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フランチャイズの仕組みを解説|メリット・デメリットや事例から学ぶ成功の秘訣

フランチャイズの仕組み

【この記事でわかること】

  • フランチャイズとは?
  • フランチャイズシステムの仕組み
  • フランチャイズに加盟した人の成功・失敗事例
  • 初心者でも失敗しない加盟先の選び方

「フランチャイズってよく聞くけど、どんな仕組みなの?」
「個人での独立・開業と比べてどんなメリットがあるの?」

フランチャイズに対して、上記のような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

本記事ではそんな疑問を解決するために、基本的なフランチャイズの仕組みやメリット・デメリット、フランチャイズでの成功事例・失敗事例を徹底的に解説します。

※本記事とあわせて読むことでフランチャイズへの理解度が高まる「解説書」も用意したので、以下のURLからダウンロードしてみてください。

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  1. フランチャイズとは?仕組みや市場規模について解説
    1. フランチャイズ本部と加盟店は、事業者同士の対等な関係
    2. 市場規模は約28兆円!フランチャイズ展開される主な業種
  2. フランチャイズ本部が加盟店を募集する理由
    1. 理由1:店舗数を増やしやすくなるため
    2. 理由2:コストダウンと収益の確保のため
    3. 理由3:事業運営の効率化とビジネスモデルの改善のため
    4. 理由4:リスクを分散するため
  3. フランチャイズと類似するビジネスモデルの比較
    1. 代理店制度
    2. パッケージライセンスビジネス
    3. ボランタリーチェーン
    4. レギュラーチェーン
    5. のれん分け
  4. フランチャイズに加盟で得られる5大メリット
    1. メリット1:ブランド力を利用できる
    2. メリット2:本部のリソースが活用できる
    3. メリット3:経営に関する相談ができる
    4. メリット4:加盟店同士のつながりを作れる
    5. メリット5:遊休地を活用できる
  5. フランチャイズ加盟で受ける4大デメリット
    1. デメリット1:経営の自由度が低い
    2. デメリット2:競業避止義務を負う可能性がある
    3. デメリット3:ブランドイメージの悪影響を受けることがある
    4. デメリット4:加盟金・ロイヤリティの支払いが必要
  6. フランチャイズのロイヤリティとは?相場・支払方法を詳しく解説
    1. 飲食店フランチャイズのロイヤリティ相場は3~10%
    2. コンビニ大手3社は月額制|割合は種類によって異なる
    3. ロイヤリティの支払方法は4種類
  7. 初心者でも失敗しないフランチャイズ加盟先の選び方
    1. 事業の将来性
    2. 本部のサポート内容
    3. 信頼できるかどうか
  8. フランチャイズに加盟した人の成功事例8選
    1. 脱サラしてフランチャイズ開業に踏み切った先輩の事例
      1. 1人でもできるビジネスが魅力的:観葉植物のレンタル・結城さん
      2. 「開店後30分で売り切れ」を目の当たりに:フルーツサンドの販売・安井さん
    2. 副業でスタートした先輩の事例
      1. 加盟前に7時間の電話相談:ポップコーン販売・高橋さん
      2. 会社員の仕事を終えた夜2時間が副業タイム:結婚相談所・永野さん
    3. 家庭や子育てと両立しながら輝く女性経営者の事例
      1. 育児と仕事と自分の時間を大切にできる仕事:リラクゼーションサロン・能上さん
      2. 一生続けられる仕事とパートナーを見つけた:軽配送・山田さん
    4. 親子で独立した先輩の事例
      1. 花好きの妻がこのビジネスを見つけました:観葉植物のレンタル・桜井さん
      2. 事業失敗から再起を決意!:ビルマンションの日常清掃・野崎さん
  9. フランチャイズに加盟した人の失敗事例2選
      1. ロイヤリティの安さだけで選び失敗:ハウスクリーニング・Aさん
      2. シミュレーションの間違いで失敗:カフェ・Bさん
    1. フランチャイズ加盟に向いている人/向いていない人の特徴とは?
  10. まとめ
  11. 【Q&A】フランチャイズの仕組みでよくある質問
    1. Q:フランチャイズの市場規模はどれくらい?
    2. Q:どんな事業で開業できるの?
    3. Q:開業資金はどれくらい必要?
    4. Q:直営店とは何が違うの?
    5. Q:フランチャイズ加盟するためには何をしたらいいの?
    6. Q:フランチャイズ加盟~開業までの流れは?

フランチャイズとは?仕組みや市場規模について解説

フランチャイズ(FC)の仕組みを簡単に紹介!メリット・デメリット、成功例や失敗例も紹介

フランチャイズとは、本部であるフランチャイザーが加盟店であるフランチャイジーに対して、ブランド名、商標、ノウハウなどの使用権を提供し、加盟店はその対価として加盟金やロイヤリティなどの対価を支払うビジネスモデルです。

この契約をフランチャイズ契約といいます。

フランチャイズ用語解説

【フランチャイザー】
フランチャイザーは、フランチャイズビジネスの運営主体であり、本部のことです。ブランド名、商標、ノウハウなどの使用権を提供し、加盟店の開業・運営をサポートします。

【フランチャイジー】
フランチャイジーは、フランチャイズビジネスの加盟店です。フランチャイズ本部の社員ではなく、外部のパートナーとしてフランチャイズビジネスを営みます。

【フランチャイズ契約】
フランチャイズ契約は、フランチャイザーとフランチャイジーの間の契約です。契約内容には、使用権の範囲やロイヤリティの額、加盟店の義務など、さまざまな内容が定められています。

フランチャイズ本部と加盟店は、事業者同士の対等な関係

フランチャイズ本部と加盟店は事業者同士の対等な関係であり、お互いにメリットがあるWin-Winな関係性だと言えます。

まず、フランチャイズ本部はブランド力やノウハウなどの経営資本を加盟店側に与えます。

そして、加盟店側はそのノウハウを活かした店舗運営で成功することにより、周辺地域での本部のブランドイメージを高めることに貢献します。

このような相互メリットが発生するので、フランチャイズ本部と加盟店は対等な関係なのです。

市場規模は約28兆円!フランチャイズ展開される主な業種

2023年度「JFAフランチャイズチェーン統計調査」によると、フランチャイズチェーンの売上高は28兆2,528億円となっています。フランチャイズチェーンの店舗数は減少傾向にあるものの、多くの業界で売上が増加していることが特徴です。

フランチャイズ展開される業種には、小売業・外食業・サービス業があります。

小売業
  • 各種総合小売(スーパーマーケットや移動販売など)
  • 医薬品・書籍・スポーツ用品・中古品
  • 家庭電器販売店、インテリア店 等
外食業
  • ファーストフード
  • 一般レストラン
  • コーヒーショップ、カフェ 等
サービス業
  • レジャーサービス・ホテル
  • リース・レンタルサービス
  • 家事支援サービス、マッサージ等その他サービス

各業種それぞれにフランチャイズの強みがあり、例えば小売業では仕入れルートがあらかじめ確保されています。また、外食業では未経験からの開業がしやすく、技術習得や人材確保などの面で本部からサポートを得られるのがメリットです。

https://entrenet.jp/magazine/27133/

フランチャイズ本部が加盟店を募集する理由

フランチャイズ本部が加盟店を募集する理由は、大きく4つあります。

理由1:店舗数を増やしやすくなるため

フランチャイズ本部は、自社の従業員に頼らずに店舗を運営できるフランチャイズシステムを活用することで効率的に店舗数を増やすことができます

店舗数が増えるとブランドの認知度や信頼性が高まり、全体的な売上アップにもつながるので、フランチャイズ本部は加盟店を広く募集するのです。

理由2:コストダウンと収益の確保のため

フランチャイズ本部が加盟店を募集するのは、コストダウン収益確保のためでもあります。

たとえばチェーン展開をすると、仕入れ数を増やせるのでより単価価格を下げて仕入れができたり、物流を効率化できたり、広告宣伝費の節約ができる(店舗数が増えること自体が地域での宣伝につながるため)など、さまざまなメリットがあります。

また、単純に加盟店が増えるとロイヤリティが得られるので、収益確保のためにも本部は加盟店を増やしたいのです。

理由3:事業運営の効率化とビジネスモデルの改善のため

フランチャイズによるチェーン展開は、事業運営の効率化ビジネスモデルの改善にもつながります。

まずフランチャイズ本部は、ノウハウやマニュアルを共有することで店舗運営を効率化することができます。

これはすべての店舗で同じオペレーションをおこなうことで、無駄な作業を減らして効率的な店舗運営を実現できるからです。

また、すべての店舗で同じ基準で人材育成や顧客管理をおこなうことで、質の高いサービスを提供しやすくなるため、人材育成や顧客管理なども一元的に行うことも可能です。

加盟店からのフィードバックがあればビジネスモデルの改善も早期におこなえるので、フランチャイズ本部にとって加盟店の募集はメリットが大きいのです。

理由4:リスクを分散するため

加盟店を募集して店舗数を増やすと、リスクを複数の店舗に分散することでリスク軽減をはかることができます。

これにより、一つの店舗が閉店しても他の店舗で売り上げを上げることができるため、全体収益への影響を減らすことができるのです。

フランチャイズと類似するビジネスモデルの比較

フランチャイズと類似するビジネスモデルはいくつかあります。

  • 代理店制度
  • パッケージライセンスビジネス
  • ボランタリーチェーン
  • レギュラーチェーン
  • のれん分け

以上の仕組みはフランチャイズと類似しているので混同されやすいです。

しかし店舗経営の自由度、継続的な指導やサポート、その対価としてのロイヤリティの支払いなど内容は異なります。

フランチャイズ契約時には、上記のような類似したシステムになっていないかどうか契約書をよく読み、本部の担当者と齟齬のないように確認して進めましょう。

代理店制度

代理店制度とは、本部が加盟代理店に対して、販売代理店などという形で商品やサービスの販売権や商標権を委託するビジネスです。

フランチャイズと違って細かな規定が少ないことが多く、店舗の名前や販売方法は自由に決められますが、本部から加盟代理店への継続的な指導やサポートは含まれない場合が多いです。

  • 有名メーカーの商品を扱える
  • メーカーからサポートを受けられる
  • 自社の経営に自由度がある
  • メーカーの指示に従う必要がある
  • 商品の仕入価格が高額になる場合がある

パッケージライセンスビジネス

パッケージライセンスビジネスは、継続的なフォローやロイヤリティの支払い義務がないフランチャイズのような仕組みであり、開業支援のコンサルティングサービスのように、商品やビジネスモデルを一定期間借り、その対価を支払います。

加盟者はフランチャイズに比べて制約が少ないことが多いです。

  • 運営の自由度が高い
  • 初期コストが低い場合が多い
  • 独自ブランドの構築が可能
  • 契約の柔軟性
  • サポートやトレーニングの不足
  • リスクの自己負担
  • 他のライセンシーとの競争
  • 長期的な関係の不安定さ

ボランタリーチェーン

ボランタリーチェーンとは、フランチャイズは加盟店がブランド使用に対してマニュアルやルールに沿って運営されますが、ボランタリーの自発的なという意味の通り、店舗によって独自に経営されることが多いです。

1店舗のみでは選択肢が限られていても複数店舗で集まって規模を大きくして商品の仕入れや販売促進を行うことでより効率的に行えるようになり、全体として大きな売り上げと利益を期待することができる仕組みです。

  • 加盟店同士の横のつながりがあり、情報共有や相互助成が可能
  • 大量購入によるコスト削減
  • 小規模では取引できないメーカーの商品取り扱い、価格交渉が可能
  • 地域密着経営が可能
  • 加盟店の自主性が尊重される
  • フランチャイズチェーンに比べて本部機能が弱い
  • 加盟店の意識統一や情報共有が難しい場合がある

レギュラーチェーン

レギュラーチェーン(直営店)とは、企業が自ら店舗を運営する店舗形態です。企業が店舗責任者を雇用し、運営や最終責任も負います。

行き届いた管理下で新規サービスのテストなどもしやすいメリットがある一方で、社員教育や出店費用にコストかかり、多店舗展開するスピード感が遅くなるデメリットもあります。

  • 新規サービスなどのテストがしやすい
  • ブランドイメージの維持も容易
  • 管理が行き届きやすい
    • 出店費用や初期費用が高額
    • 多店舗展開するスピード感が遅い
    • 人員確保や社員教育が必要

のれん分け

のれん分けは、企業が長年勤めた従業員に独立支援を行い、自社の商標やノウハウを使って事業を営むことを認める制度です。信頼関係に基づく従業員によるフランチャイズとなるため、一般的なフランチャイズと比べ、企業と従業員間に親密な関係が生まれます。

管理体制が複雑化するデメリットはありますが、従業員の独立支援と企業利益の両立が叶い、優秀な人材の定着促進にもなることが大きなメリットです。

また、のれん分けは江戸時代から続く伝統的な制度で、元々は「信用のお墨付き」としての役割を持っていました。現代におけるのれん分けは、社内フランチャイズとして活用されることが多く、従業員のモチベーション向上、人材育成に効果的とされています。

  • 従業員の独立支援と企業利益の両立
  • 優秀な人材の定着促進
  • フランチャイズチェーンよりも低コストで展開可能
    • フランチャイズチェーンよりも管理が複雑
    • 従業員とのトラブルリスク

フランチャイズに加盟で得られる5大メリット

 

フランチャイズに加盟する主なメリットを5つ紹介します。

なお、フランチャイズ加盟に関するメリット・デメリットと併せて、本部側の本音を知りたい方は、こちらのページも読んでみてください。

https://entrenet.jp/magazine/13120/

メリット1:ブランド力を利用できる

フランチャイズ加盟のメリット1点目は、ブランド力を利用できる点です。

フランチャイズ本部のブランドには、認知度やネームバリューによる集客効果があります。

テレビCM、SNSの口コミなどで、そのサービスを知っているという信頼感から、開業初日から行列ができる加盟店も存在します。

しかし、あまりブランド力のないフランチャイズや地域に浸透していないフランチャイズの場合は、開業前に緻密なプロモーション戦略を立てていないと、十分な集客は見込めません。

フランチャイズ加盟する際には、出店する地域でブランドの認知度があるかを事前に確認しておきましょう。

メリット2:本部のリソースが活用できる

フランチャイズ加盟のメリット2点目は、フランチャイズ本部のリソースが活用できる点です。

フランチャイズに加盟すると、本部が一括で仕入れることによって低コストになった商品を仕入れられたり、本部が持っている経営のノウハウを得られるという非常にわかりやすいメリットが得られます。

個人で開業した場合には何年もかけて培っていかなければならないリソースを活用できることが、フランチャイズに加盟する最大の利点といえるでしょう。

メリット3:経営に関する相談ができる

フランチャイズ加盟のメリット3点目は、フランチャイズ本部に経営に関する相談ができる点です。

経営に関するノウハウがないと「集客するための施策は何がいいか」「どこに費用をかければいいか」などを全て自身で考えて打ち出していかなければなりませんが、フランチャイズに加盟していると本部が経営の相談にのってくれます。

フランチャイズ本部もロイヤリティなど加盟店から得る収益を継続的に伸ばしていく目標があるため、同じ目線で事業の成長と存続を考えてくれるのです。

メリット4:加盟店同士のつながりを作れる

フランチャイズ加盟のメリット4点目は、加盟店同士のつながりを作れる点です。

フランチャイズ本部によっては、加盟者を集めた研修や交流会などを行っていることもあり、自分で他の加盟店に赴くこともできます。

フランチャイズチェーン加盟者という同じ立場で経営について相談し合ったりすることで、自分だけでは思いつかなかった経営施策にたどり着くことができるかもしれません。

メリット5:遊休地を活用できる

フランチャイズ加盟のメリット5点目は、遊休地を活用できる点です。

現在フランチャイズは、眠っている土地を有効活用して収益を生み出す方法として注目されています。

たとえば、コインランドリーやコインパーキング、貸倉庫などは遊休地を活用したフランチャイズビジネスの代表的な例です。

これらの事業は人件費を抑えやすいという特徴があり、持っている土地を利用するのであれば初期費用を抑えて開業することができます。

フランチャイズ加盟で受ける4大デメリット

 

フランチャイズに加盟する主なデメリットを4つ紹介します。

デメリット1:経営の自由度が低い

フランチャイズ加盟のデメリット1点目は、フランチャイズ本部のルールに沿った運営となるため、経営の自由度が低い点です。

フランチャイズ加盟して開業する場合、本部の定めたルール・マニュアルを守らなければなりません。

商品やサービス価格が決まっていたり、指定の決済サービスを利用しなければならなかったりなど、一定のルールがある可能性が高いです。

加盟店オリジナルのメニューを提供したり、加盟店独自のキャンペーンが禁止されていたりすることもあります。

こうしたルールやマニュアルは、ブランドを守り、加盟店全店の商品・サービスの品質を保持するためにあります。

「うちの店舗のお客さまに合わせたオリジナルメニューを提供したい」「独立したからには自分の思う通りに自由に経営したい」という方は、フランチャイズ加盟店ではなく個人で経営する方法が適しているかもしれません。

ただ、オリジナルメニューを決められたり、店名を自由に決められたりするフランチャイズもあるので、自分に合った本部を探してみると良いでしょう。

デメリット2:競業避止義務を負う可能性がある

フランチャイズ加盟のデメリット2点目は、競業避止義務を負う可能性がある点です。

競業避止義務とは、加盟したフランチャイズと同じ業界・業種での開業を禁止する義務です。

これはフランチャイズ契約を結んでいる間はもちろん、解約後も一定の期間、決められた地域内での開業ができなくなります。

一度フランチャイズ加盟店として契約し出店期間が終了した後に、加盟店として学んだノウハウを活かしていざ自分のお店を出そうと思い立っても、数年間は同業種での開業が禁止されているフランチャイズもあります。

店舗経営のノウハウやそこで得た顧客をロイヤリティなしに活用できてしまうためです。

「まずはフランチャイズ加盟店で学んでから、将来的に自由に経営できる自分のお店を持ちたい」と考えている方は、フランチャイズ加盟前に、本部との契約書をしっかり確認しておきましょう。

デメリット3:ブランドイメージの悪影響を受けることがある

フランチャイズ加盟のデメリット3点目は、ブランドイメージの悪影響を受けることがある点です。

前述のとおり、フランチャイズ本部ではブランドイメージを守るため、さまざまなルールやマニュアルを設けていますが、これらを破ったり、トラブルを起こしたりする店舗が出ることもあります。

本部の公式SNSアカウントが炎上する可能性もゼロではありません。

このようなことが起こると、直接関係ない店舗まで、同じチェーンだからと風評被害を受けることもあります。

風評被害があった場合の対策方法などに関して、加盟前に本部に確認しておきましょう。

デメリット4:加盟金・ロイヤリティの支払いが必要

フランチャイズ(FC)の仕組みを簡単に紹介!メリット・デメリット、成功例や失敗例も紹介

フランチャイズ加盟のデメリット4点目は、加盟金・ロイヤリティの支払いが必要な点です。

加盟店は、フランチャイズ本部に対しロイヤリティを払い続ける必要があります。

本部により異なりますが、加盟金の内訳は加盟料や開業サポート費、保証料や研修費などとなっており、加盟時にはこれらの費用を一括して本部に支払うことになります。

一方でロイヤリティは、月毎や期毎など定期的にかつ継続的にフランチャイズ本部に納めます。フランチャイズ本部によっては、ロイヤリティではなく、チャージ、フィーなどと呼ばれることもあります。

加盟金・ロイヤリティはフランチャイズ本部が培ってきた成功ノウハウやブランド力を得る対価といわれています。

さまざまな可能性とロイヤリティなど対価を見比べてみて、納得のいくサポートを受けられるか、よく検討してみましょう。

https://entrenet.jp/magazine/13118/

フランチャイズのロイヤリティとは?相場・支払方法を詳しく解説

前述のとおり、加盟店はロイヤリティを支払うことにより、本部のブランド名や商品、サービスを受けられます。この項目では、フランチャイズのロイヤリティについて、相場と支払方法を詳しく解説していきます。

飲食店フランチャイズのロイヤリティ相場は3~10%

フランチャイズのロイヤリティ相場は業種によって異なり、飲食店の場合には、3~10%が相場とされています。

例えば『リンガーハット』では売上の5%、『コメダ珈琲店』では1席あたり月額1,500円など、企業によっても割合や算出方法が異なります。

飲食店は原価率が高いため、ロイヤリティ相場は、フランチャイズ業界のなかでは低めです。しかし、開業時の費用が大きな負担となり、人件費や材料費など多くのコストがかかります。

コンビニ大手3社は月額制|割合は種類によって異なる

コンビニの大手『セブンイレブン』『ローソン』『ファミリーマート』でのロイヤリティは、月額制での支払いです。

割合の算出方法については、土地・建物所有の有無や契約期間、内装工事などによって異なります。

https://entrenet.jp/magazine/13118/

ロイヤリティの支払方法は4種類

フランチャイズのロイヤリティ支払方法には、以下4つの種類があります。

      • 粗利益配分方式:収益性に応じて設定
      • 売上高比例方式:売上高の一定割合を設定
      • 定額方式:業績にかかわらず一定額
      • 営業規模比例方式:店舗面積、部屋数に応じて設定

コンビニでは粗利益配分方式が多く、外食産業では売上高比例方式が中心です。

また、上記のほかにも「商品供給代替方式」というものがあります。これは本部から供給される商品の価格に、ロイヤリティも含まれている仕組みです。

https://entrenet.jp/magazine/25146/

初心者でも失敗しないフランチャイズ加盟先の選び方

ここでは失敗しないための業種や加盟先の選び方について解説します。

事業の将来性

フランチャイズ本部を選ぶ際の最も重要ともいえるポイントの1点目は、事業の将来性です。

短期的にも長期的にも、世の中に必要とされ続ける商品やサービスであるか、業界であるかどうかは必ず見極めましょう。

業界として成長している場合でも、フランチャイズ本部やブランドによっても異なります。

加盟店として契約する際には、事前に既存店の成長率や閉鎖率・理由をチェックしておきましょう。

また加盟店を出店させる立地についても、事業成長においては重要な要素です。

顧客となる層が多く住んでいるのか、競合他社の出店状況や経営状況などと照らして事業へのニーズがあるのかしっかりと調査します。

複数店舗を経営する方が、売り上げと利益を最大化しやすいです。特にコンビニエンスストアなどは、複数店舗を運営しているFCオーナーが数多くいます。

契約時に、今後は1店舗に集中させていく方針なのか、複数店舗を想定しているのかなど出店スピードについても、フランチャイズ本部の担当者にあらかじめ相談してみるのもいいでしょう。

本部のサポート内容

フランチャイズ本部を選ぶ際の2点目のポイントは、フランチャイズ本部のサポート内容です。

加盟店のサポートを行うスーパーバイザーなどの担当者が、どれくらいの範囲で加盟店に協力してくれるのかどうかも、フランチャイズ本部によって違います。

スーパーバイザーは本部への連絡程度しかしてくれないのか、それとも経営や店舗運営に対するアドバイスもしてくれるのかなど、サポート体制の有無や範囲については事前によくチェックしましょう。

そのほかにも、売上目標や売上予測に対する具体的な根拠を丁寧に説明してくれるか、直営店やほかの加盟店の改善実績を共有してくれるかどうかなども、契約時に確認しておくとよいでしょう。

信頼できるかどうか

フランチャイズ本部を選ぶ際の3点目のポイントは、信頼できるかどうかです。

フランチャイズには、本部により法定開示書面に記載されるべき事項が中小小売商業振興法第11条によって定められており(中小小売商業振興法に基づく情報の開示)、加盟店側はその契約内容を十分に理解したうえで契約を締結する権利があります。

詳しい契約内容や直営店の営業実績を情報開示してくれないなど、信頼できないフランチャイズ本部との契約はやめておいた方がいいでしょう。

中小企業庁が開示しているフランチャイズにまつわるよくあるトラブル相談には次のようなものがあげられます。

  • 加盟契約締結前に申込金を支払ったが、返還に応じてくれない
  • 赤字になった月に本部から知らないうちに貸し付けをされていた
  • 解約を申し出たら、解約違約金を請求された
  • 自店の商圏内に同じチェーンの店舗が開店した

このようなトラブルを防ぎ悪質な本部事業者に騙されないためにも、外部機関として一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会(JFA)が開示している情報も参考にしてみてください。

また、まだフランチャイズ展開して間もない企業などは、フランチャイズのシステムが組織化されていない場合もあります。

しかし、フランチャイズ展開を始めたばかりの場合、フランチャイズ本部も加盟店のフォローに力を入れることは多いものです。

加盟店を増やしていくためにも成功させたいと考えるからです。

また、本部と加盟店の距離感が近く、二人三脚で進めていけることもあります。

どちらにしても、自分に合うフランチャイズ本部を選びましょう。

どのフランチャイズ本部と契約するか迷った際には、体制が盤石で実績のある企業かどうかを1つの判断基準とすることもおすすめします。

https://entrenet.jp/magazine/46005/

フランチャイズに加盟した人の成功事例8選

フランチャイズ加盟店として出店する際には、未経験からでも参入できたりフランチャイズ本部のブランド力を活かすことができたりといった、個人経営にはないたくさんのメリットがあります。

一方で、ロイヤリティを長期的に本部に支払わなければならなかったり、契約終了後でも同業種での出店が禁止されていたりなどのデメリットも存在します。

フランチャイズに加盟する前に、十分な下調べと併せて、フランチャイズに加盟した人の成功・失敗事例を読むのもいいでしょう。

脱サラしてフランチャイズ開業に踏み切った先輩の事例

会社員としての働き方に疑問を持ち、脱サラ起業に踏み切った先輩の事例です。

1人でもできるビジネスが魅力的:観葉植物のレンタル・結城さん

IT系企業でプログラマやシステムエンジニアの仕事に携わっていた結城さんは、若い頃から憧れていた「一国一城の主」になるべく、知識や経験がないゼロスタートでも開業や経営のノウハウを得られるフランチャイズでの独立を選択しました。

1人で活動するオーナーでもメンテナンスがしやすく、かつデザイン性や社会貢献性が高いオリジナル商品が多い特長が魅力的で、提案の幅も広がり、新規顧客の獲得や単価アップにもつながっていると語っています。

国土緑化株式会社のオーナーレポート|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
国土緑化株式会社の先輩レポート。独立開業、代理店募集について、開業資金や収益、サポート体制などの業界随一の詳細情報を提供しています。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。

「開店後30分で売り切れ」を目の当たりに:フルーツサンドの販売・安井さん

たばこメーカーの営業職として20年勤務し、早期退職のタイミングで独立した安井さんは、「短時間で売り切れる」という斬新なコンセプトに魅かれてフルーツサンドのフランチャイズに加盟しました。

「将来フルーツサンドが下火になったとしても、新しいビジネスを本部が提案するので、ビジネスパートナーとして様々なことを一緒に展開していこう」という本部の社長の一言に惹かれたそうです。

「会社員時代とはちがい、スタッフへの責任もあるので気が引き締まる思いだが、売上がダイレクトに入る独立はやりがいが大きく、楽しい」と語っています。

実は、コロナ後に早期退職する人が急増しています。将来への不安や会社員としての働き方に疑問を抱いている人は、ライトな情報収集から始めることをおすすめします。

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副業でスタートした先輩の事例

副業からスタートした先輩の事例です。副業から本業にしてしまった方も少なくありません。

加盟前に7時間の電話相談:ポップコーン販売・高橋さん

2020年からは会社員を続けながら副業としてポップコーン販売を始めた高橋さんは、あまりの好調ぶりに開業後すぐに脱サラしたそうです。

販売経験がなかったため、加盟前には「収支や現場オペレーションのシミュレーションしよう」と考えた高橋さんは、洗い出した100問の疑問を社長に電話相談し、7時間もお話したとのこと。

入念な事前リサーチで成功を掴んだようです。

株式会社ジェリーズポップコーンのオーナーレポート|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
株式会社ジェリーズポップコーンの先輩レポート。独立開業、代理店募集について、開業資金や収益、サポート体制などの業界随一の詳細情報を提供しています。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。

会社員の仕事を終えた夜2時間が副業タイム:結婚相談所・永野さん

自身の結婚経験を機に結婚相談所のビジネスに興味を持ち、副業で結婚相談所をスタートした永野さんは、平日9時~18時まで本業の会社員として働き、その後の時間で会員様からの相談を受けています。

無理のない働き方ができているし、むしろ今まで趣味でしていた友人の支援の延長でビジネスができている」と感じているようです。

株式会社IBJのオーナーレポート|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
株式会社IBJの先輩レポート。独立開業、代理店募集について、開業資金や収益、サポート体制などの業界随一の詳細情報を提供しています。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。

家庭や子育てと両立しながら輝く女性経営者の事例

「経営者=男性」とイメージしがちですが、サポートが充実しているフランチャイズで活躍されている女性経営者もいます。

育児と仕事と自分の時間を大切にできる仕事:リラクゼーションサロン・能上さん

出産を終え育児と仕事の両立が難しくなり、「もっとバランス良く働くことはできないか?」と悩んでいた能上さんは、知人からGoo-it!を紹介され「自由な時間が増えるなら」と開業しました。

スーパーバイザーの的確なアドバイスもあり、好調なスタートを切ることができたと語る能上さん。前職時代に悩んでいた仕事と家庭との時間バランスは、ほぼ解消されているそうです。

Goo-it! /株式会社LHSのオーナーレポート|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
Goo-it! /株式会社LHSの先輩レポート。独立開業、代理店募集について、開業資金や収益、サポート体制などの業界随一の詳細情報を提供しています。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。

一生続けられる仕事とパートナーを見つけた:軽配送・山田さん

昔から車が好きだった山田さんは、一人で生きていくだけの収入が得られ、定年がなく長く働ける仕事として、軽配送での開業を選択しました。

仕事を通して出会ったパートナーとの結婚後は、仕事量を調整しているそうですが、それでも月収20万円を得ているそうです。※愛知1名

仕事量や働きたい時間や曜日を自由に調整でき、安定した収入を得られる軽配送のお仕事は、実は女性に向いている」とのことです。

軽急便株式会社のオーナーレポート|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
軽急便株式会社の先輩レポート。独立開業、代理店募集について、開業資金や収益、サポート体制などの業界随一の詳細情報を提供しています。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。

家庭や子育てと両立する新しい働き方「守りの起業」を詳しくご紹介しているサイトはコチラ

親子で独立した先輩の事例

フランチャイズ開業のパートナーに「親子」を選ぶ方もいます。

花好きの妻がこのビジネスを見つけました:観葉植物のレンタル・桜井さん

大手メーカーの商品企画としてヒット作を世に送り出してきた桜井さんは、フランチャイズに開業するまでは観葉植物の知識がゼロだったそうです。

「開業して23年、好景気も不景気の時もお客様の声に支えられてきた」と語る桜井さん。身近でこのビジネスを見ていた息子から「跡を継ぎたい」と言われ、引き継ぐことにしたそうです。

国土緑化株式会社のオーナーレポート|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
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事業失敗から再起を決意!:ビルマンションの日常清掃・野崎さん

大手自動車メーカーのエンジニアを50歳で早期退職した野崎さんは、最初は「南の島で観光事業を興そう」と資金と時間を費やすも、事業の認可が下りず撤退することとなってしまいました。

その後、週休1日の勤務に限界を感じて退職した息子さんと「親子で起業して、一緒に力を合わせて人生大逆転しようじゃないか!」と共に決意したとのことです。

実は親子起業は親にも子にもメリットがあります。親子起業について詳しく知りたい方はコチラがおすすめです。

フランチャイズに加盟した人の失敗事例2選

フランチャイズの失敗例の中でも多いのが、情報収集を怠ったことによるものです。

どんなビジネスでも情報収集は大切ですが、情報とは、土地の特徴やニーズなどの経営に直接かかわるものだけではありません。

フランチャイズ本部のサポート体制や経営状況、ロイヤリティのことも、抑えておくべき情報です。

具体的な失敗例を、見てみましょう。

ロイヤリティの安さだけで選び失敗:ハウスクリーニング・Aさん

ハウスクリーニングが人気だと聞いて、フランチャイズ開業したAさんは、ハウスクリーニング業界のことをよく調べました。

業界の将来予測から土地ごとのニーズまで調べ上げ、完璧な立地とプランで店舗を立ち上げます。しかし、Aさんの店舗は、半年経たずに閉店してしまいました。

Aさんはハウスクリーニングの経験が一切なかったのに、サポート体制が不十分なことで有名なフランチャイザーを、「ロイヤリティが安いから」という理由で選んでしまったのです。

ほかの情報収集は完璧でも、たった1つの見逃しがあるだけで、Aさんのような失敗につながることもあります。

シミュレーションの間違いで失敗:カフェ・Bさん

昔からカフェを経営するのが夢だったBさんは、若者に人気のカフェで、フランチャイズ開業しました。

絶対に失敗したくないからと、フランチャイザーのことを徹底的に調べ、サポートが充実したチェーンを選びました。立地選びでも、主な客層である若者が多い地域を選び、準備は万端です。

しかし、Bさんのお店には、毎日数人のお客さんしか来ません。実は、Bさんが調べたのは土地の夜間人口だったのです。そしてBさんのカフェは、マニュアルで夜8時の閉店が義務付けられています。

夜間人口と日中の人口をうっかり間違えただけで、すべての準備が台無しになりました。

フランチャイズで陥りやすい失敗は他にもあります。こちらのページでは、22の失敗事例とともに起業成功に必要なスキルについて解説しています。

https://entrenet.jp/magazine/13124/

フランチャイズ加盟に向いている人/向いていない人の特徴とは?

フランチャイズビジネスに向いている人の特徴は大きく5つあります。

  • 責任感がある人
  • 諦めない人
  • 情報収集ができる人
  • 物事をデータで考えられる人
  • 本部を上手に使える人

一方、フランチャイズビジネスに向いていない人の特徴は、以下の4点です。

  • 受け身な人
  • 準備ができない人
  • 他責思考の人
  • 物事を感覚だけで考えてしまう人
  • 本部任せにしてしまう人

フランチャイズ加盟は、経営の自由度が低いなかで、加盟金やロイヤリティを支払っていかなければなりません。

そのため、本部のブランド力やリソースを活用する柔軟さ、立ち回り力なども問われます。また、フランチャイズ加盟から開業までの期間は、一般的に3〜6ヶ月ですが、場合によっては1年近くかかることもあります。

情報収集や審査、開業資金の調達など、準備には多くの工程がかかります。オープニングスタッフの確保が思うように進まないなど、発生しうるトラブルも見越しての余裕を持ったスケジュール管理も重要です。

まとめ

フランチャイズは、本部が持つブランドやノウハウを活用し、短期間で事業開業・運営できるビジネスシステムです。

フランチャイズに加盟して開業するのは、数ある働き方のうちのひとつであり、人によって合う・合わないがあります。

独立・開業を応援するサービス・アントレでは、このようにフランチャイズ加盟した人の事例を豊富に掲載しています。

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【Q&A】フランチャイズの仕組みでよくある質問

Q:フランチャイズの市場規模はどれくらい?

A:2023年時点で約28兆円

フランチャイズ(FC)の仕組みを簡単に紹介!メリット・デメリット、成功例や失敗例も紹介

2023年のフランチャイズ市場規模は、前年比4.7%増の28兆2,528億円で、3年連続の増加となりました。

これは、コロナ禍や世界情勢の不安定化が続く中での増加であり、さまざまな要因が考えられます。

コロナ禍の長期化により、生活様式や消費行動が変化し、宅配やテイクアウトなどの需要が高まったため、飲食や小売などのフランチャイズ業態が回復基調に転じたのです。

また、コロナ禍による外出自粛やテレワークの普及により、巣ごもり需要が拡大し、食品や日用品などのフランチャイズ業態が好調に推移しました。

さらに、デジタル化の進展も市場拡大に寄与したといえます。コロナ禍による非接触・非対面のニーズ拡大とデジタル化が加速により、ECやオンライン予約などの需要が高まり、フランチャイズ業態の多様化が進みました。

これらに加え、加盟店の支援やブランド力向上に注力する本部が増えていることも、市場拡大に寄与していると考えられます。

参考:JFAフランチャイズチェーン統計調査報告(2022年度 P1より)

※リンクの遷移先はPDFファイルです。ダウンロードに大量の通信費がかかる可能性があります

Q:どんな事業で開業できるの?

A:コンビニエンスストアや飲食店のほか、ハウスクリーニングや家事代行など多岐にわたって事業展開が可能

フランチャイズには、全国で知名度の高いコンビニエンスストアや飲食店のほかにも、さまざまな業種があります

飲食業の例

  • ファストフード
  • 弁当
  • シニア向け宅配食
  • ラーメン
  • カフェ
  • キッチンカー

小売業の例

  • コンビニエンスストア
  • 質屋/リサイクルショップ

サービス業の例

  • エステサロン
  • クリーニング
  • コインランドリー

飲食業・小売業・サービス業が多いですが、高齢化の影響を受けて需要の高まる介護福祉サービスや、少子化でも家庭の予算を削られにくい学習塾・英語塾などの教育関連の業種など多岐にわたります。

また、時代の変化に合わせ、レンタル・シェアリングサービスや携帯電話サービスなどフランチャイズの事業モデルも豊富になってきました。

ハウスクリーニングや家事代行などの昔からあるサービスも、共働き世帯や高齢者の一人暮らし世帯などから需要が高まっています。

こちらのページでは、フランチャイズで開業できるさまざまな業種に関して解説しています。

https://entrenet.jp/magazine/27133/

Q:開業資金はどれくらい必要?

A:業種やフランチャイズ本部・出店場所などによって全く違い、100万~3000万円と幅広い

フランチャイズの開業資金の具体的な金額は、業種やフランチャイズ本部・出店場所などによって全く異なるので、一概に”〇〇万円くらいあればFCオーナーとして開業できる”とはいえません。

【業種別:開業資金の相場】

  • 飲食業:数百万~3,000万円前後
  • コンビニエンスストア:400万円前後
  • その他小売業:数十万~数千万円前後
  • 学習塾:1,000万円前後
  • 修理業:数十万~数百万円前後
  • ハウスクリーニング:100万円ほど
  • 介護福祉事業:1,000万円前後
  • 美容サロン・ボディメイク:300万円~2,500万円ほど
  • 買取・リサイクル:数百万円ほど
  • コインランドリー:数千万円
  • 不動産:1,000万円ほど
  • 結婚相談所:数万~数十万円ほど
  • 宅配・軽配送:数十万円~
  • 保険代理店:1,000万円近く

※2023年3月アントレ調べ

この他にも運転資金が必要になります。

必要な項目や金額は、業種や店舗の有無、スタッフの雇用人数によって大きく異なるため、細かくシミュレーションし、本部に確認を取りましょう。

フランチャイズに必要な開業資金は業種やビジネスモデルによって異なりますが、ほとんどの場合の初期費用は、大きくは下記の3つのタイプに分類できます。

  1. フランチャイズ本部に支払う費用
  2. 店舗開設のために必要な費用
  3. 上記以外の初期経費

こちらのページでは、フランチャイズで開業する際に必要な開業資金について、詳しく解説しています。

https://entrenet.jp/magazine/13980/

Q:直営店とは何が違うの?

A:店舗の運営主体が異なる

フランチャイズ加盟店と直営店の違いは、店舗の運営主体が異なる点にあります。

フランチャイズ本部とは別の個人や法人が運営するのがフランチャイズ加盟店、フランチャイズ本部が直接運営するのが直営店と考えると、わかりやすいでしょう。

直営店は、フランチャイズ本部がその店舗の設計や雇用もすべて自社で運営し、基本的には本部と直接雇用の関係にある人物が店長となります。

加盟店がフランチャイズ本部と雇用関係にないことに対して、直営店はフランチャイズ本部が自ら出資・経営している店舗のため、運営もフランチャイズ本部の社員が行います。

こちらのページでは、直営店とフランチャイズ加盟店の違いやそれぞれのメリットについて解説しています。

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Q:フランチャイズ加盟するためには何をしたらいいの?

A:業種や本部により異なるが、まずは情報収集

フランチャイズ契約から開業までの大まかなステップは次のとおりです。

【契約の流れ】

  1. 加盟前・情報収集
    フランチャイズ本部の説明会・加盟意志決定・店舗探し・物件契約・事業計画作成
  2. 加盟契約
    ・研修→開店準備
  3. 開業

この流れはあくまで目安であり、本部や業態により、フローが多少異なることもあります。

フランチャイズ契約を結ぶと加盟店になります。

契約を結ぶ前にロイヤリティの金額や計算方法、競業避止義務の内容、ルールの縛りなどについてよく確認しておきましょう。

Q:フランチャイズ加盟~開業までの流れは?

A:情報収集・資料請求/説明会参加/審査/契約/開業準備/開業

まず、インターネットやフランチャイズ展で情報を収集し、興味のある業種や地域を絞り込み、複数のフランチャイズ本部から資料を取り寄せましょう。

資料をもとに本部と面談や説明会に参加し、制度や事業内容、開業資金、サポート体制を理解します。

次に、フランチャイズ本部が加盟希望者の審査を行います。

審査基準は本部により異なり、経歴や財務状況、経営理念などが審査されます。

審査合格後、契約書を理解し署名捺印します。

契約締結後は、店舗物件の選定、内装工事、スタッフの募集・研修、開業資金の調達を行います。

フランチャイズ本部からサポートを受けながら準備を進め、開業に向けて最終確認を行います。

フランチャイズ加盟から開業までの期間は、1年近くかかることもあります。

<文/赤塚元基>

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