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【儲からない?】SIMカードの販売代理店・フランチャイズについて解説

フランチャイズ業種別

【この記事でわかること】

  • 移動系情報通信分野の市場規模と動向
  • フランチャイズで開業する方法
  • 格安スマホ回線・格安SIMカードの代理店経営を成功させるポイント

格安スマホの認知度が上がり、格安SIMカードの販売事業に興味を持つ人も増えました。ただ、「格安SIMは怪しい」「SIMカードの販売は儲からない」というイメージをもつ人も多いです。本記事では格安SIMカードは儲かるのか、どのくらいの費用がかかるのかなどの基本に加え、成功のためのポイントも紹介します。
※2024年4月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。

また、フランチャイズ経営はリスクが高いという話も聞くため、一歩踏み出せないという方や、フランチャイズ経営は本当に儲かるのかと不安になっている方も多いと思います。

そんな方たちのために、実際にフランチャイズ経営を行っている方の事例や、成功している方のポイントについて資料にまとめて、解説書を作成いたしました。フランチャイズ経営に興味はあるけど、失敗はしたくない!という方はぜひ下記よりダウンロードして参考にしてみてください。

スマホをはじめとした移動系情報通信分野の市場規模と動向

スマホをはじめとした移動系情報通信分野の市場規模は、23年9月末時点で契約数2億1,567万(前年同期比5.0%増)となりました。このうち携帯電話の契約数は5.1%増の2億1,552万でした。平均すると、一人1台を超える携帯電話・モバイル通信端末を所持していることになります。

ポケベルやガラケーを経て、今や日本国民のほとんど全員がスマホを持っている時代です。「スマホはすでに普及しきった」ということができるため、スマホを持っていない人からの新規契約はもはや難しいでしょう。大手携帯キャリアによる実店舗の相次ぐ撤退がこれを裏付けています。

ただ、SIMカード販売・格安SIMへのニーズは伸び続けています。日本の携帯代金は諸外国と比べても高く、菅政権では「携帯電話通信料の4割引き下げ政策」もありました。

このような追い風もあり、いわゆる格安スマホの契約数は2023年9月末で3,193万にまで上がっています。前年同期比15.7%の好調であり、今後も大手キャリアから格安スマホへ乗り換える人は増えていくでしょう。

参照:NIKKEI COMPASS|モバイル通信事業業界 市場規模・動向や企業情報

専門用語の説明

SIMカード販売事業をするうえで覚えておきたい専門用語を紹介します。

MVNO

Mobile Virtual Network Operatorの略で、MNO(大手3社+楽天モバイル)から通信インフラを借りる仮想移動体通信事業者のことです。簡単にいうと「格安スマホ」のことで、各社低額サービスを提供しています。

SIMカード

加入者を特定するための契約者情報が記録されているカードで、電話番号と結びつけることで通信/通話ができるようになります。SIMカードを差し込むことで電話やデータ通信が行える仕組みです。

格安スマホはこのSIMカードを販売し、iPhoneやAndroidなどの端末に差し込むことで、格安スマホのキャリアへの乗り換えができます。以前はSIMカードを自由に差し替えられない「SIMロック」が施された端末が多かったですが、2021年10月から原則廃止となり、SIMカード販売もしやすくなりました。

まずはフランチャイズの仕組みを知りたい方は、下記記事を参考にしてください。

https://entrenet.jp/magazine/25755/

格安スマホ回線・格安SIMカードの代理店はフランチャイズで開業できるのか

【儲からない?】SIMカードの販売代理店・フランチャイズについて解説

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売は、フランチャイズよりも代理店契約が一般的です。

代理店契約とは、簡単に説明すると「その会社や団体から委託を受け、取引や仲介などを代理で行うための契約」です。格安SIMカードを提供する会社と契約を結ぶことで、そのキャリアの格安SIMカードを販売できるようになります。

一般的に、代理店はフランチャイズよりもサポートが薄いといわれています。ただ、代わりに加盟金は低めでロイヤリティもないことが多いです。

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店をはじめるにはどうしたらいいのか、開業の手順や資金、必要な資格などについて詳しく確認していきましょう。

開業の手順・必要な資格

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店に加盟するおおまかな手順は次の通りです。

  1. キャリア、本部選び
  2. 資金計画、資金調達
  3. 代理店契約の締結
  4. 媒介等業務受託者届出の提出
  5. 事業開始

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売には、基本的に店舗はいりません。携帯ショップを開設することもできますが、店舗をもたないことにはコスト削減、リスクヘッジのうえで大きなメリットがあります。

なお、「媒介等業務受託者届出」とは格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店を運営するための届出です。

届出の提出先は届出者の本店所在地もしくは住所を管轄する「総合通信局等の担当課」ですが、たいていの場合、代理店本部から案内があるでしょう。本部の案内をよく読み、書類に必要事項を記入して早めに提出しましょう。

開業資金・ランニングコスト・平均年収

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店の開業資金・ランニングコストは、加盟する代理店や販売するキャリアによって大きく異なります。

一般的には数百万円ほどの開業資金(加盟金)が必要になることが多いですが、中には数万円の加盟金と数万円のランニングコスト(毎月)ではじめられる代理店もあります。

先述の通り、店舗を構えたり従業員を雇ったりする必要はありません。ユーザーの通信量や料金、キャリアのブランド力などは要チェックですが、開業資金を抑えられる代理店を選ぶことでリスクヘッジができるでしょう。

特に、開業資金が低い代わりにランニングコストが発生する代理店なら「やってみて、ダメだったら撤退する」ということが比較的容易に決断できます。契約期間に注意が必要ですが、副業として始めたい場合や自信がない場合は、このようなキャリアがおすすめです。

年収は、契約数によるため一概にはいえません。数千万・数億規模の代理店もある一方、いつまでも契約が取れず年収ゼロのままの代理店もあります。

「格安SIMは儲からない」というイメージを持つ人が多いのは、高額な加盟金を支払いながら、契約が取れずにまとまった収入を得られていない代理店が多いということかもしれません。

たしかにこのような代理店は少なくありません。しかし、どこに加盟するか吟味することでリスクは抑えられます。試行錯誤をくり返しながら営業を続けることで、儲けも少しずつ大きくなっていくでしょう。

格安スマホ回線・格安SIMカードの代理店をフランチャイズで開業するメリット

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店やフランチャイズに加盟するメリットを紹介します。

フランチャイズの信用力を借りてビジネスができる

格安スマホ回線・格安SIMカードに限らず、フランチャイズに加盟することでそのチェーンのブランド力や信用力を借りてビジネスができるようになります。

特にこのような情報通信事業は個人情報を取り扱う事業、通信回線というインフラを取り扱う事業であるため、顧客からの信頼が重要です。フランチャイズや代理店の本部の信用を借りて取引ができるメリットは大きいです。

ただ、格安SIMのキャリアを自ら立ち上げ販売する場合を除き、SIMカードの販売事業はフランチャイズや代理店に加盟しなければできないでしょう。「SIMカードの販売事業はフランチャイズ・代理店加盟が前提」と考えておきましょう。

ある程度の契約数を獲得できればストックビジネスとなる

格安スマホ回線・格安SIMカードに限らず、スマホや通信回線の利用料は月額(サブスクリプション)制です。加盟するフランチャイズや代理店にもよりますが、加盟店への報酬をショット(販売時だけもらえる報酬)ではなく、ストック(月々の利用料の一部を加盟店への報酬として支払う)に設定していることも多いです。

ある程度の契約数を獲得できれば、解約されない限り、毎月決まった金額の報酬が入ってきます。通信回線は第4のインフラとも呼ばれるほどで、解約されづらいのも大きなメリットです。

格安スマホ回線・格安SIMカードの代理店をフランチャイズで開業するデメリット

格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店やフランチャイズには次のようなデメリットもあります。

  • 経営の自由度がない
  • ロイヤリティなどの支払いが負担
  • ブランドイメージを引きずる
  • 競業避止義務や契約年数といった制約がある
  • 原価が高く、損益分岐点を超えるまでが大変

経営の自由度がないことは、「法律的にNGな行為」を知らずに行ってしまわないよう、本部から指導を受けられるというメリットともいえます。

SIMカードの販売代理店のなかには契約欲しさに法律スレスレの営業トークをする人もいます。このようなライバル店の動きを見て、それがやってはいけないことだと知らずに真似してしまう人もいるでしょう。本部からの指導や注意喚起により、「知らずに法律を犯してしまうリスク」を抑えられます。

原価が高いのはSIMカード販売の大きなデメリットですが、先述のとおり、月々のコストが発生する代わりに加盟金を抑えられる代理店もあります。損益分岐点を超えられるか不安な人は、このような代理店・フランチャイズを選ぶといいでしょう。

フランチャイズで開業できる格安スマホ回線・格安SIMカードの代理店

フランチャイズで開業できる格安スマホ回線・格安SIMカードの販売代理店にはどのようなものがあるのか、2つの例を紹介します。

メタバースSIMの販売代理店:A社

メタバースSIMの販売代理店であるA社は、一度契約が決まれば解約がない限り、継続して手数料が入るビジネスモデルです。ストック型の収入源を形成できるため、努力や工夫次第で末永く安定収入を得ることもできるでしょう。

芸能人を起用したメディア戦略を展開しているのがA社の強みです。格安SIMに「怪しい」というイメージを持つ人は少なくありませんが、芸能人のブランド力があれば、怪しいというイメージをある程度払拭できるでしょう。

200以上の自治体とコラボする:B社

B社は日本全国200以上の自治体とコラボする格安SIMキャリアです。格安SIMに対する「怪しい」というイメージが心配な人におすすめなキャリアです。

シンプルな料金プランと月額料金が魅力のキャリアでもあり、現在のキャリアから乗り換えてもらうハードルも低いでしょう。

フランチャイズで開業する格安スマホ回線・格安SIMカードの代理店経営を成功させるポイント

【儲からない?】SIMカードの販売代理店・フランチャイズについて解説

フランチャイズや代理店で格安スマホ回線・格安SIMカードの販売を成功させるには、次のような能力が大切です。

  • コミュニケーション能力
  • ガジェットに強くなる
  • 情報収集力

ガジェットとは、主にIT分野の目新しい道具や面白い小物のことです。スマホや格安SIMに興味がある人はガジェットにも興味があることが多いです。何より、ガジェットやスマホに関する知識は、営業トークや契約・乗り換え手続きの際に役立つでしょう。

また、顧客からの信頼を得るためのコミュニケーション能力も大切です。通信事業は、料金プランの複雑化や販売時の説明不足などによるクレームも多いです。

誤解を招かないように説明をする力、知らずにNG行為をしてしまわないように常に最新の情報を仕入れる力は、リスクヘッジのために欠かせません。

さらに、情報収集力は販売力アップのためにも重要です。たとえば一般社団法人全国携帯電話販売代理店協会は、携帯電話販売サービスで一定の基準を満たした店舗を「あんしんショップ」として認定しています。

このような制度について知り、利用することで、顧客からの信頼を得やすくなるでしょう。

まとめ

格安スマホ回線・格安SIMカードの普及率は年々上がっています。普及率が高くなるほど乗り換えのニーズは少なくなり、販売は難しくなっていくでしょう。とはいえ、日本の格安SIM普及率は3割ほどとまだまだ低いです。早めに参入することも、事業を成功させるためのポイントです。

もちろん、焦って参入したり加盟する代理店・フランチャイズを選んだりしてはいけません。格安SIMカードの販売ビジネスや代理店・フランチャイズについての情報を集め、どこに加盟するのか、そもそも事業を始めるべきなのかをよく考えましょう。

まずは情報収集を始めること、フットワーク軽く説明会に参加することが大切です。

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<文/赤塚元基>

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アントレスタイルマガジン編集部

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