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【2020年5月版】新型コロナウイルスに負けない! 税理士が教える、正しい情報収集術

申告・納税

前回はコロナショックを乗り越える資金繰り対策として「新型コロナウイルス感染症特別貸付」をお伝えしました。

その後、政府や各都道府県からも給付金や休業協力金といったコロナに対する経済支援が打ち出されて参りました。

私もクライアントから「今、自分(自社)が取れる助成金や給付金はありますか?」「給付金の申請方法を教えて下さい」

といったような問い合わせが日々増えております。

目まぐるしく新しい支援策が打ち出され、一度決まった支援策の制度変更のニュースが流れています。

私たち税理士や社会保険労務士等の専門家も情報が錯綜して、現場では混乱している状況です。

自分(自社)にとって対象となる支援策はないか、情報を素早く正確に集める方法はないか。

今回はそんな方に、自分(自社)にとって必要な支援策の正確な情報を素早く集める方法をご紹介します。

まずは全体像をつかむ(国、地方、それ以外の支援策)

画像:内閣官房ホームページ

経済支援として「助成金」「補助金」「給付金」「協力金」等、色々な名称のものがあります。

これらは大きく分けて

  1. 「国」の予算からでるもの
  2. 「地方(都道府県市区町村)」の予算ででるもの
  3. 「それ以外(民間・大学等)」

に整理できます。

全体像をつかむことで、自分(自社)が対象になる支援を漏れなく検索できるかと思います。

また情報を整理するのにも役立つことでしょう。

【国の予算】

◆経済産業省の支援策

https://www.meti.go.jp/covid-19/

◆厚生労働省の支援策

新型コロナウイルス感染症について

◆文部科学省の支援策

緊急経済対策・補正予算による取組:文部科学省

【地方の予算】

各自治体の予算よりでている支援策があります。

例えば、緊急事態措置により、休業要請及び休業協力の依頼を受けた対象となる施設を運営する県内中小企業者(法人・個人事業主)で、休業要請等に協力する者がもらえる内容の「休業協力金」であっても、支給される金額や支給対象施設が各都道府県によって異なります。

「地方」の予算では、下記の独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21より自治体ごと(都道府県市町村別)の支援策を検索することができます。

◆J-Net21

J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
中小企業のビジネスを支援するポータルサイト。最新の補助金や支援・展示会情報、参考になる事例記事、役立つ経営ノウハウや起業マニュアルなど、課題解決につながる情報が満載。

【それ以外(民間・大学等)】

民間等の支援はメディアのニュース等で取り上げられることも少なく、すべての支援を網羅するのは難しいです。

下記のようなサイトで検索するのがひとつの方法です。

◆民間支援情報ナビ

VS COVID-19 #民間支援情報ナビ
企業等による新型コロナウイルス感染症対策支援サービスをまとめました(出典:政府オープンデータ)

その他、サービスを受けている民間の会社や、団体のホームページをネットにて検索することも有効な方法です。

具体例)大学生の方は所属している大学のホームページにて支援策を検索してみる。

具体例)借入がある金融機関のホームページを閲覧してみると、各金融期間独自で顧客向けに出しているコロナ対応の支援策がでてくるでしょう。

その他、中小企業向けになりますが、補助金等の制度検索から電子申請までをサポートする「ミラサポplus」では、各種支援策をキーワードで検索することができます。

◆ミラサポplus

ミラサポplus|新型コロナウイルス感染症関連

用語を知って支援内容を予測する

<中小企業向け>新型コロナ給付金・助成金・補助金・資金繰りタイプ別の支援策まとめ | クラウド会計ソフト マネーフォワード
新型コロナウイルス感染症の急速な広がりを受け、国は相次いで支援策を打ち出しています。自社にどの支援策が有効で、どの支援策を受けることができるのか、混乱している場合も多いのではないでしょうか。本記事では新型コロナウイルスに対する支援策の全体像...

さまざまな新しい経済支援策がでてきますが、次の用語の意味を知っているだけで支援内容を予測しやすくなります。
また情報を整理するうえでも知っておくとよい用語です。

「助成金」…国や地方公共団体が事業者に対して、原則返済不要なお金を支給してくれる制度(主に厚生労働省管轄)。一定の条件を満たせば必ずもらえる。例)雇用調整助成金

「補助金」…国や地方公共団体が事業者に対して、原則返済不要なお金を支給してくれる制度(主に経済産業省管轄)。一定の審査が通ればもらえる。
例)ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)

「給付金」…助成金とほぼ同じで原則返済不要なお金を支給してくれる制度。例)住居確保給付金

「協力金」…休業要請等に協力する者がもらえる内容の「休業協力金」のことを指す。例)東京都感染拡大防止協力金

また申請の難易度でいっても、「助成金」や「補助金」は多くの場合、自らでも申請は可能ですが書類の準備等大変なケースが多いと思います。

そのため申請を諦めている人も多い事でしょう。

一方で申請が比較的簡単にできる「10万円の特別定額給付金」のようなものもあります。

最新情報を入手するには

常にいち早く最新情報を入手するためには、LINEやTwitter等のSNSを活用することがおすすめです。

Twitter等で気になった情報から一次情報にあたるアプローチをする専門家も多いかと思います。

また経済産業省のLINEから、国の支援策の最新情報が随時配信されます。こちらも最新情報をいち早く手に入れたい時におすすめです。

画像:経済産業省|新型コロナウイルス感染症関連

随時更新される経済産業省や厚生労働省のリーフレット。
更新日の記載もあり非常に見やすいので、ぜひブックマークしておきましょう。

経済産業省:新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ

厚生労働省:リーフレット

コロナウイルス対策は正確で最新の情報が命!ただし詐欺には気をつけて!

この記事を執筆している今現在(2020年5月中旬)では、早くも第2次補正予算案の話が検討されてます。

更なる国からの支援策も期待できるでしょう。

一方で、新しい助成金や補助金等について不正確な情報やデマが流れているのも確かです。

有名なメディアの情報だからといって安易に情報を信じたり、SNSで有名な人が発信しているからといって情報をうのみにしてしまうと危険です。

必ず一次情報(経済産業省のホームページ等)にあたりましょう。
経済支援を謳った詐欺事件や、給付金の申請支援をするといった名目で高額の報酬を要求する悪徳業者も現れています。

事業者の方は積極的に最新情報にアンテナを張り、自社に必要な情報をいち早く入手することが大切です。

申請方法がわからない場合や、助成金等の支給要件を満たすかわからない場合は、税理士等の専門家のサポートを活用するのも、選択肢の1つです。

本コラムでも引き続き、その時その時で最新情報を発信していきます。情報収集につとめ正しい情報をつかんで危機を乗り越えていきましょう。

文=齋藤 雄史
編集=内藤 祐介

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PROFILE
齋藤雄史

税理士/公認会計士
宮城県仙台市出身。高校卒業後、進学資金を貯めるため、新聞販売店に勤務。その後、地元の簿記専門学校に進学、東日本大震災同年の2011年公認会計士試験合格。合格後、新日本有限責任監査法人福島事務所勤務。
法律の世界に魅せられロースクールに進学し、同時期に板橋区にて会計事務所を開業。
ITやクラウド対応を武器に顧客開拓に成功し、20代〜30代をはじめとする多くの起業家から厚い信頼を得ている。

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