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「自分がトップに立って何かをやりたい」丸井雄介が選んだ「司法書士」での独立

2019年11月14日

「自分がトップに立って何かをやりたい」丸井雄介が選んだ「司法書士」での独立

「将来、社長になりたい」
子どもの頃、そう夢見ていた人は少なくないと思います。

ただ、どんなビジネスでトップになるかは、人それぞれです。

はじめから「この仕事で」と明確に決めている人もいれば、社会に出てから紆余曲折の末に出合う人もいます。

今回お話を伺ったのは、丸井雄介さん。

子どもの頃から抱いていた「社長になりたい」という夢を、就職した会社で出合った「司法書士」という仕事で実現しようと決意。

資格取得の後に司法書士事務所を開業し、現在は所長として、日々お客さまの不動産登記や相続に関するニーズに応えています。

司法書士になることを決意するまでの経緯と、その後の開業までの道のりについて、お話を伺いました。

プロフィール
丸井 雄介さん
司法書士
司法書士丸井綜合事務所 所長

大学卒業後、不動産ディベロッパーに就職。
4年弱の勤務の中で「司法書士」になることを決意し、退職。
3年間勉強に専念し、資格を取得。
その後、友人と共同で「司法書士丸井・宮城事務所」を設立。
現在は「司法書士丸井綜合事務所」の所長として、
不動産登記のほか、相続関連、債務整理、商業登記を扱い、
「くらしの身近な法律家」として、日々お客さまの相談に応えている。

仕事の中で出合った「司法書士」での独立を決意


-現在に至るまでの経緯を教えてください。

丸井さん
実は大学3年のとき、当時付き合っていた彼女との間に子どもができ、結婚することになりました。その際、彼女のご両親から「就職が結婚の条件」と言われていたので、必死で就職活動をしました。

家族3人で暮らしていくためには「やりたいことよりもまずは給料がよいところ」に就職したいと考え、大学の就職課に掲示されている求人票から自分で予約して面接に行ったことを覚えています。最終的には都心のコンパクトマンションの分譲販売をしている会社に就職しました。

-それはたいへんでしたね。「将来やりたい仕事」はなかったのですか?

丸井さん
子どもの頃から「人に雇われるのではなく、自分がトップに立って何かしたい」と思っていました。小学校の卒業文集で「将来は社長になりたい」と書いていましたから。
ただ、社長になって何をするのかは具体的にイメージできていたわけではなく、ただ漠然と思っていました。

-子どもの頃からの夢があったんですね。就職してからはどうされたのですか?

丸井さん
就職して、はじめの2年は営業を、そのあとの2年弱は用地獲得の仕事をしていました。
ただ、「結婚するため」に会社を選んだということもあり、仕事をしていくうちに「やはり、人に雇われるのではなく、自分がトップに立って何かしたい」という思いが徐々に強くなっていきました。
日々仕事をしながら何ができるのかを考え、不動産の用地獲得をする際に接点が多く、仕事内容に興味持っていた「司法書士」になって独立しようと決意しました。27歳の時でした。

-「司法書士」になるには資格が必要ですよね。勉強はどのようにされたのですか?

丸井さん
司法書士について詳しく調べてみると、資格取得はかなり難しいことがわかってきました。また社会人になってから資格取得するには、司法書士事務所で働きながら勉強して資格取得する人が多いこともわかりました。
働きながら勉強するかどうか悩みましたが、それまで資格取得の勉強を一切していなかったこともあり、仕事をしながら勉強していては合格するのは無理だと考え、会社を辞め勉強に専念。3年かけて司法書士の資格を取得しました。

「人との繋がり」で、徐々に仕事の紹介数を拡大


-仕事をせずに勉強に専念されたのは、大きな決断でしたね。その後はどうされたのですか?

丸井さん
資格取得後、すぐに司法書士事務所を開業しました。
司法書士試験の合格者向け研修で知り合った宮城さんという方と共同で事務所を設立したんです。はじめはひとりで開業するつもりでしたが、私は資格取得の勉強に専念していたため司法書士の実務経験がまったくなく、開業するのに不安があったんです。しかし、司法書士事務所での実務経験がある宮城さんと組むことで、その不安は解消できました。

また開業資金がそれほどかからなかったことも大きかったですね。司法書士の仕事は資格を取得できれば、あとは事務所と パソコンと電話、ファックスがあれば始められるため、初期投資がほとんど必要ありませんでした。

宮城さんと2人で開業資金を出し合い、2013年6月に「司法書士丸井・宮城事務所」を設立しました。

-はじめは2人で開業されたのですね。いちばんたいへんだったことは何ですか?

丸井さん
最も苦労したのは、お客さまの獲得でした。私が実務経験なしで開業したこともあり、事務所を始めた時にお客さまはいませんでした。
そこでお客さまを獲得するため、 営業活動を開始。事務所周辺の不動産屋に挨拶まわりをしたほか、 知人の紹介で銀行の支店まわりもしましたが、なかなか仕事を獲得できませんでした。

メインになる不動産登記の仕事は、不動産屋、銀行、税理士からの依頼で発生します。依頼する側としては全く知らない人にいきなりお願いすることはできないため、信頼できる人から紹介してもらわないと、仕事を獲得できません。

-どうやって仕事を獲得されたのですか?

丸井さん
はじめに紹介をもらえたのは、私の父の繋がりでした。以前、父が持っていたマンションを売る時に仲介してくれた方に父が声をかけてくれたのです。以後、 その方から紹介をいただけるようになりました。
また学生の頃の先輩や友人が不動産の仲介業者や税理士の方に声をかけてくれたおかげで、そこからのご紹介もいただけるようになり、仕事は徐々に増えていきました。

「くらしの身近な法律家」から、将来は不動産に携わるビジネスへ


-現在のお仕事状況を教えてください

丸井さん
事務所設立から7年目なります。一緒に事務所を設立した宮城さんが途中で独立されたので、現在は私と事務スタッフの2名です。メインの不動産登記の仕事は年間で300件を超える依頼をいただいています。他に相続に関する手続きや会社設立に関する商業登記などもいただいており、忙しい日々を過ごしています。

「くらしの身近な法律家」を目指し、不動産の登記、名義変更や相続が発生した際の手続きなど、ご相談いただければ何でもご対応させていただいています。「自分のお客さまは自分で対応したい」という思いが強いので、なかなか他の人にお願いできず、どんな仕事でも自分自身で全力で取り組んでいます。そのせいか、お客さまからは「司法書士っぽくないね」とよく言われます。私自身も「先生」と言われると、ちょっと違和感がありますね。

-今後はどのような活動をしていく予定ですか?

丸井さん
事務所を大きくしていきたいという具体的な目標があるわけではありません。ただ幸いなことにご紹介いただける案件数も増えてきていますので、今後は司法書士を育て、自分の時間を作れるくらいにはしたいと考えています。
また、新しいことにもチャレンジしたいですね。社会人になってからずっと不動産に携わってきましたしこの仕事が好きなので、将来は不動産に携わるビジネスで社長になりたい、と考えています。

-最後に、読者へのメッセージをいただけますか?

丸井さん
独立開業してビジネスをするには人との出合い、繋がりがとても大切だと実感しています。
司法書士の仕事は、不動産登記にしても相続手続きにしても、結果だけ見れば誰がやっても同じものになりますので、仕事が発生した際に「丸井にお願いしよう」と紹介者に思ってもらえることが重要です。
私は、初めての仕事で紹介いただいた父のマンションの仲介業者の方や、友人から紹介いただいた不動産屋の方などとの出合い、繋がりのおかげでビジネスができています。
また、競合とどこで差別化するか明確にすることも重要だと思います。
仕事のプロセスの中で他の司法書士とどう差別化するか、常に心がけて仕事に取り組んでいます。
依頼された仕事には常に全力で取り組む、見積りも依頼されたら極力早く出す、他にお願いされたことには何でも素早く相談にのるなど、日々の仕事ぶり、対応のよさが、さらに紹介者のみなさんとの信頼関係を強くしていくと思います。
この姿勢で取り組んでいるので「司法書士っぽくないね」と言われるのかもしれないですね(笑)。

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