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オフィスの「食」を変える画期的サービスで急成長。 若きベンチャー経営者の起業マインドとは

オフィスの「食」を変える画期的サービスで急成長。 若きベンチャー経営者の起業マインドとは

オフィスに置かれた冷蔵庫の中から、和惣菜を中心とした健康的な食事をいつでも食べることができる。そんなサービスを企業向けに提供しているのが、株式会社おかん。

ディアからも注目されているこのベンチャー企業を牽引する沢木恵太さんに、起業にまつわる話をお聞きしました。

【沢木恵太さん・プロフィール】
株式会社おかん 代表取締役 CEO。1985年長野県生まれ。中央大学商学部卒業後、大手コンサルティング会社、ベンチャー企業でゲームプロデューサー兼事業責任者、教育系ベンチャーを経て、2012年に株式会社CHISAN(現おかん)を創業。

2014年、東京23区で法人向けに「オフィスおかん」のサービスを開始。現在、対象エリアを拡大中。

起業することにネガティブなイメージはなかった

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── 会社を起こそうと決めた経緯は?

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沢木恵太(以下、沢木)
きっかけは2つありました。1つは福井県の惣菜メーカーとの出合い。前職の同僚の婿養子先なのですが、とても美味しく質の良い惣菜を作っていて、それを扱って何かビジネスができないかという、プロダクト側からの視点です。

そしてもう1つは、ユーザー側からの視点。当時、長女を育てながら、第2子を授かった妻の子育ての大変さと、故郷にいる病気がちの母の生活から、食事支援の必要性を漠然と感じていたんです。

コンサル会社での勤務時代、労働時間の長い仕事に就いていた自分の食事も不規則になりがちで、健康診断の結果が非常に悪かった経験も大きいですね。

そういった自分の身の周りに起きていた課題と、福井の惣菜店の持つアセットがちょうどリンクして、最終的にオフィス向けの惣菜サービスというソリューションに思い至りました。

ですから、起業のためにアイデアをたくさん出した中から選んだというよりは、自分の感じていたことや周囲の状況が偶然にもガチッとはまって、結果として起業したという感じのほうが強いと思います。

── 起業の志向は、学生時代から持っていたそうですね。

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沢木
決して意識が高い学生ではありませんでした。ただ、大学3年生になって就活を始める時に、どうせ社会に関わるのならしっかりと貢献したい、価値を提供していきたい、と思うようになったんです。

そのためには、医者のように目の前の人を良くしていくという役割もあると思うのですが、私の志向は、多くの人に広く影響を与えていきたいというものでした。

そして、その目標を実現する手段として考えられるのは、1つには政治ですが、自分がその世界に進むイメージは持てない。そこで、もう1つのビジネスの分野でチャレンジしようと考えたんです。

── 社会に貢献したいという気持ちを持った人は、おそらくたくさんいると思います。ただ、多くの場合は雇われる側に行き、そこにとどまりますよね。自ら事業を起こした沢木さんは、どこが違ったのでしょうか。

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沢木
難しいですよね。友人たちと集まった時にもよく話題になるのですが、起業家は「自分は普通だ」と思っているんです。ただ、周りからは変人だと思われている(笑)。

残念ながら私も自分が普通だと思っているのですが、唯一挙げられるとしたら、経営をしている人が周囲に誰もいなかったことでしょうか。

イメージのしようがないので、ネガティブな印象もなかったんです。それに加えて、新卒で入った会社が経営不振で倒産し、大手でも潰れるリスクに直面するという経験をしました。

だから、起業することに悪い意味でのバイアスがかかっていない上に、勤めることに対してポジティブな印象だけを持つことができずにいたので、それならば別に起業したらいいじゃないかという結論に至ったのかな、とは思いますね。

常に今が一番大変。事業が大きくなるほど、社会的な責任も出てくる

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── とはいえ、起業に踏み切るときに何か思いとどまるようなことはなかったのですか?

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沢木
たしかに、すでにこどもがひとりいて、妻のお腹にもう1人いて、住宅ローンも抱えていて…、普通に考えたら起業はしない状況だったと思います。

それでも踏み切ったわけですが、家族を養っていくという責任感は持っているので、最悪の状況は想定しました。その時、実は転職のオファーもいくつかあり、それなりの価値が自分にはあるという客観的評価をいただいていたのは大きかったですね。

── 失敗が怖いとか、再挑戦ができないのではないかという不安から、起業に踏み出せない人も多いと思うのですが。

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沢木
きちんとしたビジネスモデルで、きちんとした方法で資金調達すれば、失敗のリスクは回避できると思います。そこを無鉄砲にやってしまうと、借金が残ってしまったり、個人の信用がすごくガタ落ちしてしまいかねないので、その部分の慎重さは必要ですね。

── 自分がやりたいことやひらめいたアイデアを、いざ形にしようとしたときに、必要なことは何だと思いますか?

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沢木
私の場合で言うと、1つは他のビジネスモデルを学ぶこと。自分自身、ゼロから何かを生み出すのは得意ではないと思っているんです。だから、いろいろなビジネスモデルを研究し、それらの一部を流用したり組み合わせたりすることで、自分なりのアウトプットを作りました。

もう1つは、1歩目のハードルを低くすること。まだ雑なビジネスプランかもしれないけれど、とにかくどこかにアウトプットしてみよう、とりあえずやってみようという感覚で、起業に向けて動き出しました。

その結果、出資を受ける話につながったので、確かに運が良かったとは思いますが、動き出さなければその運との接点もなかったわけですから。

── 事業が進み始めて、人を雇い入れることに対する責任の重さを感じたことはありますか?

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沢木
それは今も感じています。もちろん、事業を大きく育てて社会に影響を与えることを想定しているわけですが、それに伴う責任は常に感じますね。

サービスが拡大すれば、顧客に対する社会的な責任も出てきます。起業が一番大変で、そこから徐々に安定していくという印象を持たれている方もいるかもしれませんが、私の感覚ではむしろ逆ですね。

── すると、今が一番大変なんですか?

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沢木
はい、常に今が一番大変だと思っています。だから、たとえば1年前を振り返ると、そんなに大変じゃなかったかな、という感じがしますね。実際は大変だったのかもしれませんが、過ぎたことをあまり苦労とは思わないタイプなんです。

ミニマムなことでいいので、自信につながる一歩から始めてみよう

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── 最後に、起業を考えている人の背中を押すようなアドバイスをいただけますか?

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沢木
最初の一歩さえ踏み出せば、ものごとがうまく転がるケースはたくさんあります。きわめてミニマムなことでいいので、自信につながるような一歩から始めてみるといいと思います。

そして踏み出してみると、意外なほど周りの人が助けてくれます。経営する側にまわることで、自分の中にも周りにも何らかの変化が起き、それまで持っていた能力以上の結果がついてくる可能性があるということを、ぜひお伝えしたいですね。

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