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全ての人がイキイキできるFCへ。小田吉彦が掲げる「生きがい提供業」の真髄【後編】

2019年5月15日

あなたが人生において、大切にしているものはなんですか?
仕事で圧倒的な成果を残したいと思っている人、仕事もがんばるけれど愛する家族と、一緒に時間を過ごしたい人、趣味に没頭したい人。
人によってその答えは違いますし、きっとどの答えもその人にとっての「正解」なのです。
前回に引き続き、今回もダイキチカバーオール株式会社 代表取締役社長・小田吉彦さんにお話を伺いました。

製販分離を実現し分社化を成功させるも、新たな問題が小田さんを待っていました。その問題とは一体なんでしょうか。

そして自社フランチャイズ事業を「生きがい提供業」だと語る理由。後編では、その真意を伺いました。

<プロフィール>
小田吉彦さん
ダイキチカバーオール株式会社・代表取締役社長

大阪府生まれ。高校卒業後家業の土木業に携わった後、不動産会社の営業職に就く。
1992年、株式会社ダイキチ入社。入社と同時に新規事業フラワー事業部の事業部長に任命され、さまざまな営業方法を取り入れて業績を大幅に伸ばし、1996年11月には分社制度により法人化に成功。株式会社ベレーロの取締役営業部長となる。

1999年6月、株式会社ダイキチ カバーオール事業部営業部長に就任。

2002年6月、同事業部のダイキチカバーオール株式会社としての分社とともに、同社代表取締役社長に就任。

ダイキチカバーオール株式会社は、一体誰のための会社なのか? 盛和塾で学んだこと

―前編では、2002年に事業を法人化するまでの流れを伺いました。そこからは毎年増益増収だそうですが、会社経営も比較的落ち着いたのでしょうか?

小田さん
はい、おかげさまで今年まで17年連続で増収増益を続けています。

以前のように仕事がなくて加盟オーナーさんからお叱りを受ける、といったことはなくなりました。しかし業績は一定の成長曲線を描いている一方で、また新たな課題が生まれ始めました。

それは、人間関係です。

売り上げと利益は出ているはずなのに、なぜか人が離れていく。その理由は、売り上げと利益を追い求めることに執着してしまっていたから。

社長である私がそういった価値観でいたので「売り上げと利益を立てられる人間がすごい」といった雰囲気が社内を支配していましたし、加盟してくださったオーナーさんにも、ただ仕事をお願いするだけ、のような状態になってしまって。

―売り上げや利益があっても、それだけではダメなんですね。

小田さん
ええ。悩んでいた時期に出合ったのが、京セラの創業者である稲盛和夫さんが主宰する、盛和塾でした。

(盛和塾…稲盛和夫氏が主宰する、経営者のための勉強会。「心ある企業経営者こそが明日の日本を支える」との信念に基づき、全国各地区の盛和塾に多くの熱心な若手経営者が集まっている)

盛和塾では「会社の存在意義」について、塾生の先輩方と徹底的に議論することになります。

それまで「売り上げと利益」を追求することに一生懸命だった私にとって、とても衝撃的な出来事でした。

そして会社が存在する意義は「利他の心」(社会的な存在意義)に基づいていなければならない。一体誰のための会社なのか、今一度深く考え直すきっかけとなりました。

100人いれば100通りの「生きがい」がある。「生きがい提供業」の真髄

―盛和塾での学びが、小田さんの掲げる「生きがい提供業」に繋がるのですね。

小田さん
はい。加盟オーナーさんは依頼された仕事だけで終わり、社員は加盟オーナーさんへの仕事を獲得してくるだけ、では文字通りお金だけの関係になってしまいます。

そういう意味で、当時の会社は「利他の心」はもちろん「会社の存在意義」すら危うい状況でした。

そこでとにかく加盟オーナーさん、社員たちと向き合う時間を増やしました。私は彼らに、どうなってほしいのか。ダイキチカバーオール株式会社と関わることでどんなものを手に入れてほしいのかを徹底的に考えました。

―それがこの経営目的なんですね。

小田さん
そうです。私たちに関わる全ての人が、イキイキと暮らせるような仕組みを作る。それが私たちの存在理由だと思っています。

例えば加盟オーナーさんに対しては「FCオーナーを清掃事業経営者に育成・支援し続けることで、ご家族を含めた物心両面の幸福を追求します」と掲げています。

加盟オーナーさんと一口に言っても、その人数だけ、それぞれの人生があります。

たくさん売り上げて稼ぎたい、という方もいらっしゃれば、仕事は程々にして家族と余暇の時間を多く持ちたいという方もいらっしゃいます。

ダイキチカバーオール株式会社のフランチャイズ事業では、そうした加盟オーナーさん1人1人の「生きがい」に寄り添っています。

―具体的にどのようなことをされているのでしょう?

小田さん
年に5回、大きなイベントを開催しています。

まずは1月の方針発表会。前年活躍した加盟オーナーさんの経営体験の発表やキャリアビジョンについて共有するイベントです。表彰や有給休暇の授与もあります。

3月は中期経営計画策定会。これから従業員を雇って法人化を検討している加盟オーナーさん向けの勉強会です。私が盛和塾で学んだことと同様に、経営とは「利他の心」を実践してこそ意味があります。そうした経営者としての心構えを、加盟オーナーさんと共有します。

6月は地域別バーベキューがあります。これは加盟オーナーさんの家族も招いて行います。9月は地域交流会。バーベキュー同様、お住まいの地域の加盟オーナーさんたちに、自己紹介や情報共有を行ってもらうための場所です。

そして11月はオーナー総会が開かれます。本部の人間は入れず、加盟オーナーさん同士で話し合い、そこで出た要望を本部へ送っていただきます。我々本部は、その要望に対して対応できるかできないかを速やかに、加盟オーナーさんたちにご報告します。

11月のオーナー総会以外は、私を始め、多くの本部の社員もイベントに参加しています。それに加え、毎週加盟オーナーさんと対面で話す場を設けたり、一緒に飲みに行ったりしています。

※オーナー総会で出た要望に対して、本部が速やかに対応したことによる、オーナー会からの感謝状

―加盟オーナーさんたちとの接点がとても多いんですね。小田さんや本部と加盟オーナーさんという関わりだけでなく、加盟オーナーさん同士の横の繋がりが多いのも印象的です。

小田さん
加盟オーナーさん同士が助け合う文化を大切にしています。新しく加盟したオーナーさんも、長く加盟し続けてくれているオーナーさんも、みんなが楽しく情報共有しながらお仕事ができる。

そうした空気や雰囲気が、売り上げや利益だけでなく皆さんの人生を豊かなものにしてくれると思っています。

またこれは他社さんと比べても珍しいんですが、ダイキチカバーオール株式会社のフランチャイズ事業以外に、別の事業展開をすることも認めています。

仕事やプライベートも含め、様々な「生きがい」を追求している人との接点は、必ずその人の「生きがい」にも影響を与えます。

こうした取り組みが、私たちが規定する「生きがい提供業」なのです。

自分にとっての「生きがい」を見つけられたら、仕事はもっと楽しくなる!

―ダイキチカバーオール株式会社の今後の展望を教えてください。

小田さん
売り上げ的な話をすれば、2025年に年商200億円を目指しています。

直近では福岡と豊橋、浜松に営業所を出店することが決まっています。また、ビルメンテナンスだけでなく、ビルそのものを扱う不動産事業への進出も検討しています。

そして何より、加盟オーナーさんの「生きがい」の実現を第一に今後も邁進していきたいですね。

―最後に、読者へメッセージをお願いします。

小田さん
たくさんの収入を得ていたとしても「自分が何のために仕事をしているのか」が分かっていないと、人って辛くなってしまうんですよね。

“誰のために、何のために”をはっきりさせることで、より一層仕事もがんばれるし、何より仕事を楽しむことができます。

働く人みんなが、自分にとっての「生きがい」を見つけて、イキイキと仕事に取り組めたら素敵ですよね。

現在、ダイキチカバーオール株式会社では、
参画企業・希望者を募集中!
詳細はこちら

https://entrenet.jp/dplan/0002267/

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経済のグローバル化や産業構造変化の高速化が進む経営環境において、事業規模の拡大による事業競争力の強化や、新市場の開拓などを目的としたM&A投資が増加しています。

ここでは、投資として考えた時のM&Aについて解説します。

M&Aと株式投資の違い

M&Aも株式投資も、ともに企業の株式を取得するという形での投資ですが、「直接ビジネスに関与するのか、しないのか」という点で異なります。

M&Aが目指すのは、特定の企業や事業を買収したあとに、買収先の経営に積極的に関与し業績を向上させることで、企業や事業の価値を高め、株価の上昇による時価総額の向上をはかることです。

株式投資の場合は、株式を購入するという方法で特定の企業に事業資金を提供し、業績が向上することによる配当額の増加を期待します。

M&Aでの投資のやり方

M&Aに関しては、買収、合併、分割、資本提携という4つの分類があり、その中の買収が、M&A投資としての意味合いを持ちます。

・買収
買い手側が売り手側の事業を買い取り、もしくは売り手側の経営権を取得する方法でM&Aを実施すること

・合併
複数の企業を一つに合体させる方法でM&Aを実施すること

・分割
事業に関する権利や義務などを新たに設立する企業や事業に引き継がせる方法でM&Aを実施すること

・資本提携
企業同士が強固な関係を築くことを目的として、いずれかの企業が相手方に対して資本を拠出、もしくは相互に株式を保有し合う形でM&Aを実施すること


買収によるM&Aでは、以下のような方法で株式の取得がおこなわれます。

・売り手側が株式の一部もしくは全部を買い手側に譲渡し、対価を得ることで買い手側に経営権を移行する“株式譲渡”

・買収代金を、現金で支払うのではなく買い手側の株式の一部と売り手側の株式の全部を交換する形で精算する“株式交換”

・売り手側が新規に株式を発行して、新規発行分の株式を買い手側が買い取る“第三者割当増資”

M&Aにおける株価への影響

1.売り手側への影響

買い手側からの評価が高く買収額にプレミアム価格が上乗せされた場合や、買い手側の経営が良好で投資家からの期待が高まった場合は、株価が上昇するケースが多いです。

反面、M&A実施後に買い手側が期待していた事業のシナジー効果が得られなかった場合は、投資家からの期待が低下することで株価が下落することがあります。

2.買い手側への影響

M&Aを実施したことで業績が向上した場合は、投資家からの期待が高まり株価も上昇しますが、業績が伸び悩んだ場合は投資家からの期待が低下し株価も下落します。

また、買収額が買収する企業や事業の正味の価値より著しく高かった場合には、投資家が投資リスクに対する不安を覚えることで株価が下落するケースもあるでしょう。

投資としてのM&Aのメリット

買い手側にとって、次のようなメリットを期待できます。

1.短時間で新規事業へ参入することができる

M&Aを実施することで、新規事業の参入に必要な人員、技術力やノウハウ、ブランドや販売市場などの資源を入手することができ、新規事業に参入するまでの時間を短縮化することができます。

それにより、販売機会の逸失リスクを減らすことが可能となります。

2.新規事業の不確実性に伴うビジネスリスクを回避できる

既に存在する新規事業の参入に必要な資源を活用することで、新規事業の不確実性に伴うビジネスリスクを回避することができます。

3.新規事業参入時の障壁課題を回避できる

M&Aを実施することで、新規事業の実施に必要な許認可や特許使用許諾の取得をおこなう必要がなくなるため、新規事業参入時の障壁課題を回避することが可能となります。

4.既存事業との相乗効果を得ることができる

M&Aにより新たに手に入れた事業と自社の既存事業との連動をはかることで、市場におけるシェアや事業活動エリアの拡大、製品の分野数やアイテム数の増加、サービスの拡充などといった相乗効果を得ることができます。

投資としてのM&Aのデメリット

買い手側にとって、次のようなデメリットの発生が想定されます。

1.期待していた事業成果を得られないことが財務面に悪影響を及ぼす

M&Aの実施に伴う投資を、M&A実施後に獲得する事業成果の中から回収していくことを買い手側は期待していますが、期待どおりの事業成果を得ることができなかった場合は財務面への悪影響が生じてしまいます。

2.買収した企業の人材が流出してしまう

M&Aの実施による経営方針や組織の風土、雇用の条件などが変わってしまうことが原因で、買収企業に在籍していた優秀な人材が辞めてしまうことがあります。

変化が生じることで働きにくくなってしまうと感じるためです。

3.想定外の債務発覚が財務面に悪影響を及ぼす

M&Aを実施したあとに、買収企業に簿外債務や訴訟リスクが存在していたことが明るみに出ることがあります。

その場合、会計上の減損処理をおこなわなければならないほど、財務面への悪影響が生じてしまうので注意しましょう。

まとめ

M&Aは、既存の事業や資源を手に入れることで投資としての確実性や高い投資効果を期待することができる反面、投資が高額化することによる財務面への悪影響を引き起こすリスクも存在します。

M&A投資をおこなう際は、M&A実施後の事業戦略を明確にしたうえで、買収企業の査定(デューデリジェンス)を綿密に実施することが求められるのです。

PROFILE

大庭経営労務相談所 所長 大庭真一郎

東京生まれ。
東京理科大学卒業後、民間企業勤務を経て、1995年4月大庭経営労務相談所を設立。
「支援企業のペースで共に行動を」をモットーに、関西地区を中心として、企業に対する経営支援業務を展開。支援実績多数。中小企業診断士、社会保険労務士。

2019年7月17日

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