を酌み交わす。

仕事だけではない人間関係を築き上げることで、彼らの本音や考えていることを聞き出したんです。

―社員に言われた印象的な言葉はありますか?

小田さん
「部長だからうまくいくんですよ。部長は営業が上手だから」と、部下から言われたことは衝撃でしたね。

同じ営業の仕事でも、人によって向き不向きがある。だからこそ「営業」という仕事で行う工程を1つずつ具体化し、48のステップに分解しました。そしてどんな人が集まっても機能するように、営業活動のシステム化に取り組みました。

そのかいあって、社員たちの中に「勝ちパターン」が芽生え始め、自信がついてきました。コップが上を向き、水をどんどん受け入れられる土壌も整い始めました。

それからは加盟オーナーさんにお願いする仕事が足りなくなる、といったことはなくなり、順調に業績も上がっていき、当初に掲げていた製販分離の仕組みが現実となりました。

こうして株式会社ダイキチの一事業部だったカバーオール事業は、事業部の再建に乗り出して3年後の2002年に、ダイキチカバーオール株式会社として法人化することとなったのです。

◆後編へ続く◆
営業が抱えていた問題を解決し、法人化にまで至ったダイキチカバーオール株式会社。後編では「生きがい提供業」をコンセプトにする理由、誰もがイキイキ活躍できる会社であるために、小田さんが大切にしていることなどを伺いました。

※5月15日(水)公開予定! お楽しみに!

現在、ダイキチカバーオール株式会社では、
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詳細はこちら

https://entrenet.jp/dplan/0002267/

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2019年6月25日

ベンチャー企業にとって事業資金調達は大きな課題です。

10年ほど前は、事業資金調達といえば金融機関の融資でしたが、最近では、ベンチャー企業が資金を得るためにベンチャーキャピタルを利用したとの情報をよく目にします。

ベンチャーキャピタルとはどのような仕組みでしょうか? また、同じようにファンドやインキュベーターという言葉もよく聞きますが、ベンチャーキャピタルとどのような関係があるのでしょうか?

本記事では、ベンチャー企業に関連するベンチャーキャピタルの役割と仕組み、ファンドとの違い、インキュベーターとの違いとは何かを解説します。

ベンチャーキャピタルとは

ベンチャーキャピタルとは、将来的に大きく成長しそうなベンチャー企業などの未上場企業に対して資金提供(株式投資)を行う、投資組合や個人投資家を指します。

彼らは、ベンチャー企業の上場後に株式や会社を売却することで、出資額の回収と同時に、利益を得ることを目的としています。

ベンチャーキャピタルの仕組み

ベンチャーキャピタルはベンチャー企業に投資する資金が必要です。

資金調達と運営の仕方により、2種類のタイプに分かれます。

1.自己資金で運営
個人投資家が自身の財産や銀行から借りた資金を元に、「成長しそうだな」という判断や、「事業に社会的な意義があるから応援したいな」という意思によりベンチャー企業投資を行うことで運営されています。

投資によるリターン(利益)は追及していますので、自らベンチャー企業に経営支援を行うこともあります。

エンジェル投資家と似ていますが、エンジェル投資家は個人の判断のみで出資します。

ベンチャーキャピタルは、自己資金ですが法人なので審査があり、出資した会社の経営にも携わります。

出資する資金額にも違いがあります。

エンジェル投資家が千~数千万円であるのに対し、ベンチャーキャピタルは1億~数億円あるのが一般的です。

2.ファンドを組織して運営
多くの投資家(金融機関・機関投資家など)に出資を募って事業運営する、投資事業組合(ファンド)を設立してベンチャー企業への投資を行う仕組みです。

ベンチャー企業に対する投資は、成功企業(上場企業)が1社でも出れば大きなリターンを得られますが、その成功率は高くありません。

投資家に出資を募っている以上、確実に投資回収を行い、還元しなければならないため、投資するべき企業をしっかりと見極めることが必要です。

投資後は、企業価値向上のためにさまざまな経営支援を行う場合もあります。

ベンチャーキャピタルとインキュベーターの違い

インキュベーターとは、本来は「生まれたばかりの乳児を育てる保育器」を意味しますが、そこから転じて「起業家の卵を育てる」人たちのことを指します。

一般的にインキュベーターは、経営アドバイスや資金調達のためのアクセスの提供、企業を運営するために必要なビジネス・技術サービスへの橋渡しなどをおこなう団体、組織に所属しています。

独自の創造性に富んだ技術・経営ノウハウと高い起業家意欲を持つベンチャー企業に着目し、起業家に対し、オフィスの貸出や経営アドバイス、事務・経理・リクルーティングなど、多岐にわたって支援します。

インキュベーターは、単なるレンタルスペースの賃貸ではありません。

ハードよりもソフトの部分の仕組みが特徴的で、一般的には、入居企業をアドバイスするインキュベーション・マネジャーが配置され、専門的アドバイスだけでなく、ビジネスプラン達成に必要な各種専門家のコーディネートを行うなど、支援体制を揃えています。

ベンチャーキャピタルは資金を投資してベンチャー企業を支援しますが、起業して間もない卵のような企業にはベンチャーキャピタルによる投資は難しいため、インキュベーターにより育て、ある程度成長したあとにベンチャーキャピタルが出資するようになります。

このように、ベンチャー企業の成長過程に沿って出資者に違いがあります。

ベンチャーキャピタルとファンドの違い

ファンドは、投資家(個人・機関)からお金を集めて、集めたお金を価値がある物(不動産・新事業・株式・証券など)に投資して、得た収益を出資者に分配する仕組みです。

ベンチャーキャピタルは、株式上場前のベンチャー企業やスタートアップを対象に出資する組織ですので、ファンドの一部にベンチャーキャピタルが含まれることにはなりますが、投資対象をより狭めているのがベンチャーキャピタルともいえます。

しかし、出資する資金は自己資金によって用意するケースもありますので、広く投資家から集める形式のファンドとはその点で異なります。

まとめ

ベンチャー企業にとって、ベンチャーキャピタルは資金調達の手段としてはありがたい存在のように思えます。

しかし、投資という形態である以上、審査が厳しく、審査が通ったあとも、リターンに対する圧力はベンチャー経営者にとって試練になるかもしれませんので、もろ刃のつるぎともいえる存在です。

PROFILE

善木 誠

岡山県岡山市在住でビジネスコンサルタント(株式会社スコーレメディア代表)として小規模事業者向けの経営コンサルタントをしています。
[資格]働き方改革マスター、個人情報保護審査員、経営士

2019年6月24日

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