【この記事でわかること】
- 学習塾をフライチャイズ開業するメリット/デメリット
- 開業できる学習塾のタイプ別特徴
フランチャイズと聞くとコンビニエンスストアや飲食店のイメージがある方は多いでしょう。しかし、学習塾もフランチャイズで開業できます。フランチャイズに加盟して学習塾を開業するのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、塾のタイプや開業方法による違いについても解説していきます。
※2024年2月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。
学習塾をフランチャイズで開業したい!メリットについて解説
学習塾にフランチャイズのイメージがないかもしれませんが、フランチャイズに加盟して開業すると、以下の4つのようなメリットが得られます。
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
塾名の知名度が高い
学習塾をフランチャイズに加盟して開業する1つ目のメリットは塾名の知名度が高い点です。
子どもを学習塾に通わせる親の立場になったとき、名前も聞いたことのない、どんなカリキュラムを実施しているかもわからない塾に通わせるのは不安ですよね。
フランチャイズの学習塾であれば全国に既存店舗があったり、本部がCMを放送していたりなどして、知名度があります。知名度のある学習塾であれば、安心して子どもを通わせられるという保護者の方も多いでしょう。
下記記事では、知名度が高い大手3社コンビニエンスストアのフランチャイズに加盟を始める際の開業資金などを紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/43963/
生徒募集のための集客、運営ノウハウがある
学習塾をフランチャイズに加盟して開業する2つ目のメリットは生徒募集のための集客、運営ノウハウがある点です。
フランチャイズの学習塾にはいわゆる「老舗」が多く、長期の教室運営で培った知見をもとに、エリアや通学生に合わせて最適な経営方法を実施できるようにサポートしてもらえます。
また、独自のカリキュラムに沿ってどのように授業を進めるべきなのか、塾運営に関するノウハウを学ぶことができます。
生徒との関わり方から講師の採用など、少しでも疑問に感じたことは積極的に本部に確認して解決していくことで、常に最適な運営を続けられるでしょう。
下記記事では、フランチャイズ本部が話すビジネスモデルや将来性、黒字化の平均などを紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/44516/
塾運営の一部を代行してもらえる
学習塾をフランチャイズに加盟して開業する3つ目のメリットは塾運営の一部を代行してもらえる点です。
学習塾を運営するにあたり、一から時代に合わせたカリキュラムを作ったり、教材を仕入れたりするのはあまりにもハードルが高いでしょう。
フランチャイズに加盟すると、本部が教材をまとめて仕入れてくれるほか、カリキュラムも時代やニーズに合わせて最適なものを組んでくれます。
そのため、オーナーは経営業務に専念できるようになります。
下記記事では、フランチャイズオーナーに必須の社会保険と労働保険、起業形態や業種による違いを解説しています。
https://entrenet.jp/magazine/45212/
他の加盟店との交流が持てる
学習塾をフランチャイズに加盟して開業する4つ目のメリットは他の加盟店との交流が持てる点です。
フランチャイズに加盟すると、系列の店舗が自分の他に全国各地に所在することになります。オーナーとしてどのような悩みがあるのか、成功体験はあるのかなどを定期的に共有できる場に参加できます。
本部からのノウハウの提供はもちろん、自分と同じように現場で生徒を見ているからこそ分かり合える悩みや解決方法などもあるでしょう。他の加盟店との交流の場には積極的に参加することをおすすめします。
下記記事では、フランチャイズと代理店の違いや、それぞれの特徴を解説しています!
https://entrenet.jp/magazine/26940/
フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
フランチャイズの学習塾開業にはデメリットも
上記のようにフランチャイズに加盟して学習塾を開業するのには、さまざまなメリットがあります。
しかし、デメリットがあるのも事実です。フランチャイズに加盟することによるデメリットとしては、以下の4つがあげられます。
フランチャイズに加盟するということは、本部の経営方針に則って経営を実施することが前提となります。そのため、「自分の特色を前面に押し出した学習塾を開きたい」と思っている方には不向きといえるでしょう。
逆に本部の方針や創業理念に共感し、ともに教育ビジネスをやっていこうという意志が強い方のほうが向いているといえます。
フランチャイズだからこそ受けられるメリットがある反面、フランチャイズだからこその制限もあります。どこまでの制限であれば許容できるのか、どこのポイントは譲れないのかを自分で明確に理解できていることが望ましいでしょう。
下記記事では、フランチャイズ本部が考える経営方針やビジネスモデルなどを紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/44516/
塾のタイプで比較【個別学習塾・集団学習塾・自立型個別学習塾】
学習塾は主に3つのタイプに分類されます。
個別学習塾 | 集団学習塾 | 自立型個別学習塾 | |
---|---|---|---|
勉強方式 | 講師1人に対して生徒1人のマンツーマンで指導する形式 | 講師1人に対して複数人の生徒を指導する形式 | 主にパソコンを用いた学習教材を使用し、個々の生徒が主体的に勉強を進める形式 |
生徒属性 | 集団授業のペースについていけない子 具体的な勉強の仕方がわからない子 苦手科目だけを勉強したい子 集団では積極的になれない子 引っ込み思案な子 マイペースにコツコツ目標に向かって努力したい子 友達がいると遊んでしまいやすい子 | 集団授業のペースについていける子 課題などやるべきことが1人で進められる子 テストの点を気にする子 負けず嫌いな子 集団でも積極性のある子 周りに流されず集中できる子 | 自発的に勉強できる子 教材から自力で学べる子 1人で勉強を進められる子 積極的に質問できる子 人見知りの子 |
開業タイプで比較【個人開業・フランチャイズ開業】
個人で開業する場合とフランチャイズで開業する場合の違いについてみていきましょう。
個人開業 | フランチャイズ開業 | |
---|---|---|
開業資金 | 初期店舗取得費 店舗内装費 設備・道具調達費 | 加盟金 保証金 研修費 物件取得費 店舗外装・内装費 設備・道具調達費 |
ランニングコスト | 広告宣伝費 店舗の家賃 水道光熱費 人件費 教材仕入れ費用 備品代 | ロイヤリティなど本部への支払い 店舗の家賃 水道光熱費 人件費 教材仕入れ費用 備品代 |
カリキュラム | 自分の意思を100%反映できる | フランチャイズ本部が用意してくれる |
集客方法 | 自力で行わなければいけない | フランチャイズ本部が実施してくれる |
フランチャイズで学習塾を開業し、成功したオーナーの声を紹介
実際にフランチャイズに加盟して学習塾を開業した先輩オーナーの声を紹介します。
専業主婦から開業して5年。本部の指導に素直に従うことで想定以上に成功できたと語る東崎 真紀さん
東崎さんは「子どもと関わっていける仕事」をやっていきたいと考え保育園開業を検討していましたが、より低リスクで成功イメージが持てた「学習塾」の経営を決意されました。
全くの未経験であったものの、4ヵ月で開業まで辿り着けたのは本部が手取り足取りサポートしてくれたからとのこと。
未経験でフランチャイズで開業するために、本部のサポートがどれほど重要なのかが伺えます。
下記記事では、未経験でフランチャイズに加盟するメリット・デメリットをまとめています。
https://entrenet.jp/magazine/36773/
職業人生40年の折り返し地点を迎え、長年の夢だった教育業界での挑戦を決意した竹中 一樹さん
45歳で警察官を退職し、教育分野での起業を決意した竹中さん。
本部の手厚いサポート体制と人を雇わず1人で教室運営ができるシステムが決め手となり、個別学習のセルモを選びました。
生徒の笑顔を見られるのが最大の喜びという竹中さんは、利益を出すだけでなく継続することが一番大切ということで、20年健全に運営し続けることを目標にしているそうです。
本業と学習塾事業の両輪で人材を流動化し、シナジーを図りたい鈴木 泰詩さん
「育成は生徒だけではなく関わる人材全てに向けるもの」という京進の考え方に共感し、従業員のために豊富なキャリアパスを整えたかった鈴木さんは参入を決意されました。
世の中の浮き沈みの影響を受けにくい学習塾ですが、収益の即効性がないのも特徴だったため、収益を高めていくために数年かけて耐え抜くことを意識していたようです。
まとめ
日本の将来を担うために、教育は欠かせません。そんな重大な役割に携わりたい!と思う方は学習塾の開業をぜひ検討してみてください。
ただし、保護者からの信頼が重要な学習塾は、個人で開業してもなかなか生徒が集まらないこともあります。
フランチャイズに加盟して知名度を借りることで、カリキュラム作成などの手間を省きながら、学習塾の運営ができます。
自分の思い描く学習塾を一から作りたい!という強い意向があると難しいかもしれませんが、とにかく学習塾を経営したい!という方はフランチャイズをいくつかチェックしてみても良いかもしれません。
<文/ちはる>