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店が続いた理由は投げ銭にあり? 青山伸さんが20年バーを続けられた理由

生ボイス

熾烈な生き残り争いが繰り広げられている、飲食業界。

2017年1〜10月までの飲食店の廃業数は634件に達し、前年同期比19.8%増を記録しています。

出典:東京商工リサーチより

今回お話を伺ったのは、愛知県の刈谷市でカフェ・バー「music & cafe BIRDLAND」を経営する、青山伸さん。

青山さんは、独自の方法で試行錯誤を繰り返し、20年もの長い間、店を経営し続けています。

青山さんが20年、店を続けられた理由とは一体何でしょうか?

青山さんの経歴とともに、試行錯誤の過程や「music & cafe BIRDLAND」独自の取り組み、そして20年経った今も新たに挑戦していることについて、伺いました。

<プロフィール>
青山伸(あおやま・しん)48歳
カフェ・バー「music & cafe BIRDLAND」マスター/クレイアートアーティスト

大学に入学後、音楽系のカフェ・バーでアルバイトとして経験を積む。大学中退後、1995年「coffee & cafe Kaede」をオープン。

1998年に現在の愛知県刈谷市でカフェ・バー「music & cafe BIRDLAND(以下BIRDLAND)」を開店。

2013年にはクレイアートアーティストとして、CBCテレビで作品が紹介される。

そして、根強い人気を博しながら、2018年に「BIRDLAND」が20周年を迎える。

アート活動と、バー経営との二足のわらじに日々奮闘する。

どん底だった日々から「BIRDLAND」を開業するまで

―現在は愛知県の刈谷市で「BIRDLAND」を経営されている青山さん。開業するまでの流れを教えてください。

青山さん
大学に入学してすぐ、カフェ・バーでアルバイトを始めました。

その店のマスターが「The Beatles」の大ファンだったんです。その人はカリスマ性があって、私はすぐ影響されていきました。

「いずれはお客さまに音楽も提供できるバーを開きたい」と、思うようになったきっかけですね。

ーアルバイト先が、現在の「BIRDLAND」の原点になっているのですね。

青山さん
そうです。

楽しかったアルバイトがあった一方で、通っていた大学には、なんとなく行く意味を見出だせなくて。

1年生の時から休学して、ずっとアルバイトに明け暮れていましたね。

5年間ほど休学した後、大学を中退し、同時にアルバイトも辞めました。バーを開くためにいろいろ勉強しようと思ったんです。

しかし当時の私には、店を開業するだけの資金も土地もありませんでした。とりあえずただなんとなく毎日を生きているだけの日々が続いていたんです。

そんな鬱屈とした日々に、ある転機が訪れました。

ーどのようなことが起こったのですか?

青山さん
ある知人から「自分が管理しているテナントに空きが出るんだが、何かやらないか?」と、勧められたんです。

その話を聞いた時に「このチャンスを逃してはいけない」と、強く思いました。なんというか、自分の中で「やるぞ!」とスイッチが入ったんです。

そして開店したのが、「BIRDLAND」の前身にあたる、「coffee & cafe Kaede」でした。

ー偶然舞い込んだ話の流れで、開業することになったんですね。しかし、土地や物件は押さえられても、資金などの課題もあったと思います。成功する算段はあったのでしょうか?

青山さん
正直、そんな算段なんて、全然ありませんでした(笑)。

それでも「このままじっとしていても何も変わらない。考えていても何も変わらないなら、とにかく行動するしかない」と思ったんです。

物件と土地はあっても、お金がない。だからまず、お金を調達することにしました。

当時は今みたいにクラウドファンディングなどもありませんから、銀行に行って、自宅を担保に開業資金を借りたんです。

以前のアルバイトでの経験を頼りに必要なものを調達し、なんとか開業に至りました。

ー腹を括って行動を始めてからの流れが、まるで別人のようですね(笑)。

青山さん
今の日本って、学生時代まではある程度「決まった道」みたいなのがあるじゃないですか。でも、大人はそうじゃない。

社会人になってからは、会社で働くことも、フリーランスで働くことも、各人の選択次第です。

だからこそ、このチャンスを逃したら「もう一生ズルズル行くんじゃないか」と、言い知れぬ不安感に襲われていましたし、同時に、夢だったバーを開業できることの嬉しさが入り混じった複雑な感情がありました。

そして気がついたら、開業するためにあれこれ動き始めていたんです。

ーなぜ「coffee & cafe Kaede」から「BIRDLAND」を開店するに至ったのでしょう?

青山さん
このテナントを借りて開業した時、3年で店を畳むことを決めていました。

その間に資金を貯めて、人から借りるテナントではなく、自分の好きな場所で自分のお店を持ちたい、と思っていたんです。

ゼロからのスタートだったので、この3年は本当に大変だったのですが、なんとか資金も貯めて、現在の場所に「BIRDLAND」をオープンすることができました。

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“2年で50%の飲食店が潰れる”現実と、どう戦う? 開業以来続く、「投げ銭」制度にかける想い

※本記事は取材当時の情報を基にしており、団体名、サービス名、法令等が現在と異なる可能性があります。しかし、取材時の想いや状況を正確に伝えるため、内容をそのまま掲載しています。ご了承ください。

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