フリーランスとして活動していると、報酬を受け取るために請求書の発行が必要になります。請求書は、クライアントからフォーマットを指定される場合とそうでない場合があります。より安心かつ安定して請求書を発行するためにも、フリーランスの方にぜひ使って欲しい、おすすめの請求書作成サイトを10個まとめてお伝えしていきます。
フリーランスにおすすめの請求書作成ソフトとは
フリーランスとして活動し、毎月、請求書の発行が必要な方は、ぜひ請求書作成ソフトを活用してみてください。請求書作成ソフトとは、請求金額や業務内容を手順に沿って打ち込むだけで簡単に請求書を作成できるソフトです。最近では企業だけでなく、フリーランスのような個人事業主が請求業務の効率化のために利用しています。
中には請求書以外にも見積書や領収書の作成や、入金管理、キャッシュフロー予測などまで自動で行ってくれる請求書作成ソフトもあります。バックオフィス業務をするにあたり申し分ないほどの機能が備わっているため、請求書作成ソフトは多くのビジネスシーンで利用されています。
ソフトには主にインストール型とクラウド型の2種類があります。インストール型は、導入時のコストのみで済みます。クラウド型であれば導入コストがかからないものも多く、比較的安価で利用できるのが特徴です。また、クラウド型の請求書作成ソフトは、インターネット環境さえ整っていれば端末を問わずいつでもどこからでも作業ができるという強みがあります。
フリーランスが請求書作成ソフトを活用するメリットとは
フリーランスが請求書作成ソフトを活用して毎月の請求書を発行するのには、どのようなメリットがあるのでしょうか。代表的なメリットとしては2点あります。
1. 業務効率化が期待できる
2. 人的ミスを減らせる
それぞれのメリットについて、詳しく説明していきます。
1. 業務効率化が期待できる
フリーランスが請求書作成ソフトを活用する1つ目のメリットは、業務効率化が期待できることです。請求書の発行は必要な作業です。請求書を発行すると一言にいっても、厳密には6つのステップを踏んでいます。
ステップ1. 請求金額を算出し確定する
ステップ2. 請求書データを作成する
ステップ3. 請求書を印刷する
ステップ4. 請求書に押印する
ステップ5. 請求書を封筒に封入する
ステップ6. 請求書をクライアントに郵送する
このように、請求書を発行するステップを洗い出してみると、意外と手間がかかっていることがわかります。特にステップ3.からステップ6.は、毎月業務に追われているフリーランスの方は煩わしさを感じているのではないでしょうか。
しかし、請求書作成ソフトを活用すれば、この煩わしいステップ3.からステップ6.を減らせるようになり、業務効率化が期待できます。請求書作成ソフトを活用した際の発行の手順は以下のようになります。
ステップ1. 請求金額を算出し確定する
ステップ2. 請求書データを作成する
ステップ3. 契約書をワンクリックで送付する
このように、請求書作成ソフトを使うと手順を半分に減らせるだけでなく、すべての工程がパソコン上で完結できるようになります。そのため、毎月の請求書発行の作業を格段に楽にしてくれるのです。
請求書作成ソフトの多くは、専用のテンプレートが用意されています。あとは請求先・請求内容・振込口座などの必要情報を入力したり、登録したりするだけで、請求書を作れます。
またクラウド型のソフトの場合は、インターネット接続できる環境であれば、いつでもどこからでも利用できるため、出先やオンライン会議後などにすぐに振り返りや共有ができるのも嬉しいポイントです。
2. 人的ミスを減らせる
フリーランスが請求書作成ソフトを活用する2つ目のメリットは、人的ミスを減らせることです。
請求書を作成する際には、Excelを使う方が多いのではないでしょうか。Google検索でも、「請求書 テンプレート」と検索するとExcel用の様々なテンプレートが出てきますよね。しかし、Excelを使うよりも、請求書作成ソフトを活用した方が良いのには2つ、理由があります。
まず、請求書作成ソフトを活用することでExcelを使っているよりも格段に「ミスが起きてしまう可能性」を減らせます。Excelだと都度、請求書の作成をしなくてはならないため、ミスが発生しやすくなる他、時間もかかってしまいます。
それに対して、請求書作成ソフトは請求書の作成に特化したソフトのため、最低限の項目さえ入力できれば請求書が簡単に作れてしまうのです。請求額の計算をはじめ、請求先の社名・住所・振込口座などは、事前に登録をしておけば毎回、入力せずに済みます。
次に、請求書作成ソフトを活用すると、安心してデータを保存できるようになります。Excelのデータをパソコン内に保存している場合、何かしらの理由でデータが消えてしまう可能性もあります。
クラウド型の請求書作成ソフトは、クラウド上で保存されます。クラウド上にきちんと保管しておけば、パソコンに不具合が生じてしまってもデータを紛失する心配がなく安心です。
フリーランスが請求書作成ソフトを活用するデメリットとは
フリーランスが請求書作成ソフトを活用するのには、いくつかのメリットがあることを説明してきました。しかし、何事にもメリットがあればデメリットもあります。フリーランスが請求書作成ソフトを使うのには2つのデメリットがあります。
1. フォーマットが限定される恐れがある
2. 費用がかかることがある
それぞれのデメリットについて、詳しく説明していきます。
1. フォーマットが限定される恐れがある
フリーランスが請求書作成ソフトを活用するにあたり生じる1つ目のデメリットは、請求書のフォーマットが限定されてしまう恐れがあることです。
請求書は用意されているフォーマットや雛形を活用して作成するのが主流です。しかし無料の請求書作成ソフトの場合、用意されているフォーマットの種類が少なく、イメージしている請求書の作成ができないこともあります。こだわって請求書の作成がしたい方は、有料のものを使わなくてはいけなくなる可能性を考慮しておきましょう。
他にも、クライアントの中には「こういうフォーマットで作って欲しい」と形式を指定してくる場合があります。このような場合、無料ソフトが用意してくれている既存のフォーマットでは対応できないこともあることを理解しておきましょう。請求書作成ソフトによっては独自のフォーマットを追加でインポートできるものもあります。導入の際にはよく比較検討してみてください。
2. 費用がかかることがある
フリーランスが請求書作成ソフトを活用するにあたり生じる2つ目のデメリットは、費用がかかることがあることです。
請求書作成ソフトのプランによっては、無料で利用できるものもあります。しかし、無料で請求書作成ができるソフトは、作成できる請求書の枚数や取引先の登録件数に制限が設けられている場合が多いです。必要な場合には、月額500円から2,000円ほどはかかってしまいますが、有料プランへの登録を検討しなくてはいけなくなるでしょう。
フリーランスにおすすめの請求書ソフト10選
ここからは、フリーランスの方におすすめの請求書作成ソフトを10個まとめてお伝えしていきます。業務を効率化するためにも、自身に合っているものがないか参考にしてみてください。
1. Misoca
フリーランスにおすすめの請求書作成ソフトの1つ目は、Misocaです。Misocaを活用すれば、最短1分で見積書・納品書・請求書などを作成・送付・管理まで行うことができます。インボイス制度にも対応しています。
Misocaには、繰り返し発行する請求書を指定日に自動で作成~メール送付までしてくれる便利な機能が備わっています。また請求書の作成以外でも、取引先別の請求金額レポートや売掛残高・回収予定の管理もでき、経理業務を一貫して支えてくれるツールです。
Misocaは、会計ソフトで有名な弥生株式会社が運営しています。様々なサービスがあり、「Misocaの口座振替サービス」「Misoca回収保証サービス」「Misocaペイメント(Paypal決済)」なども合わせて利用すると便利でしょう。
2. マネーフォワードクラウド請求書
フリーランスにおすすめの請求書作成ソフトの2つ目は、マネーフォワードクラウド請求書です。マネーフォワードクラウド請求書は、簡単に見積書・納品書・請求書・領収書を作成できるサービスです。
企業や用途別に分けて書類を保管・管理できるため、あとから検索したいときもスムーズに振り返りができます。もちろんインボイス制度にも対応しています。
また、「マネーフォワード クラウド会計」に請求書情報を自動で反映させられるため、仕訳計上され確定申告が楽に行えます。
請求書を自動で作成したり、業務の自動化・ルーティン化が他のサービスに比べて簡単にできたりするのがマネーフォワードクラウド請求書の特徴です。
3. freee請求書
フリーランスにおすすめの3つ目の請求書作成ソフトは、freee請求書です。freee請求書は見積書・納品書・請求書を自動作成できます。リアルタイムで情報が反映されるのでプレビューを見ながら簡単に書類ができ、フォーマットも40種類以上と豊富なのが特徴です。
請求や入金のステータスを一元管理できるのが魅力です。また、freee会計と連携することで仕訳登録の状況のステータスも管理できるようになります。利用人数に制限はあるものの、freee会計、freee人事労務アカウントを持っていなくても、請求書や見積書などの書類発行に加え、インボイス制度対応、電子帳簿保存法対応の請求書発行を無料で活用できます。
4. Square請求書
フリーランスにおすすめの4つ目の請求書作成ソフトは、基本的に無料で利用できるSquare請求書です。無料版でも送信先となる顧客数の上限はありません。見積書や請求書の作成・顧客情報の管理・キャッシュフローの確認などができます。料金がかかるのは支払いをクレジットカードやデビットカードで受けた際の手数料のみです。
Square請求書は、請求書の定期送信の機能もあるので、長期契約をしているクライアントへの請求業務の手間も減らせます。その他、対面での支払いにも対応しているサービスもあるため、接客業での利用も可能です。
5. RaQool
フリーランスにおすすめの5つ目の請求書作成ソフトは、RaQoolです。RaQoolは約1分で簡単に見積書や請求書を作成できる請求書作成ソフトです。
顧客情報をExcel(CSV形式)よりインポートやエクスポートすることが可能なため、これまでの顧客情報をExcelで管理していたフリーランスの方に特におすすめです。
無料版の利用であれば顧客情報を5件までで、6件以上であれば有料となりますが、5,000件まで料金は一律です。
6. board
多機能な業務サポートツールであるboardは、フリーランスにおすすめの6つ目の請求書作成ソフトです。boardには、見積書や発注書、請求書、納品書、領収書、見積依頼書、支払通知書などの書類作成、営業管理や支払管理、売上見込、キャッシュフロー予測ができる機能が備わっています。大幅に経理周りの作業をカットできるので、請求書作成だけでは足りないが、中堅向け業務システムやERPだと高いと感じる方向けです。
仕訳データの出力が可能なので、freee、マネーフォワードクラウド会計、弥生会計、弥生会計オンライン、勘定奉行などの会計ソフトとの連携もできます。
7. MakeLeaps
フリーランスにおすすめの7つ目の請求書作成ソフトが、MakeLeapsです。MakeLeapsは、見積書・発注書・納品書・請求書・領収書など9種類の書類の作成・送付・入金を一元管理できます。設計的に請求日や入金予定日が把握しやすいため、お金の流れを見える化したいフリーランスの方に特におすすめです。
他にも、英文や外貨に対応していたり、書類の自動作成機能や入金情報の自動取り込み機能が備わっていたりします。
8. Zoho Invoice
「Zoho Invoice」はフリーランスにおすすめの8つ目の請求書作成ソフトです。Zoho Invoiceでは、請求書の発行以外にも、支払期日の自動通知やオンライン入金処理が行えますし、見積書の発行・支払管理・工数管理・経費管理なども可能です。モバイルアプリがあり、スマートフォンでの利用が便利なのも嬉しいポイントです。
9. 請求管理ロボ
フリーランスにおすすめの9つ目の請求書作成ソフトは、請求管理ロボです。請求管理ロボを活用すると、請求・集金・消込・催促などの業務をほとんど自動で行ってくれます。
「請求まるなげロボ」という、与信審査から代金回収・催促まで請求業務を代行してくれるオプションサービスもあります。請求情報を入力するだけで、請求管理業務を行うことができるため、時間と労力を大幅にカットできるようになります。
10. ツカエル見積・請求書オンライン
ツカエル見積・請求書オンラインもフリーランスにおすすめの請求書作成ソフトです。見積書・納品書・請求書や領収書などが簡単にきれいな印刷テンプレートで作成できます。安価な上に、申請/承認ワークフローが整っていることや帳簿のステータス管理ができるのが最大の特徴です。
毎月の請求書業務はソフトに任せてフリーランスの活動の幅を広げよう
本記事ではフリーランスにおすすめの請求書作成ソフトを10個紹介しました。請求書作成ソフトを活用することで、毎月の業務を効率化できるだけでなく、ミスなく確実に請求書の発行ができるようになります。フリーランスとして最大限に活動できるよう、ソフトを活用して請求書業務を最小限に減らしてみてはいかがでしょうか。
<文/ちはる>