『居心地が悪い会社』とは、どのような会社でしょうか。単に自分が馴染めていないだけなのか、それとも誰がどう見ても居心地が悪い環境なのか、社内にいるとわからなくなります。本記事では『居心地が悪い会社』の特徴を紹介します。悪い空気を変える方法や、自分に合った環境に移るコツもお伝えします。まずは、今の状況が異常だということを認識してください。
「会社の居心地が悪すぎて、仕事にさっぱり集中できない…」
「毎日、会社に行くのが地獄みたいに感じる…」
居心地が悪い会社に居続けると、だんだん感覚が麻痺してきます。周りが普通にしていたり、「このくらい当たり前だ」といったりする環境なら「自分がおかしいのかも…」と勘違いしかねません。
気を付けてください。どんなに慣れたように感じても、居心地が悪い会社は、社員の心身を壊していきます。
本記事では、居心地が悪い会社の特徴と、そこで働く弊害をお伝えします。会社の空気を変える方法や、自分に合った環境に移るコツも紹介するので、心身を壊される前に対策を打ってください。
居心地が悪い会社の特徴
居心地が悪い会社と一口にいっても、さまざまな「居心地の悪さ」があります。しかし、居心地が悪い会社を見ていくと、いくつかのパターンがあるとわかるでしょう。
まずは、居心地が悪い会社の特徴を3つ紹介します。自社に当てはまるものがないか、注意深く見ていきましょう。
1.社員を常に監視している
社員を常に監視しているような会社は、居心地が悪いと感じて当然です。
上司が特にやることもなく社員の様子をただ眺めていたり、少し手を止めただけで何かいわれたりする会社では、仕事に集中できないでしょう。
最近では、リモートワークでも社員を監視するような会社まであります。PCの画面をモニターし、手を止めずに作業しているのか、監視しているのです。
2.仕事以外の心労が多い
仕事以外の心労が多い会社では、居心地が悪いと感じることも多いでしょう。
特に、派閥や陰口などの人間関係に関する心労は、精神を疲弊させます。派閥争いに巻き込まれたり、言いたくもない陰口をいわされたり、仕事をする前に疲れてしまいます。
人間関係の問題は根深く、居心地が悪い状況は改善しづらいでしょう。
3.上司が感情的・独善的
上司が感情的・独善的な会社も、居心地が悪い会社です。
上司が急にキレたり、いっていることがコロコロ変わったりしては、部下は疲れてしまいます。上司の機嫌を伺うばかりで仕事に集中できず、居心地が悪い雰囲気は強まる一方です。
部下の話を全く聞かない上司や、やり方を押し付ける上司も、居心地が悪い環境をつくる上司です。
【結論】居心地が悪い会社は効率も悪い
居心地が悪い会社では、当然仕事の効率も悪くなります。
まず、居心地が悪い会社では、仕事に対するモチベーションが上がりません。「言い訳するな」という声も聞こえてきそうですが、結局、仕事も人間関係の上に成り立っています。「仕事を教えてくれた先輩に応えたい」「いろいろなことに挑戦させてくれる会社に報いたい」という想いが、モチベーションを高め、モチベーションはパフォーマンスを高めます。
また、モチベーションが上がる上がらない以前に、居心地が悪い会社では本来のパフォーマンスを発揮できないでしょう。派閥争いや陰口のある会社では、仕事以外の気を回すべきことが多すぎます。監視が強い会社では、集中力を回復させるためのちょっとした休憩も、手を止めてじっくり考えることもままなりません。
業務効率が悪く、仕事に対する気持ちがへし折られるような会社では、キャリアアップも難しいでしょう。将来のキャリアにまで悪影響を及ぼすような環境なら、早めの転職をおすすめします。
会社の居心地を良くするには?
会社の居心地が悪いなら、選択肢は3つあります。環境を変えるか、環境から去るか、環境に耐え続けるかです。
もちろん、耐え続けることはおすすめできません。心身に負荷をかけ続ければ、いつかほころびが出るでしょう。
環境を変える方法と、環境から去るまでの間、どう対処すればいいのかをお伝えします。
1.まずは自分が明るくふるまう
会社の居心地を良くするには、まずは自分が明るくふるまいましょう。
同僚や上司とすれ違ったら笑顔で挨拶し、堂々とした態度で精力的に仕事をすれば、悪い空気を少しずつ変えていけるかもしれません。
もちろん、居心地が悪い会社の中で、明るくふるまうのは大変でしょう。しばらくは周囲から浮くかもしれません。
しかし、試してみるだけの価値はあります。
2.毅然とした態度を取る
会社の居心地を良くするためにも、居心地が悪い環境に潰されないためにも、毅然とした態度を取りましょう。
毅然とした態度を取るということは、できないことは「できない」といい、無理なことは「無駄です」ということです。高圧的な上司や、自分の考えを押し付ける上司には、毅然とした態度で接しましょう。
ただし、仕事のできる上司からのアドバイスは、なるべく受け入れてください。今の自分には「無理だ」「理解できない」と感じることをいわれても、ステップアップのために必要なことを教えてくれているのかもしれません。
3.居心地の良い会社に転職するのもアリ
居心地が悪い会社にどうしても耐えられないのなら、居心地の良い会社に転職するのもいいでしょう。
居心地が悪いといっても、限度があります。居心地が悪い空気に耐えすぎて、心身に不調が出てからでは遅いのです。問題が根深くて、自分の力では居心地が悪い状況を変えられないこともあるでしょう。
無理をしすぎず、冷静に、今後の進退を考えてください。
どんな会社も居心地が悪いと感じる人は?
居心地の良い会社を求め、転職を繰り返してきた人もいるでしょう。そんな人は、どんな会社も居心地が悪いと感じたからこそ、今この記事を読んでいるのかもしれません。
最後に、どんな会社も居心地が悪いと感じる人はどうしたらいいのか、3つの選択肢を提案します。
1.視点を変えて転職してみる
どんな会社も居心地が悪いと感じるのなら、転職するときの”視点”に問題があるのかもしれません。視点を変えて、転職してみましょう。
例えば今までは、待遇や仕事内容を重視するあまり、人間関係や社内環境にまで気が回っていなかったのかもしれません。「この会社、居心地が悪いかも」と感じても、ほかの条件の良さから、目をつぶってしまう人もいるでしょう。
次は、居心地の良さそうな会社を探して、転職してみてください。
2.異業界に転職してみる
居心地の良い会社に巡りあえずにここまできたなら、一度、異業界への転職を考えてみましょう。
業界が変われば、風土も雰囲気もガラリと変わります。まずは、自分の性格に合いそうな業界を探してみてください。
例えば、合理的な人や必要以上の関わり合いを避けたい人には、ITやWeb業界が向いているでしょう。体育会系の雰囲気が好きな人や、会社の外でも仕事仲間と付き合いたい人には、営業関係の仕事がおすすめです。
3.思い切って独立してみる
どこに転職しても居心地が悪いと感じるなら、思い切って独立してみるのも一手です。
どんな業界・業種の会社も居心地が悪いと感じる人は、そもそも会社員に向いていないのかもしれません。例えば、自分のやり方でないと仕事ができない人や、社内の人間関係に極度の煩わしさを感じる人は、会社(組織)にいること自体に苦痛を覚えるでしょう。
独立して1人、あるいは気心知れた少人数のメンバーで働ければ、居心地が悪いと感じなくなるかもしれません。ただ、人を雇うときは慎重に行動しましょう。自分が今まで苦しんできた『居心地が悪い職場』をつくらないよう、気を配りながら従業員と接してください。
自分にとって居心地の良い会社、環境で働こう
居心地が悪い会社では、本来のポテンシャルを発揮できず、キャリアアップやスキルアップは難しいでしょう。将来のことを考えて、早めに転職すべきです。
しかし、いきなり転職するのは難しいでしょう。居心地の良い会社を探し求め、転職を繰り返してきた人もいるはずです。
もしも、何度転職しても、どこに転職しても、居心地が悪いと感じてきたなら『自分が会社員向きではない可能性』を考えなければなりません。組織やチームという環境に居心地の悪さを覚えるなら、1人で働くことも視野に入れましょう。
1人で働くことを選ぶ方、自分の手で居心地の良い環境をつくろうと考える方には、独立という選択肢があります。
そんな方は、独立開業を支援するデータベース『アントレ』をお役立てください。アントレは、全国規模のフランチャイズや代理店、開業支援のデータベースです。さまざまな業種や業界、地域ごとに、どんなビジネスがあるのかを調べることができます。
独立だけでなく、副業から始められるビジネスもたくさんあります。まずは副業で『プチ独立』してみて、自分にはどんな働き方が合っているのか、探ってみるのもいいでしょう。
【アントレ】独立、開業、フランチャイズ募集の情報サイト
一口に転職サービスといっても、サービスごとに得意分野があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った転職サービスを利用できれば、もっと円滑に転職活動が進められますよね。
こちらの記事ではおすすめな『転職サービス』について紹介しています。「どんな人に合っているか、どのように使ったらよいか」サービスごとに解説していますので、あわせて読んでみてください。
【性別・年代別】転職サイトのおすすめ10選と選び方
https://entrenet.jp/magazine/28961/
<文/赤塚元基>