美容系の仕事に従事しているのであれば「いつか自分のサロンを経営してみたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。自力で開業するほかに、フランチャイズに加盟することでスムーズに開業できるメリットがあります。この記事ではフランチャイズ募集している美容系フランチャイズ一覧やそれぞれの業態、フランチャイズで開業するメリットやデメリット、成功者の声についてまとめました。
※2023年11月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。
フランチャイズ募集している美容系フランチャイズ一覧
美容系のサロンでフランチャイズ募集している会社はさまざまです。開業資金が高くなりがちな美容系のサロンも、フランチャイズを活用することで費用を抑えてスムーズに開業することができます。
※それぞれの費用は立地・物件などによって変動します。また、加盟するフランチャイズによっても大きく異なります。
下記記事ではフランチャイズの仕組みを解説しています。参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
エステティックサロン
フェイシャルや痩身マッサージなどを扱うのがエステティックサロンです。2002年に総務省が定めた「日本標準産業分類」で、エステティックは「手技又は化粧品・機器等を用いて、人の皮膚を美化し、体型を整える等の指導又は施術を行う事業所をいう」と定められています。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、使用するベッドや美容機器・化粧品の導入費用、ガウンやタオルなどの備品、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしてはエステティシャンの人件費や物件の家賃、美容機器のレンタル費用、消耗する化粧品代、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
ベッドを何台置くかによって、物件の広さや人件費、売り上げ見込みも大きく変わってきます。
【開業資金】
数百万~1000万円
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
PLATINUM AROMA(プラチナムアロマ)/株式会社NIコンサルティング
株式会社b-modelsなど
https://entrenet.jp/magazine/42085/
ネイルサロン
ハンド・フットネイルにジェルやネイルエナメルを塗ったり、爪先を整えてケアをするのがネイルサロンです。エステサロンに比べると比較的省スペースで営業でき、顧客ターゲットも近いことから美容院やアイラッシュサロンと併設されることも多いです。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、使用する施術台や椅子、ネイルケア機器の導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしてはネイリストの人件費や物件の家賃、消耗するネイルケア用品、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
シンプルなジェルネイルだけではなく、ネイルアートやデコレーションを施したり、フットネイルとの同時施術などでより高単価が見込めます。ジェルネイルをきれいに保つためには定期的な来店が必要となるため、顧客のリピート率も高く定期来店が見込める業態です。
【開業資金】
500万~700万円
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
株式会社サンミーゴ
株式会社キャンアイドレッシーなど
https://entrenet.jp/magazine/41818/
美容院
顧客の髪を切ったり、髪を染めたりパーマをかけて髪形を変えたり、スタイリングで整えるのが美容院です。サロン施術には国家資格(美容師)が必要となります。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、使用する施術台やシャンプー台、椅子、機器の導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしては美容師の人件費や物件の家賃、消耗するヘアケア用品、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
ほかの美容系サロンに比べると開業資金も高くなりますが、ヘアカラーやパーマ材などの技術進歩に合わせてクオリティの高い施術を施すことで、高単価を狙える業態です。
【開業資金】
数百万~2000万円以上
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
株式会社デューアソシエ/デューポイントなど
https://entrenet.jp/magazine/42386/
脱毛サロン
脱毛の施術が受けられるサロンが脱毛サロンです。脱毛サロンでは光脱毛による施術がメインとなります。より高い効果が期待できるレーザーを使用する医療脱毛は、医師が在籍する病院で看護師による施術が必要となり、医療脱毛は脱毛サロンには含まれません。
脱毛サロンの開業資金は店舗の取得費用、内装費用、使用する施術台や脱毛機器の導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしてはエステティシャンの人件費や物件の家賃、脱毛前後で使用する化粧品費用、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
毛周期に合わせた定期的な来店が前提となり、初回でまとまった回数分や通い放題などの契約を結ぶことで安定した売上が見込めます。顧客が利用しやすい都度払い方式のサロンも存在します。
【開業資金】
300万円~
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
株式会社デイズなど
https://entrenet.jp/magazine/32802/
https://entrenet.jp/magazine/42703/
アイラッシュサロン(まつげエクステ・まつげパーマなど)
マツエク(まつげエクステ)やまつげパーマ、最近では眉毛の形を整える施術も人気となっているのがアイラッシュサロンです。目の周辺で高度な技術が必要なことから、施術するアイリストは美容師免許を取得しなければなりません。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、使用するベッドや椅子、ケア用品の導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしては施術するアイリストの人件費や物件の家賃、消耗するケア用品、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
ネイルサロン同様、きれいな仕上がりをキープするために定期的な来店が必要となり、リピーターが見込める業態です。
【開業資金】
200万~300万円
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
DL・BEAUTY / 株式会社Maxability
株式会社Blancなど
https://entrenet.jp/magazine/41750/
https://entrenet.jp/magazine/42692/
リラクゼーションサロン
ハンドマッサージやフットマッサージなど、肉体的・精神的な緊張をほぐし、リラックスすることを目的としたサービスを提供するのがリラクゼーションサロンです。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、使用するベッドや椅子、ガウンやタオルの導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしては施術するマッサージ師の人件費や物件の家賃、リネン類のクリーニング費用、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
バリニーズやハワイアン、タイ古式などのテーマをうたったものまで多岐にわたります。忙しい現代人を癒すために、男女ともに顧客が見込める夜遅くまで営業しているサロンが多いです。
【開業資金】
500万~1000万円
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
株式会社ヴィラ
株式会社ドラミカンパニーなど
https://entrenet.jp/magazine/42414/
セルフエステサロン
顧客自身がエステマシンを操作し、自身にエステを行うのがセルフエステサロンです。エステティシャンがずっと顧客対応する必要がないので、低コストで運営できるメリットがあります。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、椅子や個室ブース、美容機器の導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしては物件の家賃、受付や案内役の人件費、リネン類のクリーニング費用、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
操作に不慣れな顧客による施術なので、初回契約時の案内方法などあらゆるトラブルに対処できるよう対策を立てておきたい業態です。
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
i-skin合同会社など
https://entrenet.jp/magazine/42871/
ホワイトニングサロン
歯のホワイトニングを専用の機械で行うのがホワイトニングサロンです。
開業資金は店舗の取得費用、内装費用、椅子やベッド、ホワイトニング機器や使用する薬剤の導入費用、フランチャイズ本部への加盟金や保証金などが代表的にあげられます。かかるランニングコストとしては物件の家賃、施術者の人件費、リネン類のクリーニング費用、光熱費、予約サイトの管理費用、フランチャイズ加盟によるロイヤリティなどです。
顧客自身が行うセルフホワイトニングに対応したサロンも人気となっています。
【加盟募集しているフランチャイズ本部】
株式会社シャリオン/美歯口ホワイトニングなど
下記記事ではフランチャイズの仕組みを解説しています。参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
美容系のサロンをフランチャイズで開業するメリット
美容系のサロンをフランチャイズで開業するメリットは以下の通りです。
美容系のサロンは顧客にとっても費用負担が大きくなるほか、自分の体の一部を預けるビジネスなので、お店の看板に対する信頼が重要となります。すでに確立し、世間に認知されたブランドを活用することで、顧客の獲得が自力開業より容易になるでしょう。
また、ほかの加盟店舗で蓄積された経営ノウハウやマニュアルを展開することで、失敗を避けつつサロン運営ができます。本部によるスタッフ募集や多額の費用を使ったWEB集客の恩恵を受けられたり、本部からスタッフが派遣されることもあり、より経営しやすくなるでしょう。
美容系のサロンをフランチャイズで開業するデメリット
メリットに対してデメリットについても確認しておきましょう。
ブランドイメージをあまり受けたくない、独自の色を出したい人はフランチャイズではなく代理店契約がおすすめな場合もあります。フランチャイズのサポートが自分に見合うかといった観点もチェックしながら加盟する本部を比較検討すると安心です。
フランチャイズで美容系サロンを経営する際の成功するポイント
フランチャイズで美容系サロンを経営する際の成功ポイントとしては、以下の点をおさえておきましょう。
利用者・スタッフの多くは女性となります。事前調査の際は、駅からの距離だけでなく町の治安や経路の清潔さ、入居している他テナントの業種など顧客・スタッフ目線で「来訪に忌避感がないか」を確認すると良いでしょう。
加盟店としてオリジナリティを出しづらい形態ではありますが、唯一差別化できるのが「施術者のスキル」といえます。自身で施術をする際は自分も含め、スタッフのスキルとホスピタリティ向上が顧客獲得に有効となることは間違いありません。
流行や経済についてなどさまざまな観点で経営状況を見られるよう、たゆまぬ努力が必要です。フランチャイズ本部には多店舗で培われたビジネスノウハウがあるので、本部を信頼して頼るのが成功への近道です。ただし何もかもを本部の言いなりになるのではなく、経営者としての自覚をもって責任ある意見交換ができるようになると良いでしょう。
美容系の仕事は、顧客の大切な体の一部に直接影響を与える仕事です。あらゆるトラブルを見越して、同意書の作成や保険への加入も検討しましょう。
最後に、運転資金は多めに確保しておきましょう。1年分ほどあると安心です。開業資金・運転資金ともに高額になりがちな美容系サロンは、収益化までの道のりが長いです。顧客の信頼を得てリピーターが安定的に獲得できるようになるまで、1年~3年はかかるといわれています。資金が底つき、事業判断を焦ったり志半ばで廃業してしまったりすることがないよう、余裕を持った資金調達が必要です。
美容系の仕事で成功したフランチャイズ加盟者の声
それでは実際に美容系のサロン経営で成功したフランチャイズ加盟者の声を紹介します。
※2023年11月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。
実例1:美容部員からの転身で手取り100万円以上。お客様と自分を幸せにする仕事をする大堀 亜希子さん
前職で美容部員の経験があった大堀さんは、元々顧客として利用していたダイアナでFCの募集をしていると聞き加盟を検討します。加盟の決め手になったのは、「やはり長く続けられること」と話します。また、顔だけの美容だった美容部員時代と違い、全身のキレイをプロデュースできることも魅力ややりがいに感じています。「チーフプロポーションマイスター」など一般社団法人日本プロポーション協会主催のコンテストで多数の受賞歴を誇り、スキルアップも事業成功につなげています。
実例2:未経験で自己資金100万円にもかかわらず、開業5年で新潟に3店舗出店し、年商6300万円までに上りつめた西 雄介さん
ちょうど子供が生まれて家族との時間も大切にしたいと思った西さん。未経験で自己資金100万円で加盟できる本部を検討していました。その中で、開業までのノウハウだけでなく、FCでありながら融通が利くところが魅力的で、スタッフ教育にも力を入れています。2021年5月に法人化も実現しました。
実例3:素晴らしいスタッフと本部に恵まれ、ネイルサロンの事を考えるのが楽しすぎると語る坂田 聡さん
2007年から美容室を経営し、現在もオーナーとして店に立つ坂田さんは、スタッフの採用に課題を感じていました。そこでネイリストの採用事情(採用可能な人材が豊富そうなこと、また、美容師からの転職が多い業界であること)を好機ととらえ、2020年1月30日にCOCORUPO京橋をオープンしました。坂田さんのヨミはあたり、本部から紹介してもらった派遣会社を通してとても優秀なスタッフに来てもらうことができ、内定者を含め社員6名の採用が順調に決定したそうです。物件情報力・業界に関する詳細な情報提供に魅力を感じ、サロン運営に楽しんで取り組んでいるそうです。
まとめ
この記事ではフランチャイズ募集している美容系フランチャイズ一覧やそれぞれの業態、フランチャイズで開業するメリットやデメリット、成功者の声についてまとめました。本部によって顧客へのサービス内容や加盟店の契約内容も異なるため、資料請求や説明会などを活用して自分に合った経営スタイルができる方法をぜひ検討してみてください。
<文/北川美智子>