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資産運用のリスク・リターン|預金からFXまで運用方法も解説

副業
  • 9種類の資産運用方法
  • 資産運用方法ごとのリスク・リターンの度合い

老後2,000万円問題も叫ばれる昨今、資産運用を考える人が増えています。

しかし預金や投資信託、暗号資産やFXなど、資産運用の種類が多すぎることで「どれが一番自分にとっていいんだろう」と悩んでいる人も多いのが現状です。

本記事では、資産運用の種類からそれぞれのリスク・リターンまでを徹底的に解説していきます。

資産運用の方法がまだ決まっていない人は、ぜひ最後までご覧ください。

資産運用の“リターン”と6種類の“リスク”

資産運用のリターンというと、“プラスの収益が得られた”“資産が大幅に増えた”などの認識で間違いありません。

一方で、リスクというと利益を失うことだけにフォーカスしがちですが、リスクとは損失だけではありません。資産運用リスクの本当の意味と、6種類のリスクについてそれぞれよく確認していきましょう。

資産運用のリスクとリターン

資産運用の“リターン”とは、“資産運用を行って得られる収益”のことです。

例えば、株式投資では株式を安く買って、価値が上がったときに売却すれば差額分が収益になります。また、保有株式の配当金なども得られます。

一方“リスク”とは“資産運用は危険”投資した資金が“マイナスになって結果的に損をする”というイメージがありますが、実は“リターンが不確実である”ことをいいます。

つまり、収益の不確実度を表す「ハイリスクハイリターン」「ローリスクローリターン」という言葉は、“ハイリスクは大きな損失になるかもしれないし、大きな収益になるかもしれない”“ローリスクは損失は小さいかもしれないけど、収益も小さいかもしれない”ということを意味します。

資産運用でいう“リスク”とは、投資した資産の“価値が下がって損をするリスク”という意味というよりも、価値が上がったり下がったりする“値動きの振れ幅”“リターンの振れ幅”があることを指します。

資産運用の主なリスクは6種類

資産運用の収益を左右するリスクは、主に以下の6種類です。

  • 価格変動リスク
  • 信用リスク
  • 為替変動リスク
  • 金利変動リスク
  • カントリーリスク
  • 流動性リスク

どのような金融商品であっても、必ずリスクは存在します。

これらのリスクを理解しておくことで、資産運用への不安は減るでしょう。具体例を出しながらイメージしやすく解説しているので、1つずつしっかり確認していきましょう。

価格変動リスク

価格変動リスクとは、投資資産の価値が変動するリスクのことです。

株式投資の場合、購入したときより株価が上がっているときに売却すれば利益がありますが、株価が下がっているときに売却すると購入金額より価格が下がっているため損をします。

信用リスク

信用リスクとは、株式や債券などの発行元が経営破たんなどにより、投資時に支払った元金や投資により資金を貸し出して得られる利子があらかじめ決められていた条件で支払われず、債務不履行(デフォルト)になるリスクです。

“投資により資金を貸し出して得られる社債発行元の会社が債務不履行をした”“債務不履行になる恐れがある”などの場合、社債の価格は下がります。また倒産してしまうと、元金が返ってこない可能性もあります。

業績が好ましくない、経営の継続が難しいともいえる“信用力が低い債権の発行元”ほど、信用リスクは高いといえるでしょう。

為替変動リスク

為替変動リスクとは、日本円以外の金融商品に投資する際、為替相場の変動で資産価値も変動するリスクのことです。

為替相場は、世界で生じる政治的・経済的な要因などで変動します。例えば、1米ドル100円のとき、100万円=1万米ドルで外貨預金に預け入れたとしましょう。円安ドル高で、為替相場が10円変動すると1米ドルが110円になります。このとき、1万米ドルを日本円に戻すと110万円になり、10万円の収益が出ます。逆に、円高ドル安で、為替相場が10円変動すると、1米ドルが90円になるため、日本円に戻すと90万円となり損失になってしまいます。

金利変動リスク

金利変動リスクとは、金利の変動によって保有している資産の価値が変動するリスクのことです。

金利とは、お金を借りた側が、お金を貸した側に支払う利子を元金に上乗せして支払う割合のことをいいます。

固定金利の債権の場合、購入後に金利が変動しても得られる利子収入額は変わりません。例えば、固定金利1%の10年の債券を100万円分購入すると、毎年1万円の利子収入が得られるという商品のため10年間の合計で10万円の利子収入があります。

しかし、固定金利1%の債券購入後、金利が上がって固定金利2%の10年物債権が販売されるとしましょう。こちらのほうが10年間で20万円の利子収入が得られることになるため、固定金利1%の債券の価値が下がってしまいます。

100万円分の債券を途中売却したくても、固定金利2%の債券と比べると利子収入が半分しかないため、その債権の価値が低下してしまい50万円でしか売却できない恐れがあるのです。

カントリーリスク

カントリーリスクとは、国の信用リスクのことです。投資した国の政治・経済・社会情勢の変化が要因で、資産の価値が変動するリスクのことをいいます。

国が発行する国債はカントリーリスクに大きく影響されます。「会社ではなく国だと潰れないだろうから安全」というイメージがありますが、社会情勢が不安定だったり、経済危機に陥っていたりする国もあります。特に、新興国だと高い経済成長や高金利が期待できますが、経済基盤が不安定であることも多いため、カントリーリスクが高いともいえます。滅多に起こることではありませんが、2001年に対外債務の支払い停止を宣言したアルゼンチンなどの例があります。

参照:アルゼンチンの債務再編と今後の 債務問題の展望|財務省 ※PDF

流動性リスク

流動性リスクとは、投資した金融商品の売買が少なくなることで取り引きがしにくくなり、売却したいタイミングで売却できないリスクのことをいいます。

例えば、リゾート地のマンションを不動産投資として購入したけど、リゾート地の人気が落ちて観光客が減少したため賃料が得にくくなってしまったとしましょう。この場合、マンションを売却したお金で、別の種類の資産運用をしたいと考えるのが一般的です。しかし、買い手が見つからなくて売却できない、売却できても相場以下でないと買い手がいないというような状態を流動性リスクといいます。

このリスクは不動産投資だけではなく、株式や債券でも同じことが起こりえます。一時的な流行で投資先を選ぶのではなく、将来を見込んで投資すると良いでしょう。

資産運用のリスクとリターンは相関関係にある

資産運用のリスクとリターンは相関関係にあるため、資産運用で利益を期待したいのであればハイリスクな金融商品を選択する必要もあるでしょう。

資産運用には“ローリスク・ローリターン”“ハイリスク・ハイリターン”以外に、中間の“ミドルリスク・ミドルリターン”もあります。

「リターンは小さくても、ローリスクで堅実にコツコツと資産運用したい」「ある程度のリスクは覚悟して、ミドルリターン・ハイリターンに期待したい」など、資産運用の目的に合わせて金融商品の種類を選んでいくことが大切です。

本記事では、ローリスク・ローリターン、ミドルリスク・ミドルリターン、ハイリスク・ハイリターンに分けて紹介しているのでよく吟味してみてください。

【ローリスク・ローリターン】3種類の資産運用

資産運用の初心者には、ローリスク・ローリターンの方法がおすすめです。これらの方法はリターンが少なく、資産はなかなか増えないかもしれませんが、資産が減るリスクも抑えられます。

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預金

預金はさまざまな種類の資産運用の中でも、最も取り組みやすい方法です。銀行口座を開設し、そこにお金を預けるのみだからです。資産運用の意識を持たず、預金をしている人も多いでしょう。
預金で資金運用ができるのは、“利息”があるからです。日本は超低金利であるため、預金で増える資産はほぼありませんが、ゼロでもありません。

預金のメリット

  • 1円から始められる
  • 元本が保証されている
  • 預金している銀行が破たんした場合でも1,000万円は保証される など

預金のデメリット

  • 普通預金の平均年利率は“0.001%“
  • 預金している銀行が破たんした場合、1,000万円を超える部分は保証されない など

外貨預金

日本円の預金では資産はほとんど増えません。預金は確かに資産運用の一種ですが、どちらかというと“お金を安全に保管するためのもの”です。資産運用としておすすめなのが、日本円を外貨に替え、銀行に預ける「外貨預金」です。一般的には外国の方が、日本よりも金利が高く、利息による利益も見込みやすいでしょう。また、預金時と引き出し時の為替相場の差によって、利益が出ることもあります。

外貨預金のメリット

  • 預金よりも利率が高い
  • 為替変動により利益が出ることもある など

外貨預金のデメリット

  • 手数料は割高
  • 為替変動により損失が出ることもある
  • 預金と異なり、銀行破たんや通貨危機になった際の保証がない
  • 通貨ごとに変動要因が異なるため、外貨の種類選びが難しい など

債券投資

リスクを抑えて利益を得たい人におすすめな資産運用の種類が「債券投資」です。債券投資では、債権と呼ばれる「有価証券」を購入します。それを期日まで保有すれば、元本が戻ってくるうえに、元本と利率に応じた利息まで付いてきます。元本が戻ってくる日は「償還日」、利息が支払われる日は「利払い日」です。より大きな利益を狙い、価値が上がったタイミングで償還日を待たずに売却することもできます。

債券投資のメリット

  • 売却しないなら低リスク
  • 国債を選べばより低リスク など

債券投資のデメリット

  • 外国債では為替変動によるリスクがある
  • 社債では倒産のリスクがある など

【ミドルリスク・ミドルリターン】4種類の資産運用

【監修】9種類の資産運用を紹介!それぞれのリスク・リターンは?

さまざまな種類の資産運用の中でも、ローリスク・ローリターンで紹介した3種類のものは取り組みやすいです。ただし、リスクが低い分、資産もなかなか増やせません。ローリスク・ローリターンの3種類だけで、多額の資産を形成するのは難しいでしょう。そこでおすすめなのが、ミドルリスク・ミドルリターンの投資方法です。これらの種類はリスクとリターンのバランスが良く、ポイントを絞って実践していくことで、初心者でも比較的安定的に運用することができるでしょう。

投資信託

まとまった資金がない人や、資産運用の初心者におすすめしやすいのが「投資信託」です。投資信託とは、複数の投資家が出資し、集まった資金を元に「ファンドマネジャー」が実際の運用をする方法です。“投資のクラウドファンディング”のようなものと考えると、イメージしやすいでしょう。

投資信託のメリット

  • 少額で始められる
  • 運用はプロに任せられる
  • 投資先の分散によるリスクヘッジがしやすい など

投資信託のデメリット

  • 手数料の種類が多く、コストは割高 など

株式投資

さまざまなの資産運用の中でも、最もメジャーなのは「株式投資」でしょう。株式投資は会社の株を売買する方法で、購入時と売却時の“株式の差額”により利益を得ます。

売却益以外にも、長期保有による配当(会社の利益を株主に分配すること)や株主優待など、さまざまな種類の利益が期待できます。

株式投資のメリット

  • 株式は基本的に100株から購入でき、少額でも始めやすい
  • 投資先や利益の種類が多く、運用時の選択肢も幅広い
  • 中長期運用が前提なら、かかる労力が少ない など

株式投資のデメリット

  • 値下がりや倒産のリスクがある
  • 時間と労力がかかる(特に短期取引の場合)
  • 社会的要因に値動きが左右されるため、チェックすべき情報が多い など

REIT

「REIT」は「Real Estate Investment Trust」の略で、不動産投資信託といわれています。複数の投資家から集めた資金を元手に、実際の不動産運用はプロに任せられます。不動産投資にはまとまった資金が必要であり、長期ローンが前提ですが、REITなら少額から不動産投資を始められます。

REITのメリット

  • 分配金が高く、配当も安定しやすい
  • 少額(種類によっては100円)から始められる
  • 運用をプロに任せられる など

REITのデメリット

  • 不動産を所有しないため、住んだり売却したりはできない
  • 自然災害や、運用会社の倒産リスクがある
  • 不動産市場の影響を受けやすい など

不動産投資

さまざまな資産運用の中でも「不動産投資」は不労所得になるものを検討中の人におすすめです。マンションや駐車場などの不動産を購入して運用することで、家賃や駐車料などの継続的な収益が得られます。売却により、まとまった金額を得たり、運用中の物件を自分で使ったりすることも可能です。

不動産投資のメリット

  • 物件によっては長期的な不労所得が期待できる
  • 不動産の管理や維持は業者に任せられる
  • 売却や自己利用など、選択肢が多い など

不動産投資のデメリット

  • 初期費用や長期のローンが必要
  • 空き家や滞納などのリスクがある
  • 自然災害や人口減少、市場変動などの影響を受けやすい など

【ハイリスク・ハイリターン】2種類の資産運用

【監修】9種類の資産運用を紹介!それぞれのリスク・リターンは?

資産運用の初心者や、資産形成の一環として取り組みたい人には、ミドルリスク・ミドルリターンな4種類の資産運用が中心となるでしょう。

ただ、それ以上に利益を出したい人や、個人投資家として活躍したい人なら、ハイリスク・ハイリターンな方法も選択肢に入ってきます。次に紹介する2種類の方法はリスクこそ高いものの、うまくいったときのリターンも大きいです。ほかの方法で知識と経験を積み、十分なリスクヘッジを取ったうえで取り組みましょう。

暗号資産(仮想通貨)

資産運用の中でも新しい種類として知られるのが「暗号資産(仮想通貨)」です。インターネット上でやりとりできる財産的価値であり、「資金決済に関する法律」において、次の性質を持つものと定義されています。

  1. 不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
  2. 電子的に記録され、移転できる
  3. 法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

実際に使われる通貨ではないため、暗号資産を使う人たちのニーズや供給によってのみ、その価値が変動します。そのため値動きは激しく、一気に大きな利益や損失が出ることもあります。

暗号資産のメリット

  • 短期間で大きな利益が得られることもある
  • 取引時間の制限がない など

暗号資産のデメリット

  • 国や銀行など、価値を保証する団体がない
  • クラッキングや通信障害など、インターネット取引特有のリスクがある
  • 新しい種類の資産運用であり、今後どう規制されるか読みにくい
  • 暗号資産の種類が多く、選ぶのが難しい など

参照:暗号資産の利用者のみなさまへ|金融庁 暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?|日本銀行

FX

「FX」とは、「Foreign Exchange」の略称であり「外国為替取引・外国為替証拠金取引」を指し示す言葉です。各国の通貨の差額により損益が発生する資産運用で、簡単にいえば“外貨が安いときに日本円でその外貨を買い、外貨が高くなってから日本円を買い戻す”ような取り引きです。例えば、本日の為替が1米ドル100円だったとしましょう。ここで100米ドルを1万円で買い、1週間後、1米ドルが110円になったとします。1万円で買った100米ドルは、1万1,000円で売れることになります。

購入時と売却時の差額で損益が出るのは、株式投資と同じです。しかし、FXには「レバレッジ」という仕組みがあり、実際の投資額の数倍~数十倍の資金を運用することもできます。レバレッジをうまく使えば、少ない資産で大きな利益を得ることもできるでしょう。同時に、失敗すれば元手以上の損失が生じることもあります。

FXのメリット

  • レバレッジにより、少ない元手を一気に増やせることも
  • 世界中が土俵となるため、株式投資よりも取引可能な時間が長い など

FXのデメリット

  • レバレッジにより、甚大な損失が出ることも
  • 値動きの予測が難しく、チェックすべき情報(世界のニュース)も多い
  • 株式投資と似ているが、配当や優待はない など

参照:外国為替証拠金取引について|金融庁 外国為替市場とは何ですか?|日本銀行

資産運用におすすめの制度

【監修】9種類の資産運用を紹介!それぞれのリスク・リターンは?

資産運用をするなら、国の設けた「優遇制度」も活用しましょう。資産運用におすすめな優遇制度は3種類あり、目的に応じて適したものは異なります。

新しいNISA

「NISA」とは、2014年に個人投資家向けの優遇制度です。「NIPPON Individual Savings Account」であり、日本語に訳すと「少額投資非課税制度」となります。その名の通り、少額の投資により得られた利益にかかる税金がゼロになる制度です。投資による利益には20.315%の税金がかかるため、例えば投資によって10万円の利益が出た場合、本来なら2万315円の税金がかかりますが、新しいNISAで得た利益についての税金はかかりません。

なお、非課税の対象となるのはつみたて投資枠の場合を例にすると「120万円までの利益」ではなく、「120万円までの投資により生じた利益」です。

【新しいNISAで非課税となる投資商品】

  • 上場株式
  • ETF
  • REIT
  • 公募株式投信 など

新しいNISA(成長投資枠・つみたて投資枠)

一般NISAやつみたてNISAは、2024年1月から「新しいNISA」に移行しました。

「成長投資枠」が一般NISAを、「つみたて投資枠」がつみたてNISAを引き継ぐ枠となります。それぞれ年間投資額が拡大し、非課税保有期間も「無期限化」となり、長い期間投資できるようになったため利益を増やしやすくなったといえるでしょう。

また、現行の一般NISAと、つみたてNISAは選択制で併用できませんでしたが、新しいNISAからは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」を併用できるようになったのも大きなポイントです。

【成長投資枠(一般NISAを引き継ぐ)】

  • 年間投資枠が120万円から、240万円へ拡大
  • 非課税保有期間が、5年間から無期限化へ
  • 非課税保有限度額が、600万円から1,200万円(つみたて投資枠と合わせた1,800万円のうち1,200万円まで)

【つみたて投資枠(つみたてNISA)】

  • 年間投資枠が40万円から、120万円へ拡大
  • 非課税保有期間が、20年間から無期限化へ
  • 非課税保有限度額が、800万円から1,800万円

参照:新しいNISA|金融庁

iDeCo

iDeCoは私的な年金制度の一種であり、資産運用により得られた利益を“もう1つの年金”として活用するような制度です。「individual-type Defined Contribution pension plan」の略称であり、日本語に直すと「個人型確定拠出年金」となります。

iDeCoは、一般NISAやつみたてNISAと異なり、対象となる投資商品の制限がほぼありません。選んだ投資商品に対する掛け金を毎月一定額で積み立て、それを元に65歳まで運用できます。あくまでも年金制度であるため、積み立てた資金や利益は原則として60歳になるまでは引き出せません

元々は個人事業主をはじめとする“社会的保証の少ない人”を対象にした制度でしたが、公務員や主婦(夫)、iDeCoへの加入を認めた企業の会社員でも加入できるようになりました。

リスクとリターンを天秤にかけ、自分に合った種類の資産運用を選ぼう

どの種類の資産運用を選ぶかは、大切です。しかし、何より重要なのはリスクとリターンを天秤にかけることです。どのような資産運用にも、必ずリスクは伴います。全くリスクがないように見える「預金」ですら、1,000万円を超える額を預けていれば、銀行破たんによる損失があり得ます。

どの資産運用にもリスクがあることを承知し、自分が納得のいく商品で資産運用に取り組むことが大切です。それぞれの方法について学ぶことはもちろん、複数の運用方法に資金を分散させること、元手は完全な余剰資金のみとすることなど、リスクヘッジの方法はいくらでもあります。

まずは運用方法を理解し、納得のいく運用方法で資産運用を始めるようにしてみてください。

<監修>
村上 年範さん/クレディ・テック株式会社 代表取締役
金融商品や不動産を活用した経営コンサルティングを得意とし、前職のプルデンシャル生命保険株式会社在籍時より担当したクライアント数は年間200社にのぼる。2013年クレディテック株式会社設立。金融と不動産を軸とし、税務・法務の観点から知識提供を行う、資産形成および財務のコンサルティングサービスを展開。海外不動産についても強いコネクションと発信力を持ち、これまでの取扱高は150MM以上。現在、「幻冬舎GOLD ONLINE」にて、幅広い資産形成ノウハウを連載中。【村上年範 運営】金融・不動産にまつわるYoutubeチャンネル
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<文/みさき>

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