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脱サラして起業する方法|リスクから成功させるためのコツまで解説

独立ノウハウ・お役立ち

脱サラして起業したいと考えている人は多いですが、具体的にそのリスクを考えられている人は少ないのではないでしょうか。

本記事では、脱サラで後悔しないよう、脱サラして起業するリスクや成功のコツについて解説します。

脱サラを決めてしまう前に、まずは本記事に目を通してみてください。

脱サラで生じる「責任」の変化

脱サラして多くの人が最初に実感するのが、会社員という立場の保護の手厚さです。

会社員は労働法によって雇用が手厚く守られ、万が一解雇されても失業給付などのセーフティネットが用意されています。

一方、経営者は事業に関するすべての責任を自身で負わなければなりません。たとえば、取引先から突然契約を打ち切られても、それは事業者間の契約の問題であり、法的な保護は限定的です。

さらに、従業員を雇用すれば、その生活を守るという重い責任が生じます。会社の経営が厳しい状況に陥っても、従業員の解雇は法律上厳しく制限されており、そのハードルは非常に高いのが実情です。

会社員時代とは異なり、経営者は事業と従業員の両方に対して全責任を負う立場になることを、まず理解しておく必要があります。

脱サラ後は「営業」が最も大切になる

起業すると、営業が最も重要な仕事になります。自ら仕事を見つけ、案件を獲得しなければ事業は始まりません。

どれほど優れた技術や専門知識を持っていても、それを顧客に価値として伝え、契約に結びつける営業スキルがなければ、仕事を得ることは困難です。

現代では対面での営業以外に、SNSを活用した営業もありますが、どちらにせよ競合の中から自社を選んでもらうための「自己PR能力」が不可欠であることは認識しておきましょう。

私生活にも多大なる影響がある

起業は、自身の人生だけでなく家族の生活にも大きな影響を及ぼします。会社員時代と比べて収入は不安定になりがちで、急な顧客対応のために家族との約束を優先できない場面も出てくるでしょう。

このような生活の変化について、事前に家族の十分な理解を得ておかなければ、家庭内に軋轢が生じ、事業を支える精神的な基盤を失いかねません。

また、備えるべき保障の範囲も大きく変わります。会社員時代は自身と家族の生活保障が中心でしたが、経営者はそれに加え、自身に万が一のことがあった際の「事業の保障」も必要です。

事業が停止すれば従業員や取引先に多大な迷惑をかけるため、経営者向けの保険なども視野に入れて備える必要があります。

リスクだけじゃない!脱サラ起業の3つのメリット

脱サラ起業にはリスクが伴いますが、それを上回るメリットもちゃんと存在します。

こちらでは、代表的な3つのメリットを紹介します。

収入の上限がなくなる

会社員は給与体系によって収入の上限がある程度決まっていますが、経営者の収入は事業の成果に直結するので、天井がありません。

自身の努力と戦略次第で、会社員時代をはるかに超える収入を得られる可能性があります。

時間と場所の自由度が高まる

経営者になると、働く時間や場所、休日をすべて自分で決められます。

もちろん、事業を軌道に乗せるまでは多忙な日々が続くかもしれませんが、将来的にはライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を実現できるでしょう。

大きなやりがいと自己成長

自らのビジョンに基づいて事業を創造し、顧客に価値を提供して直接感謝される経験からは、会社員時代では得られない特別なやりがいが得られます。

また、経営を通じて営業、マーケティング、財務、人事などあらゆるスキルが磨かれるので、圧倒的な自己成長も実感できるでしょう。

脱サラする際の7つのリスク

脱サラからの起業は大きな可能性を秘めていますが、見落としてはならないリスクも存在します。

こちらでは、脱サラしてから起業するリスクを7つ紹介します。

事業を軌道に乗せられないこともある

起業後、すぐに十分な収益が上がるとは限りません。多くの場合、事業が軌道に乗るまでには相応の時間と資金を要します。

この「種まき」の期間を乗り切るためには、少なくとも半年から1年程度の運転資金と生活費を、融資とは別に自己資金で確保しておかなければなりません。

仕事が安定しない

事業を継続させるには、常に新規顧客を開拓し、安定的に仕事を受注し続けるための仕組み作りをしなければなりません。

既存の人脈に頼るだけでなく、新たなマーケティング活動を継続的に行う姿勢を保たなければ、事業はすぐに傾いてしまうでしょう。

収入が安定しない

起業すると、月々の収入は不安定になりがちです。

この収入の波を乗りこなすには、徹底した資金管理が欠かせません。収入が多い月に散財せず、将来の税金支払いや収入減に備えて資金を留保しておく計画性が必要です。

ネームバリューがなくなる

会社の看板は、想像以上に大きな信用を持っています。

脱サラすると、その瞬間から前職のネームバリューは失われ、個人としての信用力で勝負しなければなりません。この信用の変化は、融資や各種契約の審査にも影響します。

休日の概念がなくなる可能性もある

好きな時間に働けることは、24時間365日が仕事になりうるというリスクと隣り合わせです。

高いパフォーマンスを維持するためには、意識的に休日を設定し、心身を休ませる必要があります。

「休むことも仕事のうち」と捉え、徹底した自己規律が求められるでしょう。

バックオフィスの業務も行う必要がある

起業すると、経理・税務・法務といったバックオフィス業務もすべて自分で行う必要があります。

これらの業務は専門知識を要し、ミスが大きなリスクにつながることもあります。

早い段階から会計ソフトを導入したり、税理士などの専門家をうまく活用する必要があるでしょう。

世間体が良くない場合もある

自営業は、会社員と比べて社会的な信用を得にくい側面があるので、住宅ローンやクレジットカードの審査など個人のライフプランにも影響します。

大きな契約は会社員のうちに済ませておきましょう。

脱サラからの起業を成功させるための5つのステップ

こちらでは、脱サラからの起業を成功させるための具体的な5つのステップを解説します。

Step1:自己分析と事業アイデアの決定

まずは「なぜ起業したいのか」という原点を深く掘り下げます。

その上で、自身のスキル・経験・情熱を棚卸しし、どのような分野で価値を提供できるかを見極めましょう。

単に「儲かりそう」という理由だけでなく、市場のニーズや将来性と自身の強みが重なる領域で事業アイデアを練ることが成功の第一歩です。

Step2:具体的な事業計画の策定

事業アイデアが決まったら、それを具体的な事業計画書に落とし込みます。

ビジネスのコンセプト、ターゲット顧客、提供価値、収益モデル、競合との差別化ポイントなどを言語化しましょう。

特に、売上・経費・利益に関する数値目標を具体的に設定することで、事業の解像度が一気に高まります。

Step3:資金計画と資金調達

次に、事業計画に基づき必要な資金(開業資金・運転資金)を正確に見積もります。

自己資金で不足する分は、資金調達を検討しましょう。代表的な方法としては、日本政策金融公庫の創業融資が挙げられます。これは実績のない創業者でも比較的利用しやすく、多くの起業家が活用しています。その他、国や自治体が提供する返済不要の補助金・助成金も積極的に活用しましょう。

Step4:会社員のうちにやるべきこと

在職中にできる起業の準備は、数多くあります。

まずは副業として小さく事業を始めてみることで、リスクを抑えながらリアルな経験を積めるでしょう。

また、社会的信用が高い会社員のうちに、事業用のクレジットカード作成や必要なローン契約を済ませておきましょう。

業界の交流会などに参加し、将来につながる人脈を築いておくことも重要です。

Step5:開業に向けた各種手続き

退職日が決まったら、開業手続きを進めます。まずは「個人事業主」として始めるか、「法人(株式会社など)」を設立するかを選択しましょう。

手軽に始められるのは個人事業主ですが、事業規模や将来的な資金調達、社会的信用を考慮すると法人設立が有利な場合もあります。自身の事業計画に合わせ、税務署への開業届の提出や、事業に必要な許認可の申請を忘れずに行いましょう。

【業種別】脱サラ起業におすすめのアイデア5選

こちらでは、自身のスキルや状況に合わせた起業の形を見つけるためのアイデアを5つ紹介します。

スキル特化型:ITエンジニア・Webデザイナー

専門スキルを活かして高単価を目指せる職種です。

PC一つで始められ、比較的案件を獲得しやすいのが特徴です。

スモールスタート型:Webライター・動画編集者

初期投資がほとんど不要で、副業から始めやすいのが魅力です。

スキルアップに応じて単価も向上するので、やりがいは十分にあるでしょう。

店舗不要型:ネットショップ・ECサイト運営

実店舗を持たずに全国の顧客をターゲットにできます。

在庫管理や集客が成功の鍵となります。

経験活用型:コンサルタント・コーチング

前職で培った専門知識や経験がそのまま商品になります。

実績と信頼性が何よりも重要なので、前職の実績をしっかりアピールしましょう。

未経験者向け:フランチャイズ加盟

本部の成功ノウハウやブランド力を活用できるため、未経験からでも事業を軌道に乗せやすいのが最大のメリットです。

経営の経験がなくて不安だという方は、ぜひフランチャイズ加盟を検討してみましょう。

脱サラしてフランチャイズで起業したいなら、アントレを活用しよう

脱サラして起業するには、多くのリスクが伴います。

特に経営を経験したことがない人からすれば、急に何もわからない中で事業を始めるのは非常に困難でしょう。

それでもどうしても起業したいという方は、フランチャイズ加盟を検討してみてはいかがでしょうか。

フランチャイズなら、本部の経営ノウハウや仕入れルート、ブランド名などを借りて起業できるので、未経験の方でも起業を成功させられる確率は跳ね上がります。

“アントレ”には、さまざまな独立・開業のお役立ち情報やフランチャイズに関する情報などが数多く掲載されているので、脱サラして独立・開業をしたいという方は、ぜひチェックしてみてください。

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<文/ちはる>

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