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従業員の成長を支援する「OJT」を円滑に進める方法とは?

従業員の成長を支援する「OJT」を円滑に進める方法とは?

独立開業して事業経営をしていく際、継続的成長のために従業員を採用し増やしていく機会があると思います。そのときに重要になるのが、従業員の「育成」です。

一般的に、従業員の育成方法には次の3つがあると言われています。
①OJT
②OFF-JT
③自己啓発
このうち、今回はOJTについて、その特性と具体的な育成方法についてご紹介していきます。

実際の仕事を通じて行われるOJT

OJTとは「On-the-Job Training」の略称で、実際の仕事を通して、職場の先輩にその仕事を教えてもらいながらスキル習得する手法です。現場の仕事内容を肌で感じながら学べる点が、OJTのメリットです。研修と仕事のズレが小さく、効率の良い研修ができ、日々の業務で継続的に実行できます。

また、上司や先輩社員が1対1で指導する機会が多くあるため、教わる側の理解度に応じて研修の内容やスピードを柔軟に変えることが可能です。教わる側の不安や疑問を解消することができるほか、研修を通して先輩との人間関係が構築できるのもメリットです。

一方、実際の業務の中で学ぶので、途切れ途切れの研修になることがあり、体系的に学びにくいことがデメリットと言われています。業務が滞らないように配慮してスケジュールを組むことになるので、その計画作成に手間がかかるほか、研修を担当する上司や先輩社員の能力によって研修の質にバラツキが出るのもデメリットとして挙げられます。

以上のようにOJTにはメリットもデメリットもありますが、即戦力が求められる現代では業務の一環として現場で研修を行うOJTは人材育成の有効な方法の一つとされています。そのため、多くの企業が新入社員研修や社員教育の一環として積極的に活用しています。

OJTの4つの手順

OJTは、「Show(やってみせる)」「Tell(説明する)」「Do(やらせてみる)」「Check(評価・追加指導)」 の4つの手順で行うのが一般的です。(第一次世界大戦中にアメリカで軍隊育成のために生まれた「4段階職業指導法」がルーツといわれています)

① Show(やってみせる)

まず上司や先輩社員が実際の業務をやって見せることで、業務の具体的なイメージを持ってもらいます。言葉での説明で終わらせがちですが、実際に業務をやっているところを見せることで、教わる側に具体的なイメージを持ってもらうことが大切です。

② Tell(説明・解説する)

教わる側に実際に業務のイメージを持ったうえで、上司や先輩社員は仕事の内容を説明します。その仕事はどういうものなのか、意味や背景も交えながら業務の内容を伝え、また教わる側からの質問を受け付け、理解を深めてもらいます。

③ Do(やらせてみる)

理解が深まったところで、実際にその仕事をやってもらいます。教わる側が初めてのときは、上司や先輩社員はしっかりと横について見てあげましょう。

④ Check(評価・追加指導を行う)

実際にやってもらったら、上司や先輩社員は反省点や改善点を教わる側に伝えます。この際、Tellの段階では教えていなかったような、より細かいことなども教えていきましょう。また、上司や先輩社員はDoの評価も行い、その評価にもとづいて次の計画を立てていきます。

実施前後の準備が、OJTをより効果的にする

上記の手順を行う際に、事前に以下の準備をしておくとOJTの効果をより高めることができます。

① 目標を明確にする

「●●の業務をひとりでできるようにする」など、OJTを通して何を実現するのかを明確にします。

② 習得スキルを具体的にする

目標が決まると、その達成のためにどんなスキルが不足しているかが見えてきますので、新たに習得が必要スキルを具体的にします。

③ 上司や先輩社員の役割を決める

上司や先輩社員のこれまでの知識経験と教わる側の不足スキルを見ながら、「誰が誰を教育するのか」を人選します。これを決めずにOJTを始めると、教えることが好きな人が、たまたま時間のある時に、気になった後輩に行う、という状態になってしまいます。

④ OJT計画を立案する

具体的な研修内容やスケジュール計画を立ててすり合わせを行い、実際の育成でズレが起きないようにします。また、教わる側に事前にOJTの目標や習得するスキルを伝え、より高い効果が出るよう準備します。

そしてOJT実施後は、必ず教わる側へフィードバックを行います。何ができて何ができなかったかを明確に伝えることで次の課題を明示し、教わる側のさらなる成長を支援していきます。

またフィードバックを継続的に行うことで、「会社の人達が自分の仕事をよく観察してくれている」と教わる側に感じさせることができます。その結果、教わる側が所属する会社を肯定的に認識するようになり、そこで長く働きたいという気持ちが芽生えることも期待できます。

PDCAサイクルを繰り返し、組織全体の成長を実現していこう

以上ご説明したように、OJTはひとりの従業員のために、上司や先輩社員がみんなで支援する育成手法です。

上司や先輩社員は、事前に指導計画をつくったうえで、実際の業務をやって見せて説明し、教わる側がやってみた内容の改善点をフィードバックして評価する、というPDCAサイクルをみんなで繰り返すことで、ひとりの従業員のスキル向上を支援していきます。

PDCAを継続的に回してOJTを進めていくことで、組織全体の成長を実現していきましょう。

PROFILE

HIDE

元大手広告会社で人事部長を経験。新卒・中途の採用から人事制度設計、労務管理まで人事業務全般を手がける。現在はその前職での経験を活かし、各種就職・転職セミナーの企画運営から企業の採用広報の企画設計等、幅広く活動中。

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