独立・開業のハードルが低く、「儲かる」といわれることも多いフランチャイズビジネス。
しかし、ビジネスである以上「100%儲かるフランチャイズビジネスなど存在しない」のが事実であり、失敗のリスクについてもしっかり学ぶ必要があります。
フランチャイズ経営はリスクが高いという話も聞くため、一歩踏み出せないという方や、フランチャイズ経営は本当に儲かるのかと不安になっている方も多いと思います。
そんな方たちのために、実際にフランチャイズ経営を行っている方の事例や、成功している方のポイントについて資料にまとめて、解説書を作成いたしました。フランチャイズ経営に興味はあるけど、失敗はしたくない!という方はぜひ下記よりダウンロードして参考にしてみてください。
本記事では各業種の特徴や儲け方についても解説しているので、ぜひ読んでみてください。
そもそもフランチャイズとは?仕組みを解説
フランチャイズとは、個人や法人がフランチャイズ本部企業と契約を結び、店舗などを経営するビジネスシステムのことをいいます。
自力で独立するのとは違い、フランチャイズ本部が持つ商標・チェーン名称・商品の知名度・経営のノウハウなどを活用するのが特徴です。
フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
「フランチャイズは儲かる」といわれる理由
「フランチャイズが儲かる」といわれる理由は、主に以下の4つがあげられます。
フランチャイズ本部のブランド力を借りて、集客や顧客獲得を容易にします。
商品・サービスの開発や店舗運営に関するノウハウも提供されるため、経営経験や知識がなくても開業しやすいです。
独自のビジネスモデル構築が不要で、フランチャイズ本部からのサポートを受けられるため、経営に関する不安を軽減できます。
フランチャイズ本部は仕入れや広告宣伝などをまとめて行うため、加盟店単独では実現できないような低いコストで事業を行うことができます。
以上の理由から、フランチャイズは成功確率が高いビジネスモデルといわれています。
【業種別】フランチャイズオーナー年収相場と業界の将来性
では、フランチャイズのオーナーはどれほど稼げるものなのでしょうか。
各業種の年収の相場は以下のとおりです。
年収は事業の規模や店舗数によっても大きく異なります。
また、時代によって、儲かる業界、儲からない業界は変化していきます。
次の章からは、各業種の年収相場と、2024年現在フランチャイズ参入で儲かりやすい業界を紹介します。
コンビニエンスストア
フランチャイズといっても、業種によって変わってきますが、ここではフランチャイズと聞いてイメージする人も多いであろうコンビニエンスストアの経営者の年収をご紹介します。
日本フランチャイズ協会の「コンビニエンスストア統計調査月報」(2023年11月)によると、一店舗あたり月946万円ほどを売り上げています。
仕入れやロイヤリティなど必要経費を差し引いてコンビニエンスストアのフランチャイズオーナーの手取りは売り上げの10%ほどといわれているため、単純計算で月収94.6万円、年間1135万円ほどの年収が期待できます。
ただし、ロイヤリティはフランチャイズによってそれぞれなので、自分の収入がどれほどになるのかは事前に確認するようにしましょう。
コンビニ業界の将来性
コンビニエンスストアは、フランチャイズビジネスの代表格です。
コンビニエンスストアは、多くの人にフランチャイズとして認知されているので”フランチャイズといえばコンビニエンスストア”というイメージを持つ人も、多いでしょう。
コンビニエンスストアにはしっかりとした経営マニュアルがあります。
マニュアルがある反面、制約が厳しいと感じることもあるかもしれませんが、きちんとしたマニュアルに沿うことで経営を軌道に乗せやすいともいえます。
また、立地選びに成功すれば、儲かる可能性は高いといわれています。
年収UPのポイント
コンビニエンスストア経営で年収を上げるには、店舗の財務体質を改善することとスタッフの育成、多店舗展開が重要です。
食品の在庫管理では、賞味期限切れを避け、期限が迫った商品はフランチャイズ契約に基づき値下げ販売できることに留意する必要があります。
地域や顧客層、季節に応じて商品ラインナップを調整し、メインの利用者に焦点を合わせた運営が安定的な収益を生むでしょう。
フランチャイズ本部との信頼関係の構築も大切で、正確な経営分析から得られるデータを活用することができます。
また、スタッフの接客態度やマネジメント能力向上に力を注ぎ、顧客にとって魅力的な店舗をつくることが求められます。
最終的には多店舗展開も視野に入れ、堅実な成長を目指すことが重要です。
参照:一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会|コンビニエンスストア統計データ
https://entrenet.jp/magazine/42800/
飲食
飲食店のフランチャイズオーナーの平均年収は500万円から1,000万円ほどといわれています。
業態別の平均年収は次の表が参考になります。
業種 | 平均年収(万円) |
---|---|
居酒屋・バー | 200〜2,500 |
カフェ・喫茶・レストラン | 200〜1,000 |
ラーメン屋 | 800〜1,000 |
カレー | 500〜600 |
ファーストフード・ ハンバーガー | 400〜600 |
弁当屋 | 400〜500 |
スイーツ (パン屋・ケーキ屋など) | 300〜600 |
から揚げ | 500〜700 |
キッチンカー(移動販売) | 400〜500 |
テイクアウト・デリバリー | 200〜300 |
※年収とは税金や社会保険料などを差し引く前の金額とする
飲食業界の将来性
飲食店もフランチャイズビジネスの代表格といわれています。
ブランド力の高いフランチャイザーも多く、特に集客面では参入しやすい業界といえるでしょう。
メガフランチャイジーと呼ばれる、加盟店舗数30店舗以上または20億円以上の売り上げを記録しているフランチャイジーもあります。
一方、流行の移り変わりが早かったり、外的な影響を受けやすい業界でもあります。
世の中の流れをくみ取り、後手に回らないよう対応する“情報収集力”“判断力”“スピード”が求められます。
年収UPのポイント
飲食のフランチャイズオーナーがさらに年収を上げるためのポイントは以下のとおりです。
10代から30代の世代が飲食店を探す際、グルメランキングよりもInstagramや他のSNSが圧倒的に利用されています。
SNSは広告費をかけずに自己紹介が可能なため、最新の集客方法や競合を上回る手法を模索する必要があります。
ただし、中高年層ではグルメランキングサイトの利用が依然高いため、対象者に応じて広告戦略を工夫することが重要です。
また、成功した単一店舗の改善や人材育成が進んだ場合、規模拡大や多店舗展開を検討する時期が訪れます。
立地にこだわり、慎重なリサーチやシミュレーションを経て出店場所を選定しましょう。
多店舗展開では信頼できる責任者を育成する必要があり、人材育成は早い段階から始め、多店舗化に向けた仕組みを整えておくことが重要です。
フランチャイズ本部の成功事例やノウハウを参考にすると良いでしょう。
https://entrenet.jp/magazine/41892/
ハウスクリーニング
ハウスクリーニングのフランチャイズオーナーの年収を、各チェーンの所得実績から見てみましょう。
次の表は各フランチャイズの加盟オーナーの所得実績をまとめたものです。
おそうじ本舗 | 日本おそうじ代行 | 日本ハウスクリーニング 協会 | 株式会社ダスキン | おそうじ革命 | |
---|---|---|---|---|---|
加盟店情報 | 2017年3月開業 東京都50代男性 | 2019年10月開業 兵庫県30代男性 | 2015年6月開業 東京都50代男性 | 2020年4月開業 大阪府30代男性 | 2019年7月開業 神奈川県30代男性 |
自己資金額 | 400万円 | 53.9万円 | 80万円 | 274.2万円 | 150万円 |
年間所得額 | 1,400万円 | 1,400万円 | 790万円 | 432万円 | 1,300万円 |
達成時期 スタッフ数 | 開業1年目 従業員1名 | 開業2年目 オーナー1名 | 開業2年目 従業員1名 | 開業1年目 オーナー1名 | 開業1年目 オーナー1名 |
ロイヤリティ | 6.6万円 | ・専業プラン:6.6万円 ・副業プラン:2.64万円 | なし | ・ホームパッケージ:月売上10% ・フルパッケージ:月売上8% | 6.6万円 |
その他税込月額 | 広告分担金:2.2万円 システム利用:2.2万円 | 広告分担金:2.2万円 システム利用:2.2万円 | 入会した場合:入会金1万円(税込) 月会費3000円 | 広告分担金:月売上1% 店舗業務システム使用料:2.42万円~ 情報連携システム使用料:5.5万円 クレジットカード決済システム使用料:2.2万円 iPad使用料:月額3410円 損害賠償保険 ・ホームパッケージ:年間38680円(無事故の場合) ・フルパッケージ:年間55258円(無事故の場合) | システム利用4.29万円 |
参照:アントレnet各企業情報 2024年1月時点
なお、この表は平均年収ではなく、特定の加盟オーナー個人の実績です。
ハウスクリーニング業界の将来性
2024年現在、ハウスクリーニングは時代に沿った儲かる業界といえます。
共働き世帯や高齢者の増加に伴い、時間や体力を節約するためだったり、必要に駆られたりして、利用者が増え続けているからです。
人間が生活する以上、ごみや汚れはどうしても発生します。
その点を考えると、社会インフラに近い存在ともいえるでしょう。なくならないビジネスといえるかもしれません。
ハウスクリーニング業界での就労経験がある人やお掃除が好き・得意な人は、特に参入したい業界です。
年収UPのポイント
フランチャイズに加盟してハウスクリーニングで収益を上げるコツは下記のとおりです。
開業後はフランチャイズ本部のサポートを十分に利用し、顧客集客や営業に力を注ぎましょう。
技術やノウハウ、営業方法についての疑問は迅速に解決できるよう、本部と連携を強化し、定期的な連絡や研修を活用します。
成功事例の共有も大切にし、本部のサポートをフルに利用して事業を展開します。
また、個人顧客に加えて法人顧客の獲得を目指しましょう。
不動産関連や引っ越し業者など大口案件が見込める法人顧客を開拓し、積極的な営業活動を通じて大きな収益源を確保します。
大口案件の獲得が収入増につながりますので、コツコツと営業努力を続けましょう。
事業拡大を目指す際には必要な資格の取得も検討します。
特にビルクリーニング技能士の国家資格は信頼性向上に寄与します。
その他の清掃関連資格も事業の拡充に役立つため、知識の強化に取り組みます。
最後に、経営者としての自覚を持つことが重要です。フ
ランチャイズ本部はサポート役であり、成功にはオーナー自身の積極的な努力が不可欠です。
サポートを受けつつも、事業の仮説検証や改善に自ら取り組み、知識向上と時流の把握を継続していくことが成功への鍵です。
https://entrenet.jp/magazine/41039/
コインランドリー
コインランドリーのフランチャイズオーナーの年収は、店舗の大きさや都市の人口密度、周囲の居住者の属性にもよりますが300万円ほどといわれています。
コインランドリーに限らず、店舗経営をするならば、店舗数が多いほど年収も高くなります。
コインランドリーはスタッフを常駐させなくて良いため、多店舗経営がしやすく、年収アップを目指しやすいでしょう。
ただし、コインランドリーの新規開店には1,500万~3,000万円ほどとかなりの費用がかかります。
立地や周辺環境の変化に影響されやすい業種でもあり、新規開店・多店舗展開は慎重に進めましょう。
コインランドリー業界の将来性
コインランドリーの経営は副業として始められるフランチャイズビジネスです。
高額な機械を用意する必要があるため、どうしても初期投資は高くなりますが、人件費がかからない分、ランニングコストは低く抑えられます。
事業の始めやすさから競合参入や価格変動が起こりやすいといわれていますが、お客さまは先払いで利用料金を支払うため、代金未回収となる可能性が低いのも魅力の1つといえます。
大きく儲けるためには工夫が必要ですが、堅実に売り上げる業種といえます。
年収UPのポイント
コインランドリー経営では、以下のポイントに注意すれば収入の向上が見込めます。
コインランドリー経営での年収UPには、好立地の選定が非常に重要です。
単身者向けには駅周辺が適しており、ファミリー向けには駐車場の利用ができる場所が求められます。
顧客の状況や行動パターンを考慮し、特殊なサービスや他店にない要素を提供することで、競合他社との差別化を図り、リピート率を向上させることが可能です。
目標の顧客層を絞り込んで、設備やサービスに焦点を当てることも大切です。
効果的な集客策を展開するために、看板や清潔な雰囲気、フランチャイズのブランドイメージを活かした広告を通じて、地元の顧客にアピールしていくことが必要です。
https://entrenet.jp/magazine/42854/
学習塾(塾)
学習塾のフランチャイズオーナーの平均年収は500万円ほどといわれています。
年収は生徒数が多くなるほど高くなり、生徒数60~80人を超える塾になれば、1,000万円を越えるケースもあります。
【トライプラス】
40人 | 5,323,898円 |
70人 | 11,815,018円 |
100人 | 19,000,375円 |
【個別指導Axis】
20人 | 1,146,960円 |
50人 | 7,664,280円 |
80人 | 15,273,600円 |
なお、上記の表は各フランチャイズの収支モデルを参考にしたもので、実際のオーナーの年収や保証される年収ではありません。
個別指導Axisは収支モデルの月間利益に12をかけ、年収として計算しています。
学習塾(塾)業界の将来性
学習塾といっても、自分が講師になるわけではありません。
もちろん講師業をすることも可能ですが、あくまでも経営者の立場です。
勉強が得意でなくても教育分野に興味があったり、人材育成などマネージメントに興味があれば問題ありません。
また、一言で学習塾といってもいくつかの種類があります。
- 個別学習塾:講師一人当たり3人以下の生徒を指導するスタイル
- 集団学習塾:講師一人当たり4人以上の生徒を指導するスタイル
- 自立型個別学習塾:塾の用意した学習素材で自己学習をし、気になった部分だけ講師に相談するスタイル
どの種類の学習塾とフランチャイズ契約をするのかでも今後のスタイルは大きく異なります。
年収UPのポイント
学習塾では、生徒数を多く確保することで利益率を上げることができます。
持ち家や空き家など、すでにオーナーが所有している場所で開業する場合、地代家賃を低く抑えられます。
またオーナーが授業や個別指導を行う講師になる場合は、人件費も抑えられるでしょう。
このように年収を大きく上げるためには、生徒数を増やして売り上げを伸ばすことと、学習塾運営にかかる費用を低く抑えることが重要となります。
生徒数60~80名以上と規模を大きくできれば、年収1,000万円を超えることも十分に可能な事業です。
https://entrenet.jp/magazine/40847/
高齢者宅配サービス
高齢者宅配サービスのフランチャイズオーナーの平均年収は300万~500万円ほどといわれていますが、業績次第で1,000万円近くを目指すこともできます。
次の表は株式会社ソーシャルクリエーションのフランチャイズ・ニコニコキッチンの収益実績をまとめたものです。
月間食数 | 年収 | |
---|---|---|
1年目 | 2,250食 | 3,600,000円 |
3年目 | 6,000食 | 9,600,000円 |
※年収は月利益に12をかけて計算しています。
参照:株式会社ソーシャルクリエーション 高齢者宅配弁当|ニコニコキッチンのフランチャイズ独立開業情報
高齢者宅配サービス業界の将来性
少子高齢化が続き、高齢者の一人暮らし世帯が増え続ける現代社会において、高齢者宅配サービスの将来性は高いです。
生涯独身を貫こうと考える人の増加、結婚が以前よりも重視されなくなったことなど、価値観の変化も市場にとって追い風といえます。
多業態と比べ、高齢者宅配サービスは初期費用を抑えて開業できるでしょう。
店舗をもたずに、あるいは小さな厨房スペースのみで開業できるためです。
将来的には配達員を雇用することになるかもしれませんが、売上規模の小さい初期では自ら配達することで経費を抑えることもできます。
参入しやすく将来性が高い高齢者宅配サービスは、低リスクで開業したい人にぴったりのビジネスモデルといえるでしょう。
年収UPのポイント
宅配弁当のフランチャイズ経営をする際に気を付けたいポイントは、以下の3つです。
地域の認知度向上のためには、定期的な集客施策が必要です。
ただし、顧客層に合わせた集客方法が重要で、フランチャイズ本部が提供する方法を活用しつつ、独自のアイディアも導入します。
フランチャイズ本部のガイドラインも確認しつつ、禁止されていない方法を選定します。
リピーターの確保が成功の鍵です。
お客様とのコミュニケーションを増やし、クーポンやサービス提供でリピートを促進します。
ただし、割引や特典の提供にはフランチャイズ本部の許可が必要な場合があります。事前に確認を行い、許可を得て実施します。
良い口コミの集約が信頼性向上に寄与します。
口コミプラットフォームを活用し、質の高いサービス提供で良い口コミを積極的に得るよう努めます。
“やらせ”にならないように注意し、誠実な手段で顧客の信頼を築きます。
https://entrenet.jp/magazine/42880/
買取販売
成長市場である買取サービスのフランチャイズオーナーの平均年収は700万円ほどと、他業種に比べても高いです。
最近は顧客から買い取った商品を本部に売却できるビジネスモデルが増えてきました。
この場合、買い取った商品が売れずに在庫を抱えるリスクなくなります。
買取販売業界の将来性
近年、中古やリユースが注目されており、買取サービスの需要は高くなってきています。
買取サービスで求められるのは価値のある商品を見極める力です。
巧妙な偽物を見破ったり、なるべく安く買い取り、高く売却をしなくては収益にはつながりません。
目の前の商品を数値化して評価できる審美眼を持ち、事業展開をしていくことが求められるサービスです。
フランチャイズ本部によっては、研修があったり、商品の査定は本部が引き受けてくれたりします。
年収UPのポイント
買取販売業で儲かるためには、以下の6点に注意し、失敗を回避する必要があります。
研修やサポートが充実しているか、ロイヤリティが適切であるかを比較検討し、開業後の成功につなげましょう。
開業には加盟金や研修費などの初期費用だけでなく、広告宣伝費や人件費、光熱費などの運転資金も含めた十分な資金計画が必要になります。
特に、広告宣伝費の使い道や運転資金の充実が、事業のスムーズな運営に寄与します。
出店エリアの選定は慎重に行い、人通りが多く駅近などアクセスが良い場所、競合店が少ないエリア、商業施設内の場所などに注目しましょう。
自ら足を運んで確認することが重要です。
買取ビジネスでは真贋や査定方法の向上が不可欠です。
フランチャイズ本部の研修やサポートを活用し、商品知識や査定スキルを高め、信頼性を確保します。
売り上げが伸び悩む場合には、広告宣伝費や固定費の見直し、出店エリアの改善、自身の営業力向上など多岐にわたり分析を行い、迅速な改善策を実行します。
フランチャイズ本部のサポートを活用しつつも、自らの経営方針を持ち、地域やトレンドに合わせた独自の戦略を構築しましょう。
オーナー自身の手腕が店舗の成功につながります。
https://entrenet.jp/magazine/40978/
介護福祉事業
介護福祉施設を経営するフランチャイズオーナーの年収相場は500万~700万円ほどといわれています。
多店舗経営により1,000万円を目指すことも可能です。
介護福祉業界の将来性
介護保険制度は、制度創設以来22年を経過し、65歳以上被保険者数が約1.7倍に増加するなかで、サービス利用者数は約3.5倍に増加しました。
高齢者の介護に無くてはならないものとして定着・発展しています。
今後も少子高齢化は続くことが予想され、市場規模はさらに大きくなるでしょう。
社会保険事業のため、国や自治体への申請や監査などの対応が必要になるなどのハードルはありますが、社会的なニーズは高い分野です。
開業したい場合は立地調査などをしっかり行い、開所したいエリアに本当にニーズがあるか確認するようにしましょう。
年収UPのポイント
介護福祉施設のフランチャイズオーナーがさらに年収を上げるためのポイントは以下のとおりです。
介護福祉施設運営で年収を上げるカギとなるのが「多店舗経営」です。
複数の店舗で安定的な収益を得るためには、需要が見込めるエリアはどこかしっかり調査しなければなりません。
また、多店舗経営のためには人材確保も必要です。
エステ・マッサージ
エステ・マッサージサロンのフランチャイズオーナーの年収相場は450万~500万円ほどといわれていますが、サロンの規模や店舗数によっては1,000万円近くを目指すこともできます。
エステ・マッサージ業界の将来性
分野によっては成熟市場といわれているエステ・マッサージ業界ですが、「メンズ脱毛」などブルーオーシャンと呼ばれる分野もたくさんあります。
開業したい場合は、開業する分野の選定とニーズの調査、リピーターを確保する工夫が必要になります。
年収UPのポイント
エステ・マッサージサロンのフランチャイズオーナーがさらに年収を上げるためのポイントは以下のとおりです。
エステ・マッサージサロン経営で年収を上げるカギとなるのがリピーターの確保です。
1人でも多くのお客様に再来店いただいたり、定期契約を結んでもらえるような工夫が必要です。
結婚相談所
結婚相談所のフランチャイズオーナーの年収相場は抱える会員数によって大きく異なる傾向にあります。
一般的な会員数といわれる20人ほどの場合は430万円ほどですが、50人以上となると1500万円以上を目指すことも夢じゃないといわれています。
婚活業界の将来性
全国的に成婚率が低下している中「事業として成り立つのか」不安に感じる方もいるかもしれませんが、結婚願望を持つ人は一定数いるので、将来的にも結婚相談所の需要はあるといわれています。
「婚活実態調査2021」によれば、恋愛や結婚意向を持ちながらもパートナーがいない独身者のうち、27.2%が婚活サービスを利用経験があり、この割合は4年連続で増加しています(2017年15.6%→2021年27.2%)。
結婚相談所の運営には、ブランドや担当者に対する「信用」をどれだけ勝ち取れるかがかかっています。
年収UPのポイント
結婚相談所のフランチャイズオーナーがさらに年収を上げるためのポイントは以下のとおりです。
結婚相談所の運営で年収を上げるためには「集客力」が何より大事になります。
非常にプライベートな情報を扱うため、入会検討者に「この人になら任せられる」と信頼してもらわなければなりません。
また「この人はぴったり合う人を紹介してくれる」という信用度も大切になります。
会員の表層的なニーズを見るだけに留まらず、潜在的な意向をくみ取ったり本人に気づかせたりしながら、「この人はどんな人が合うだろうか」と真剣に考え続けることが大切です。
フランチャイズ本部の選び方|儲かるビジネスを見極める5つの基準
フランチャイズビジネスで儲けるためには、単純にロイヤリティが低いフランチャイザーを選べばいいわけではありません。
なぜなら、ロイヤリティが定額方式かつその設定額が低い場合、サポート内容が充実していないという可能性もあるからです。
経営経験がなくノウハウにも乏しい状態で加盟した場合、事業本部からのサポートなしに売り上げを伸ばすことは難しく、儲かる可能性は低くなります。
逆に、ロイヤリティが高くても、万全のサポート体制で経営を進めることができれば、儲かる可能性は高くなるでしょう。
フランチャイザーが集客や経営者としてのスキルアップを手伝ってくれることで、効率的に店舗の売り上げを伸ばせるようになるからです。
フランチャイジーが儲かるためには、自らのスキルや経験を理解し、自分に合った業種やフランチャイザーを選ぶことが重要になります。
特にフランチャイザーに関する次のような情報は、必ず押さえておきましょう。
いくら自分の店舗が成功していても、フランチャイザー自体が経営破綻したら、フランチャイジーも閉店するしかありません。
フランチャイザーの経営状況を事前に調べ、健全な経営が続けられているかどうか確認しましょう。
さらに、フランチャイザーによっては、フランチャイジー同士が競合してしまわないように、エリアによる出店制限を行っていることもあるためそもそも出店希望のエリアで開業できるのかどうかを調べておく必要もあります。
下記記事では、初心者も成功しやすいフランチャイズ3種類の特徴や、本部選びの基準と先輩事例を紹介しています!
https://entrenet.jp/magazine/13584/
ビジネスの需要はあるか
まずはビジネスの需要があるかを考えましょう。
ここではデータに基づき考えることが大切です。
たとえば少子高齢化は学習塾にとって向かい風に見えますが、子どもの数は減っても、教育に対する関心の高い世帯は増えています。
これは、大学への進学数の増加からわかります。
出典:文部科学省|令和5年度学校基本調査(速報値)について公表します
※リンクの遷移先はPDFファイルです。ダウンロードに通信料がかかる可能性があります
出店を予定しているエリアにサービスに対してのニーズがあるかどうか調査することも大切です。
サービス自体にニーズがなければ、儲かる確率は低いでしょう。
エリアのニーズを調べるには、その地域の人口構成が参考になります。
たとえば高齢者宅配サービスなら、高齢者人口の多い地域のニーズが高いでしょう。
単なる高齢者人口ではなく、高齢者の一人暮らし世帯が多いのかを調べることも大切です。
大家族世帯はもちろん、子ども世帯が近くで暮らし通いで介護をしているような世帯が多い地域には、高齢者宅配サービスへのニーズはあまりないかもしれません。
競合と差別化できるか
加盟するフランチャイズを選ぶ際、各チェーンのビジネスモデルを詳しく調べ、チェーンごとにどのように差別化をしているのかを考えましょう。
次のような情報から、チェーンごとの特徴を見極めましょう。
競合との差別化で儲けた先輩オーナーの事例
大手チェーンとは全く異なる美味しさに「これなら差別化できる」と確信した先輩オーナーの事例です。
フランチャイズ本部のサポート体制が整っているか
自らのスキルや経験に見合ったサポート体制か、サポート体制はロイヤリティに見合うものなのかといったロイヤリティとサポート体制のバランスも、必要な情報です。
ロイヤリティが高すぎたり、サポートが不十分だったりしないか、しっかり調べておきましょう。
手厚いサポート体制で儲けた先輩オーナーの事例
こちらの先輩オーナーは、「他を圧倒する手厚いサポート体制が、自信がなかった自分を後押ししてくれた」と語っています。
自身の経験を活かすことができるか
全くの未経験の分野よりも、自身の経験を活かせる分野の方が稼げる確率は高いです。
自身の経験を活かせるかどうかを踏まえ、開業する業界・業種や加盟するフランチャイズを選びましょう。
その業界・業種での経験がなくても、活かせる経験や強みがあるかもしれません。
たとえば接客や営業などの経験は、顧客の話を親身になって聞くことが求められる結婚相談所のビジネスに活かせるでしょう。
得意なことで儲けた先輩オーナーの事例
「得意」を活かして、長く続けられる仕事を探していた先輩オーナーの事例です。
やりたい事業か
事業を続けられるか、創意工夫を重ねてより良いビジネスを作っていけるかは、結局のところビジネスオーナーの熱意にかかっています。
フランチャイズでも個人経営でも、この事業をやりたい!という想いは大切です。
フランチャイズでは本部の定めた方針やルールに沿って運営しなければならないため、やりたい事業かどうかはより重要かもしれません。
本部の方針やビジョンに賛同できないルールに縛られて何もできないと感じるようでは、気力がなえてしまいます。
フランチャイズ本部の理念やビジョンについてよく調べることが大切です。
説明会に参加して詳しい話を聞いたり、個別相談会で気になることを直接聞いたりしましょう。
最近は本部社長が直接相談にのってくれるフランチャイズも多いです。
このようなフランチャイズの方が、方向性の違いで失敗するリスクは低いかもしれません。
やりたい事業で儲けた先輩オーナーの事例
こちらの先輩オーナーは、「道好き&運転好きの私にとってドライバーは天職」といい、好きな仕事で稼げる喜びをかみしめているようです。
まとめ
フランチャイズで儲かるためには、自己分析と情報収集が大切です。
自分の経験を活かすこと、熱意をもって取り組むことで、儲かる確率は高くなります。
そのためには自己分析をし、方針や理念に共感できるフランチャイズ本部を探さなくてはなりません。
独立・開業を応援するサービス・アントレでは、フランチャイズ加盟店の募集情報を豊富に掲載しています。
業界・業種はもちろん、社会に貢献できる・未経験からスタートなどの特徴から加盟店募集を探すこともできます。
会員登録をすると自分に合った働き方がわかる無料診断や、独立・開業の専門家への相談などのサービスを無料で利用できます。
事前にフランチャイズの仕組みを理解しておくことも非常に大切です。下記の記事ではフランチャイズの仕組みや成功事例が詳しく解説していますので、合わせてチェックしておきましょう。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
よくある質問
Q:フランチャイズオーナーの労働時間はどれくらい?
A:業種や経営状況によるが、開業当初は長時間労働となる傾向
フランチャイズオーナーの労働時間は「自分の努力次第」なところが大きいです。
特にコンビニエンスストアのような24時間営業などでは、従業員が確保できるまでは自分が現場に立たなくてはいけないため、長時間労働となる可能性もあります。
年商を上げられたり、十分に従業員を雇えたりできれば、自分の労働時間も徐々に減らしていけるでしょう。
Q:フランチャイズに向いている人/向いていない人の特徴とは?
A:向いているのは「主体的に動ける責任感が強い」人/向いていないのは「行き当たりばったりで他責志向の」人
フランチャイズビジネスに向いている人の特徴は大きく5つあります。
フランチャイズビジネスを始めることは、経営者になることです。
事業を成功させ、従業員の生活を支える責任感が必要です。
開業後は様々な困難に直面しますが、諦めずに目標達成に向けて努力できる人材が求められます。
また、競合店情報、業界動向、顧客ニーズなど、必要な情報を収集し分析できる能力が必要です。
収集した情報を分析し、経営判断に役立てられるデータ分析力が必要です。
本部サポートを有効活用し、本部との良好な関係を築ける人材が求められます。
これらの特徴を理解し、自分に合ったフランチャイズビジネスを見つけることが重要です。
一方、フランチャイズビジネスに向いていない人の特徴は、以下の4点です。
フランチャイズ本部は万能ではありません。
サポートはありますが、主体的に行動し、学ぶことが重要です。
参入前に、加盟先や業種・エリアの情報収集・分析を徹底しましょう。
経営者には責任感が必要です。
問題があっても、人のせいではなく、自ら解決できるよう心がけましょう。
データに基づいた判断が重要です。
経験や実績を参考にするのは良いですが、感覚だけで判断するのは危険です。
本部はあくまでもパートナーです。
上手に活用しつつ、最終的な判断は自分で行い、責任を持って事業を運営しましょう。
<文/赤塚元基>