独立・起業に至る動機。
「今よりももっとお金を稼ぎたい」「家族との時間を増やしたい」「会社や時間、場所に縛られない働き方がしたい」……。人によってその動機は多種多様にあるでしょう。
今回お話を伺ったのは、マーケティングコンサルタントの須田大輔さん。
須田さんは有名企業3社で広告営業、マーケティング企画などに従事した後、2012年に起業。10年間、マーケティングコンサルタントとして個人法人大小問わずさまざまな事業の支援を行ってきました。
今回はそんな須田さんのキャリアについて伺うとともに、現在取り組んでいるブロックチェーン事業について、そして10年間事業を支援し続けてきて思うことを伺いました。
須田大輔さん
株式会社ダースー代表取締役
マーケティングコンサルタント大学卒業後、株式会社日本経済広告社に新卒で入社。その後日本マイクロソフト株式会社、株式会社ミクシィを経て独立。
会社員時代には、広告営業、広告企画などの仕事を経験する。
2012年に株式会社ダースーを創業。大手企業からベンチャーまで、さまざまな事業規模の会社のマーケティングコンサルティング、新規事業の立ち上げをサポートする。
現在はコンサルティング業務と並行して、ブロックチェーンを扱った事業を構想中。
自分のやりたいことに、もっと自由度高く取り組みたい。須田さんが独立するまで
――まずは起業に至るまでの経緯について、簡単にお聞かせください。
大学を卒業して株式会社日本経済広告社(以下、日本経済広告社)に入社して、その後は日本マイクロソフト株式会社(以下、日本マイクロソフト)、株式会社ミクシィ(以下、ミクシィ)の3社を経験して、起業しました。
――広告業界に入った理由を教えてください。
本当はテレビの業界に入りたかったんです。僕は幼い頃からテレビが大好きだったので、大きな影響を受けてきました。社会人になったら「人に影響を与えられる仕事」、すなわちテレビの業界に行きたいなと。ですが残念ながら就活でテレビの会社に落ちてしまって……(笑)。
それなら広告はどうだろうと思い、営業担当として日本経済広告社に入ったんです。
――以来、ずっと広告の仕事を?
広告営業はもちろん、広告を作るための企画を担当したりなど、その時によって業務内容はさまざまでしたね。転職した会社ごとに、役割も変わっていったので。でも1社目の日本経済広告社の頃から、自分で仕事を作ることが多かったですね。
――自分で仕事を作る、ですか?
ええ。一言で言うと難しいんですが、今ある業務を正解だと思わないことでしょうか。結果が出なければやり方を変えたっていいと思うんです。
例えば日本経済広告社では、新聞の広告枠を出版社に売る仕事をしていました。ですがWebに勢いが出てきた中、新聞の広告を売ることは簡単ではありません。
そこで出版社に営業をかけるのではなく、別の企業にオファーをして、その企業に出版物を作ってもらい、それと抱き合わせる形で広告を売ってみたりしたんです。
2社目の日本マイクロソフト株式会社時代には、ユニリーバ・ジャパン株式会社さんの男性用フレグランス「アックス フレグランス ボディスプレー」が日本に上陸する際、「モテ現象」と題してWebとリアルの掛け合わせで広告を展開したり。
ミクシィ時代は、今のソシャゲ(ソーシャルゲーム。スマートフォン向けのゲームアプリ)が生まれるタイミングで、「mixi Xmas」というアプリを担当していました。
――自分で仕事を作ることが得意な須田さんが、起業に至るというのも、非常に自然な流れだと思います。
元々いつかは起業したいなと思っていたんですよ。会社員時代に感じていたのは「自分が本当にやりたいと思うサービスや事業を、純度100%の形で作るのは難しい」ということでした。
もちろん会社だからこそできる規模感の事業もありますが、上長の承認をはじめ、さまざまな関門を乗り越えないといけません。
今までのキャリアや経験を活かしつつ、もっと自由度高く事業に挑戦できる環境を作っていきたいと思ったんです。