【この記事でわかること】
- プログラミング教室の市場規模
- プログラミング教室を開業する手順と費用、メリット・デメリット
- プログラミング教室を開業する際の注意点
- プログラミング教室経営に向いている人の特徴
将来的なIT人材を確保するため、2020年度から小学校でプログラミングが必修化されました。プログラミングは今後身につけていると強みになるスキルの1つで、習い事としても人気の高い分野です。そのため、プログラミング教室のフランチャイズはその規模を拡大してきています。本記事では「需要の高いプログラミング教室をはじめたい」と考えている方に向けて、自力開業との違いやメリット・デメリットについて解説していきます。
下記記事では、競合が多いフランチャイズでの成功のためのポイントを解説しています。
https://entrenet.jp/magazine/45195/
2020年小学校での必修化、市場規模が拡大中の「プログラミング教育」とは
プログラミング教室とは、プログラミングの体験を通して子どもの発達段階に合わせた能力を育てることを目的とした教育をする場です。
プログラミング教室では、一般的な塾のようにテキストとノートのようなアナログの勉強方法ではなく、基本的にパソコンやタブレットなどを用いて実際にデジタルに触れる勉強方法を取り入れているところが多いです。
プログラミング教育市場はその規模を拡大し続けており、2022年におけるプログラミング教育の市場規模は302億円にもなりました。
その背景には2020年の小学校でのプログラミング教室の必修化、2021年の中学校の技術家庭におけるプログラミング内容の拡充、2022年の高校での情報Iの新設・必修化があるといえるでしょう。
※遷移先はPDFファイルです。ダウンロードに大量の通信費がかかる可能性があります。
下記記事では、学習塾のフランチャイズについて紹介しています。
https://entrenet.jp/magazine/45413/
フランチャイズで開業できるプログラミング教室の特徴
このようにプログラミング教室の需要は高く、フランチャイズで始めるのに申し分ない市場ではあります。
しかし、プログラミング教室では、あらかじめカリキュラムを組んでテキストの作成をしなくてはいけません。そのため、自力開業であればその手間や時間がかかります。
一方、フランチャイズに加盟してプログラミング教室を開業すれば、本部が用意したマニュアルに沿った内容を子どもたちに教えるため、準備の時間を短縮することが可能です。さらに、過去の傾向や実績に基づいて作成されたマニュアルは、子どもたちが飽きずに通い続けられるような工夫がされているため、収益にもつながりやすいでしょう。
プログラミングスクールを展開するフランチャイズには、以下のようなものがあります。
下記記事では、フランチャイズを運営するにあたって便利なアプリを紹介しています!
https://entrenet.jp/magazine/45633/
小学生~高校生が対象の個別指導スクール
生徒一人ひとりに合わせて課題を設定し、年齢やレベルに応じたカリキュラムで最長12年間の囲い込みを可能にします。着実に成功体験を積み重ねることで、生徒の満足度や学習の成果を高めていきます。
英語とプログラミングの個別指導塾
プログラミングだけではなく、英語などほかの科目を併用することで、より安定した収益が見込めます。幼児への英語教育などがあるため、幼児層の囲い込みもしやすい特長があります。
副業でも始められるプログラミングスクール
オンライン授業もあるため、パソコンがあれば個人でもすぐに開業することができます。また、自身で設定した稼働日数によっては副業として行うことも可能なスクールです。
フランチャイズ開業でのメリットやデメリット、成功のポイントを更に知りたい方は下記記事を参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/43649/
複数分野の総合的指導ができるスクール
未来の起業家を育成するために、IT関連の力を幅広く伸ばせるスクールです。プログラミングや英語のほかにも、思考力やスポーツなど、さまざまなコースがあり、人材育成や社会貢献などのやりがいを求める人にもおすすめです。
プログラミングが学べるロボット教室
2015年から事業を開始し、全国850教室が加盟しています。プログラミング重視型でロボットの組み立てを簡単に行えます。モーター・センサーなど、全てのパーツがブロックのため組み立てが簡単なところが特徴です。また、オリジナルロボットも作れます。
デジタル社会を生き抜く力を作るスクール
プログラミングスキルだけでなく、“創造力”“問題解決力”“コミュニケーション力”“プレゼンテーション力”“論理的思考力”の5つの力を身につけてデジタル社会を不自由なく生き抜く力を育むことを目的としたプログラミングスクールです。
https://entrenet.jp/magazine/34440/
プログラミング教室をフランチャイズで開業するには
プログラミング教室をフランチャイズで開業するにあたり、手順や必要な費用感についても理解を深めていきましょう。
下記記事では、開業資金などのことについて解説しています。
https://entrenet.jp/magazine/43056/
プログラミング教室をフランチャイズで開業する手順
フランチャイズでプログラミング教室を開業する手順は以下の通りです。
- 自力で開業するかフランチャイズに加盟するかを決める
- フランチャイズに加盟する場合、資料を取り寄せて説明会や面談など対面で疑問点を洗い出す
- サポート内容/加盟金/契約期間/禁止事項/競合避止義務の有無/エリア独占権などの契約内容を確認し、合意のうえ契約を締結する
- 本部と協議しつつ、立地調査のもと開業したい物件の取得をする
- 本部と相談しながらブランドイメージに合うデザインかどうか、効率的な動線になっている内装かなどを詳細に確認し、外装・内装・デザイン決定のうえ施工を開始する
- プログラミング教室に必要な設備を搬入する(※本部によっては購入サポートやリースプランがある)
- 必要に応じてスタッフの募集・採用を実施する
- 自身やスタッフ含め、 施術や接客などの開業前研修を受ける
- 自治体に開業届けを提出する
- プログラミング教室をオープンする
また、自力で開業するにしてもフランチャイズに加盟するにしても、プログラミング教室の開業には多額の資金を要します。ステップ1の段階より資金調達のための行動をとっておくことをおすすめします。
融資を受けることを検討している場合には、サポートをしてくれる本部もあるため事前に相談をし、実現的で具体性のある事業計画書を作成しておきましょう。
下記記事では、フランチャイズ本部が考えるビジネスモデルや、黒字化などについて解説しています。
https://entrenet.jp/magazine/44516/
プログラミング教室のフランチャイズ経営にかかる費用
フランチャイズでプログラミング教室を開業する際には「開業資金」と「ランニングコスト」がかかります。具体的な費用についてはフランチャイズ本部によって異なりますが、加盟時には数百万円の費用がかかることもあります。
開業後もロイヤリティや店舗の家賃、従業員の給料などの運営費用がかかるため、運転資金は多めに用意しておきたいところです。気になるフランチャイズ本部があれば事前に問い合わせておきましょう。
下記記事ではフランチャイズの仕組みを解説しています。参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
プログラミング教室をフランチャイズで開業するメリット
フランチャイズと聞くと「ブランド力が生かせる」「本部の集客力の恩恵が受けられる」などのメリットを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
プログラミング教室をフランチャイズで開業する場合、これら2つ以外にもオーナーにとってありがたいメリットが5つあります。
これらのメリットについて、詳しく解説していきます。
フランチャイズ開業でのメリットやデメリット、成功のポイントを更に知りたい方は下記記事を参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/43493/
経営サポートを受けられ、複数の教室運営がしやすくなる
フランチャイズに加盟してプログラミング教室を開業する1つ目のメリットは、複数の教室運営をするためのサポートが受けられる点です。
本部の中には、立地調査や労務管理などのサポートを請け負ってくれるところもあります。自分ですべての周辺業務を行う必要がなくなるため、複数の教室運営がしたい方にとっては時間が増え、運営しやすいというメリットがあります。
本部が用意した最新のカリキュラムや管理システムを活用できる
フランチャイズに加盟してプログラミング教室を開業する2つ目のメリットは、本部が用意した最新のカリキュラムや管理システムを活用できる点です。
フランチャイズに加盟すれば最新のカリキュラムや管理システムなど、本部で用意したものを利用できます。これらのシステムが活用できると、周辺業務に割いていた時間を顧客や生徒のために活用できるようになります。
生徒の習熟状況に合わせたカリキュラムを用意している本部や、全国大会出場を目指すカリキュラムを用意している本部もあります。どのようなスタイルの教室を運営したいのかを明確にしたうえで加盟する本部を決定しましょう。
下記記事では、フランチャイズを運営するにあたって便利なアプリを紹介しています!
https://entrenet.jp/magazine/45633/
映像授業の活用で、プログラミング未経験でも教室を開講できる
フランチャイズに加盟してプログラミング教室を開業する3つ目のメリットは、映像授業の活用でプログラミング未経験でも教室を開講できる点です。
中には映像教材を用いて授業を行う本部もあります。このようなスタイルであれば映像を見てもらえるため自身で直接プログラミングを教える必要がありません。そのため、プログラミング未経験者であっても開業しやすいです。
クレーム対応の代理を請け負ってくれるところも
フランチャイズに加盟してプログラミング教室を開業する4つ目のメリットは、本部がクレーム対応の代理を請け負ってくれるケースがある点です。
プログラミング教室といっても塾なので、ダブルブッキングや生徒の名前間違いなどのミスによりクレームが起きてしまうこともあります。そんなときに、本部が代理で対応してくれれば安心です。対人折衝に自信がない方は、このようなサポートがある本部を探してみても良いかもしれません。
他の教材との組み合わせが可能な場合も
フランチャイズに加盟してプログラミング教室を開業する5つ目のメリットは、他の教材との組み合わせが可能なケースもある点です。
フランチャイズ本部の中には英語や算数など、プログラミング教室を他のカリキュラムと組み合わせて提供しているケースもあります。多彩なカリキュラムがあると顧客獲得にもつながるでしょう。
プログラミング教室をフランチャイズで開業するデメリット
フランチャイズでプログラミング教室を開業するのには、さまざまなメリットがある反面、デメリットがあるのも事実です。デメリットとして以下の点があげられます。
- 毎月のロイヤリティの支払いが負担になる
- ブランディングされているからこそ経営の自由度が低い
- 本部の経営状況の影響を受けるリスクがある
- 本部が実施した集客施策のもと運営するため、自分が望む客層やスタッフが確保できず、思い描いていた店舗運営になるとは限らない
- 競業避止義務があり、契約満了後のキャリアの妨げになるリスクがある
また、プログラミング教室の市場規模は現在進行形で拡大中であり、成長産業ともいえます。それに伴い、現在たくさんのフランチャイズ本部が設立されてきている最中なので、中には経営状況が盤石ではない企業もあるのが実情です。
フランチャイズ本部が倒産してしまったりすると、自身の教室運営にも影響があります。加盟の際は、本部の経営状況にも注意して見なければなりません。
フランチャイズ本部募集サイトの中には、掲載する会社の信用情報を含めた審査を行っているところがあります。フランチャイズ加盟前の検索段階で、信頼できるメディアを利用することも重要です。
フランチャイズ開業でのメリットやデメリット、成功のポイントを更に知りたい方は下記記事を参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/45239/
プログラミング教室をフランチャイズで開業する際の注意点
フランチャイズでプログラミング教室を開業する際には以下の点に注意しましょう。
事前調査の際は、町の治安や経路の清潔さ、入居している他のテナントの業種など、保護者目線で「来訪に忌避感がないか」確認するようにしましょう。
例えば子どもがメインのプログラミング教室の場合で考えてみましょう。駅が近くてもテナントの1階が子どもの誘惑を促す店舗であったり、駅から離れた場所なのに駐車場が少なく停めづらかったりすると、保護者は忌避感を覚えます。自身のビジネスモデルに応じた立地選定は重要です。
また、本部の経営方針や創業者の思いなども確認し、信頼して一緒にビジネスできる本部かどうか検討することも重要です。本部には他の店舗で培われたビジネスノウハウがあるので、本部の経営方針を信頼して動くのが成功への一番の近道となります。
ただし何もかも言いなりになるのではなく、自分の頭でも考えることが必要です。加盟後は、流行や経済についてなどさまざまな観点で経営状況を見られるよう、努力し続けるようにしましょう。
プログラミング教室のような教育系の仕事は、料金を支払う人物(保護者)とサービスの利用者(生徒)が異なるケースがほとんどです。双方の満足度を得られるよう、身だしなみや態度から気を付けるべきでしょう。
こんな人が成功するーフランチャイズのプログラミング教室経営に向いている人
プログラミング教室というと「パソコンが得意な人」や「理系の人」が向いていると思う方は少なくないでしょう。しかし、プログラミング教室を開業するのに必ずしもプログラミングの知識が必要なわけではありません。フランチャイズでプログラミング教室を開業するのに向いている人の特徴は以下の3つです。
それぞれなぜプログラミング教室をフランチャイズに加盟して開業するのに向いているのか、解説します。
子どもと接するのが好きな人
フランチャイズ加盟で開業できるプログラミング教室のほとんどは、子ども向けです。お金を支払っているのは保護者にはなりますが、実際の「利用者」は子どもです。そのため、子どもと接するのが好きな人の方が向いているでしょう。
下記記事ではフランチャイズのロイヤリティについて、仕組みや使い道を解説しています。
https://entrenet.jp/magazine/43979/
自己学習が得意な人
プログラミングは情報のアップデートが著しく、常に最新化していく業界です。そのため、アップデートに乗り遅れないよう、自身でも継続的な勉強が欠かせません。
本部と信頼関係を構築し、方針に従って歩める人
プログラミング教室に限らず、フランチャイズ経営で成功するためには本部と信頼関係を築けなくてはいけません。「ここの方針なら苦なく従える!」と思えるフランチャイズに加盟することはもちろんですが、加盟したからには信頼関係を構築し、従う努力のできる人であるべきでしょう。
フランチャイズの運営でかかる費用について、さらに知りたい方は下記記事も参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/13578/
まとめ
義務教育で必修化するほど近年注目されているプログラミング。プログラミング教室のニーズは今後も衰えることはないでしょう。フランチャイズでは未経験者でも開業できるカリキュラムもあるので、新たなIT人材育成に貢献してみませんか?
<文/ちはる>