50代に突入したとき、自身の年齢に対してどのような印象を感じますか?「もう50歳」と感じるのと、「まだ50歳」と感じるのでは大きく印象が異なります。捉え方は人によってさまざまですが、「人生100年時代」といわれるこの時代、50代はまだまだ人生の折り返し地点であることは間違いありません。客観的に節目の年齢である50代を把握し、これから始まる“第二の人生”について考えてみましょう。
第二の人生とは
一般的に第二の人生と聞くと、“定年後の人生”を想像する人が多いでしょう。
企業に勤めている人の多くは、60歳から65歳で定年退職を迎え、ライフスタイルが一気に変化します。自営業やフリーランスの方も、50代に突入すると働き方や仕事内容に大きな転機が訪れるといえます。
定年退職後の第二の人生をどのようなものにしたいのかによって、50代からの過ごし方は変わるものです。
第二の人生を迎える前に50代のうちから準備しておきたい3つのこと
第二の人生をどのようなものにしたいかによって、50代からの生き方は大きく変わります。理想の第二の人生を叶えて充実した残りの人生を送るためにも、50代からの生き方は非常に重要です。
定年退職の年齢が引き上げられたことも影響し、高齢になっても働くことを選択する方は少なくありません。その一方で、副業でキャリアを広げたり、フリーランスとして独立したりといった働き方の多様化が認められるようになったため、長く1つの企業に勤める人ばかりでもなくなりました。第二の人生に向けて資金を蓄え、早期退職を目指す方も増えつつあります。
第二の人生をどのようなものにしたいのかを考えると、具体的にどのような準備が必要なのかが見えてきます。第二の人生を迎える前に50代のうちに準備しておきたい3つのことを、解説していきます。
1.生きがいを見付けておく
第二の人生を充実させるために50代から準備しておきたい1つ目のことは、“生きがいを見付けておく”ことです。
好きなことややってみたかったことなど、何か打ち込めるものがないと、人生に刺激や喜びは生まれません。“生きがい”というと少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、“楽しみになること”であれば何でも良いので考えてみましょう。
・全国の温泉巡りをする
・新しい語学を身に付ける
・ボランティア活動に参加する
・SNSに日々の生活をアップする
・動画配信を始める
・ハンドメイド雑貨をネットで販売してみる
“これがしたい”と明確なものが見付かっていない人は、まずはやってみたいことや生きがいになりそうなことを書き出すことから始めてみましょう。文字に書き起こしてみることで、やり残していることがまだまだあることに気付けます。
やりたいことが数多くある人は、優先順位を付けて何から始めるかを考えておきましょう。いつまでに何をするかスケジュールを組んでおくと行動がさらに促進され、よりアクティブに第二の人生を過ごせるようになります。
2.心身ともに健康を維持する
第二の人生を充実させるために50代から準備が必要な2つ目のことは、“心身ともに健康を維持する”ことです。
“心身の健康”は、充実した第二の人生を楽しむために何よりも大切です。何事も、身体が元気でないと楽しめません。
「健康寿命」という言葉があります。これは、医療や介護に依存せずに、自分で生命を維持して自立した生活ができる生存期間を意味するものです。2022年度版のWHOが発表した世界保健統計によると、男女平均の健康寿命が最も長い国は74.1歳で日本でした。日本は男女別でも1位で、男性が72.6歳、女性は75.5歳です。このように健康寿命は長ければ長いほど、“生きがい”や“楽しみ”があると、人生が豊かになるでしょう。
食事、睡眠、運動は、健康維持のためには欠かせません。運動不足でという自覚のある方は、ウォーキングやストレッチなど、手軽な運動を日常生活に取り入れて健康維持に努めましょう。
3.資金を蓄えておく
第二の人生を充実させるために50代から準備を始めておきたい3つ目のことは、“資金を蓄えておく”ことです。
資金は充実した第二の人生を送るためにどうしても必要です。どれほど健康で生きがいがあっても、資金がなければ趣味も旅行も楽しめません。
夫婦で思い描いている第二の人生を送るのに、今ある蓄えは十分でしょうか。第二の人生ではどれほどの資金が必要になるのか、50代に突入したらシミュレーションをしておきましょう。
年金定期便などで老齢年金の受給予定額を知ることができます。まずは、第二の人生の支出と年金収入にどれくらいの差があるのかをまずは把握しましょう。そして、マイナス分のカバーに必要な貯蓄や定年後の収入がどれくらい必要になるのかを確認しておいてください。
もし預貯金や収入が足りないのであれば、補う方法を考えておく必要があります。お金を増やす方法は副業・投資・運用などさまざまです。リスクとリターンを考慮し、自分に合っている方法を決めましょう。
充実した第二の人生の過ごし方とは
第二の人生を充実させたいと思っていても、どのような過ごし方があるのか具体的に把握していないと、どのように人生設計をして良いのか分からないでしょう。充実した第二の人生には、大きく3パターンの過ごし方があります。
・新たなキャリアを築く
・社会貢献をする
・趣味を謳歌する
それぞれ、第二の人生の過ごし方について、詳しく解説します。
1.新たなキャリアを築く
第二の人生を充実させる1つ目の過ごし方とは、“新たなキャリアを築く”ことです。
第二の人生で充実した日々を送っている方の中でも、新しい仕事にチャレンジしている方は多いです。働くことは、特に趣味がない方にとっては生きがいや楽しみにつながります。
定年後でも活力に満ちた生活を送りたいと考えるシニアは近年増えてきています。そのため、定年退職で仕事を完全に辞めてしまう人は減少傾向にあります。再雇用制度を利用して65歳まで働くなど、再就職で65歳を超えても働く人が増えているのです。
新しい部署や就職先で、再びチャレンジすることは決して楽なことではありません。しかし、長きにわたって仕事一筋で生きてきた方にとって、働くことが第二の人生における“やりがい”の1つになることは間違いありません。このまま今の会社で働き続けるのか、新天地を求めて最後の転職を目指すのか、50代になったら真剣に考えるべきといえます。
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2.社会貢献をする
充実した第二の人生過ごし方の2つ目は、“社会貢献をする”ことです。
社会貢献に興味がある方は、ボランティア活動への参加もおすすめです。ボランティアを通して社会から必要とされている実感を得られ、より充実した第二の人生が送れるようになるでしょう。
ボランティアといっても清掃や子守り、スポーツ大会のサポートなどさまざまです。まずは情報収集をするために市区町村の広報誌やインターネットなどで検索してみてください。何か興味のありそうなものや自分に向いていそうなものを見付けたら、積極的に参加を検討してみましょう。
3.趣味を謳歌する
3つ目の充実した第二の人生の過ごし方とは、“趣味を謳歌する”ことです。
趣味がある方は「第二の人生は趣味三昧!趣味に生きる!」というのもおすすめです。趣味を持っていると、自然と目標も生まれます。そのため、さらなるチャレンジを目指すという目標もできるでしょう。
仕事や育児や介護に忙しくて現役時代はなかなか趣味に割ける時間がなかった方も、第二の人生では時間に余裕ができるので、今まで趣味の時間が取れなかった方はこの機会に趣味を謳歌しましょう。
第二の人生を楽しめる人の特徴とは
第二の人生は、定年退職という人生の節目からのスタートです。第二の人生をより楽しめる人には、どのような特徴があるのでしょうか。充実した第二の人生を送るためにも、50代から少しずつマインドセットをしておくことをおすすめします。充実した第二の人生を楽しめる人には、以下の4つの特徴があります。
・チャレンジ精神がある
・プラス思考
・健康的な人
・外見に気を遣える人
それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
1.チャレンジ精神がある
1つ目の第二の人生を楽しんでいる人の特徴とは、“チャレンジ精神がある人”です。
年齢を重ねても新しいことに果敢にチャレンジできる人は、人一倍、人生を楽しめるでしょう。「今まで経験がないから」「今さら始めても遅いから」と自分をセーブせずに、何事にも柔軟な考え方と好奇心を失わずに挑戦できる人は第二の人生でも輝けるでしょう。
50代に突入し、SNSに疎くなってきたり、人との交流が減ったりしてしまっている方も少なくありません。若いうちは意図せずにできていたことでも、始めるのに勇気が必要になることもあります。「やってみたい!」「面白そう!」と思えるものがあれば、どんなに些細なことでも貪欲に取り入れてチャレンジする癖を付けていきましょう。
2.プラス思考
第二の人生を楽しんでいる人の2つ目の特徴は、“プラス思考”であることです。
何事も悪い方に考えてしまったり、いつまでも後悔してしまったり、マイナス思考でいると気がめいってしまい、楽しんだりチャレンジしたりする気持ちになれなくなります。そんな状況では、第二の人生を楽しみ切れません。
マイナス思考の人は「失敗するんじゃないか」「うまくいくわけがない」と何事も悪い方に考えてしまう傾向があります。このように考えてしまうと力が出し切れず、本来できたはずのことでも失敗してしまいがちです。また、さまざまなことが中途半端になってしまう可能性も高いです。趣味にせよ仕事でにせよ、50代からは、もう少し楽観的に考えて悪い方向に考えないよう癖付けましょう。
50代からはそれまでの人生に比べて、時間が有り余っているわけではありません。そのため、恐れや後悔に時間を費やしてしまうのはもったいないです。何事も前向きに捉える習慣を付け、第二の人生を楽しむためにもプラス思考になれるよう意識してみるとよいでしょう。
3.健康的な人
“健康であること”は、第二の人生を楽しんでいる人の3つ目の特徴です。
健康と体力の維持に気遣える人ほど、充実した第二の人生を送っています。できるだけ長く、楽しく第二の人生を過ごすために、健康であり体力があることは絶対条件です。体調を維持するためにもアクティブシニアは食事や睡眠に加えウォーキングをしたり、スポーツクラブを活用したり、地域のコミュニティで運動をしたりなど、日々の暮らしの中に運動を取り入れて体力を維持しているのです。
また、自分は大丈夫と慢心することなく、定期的に健康診断を受けるなど健康維持を心掛けましょう。
4.外見に気を遣える人
第二の人生を楽しんでいる人の4つ目の特徴とは、“外見に気を遣える人”です。
“外見を気遣える=心が元気で生活にゆとりがある”証です。そのため、いくつになっても外見に気を遣っているということも、第二の人生を楽しんでいる人の特徴の1つです。
「この歳だし私の外見なんてどうでもいい」と、おしゃれに気を遣える心の余裕や金銭的余裕のない方は投げやりになってしまいがちです。外見に気を遣うことで自分に自信を持つこともできるので、意識的に実施してみるのもおすすめです。
50代は人生の折り返し!第二の人生のための準備を始めましょう
人生100年時代といわれる近年、50代は人生の折り返し地点といえます。この後に控えている第二の人生のための準備を始めていきましょう。充実した第二の人生を送るためには、キャリア・健康・資金など前々から準備しておくことが重要です。結婚している方は夫婦間でどのような理想を描いているのか話し合いをしてみることをおすすめします。
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<文/ちはる>